-
だし取りを極める
知れば知るほど奥深い だし 良質なだし素材を選んでも、 だしの取り方を間違えたら台なしです。 板前さんが〝命”と呼ぶ「だし取り」。 プロの技を紹介します。 こんぶとかつお節の合わせだし だしは地方によって好みが異なりますが、もっとも一般的に利用されるのが、こんぶとかつお節の合わせだしです。 こんぶのうまみ成分、グルタミン酸と、かつお節のうまみ成分、イノシン酸が合わさると、うまみがぐんと増えることから、インパクトのあるおいしさが引き出せます。 どんな料理にも利用できるので、家庭料理でもこのだしを基本にするのがおすすめです。こんぶもかつお節も、低い温度から加えること、そして強火で煮込まないことが、 うまみを引き出すポイントです。 こんぶは洗わずに乾いた布で軽く汚れを拭く。 point こんぶの表面の白い粉は、うまみ成分のグルタミン酸です。絶対に洗い流さないように! 早くやわらかくなるように、とこんぶに切り込みを入れる人がいますが、これはダメ。ぬめりが出やすくなってしまうので。鍋に入るサイズにカットしたら、そのまま使います。 鍋にこんぶを入れ、水を加えて弱火にかける。 沸騰する直前で。こんぶを取り出す。こんぶだしとして利用する場合は、ここでストップ。 point 70℃を超すと、こんぶのぬめりが出やすくなるので、必ず沸騰直前に取り出して。 こんぶを取り出したら、一度鍋を火からおろし、水1カップを注いでだし汁の温度を下げる。かつお節のみのだしを取る場合は、水を火にかけ、一度煮立てた後、合わせだしと同様に水を加えて湯温を下げる。 point かつお節も低めの温度からゆっくりうまみを抽出するのが基本。 火を止めた状態でかつお節を加える。 かつお節が自然に沈むまで待つ。 かつお節が沈んだら中火にかけ、一煮立ちさせる。 point ぐらぐらっと煮たった瞬間に、火を止めて。良質なかつお節ほど、沸騰させると風味が飛びやすくなります。 金ざるに一度ぬらして固く絞った布巾をかぶせ、7を流しこんで漉す。 プロの技 こんぶは低温の水に浸し、ゆっくり時間をかけてやわらかくすると、純粋なうまみ成分が抽出できます。プロの料理人は、前日の夜から水に浸し、使う際に火にかけ、沸騰する前にこんぶを取り出します。この方法だと、きれいに澄んだ、あっさりした味のだしが取れます。 いりこだし カタクチイワシを煮て干したものがいりこです。味、香りともに強いだしが取れ、関西方面で特に好まれるだしです。苦味やえぐみのもとになる頭とはらわたを 丁寧に取り除くと、おいしだしが摂れます。いりこは、背が黒く、腹との境がくっきりしたものが新鮮。腹が黄色くなっているのは、古くなって油焼けしたものです。 いりこは、頭を取り、腹を割って黒い部分を取り除く。黒い部分がはらわた。頭をちぎるときにそっと引き抜くと、同時にはらわたが取れることもある。 point 純粋なおいしさを引き出すためには、面倒でも頭とはらわたを取り除く作業をすることが大切。朝など時間のないときは、前の晩にこの作業をしておくのがおすすめです。 鍋にいりこを入れて水を加え、いりこが自然に沈むまで待つ。 鍋を中火にかけ、アクが浮いてきたら丁寧に取り除く。 沸騰してきたら、すぐに火を止める。みそ汁を作るときは、いりこを取り除き、再び火にかけて一度沸騰させ、弱火にしてからみそを加え、沸騰直前に火を止める。 point いりこだしの場合も、煮立てないことが大切です。煮立てるとえぐみが出やすくなり、魚臭くなってしまうので気をつけて。 プロの技 こんぶと同様、いりこも水だけでだしを取ることができます。これを水だしといい、澄んだ味わいのおいしいだしになります。前の晩から水に浸しておけば、朝の準備もラク。夏は冷蔵庫に入れて。 シイタケだし シイタケをはじめとするきのこ類には、うまみ成分のグアニル酸が含まれていますが、特にシイタケはその量が豊富です。