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40代になったら知ってほしい女性の体の変化

インタビュー 女性の健康

40代になったら知ってほしい女性の体の変化

40代を迎えると女性の体はどう変化していくのか、更年期に向けどんな点に注意すべきかを佐藤 美枝子先生に伺いました。

2018.12.16

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40代を迎えると生理の量などが「今までと違う」と感じる人もいるでしょう。この時期体はどう変化するか、どんな点に注意すべきかを、みえこ女性クリニックの佐藤 美枝子先生に伺いました。




更年期は40代の女性が経験する大きな体の変化


0代の女性が体験する大きな体の変化に、更年期があります。更年期は、閉経を挟んだ5~10年前後にあらわれるもので、閉経に向けて40歳頃から女性ホルモンの分泌が減少することが原因と考えられています。


更年期にはさまざまな症状が表れますが、ほてりや発汗、頭痛、気分の落ち込みイライラなどが多くみられます。症状の出方は個人によって大きく異なり、毎日寝込んでしまうほど強く出る人もいれば、あまり感じない人までさまざまです。
個人差が出る理由としては「その人の生活環境」と「性格」がかかわっているといわれています。そのため、同じような年齢や体型であっても人によって症状の強さや出方に違いが出てくるのです。


 


ちなみに、まじめで何事にもきっちりしている人、月経前の体調不良(PMS)がひどい人のほうが、更年期の症状が強く出る傾向にあるといわれています。


似たような症状でも更年期ではない場合も


40代でイライラや頭痛などが続くと「いよいよ更年期が来たか」と思う人もいるでしょう。でも、こういった症状のある人がすべて更年期症状(障害)とは限りません。


たとえば更年期と似たような症状がみられるトラブルの1つに自律神経失調症があります。


前でも述べたように、現在の40代の女性は、責任ある立場を任されて仕事をこなしている人、子育て中の方、不妊治療中の方など、人によって置かれた状況や立場が大きく違いますが、どの立場の人もストレスを抱えることが多く、それが自律神経失調症を引き起こすケースがあります。


ホルモン値を測れば更年期か別のトラブルかがわかる


更年期症状(障害)かほかのトラブルによる症状かを知るには、医療施設でホルモン値を確認するとわかります。ホルモン値は採血でわかり、生理中ならホルモン基礎値、排卵時期なら黄体ホルモン値などをみることで今のホルモン状態をチェックすることができるので、時期を問わず検査をすることができます。


更年期症状(障害)と診断されても、今は更年期の症状を緩和させる薬があるので、安心してください。薬のタイプも内服するものから外用までさまざまあります。


またプラセンタ注射をはじめ、治療の仕方も昔と違って多様化しているため、選択の幅が広がりました。ただ、自分の症状にどの治療法が向いているかわからないこともあります。その場合は、勝手に「これがいい」と決めつけず、かかりつけ医に相談するようにしましょう。


ちょっとしたことでも相談できる婦人科医を見つけて


40代は更年期をはじめ、さまざまな体調のトラブルに見舞われることがあります。「以前とくらべておりもののにおいが違う」「このところ落ち込むことが多い」など、自分の異変に気づいたとしても、婦人科系に関連することだとなかなか他人に相談しづらいものです。1人でずっと悩んでしまい、より深刻な症状につながるケースも少なくありません。


そのために、ちょっとした自分の異変や不安を相談できる、かかりつけ医を見つけておくことが大切です。


実際に、不調を抱えていた人が信頼できる医師の検査を受け、その後の治療方針について医師と話し合っただけで症状がやわらぐことというケースもあります。


婦人科は本来、女性の体調をずっと見守り続ける存在


患者さんのなかには「閉経したら婦人科には行けない」と思っている人もいるかもしれません。それは間違いです。婦人科は年齢を問わず女性の健康をずっと見守り続けるところです。閉経した後でも自分の体の異変に気づいた時や、ほかの人には聞けないデリケートな心身の悩みについては、1人で抱えるのではなく、かかりつけの婦人科医に相談するようにしてください。


佐藤先生より まとめ


困った時に「話せる人」がいることがとても大切


40代になると、さまざまな体の変化がでてきます。なかでも大きいのが閉経する前後にみられる更年期です。症状の強弱や種類は人によって大きく異なりますが、「40歳になったら更年期が来ちゃう……」と、1人で不安を抱えるのはよくありません。


自分が不安に思ったときにすぐに話せるかかりつけの婦人科医を見つけておくことが、上手に更年期と向き合うために大切なことといえます。


今は、20年ぐらい前に比べると更年期障害についての治療のしかたや症状を緩和させる薬もさまざまなものがあります。どんな選択をしたらいいかを、ぜひ相談してみてください。


また、自分では「更年期かな」と思っても、違うトラブルの場合もあります。そういった場合にもかかりつけの婦人科医がいると、早く発見でき、治療をスムーズにスタートさせることにつながります。


 


「健康をサポートするための一生のパートナー」として、かかりつけの婦人科医を今から見つけておいてくださいね。


お話を伺った先生のご紹介

みえこ女性クリニック
院長 
佐藤 美枝子先生



1977年明治薬科大学卒業後、1984年東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学産婦人科入局、その後、東峯婦人クリニック勤務を経て、2004年12月、「近隣の方々が気軽になんでも相談できるホームドクター」を目指し、みえこ女性クリニック開設。年齢を問わず、多くの女性の患者さんの悩みや不安に耳を傾け、最良の治療法を考えてくれる先生として人気を集めている。趣味は、学生の頃から続けている硬式テニスを始め、ゴルフなど多岐にわたるが、今は社交ダンスに熱中しているそう。


● 資格・所属学会

・日本産婦人科学会専門医

・日本更年期学会々員

・板橋区女性支援センター相談員


≫ みえこ女性クリニック

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