黄体期とは? 生殖医療用語をドクターが解説 !!
コラム 妊活
※2020年8月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn」の記事です。
黄体期
卵巣周期における排卵から次の月経開始までを黄体期といいます。
排卵期のLHサージによって、卵胞の内面を覆う顆粒膜細胞やその外側にある莢膜細胞の黄体化が始まり、同時にプロゲステロンとエストロゲンを分泌するようになります。これらの性ホルモンにより子宮は分泌期となり、子宮内膜は分泌腺や血管が発達して胚の着床に適した状態となります。黄体は妊娠が成立しなければ退縮し、最終的には白体となります。また、同時にプロゲステロンの分泌が減るため、子宮内膜の脱落(月経)が起きます。
この時期はプロゲステロンの影響で基礎体温が上昇するだけではなく、便秘やめまい、動悸などが生じることがあります。また、月経前症候群の誘因としてプロゲステロンが指摘されています。
黄体機能不全は、黄体がうまく働かずプロゲステロン分泌が障害された状態で、着床障害の一因となります。基礎体温の高温相の期間が短かったり低下したりしていることからわかることがあります。
出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn
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