だしを取るためだけに利用することは 少なく、干しシイタケを煮物などに利用するときに、戻した汁にこんぶやかつお節を加えてだしとして使います。独特の香りと風味は、料理に個性的な味わいを 添えてくれます。 ボウルに水を入れ、干しシイタケは洗わず、刷毛などで汚れを落として加える。小皿などを落としぶたにして、シイタケがちゃんと水に浸るようにする。 point シイタケは軸の部分にもちゃんとうまみ、風味があります。軸を取り除かないように。料理する際も、カサの部分とは違う食感が楽しめるので、ぜひ利用して。 ラップをして、冷蔵庫でひと晩ねかせる。使うときに、金ざるに一度ぬらして固く絞った布巾をかぶせ、だし汁を流し入れて漉す。 point シイタケだしは、特に温度を低くして、ゆっくりとうまみを抽出させます。室温ではなく、冷蔵庫に入れるのがおすすめ。 知れば知るほど奥深い だし 良質なだし素材を選んでも、 だしの取り方を間違えたら台なしです。 板前さんが〝命”と呼ぶ「だし取り」。 プロの技を紹介します。 こんぶとかつお節の合わせだし だしは地方によって好みが異なりますが、もっとも一般的に利用されるのが、こんぶとかつお節の合わせだしです。 こんぶのうまみ成分、グルタミン酸と、かつお節のうまみ成分、イノシン酸が合わさると、うまみがぐんと増えることから、インパクトのあるおいしさが引き出せます。 どんな料理にも利用できるので、家庭料理でもこのだしを基本にするのがおすすめです。こんぶもかつお節も、低い温度から加えること、そして強火で煮込まないことが、 うまみを引き出すポイントです。 こんぶは洗わずに乾いた布で軽く汚れを拭く。 point こんぶの表面の白い粉は、うまみ成分のグルタミン酸です。絶対に洗い流さないように! 早くやわらかくなるように、とこんぶに切り込みを入れる人がいますが、これはダメ。ぬめりが出やすくなってしまうので。鍋に入るサイズにカットしたら、そのまま使います。 鍋にこんぶを入れ、水を加えて弱火にかける。 沸騰する直前で。こんぶを取り出す。こんぶだしとして利用する場合は、ここでストップ。 point 70℃を超すと、こんぶのぬめりが出やすくなるので、必ず沸騰直前に取り出して。 こんぶを取り出したら、一度鍋を火からおろし、水1カップを注いでだし汁の温度を下げる。かつお節のみのだしを取る場合は、水を火にかけ、一度煮立てた後、合わせだしと同様に水を加えて湯温を下げる。 point かつお節も低めの温度からゆっくりうまみを抽出するのが基本。 火を止めた状態でかつお節を加える。 かつお節が自然に沈むまで待つ。 かつお節が沈んだら中火にかけ、一煮立ちさせる。 point ぐらぐらっと煮たった瞬間に、火を止めて。良質なかつお節ほど、沸騰させると風味が飛びやすくなります。 金ざるに一度ぬらして固く絞った布巾をかぶせ、7を流しこんで漉す。 プロの技 こんぶは低温の水に浸し、ゆっくり時間をかけてやわらかくすると、純粋なうまみ成分が抽出できます。プロの料理人は、前日の夜から水に浸し、使う際に火にかけ、沸騰する前にこんぶを取り出します。この方法だと、きれいに澄んだ、あっさりした味のだしが取れます。 いりこだし カタクチイワシを煮て干したものがいりこです。味、香りともに強いだしが取れ、関西方面で特に好まれるだしです。苦味やえぐみのもとになる頭とはらわたを 丁寧に取り除くと、おいしだしが摂れます。いりこは、背が黒く、腹との境がくっきりしたものが新鮮。腹が黄色くなっているのは、古くなって油焼けしたものです。 いりこは、頭を取り、腹を割って黒い部分を取り除く。黒い部分がはらわた。頭をちぎるときにそっと引き抜くと、同時にはらわたが取れることもある。 point 純粋なおいしさを引き出すためには、面倒でも頭とはらわたを取り除く作業をすることが大切。朝など時間のないときは、前の晩にこの作業をしておくのがおすすめです。 鍋にいりこを入れて水を加え、いりこが自然に沈むまで待つ。 鍋を中火にかけ、アクが浮いてきたら丁寧に取り除く。 沸騰してきたら、すぐに火を止める。みそ汁を作るときは、いりこを取り除き、再び火にかけて一度沸騰させ、弱火にしてからみそを加え、沸騰直前に火を止める。 point いりこだしの場合も、煮立てないことが大切です。煮立てるとえぐみが出やすくなり、魚臭くなってしまうので気をつけて。 プロの技 こんぶと同様、いりこも水だけでだしを取ることができます。これを水だしといい、澄んだ味わいのおいしいだしになります。前の晩から水に浸しておけば、朝の準備もラク。夏は冷蔵庫に入れて。 シイタケだし シイタケをはじめとするきのこ類には、うまみ成分のグアニル酸が含まれていますが、特にシイタケはその量が豊富です。だしを取るためだけに利用することは 少なく、干しシイタケを煮物などに利用するときに、戻した汁にこんぶやかつお節を加えてだしとして使います。独特の香りと風味は、料理に個性的な味わいを 添えてくれます。 ボウルに水を入れ、干しシイタケは洗わず、刷毛などで汚れを落として加える。小皿などを落としぶたにして、シイタケがちゃんと水に浸るようにする。 point シイタケは軸の部分にもちゃんとうまみ、風味があります。軸を取り除かないように。料理する際も、カサの部分とは違う食感が楽しめるので、ぜひ利用して。 ラップをして、冷蔵庫でひと晩ねかせる。使うときに、金ざるに一度ぬらして固く絞った布巾をかぶせ、だし汁を流し入れて漉す。 point シイタケだしは、特に温度を低くして、ゆっくりとうまみを抽出させます。室温ではなく、冷蔵庫に入れるのがおすすめ。
2010.12.13
コラム くらし
-
知れば知るほど奥深い だし
知れば知るほど奥深い だし 和食の基本、ともいえる〝だし”。 実は〝だし”がおいしさの決め手だと、ご存じでしたか?板前さんが、丁寧に時間をかけてだしを取る、その理由を追求しました。 だしは日本が世界に誇れる食文化 人間が感じ取れる基本の味は、大きく 5つあります。甘み、塩味、酸み、苦み、そして最後の一つがうまみです。だしのおいしさとは、まさにこのうまみそのもの。日本人は昔からだしの味にこだわ り、繊細で、かつ力強い味わいを生み出すことで、野菜や豆腐、魚など、淡泊な素材のおいしさを引き出してきました。和食の基本、というよりももっと奥深 く、日本の食文化の根幹を支えているのがだしなのです。ちなみに、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸といううまみ成分は、日本人によって発見されまし た。そのため、海外でも「umami」という日本語のまま、広く使われています。 だしのうまみは素材で変わる! だしの素材といえば、代表的なのは、こんぶ、かつお節、いりこ、干しシイタケの4つです。 それぞれうまみが微妙に異なるので、どの料理にどのだしが合うかを見極めるためにも、まずはだし素材の特徴を知っておくことが大切です。 だしのなかでも特に上品なうまみを持つのがかつお節です。かつお節に含まれるうまみの主成分はイノシン酸。それに20種類に及ぶアミノ酸が加わり、相乗効果でかつお節のうまみが生まれます。ちなみに魚の削り節だしには、鯖節やまぐろ節、マルソウダと呼ばれる宗田鰹を原料にした宗田節などがありますが、それぞれ強い個性を持つため、濃い味のそばつゆなどに使われます。香りの豊かさ、上品な味わいではかつお節が一番です。 かつお節と同じイノシン酸をうまみ成分に持つのが、いりこだしです。カタクチイワシの煮干しのことで、香ばしく、しっかりした味わいで、味噌など味の濃い調味料と合わせても、個性を発揮するため、よくみそ汁のだしに使われます。 あっさりとやさしい味わいが魅力なのがこんぶだしです。こんぶに含まれるうまみ成分はグルタミン酸。こんぶ100gの中に、グルタミン酸が2240mgも含まれています。おでんだしや鍋もののだし、炊き込みごはんなどによく使われます。 独特の味わいと香りを持つのが干しシイタケです。干しシイタケには、グアニル酸といううまみ成分がたっぷり含まれています。ほかのキノコ類にも含まれてい ますが、干しシイタケの含有量は圧倒的。強い個性を持つだしなので、逆に淡泊な素材と合わせて使うことが多いようです。お正月の煮しめやそうめんつゆなど によく利用されます。 相乗効果でだしのうまみは倍増! 「合わせだし」という言葉をよく耳にすると思います。合わせだしとは、だしの素材を複数利用したもの。とくにかつお節とこんぶを使った合わせだしが一般的です。この合わせだしには、すごい秘密が隠されているのです。かつお節に含まれるイノシン酸とこんぶに含まれるグルタミン酸を合わせると、うまみがぐっと増すことが研究の結果わかっています。 お母さんの母乳にはグルタミン酸がいっぱい! 生まれて初めてのうまみ成分との出合いは、なんと母乳なのです。母乳にはこんぶだしが持つうまみ成分、グルタミン酸が豊富に含まれています。生まれたばかりの赤ちゃんは、そのときすでに5つの基本味を識別できるのだそう。 生まれた直後からこんぶだしの味を堪能している赤ちゃん。その後も、本格的なだしを日常的に味わわせることで、まだ未熟である味覚がどんどん繊細に育ちます。離乳食にもだしを入れるのは、おいしさをより広く、深く感じとるレッスンとしても必須なのです。 だしが利いていれば味つけは薄くても満足 うまみ成分を豊富に含むだしを加えると、素材の味は奥深く、まろやかに感じられます。だしが素材そのもののおいしさまで引き出してくれるので、塩味や甘みなど、味つけが薄めでも、味覚的には十分おいしいと感じられます。塩分が気になる人は、だしを利かせて調理すれば、塩の使用を控えめにすることも可能。また、だしには深いコクがあるので、油脂の使用量が少なくても、インパクトのある味わいが得られます。だしを生かした和の料理をぜひ、健康維持のために役立てましょう。 知れば知るほど奥深い だし 和食の基本、ともいえる〝だし”。 実は〝だし”がおいしさの決め手だと、ご存じでしたか?板前さんが、丁寧に時間をかけてだしを取る、その理由を追求しました。 だしは日本が世界に誇れる食文化 人間が感じ取れる基本の味は、大きく 5つあります。甘み、塩味、酸み、苦み、そして最後の一つがうまみです。だしのおいしさとは、まさにこのうまみそのもの。日本人は昔からだしの味にこだわ り、繊細で、かつ力強い味わいを生み出すことで、野菜や豆腐、魚など、淡泊な素材のおいしさを引き出してきました。和食の基本、というよりももっと奥深 く、日本の食文化の根幹を支えているのがだしなのです。ちなみに、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸といううまみ成分は、日本人によって発見されまし た。そのため、海外でも「umami」という日本語のまま、広く使われています。 だしのうまみは素材で変わる! だしの素材といえば、代表的なのは、こんぶ、かつお節、いりこ、干しシイタケの4つです。 それぞれうまみが微妙に異なるので、どの料理にどのだしが合うかを見極めるためにも、まずはだし素材の特徴を知っておくことが大切です。 だしのなかでも特に上品なうまみを持つのがかつお節です。かつお節に含まれるうまみの主成分はイノシン酸。それに20種類に及ぶアミノ酸が加わり、相乗効果でかつお節のうまみが生まれます。ちなみに魚の削り節だしには、鯖節やまぐろ節、マルソウダと呼ばれる宗田鰹を原料にした宗田節などがありますが、それぞれ強い個性を持つため、濃い味のそばつゆなどに使われます。香りの豊かさ、上品な味わいではかつお節が一番です。 かつお節と同じイノシン酸をうまみ成分に持つのが、いりこだしです。カタクチイワシの煮干しのことで、香ばしく、しっかりした味わいで、味噌など味の濃い調味料と合わせても、個性を発揮するため、よくみそ汁のだしに使われます。 あっさりとやさしい味わいが魅力なのがこんぶだしです。こんぶに含まれるうまみ成分はグルタミン酸。こんぶ100gの中に、グルタミン酸が2240mgも含まれています。おでんだしや鍋もののだし、炊き込みごはんなどによく使われます。 独特の味わいと香りを持つのが干しシイタケです。干しシイタケには、グアニル酸といううまみ成分がたっぷり含まれています。ほかのキノコ類にも含まれてい ますが、干しシイタケの含有量は圧倒的。強い個性を持つだしなので、逆に淡泊な素材と合わせて使うことが多いようです。お正月の煮しめやそうめんつゆなど によく利用されます。 相乗効果でだしのうまみは倍増! 「合わせだし」という言葉をよく耳にすると思います。合わせだしとは、だしの素材を複数利用したもの。とくにかつお節とこんぶを使った合わせだしが一般的です。この合わせだしには、すごい秘密が隠されているのです。かつお節に含まれるイノシン酸とこんぶに含まれるグルタミン酸を合わせると、うまみがぐっと増すことが研究の結果わかっています。 お母さんの母乳にはグルタミン酸がいっぱい! 生まれて初めてのうまみ成分との出合いは、なんと母乳なのです。母乳にはこんぶだしが持つうまみ成分、グルタミン酸が豊富に含まれています。生まれたばかりの赤ちゃんは、そのときすでに5つの基本味を識別できるのだそう。 生まれた直後からこんぶだしの味を堪能している赤ちゃん。その後も、本格的なだしを日常的に味わわせることで、まだ未熟である味覚がどんどん繊細に育ちます。離乳食にもだしを入れるのは、おいしさをより広く、深く感じとるレッスンとしても必須なのです。 だしが利いていれば味つけは薄くても満足 うまみ成分を豊富に含むだしを加えると、素材の味は奥深く、まろやかに感じられます。だしが素材そのもののおいしさまで引き出してくれるので、塩味や甘みなど、味つけが薄めでも、味覚的には十分おいしいと感じられます。塩分が気になる人は、だしを利かせて調理すれば、塩の使用を控えめにすることも可能。また、だしには深いコクがあるので、油脂の使用量が少なくても、インパクトのある味わいが得られます。だしを生かした和の料理をぜひ、健康維持のために役立てましょう。
2010.12.13
コラム くらし
-
知っておきたい!日本の伝統&年末年始 伝統のおせち料理
年神様に捧げ、家族の繁栄を願う伝統のおせち料理 普段は日本食を食べることが少ないという人もお正月はやっぱりおせちを食べて過ごしたいもの。おせち料理には一つひとつ意味があり、1年を元気に過ごすための祈りが込められています。 おせちは年神様にお供えし、力をいただく節句料理 三が日に食べるおせち料理には、どんな意味があるのか、ご存じでしょうか?「おせち」という言葉は「お節句」が変化したもの。一年の節目となる日を節日といい、一月七日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日を五節句と呼びますが、「おせち」はこの節日に神前にささげる節句料理の総称でした。お正月は節日の中でも、一年の節目にあたる特におめでたい日として別格に扱われており、今では、おせち料理はお正月だけのものをさすようになりました。 おせちは年神様への供え物として作り、年が明けると家族全員でおろしていただきます。お雑煮も同じで、神様に供えた餅を神棚からおろし、それを野菜やお肉、魚などと食べます。みんなで食べることで神様の力をいただき、元気になると考えられてきました。お正月に使うお箸は柳箸で両細箸ですが、それは神様の口と自分の口が使うため。神様も一緒に食べているという考えからです。 一つひとつの意味を確認しながら食べよう お料理の中身には、縁起の良い意味や願いが込められています。家族が元気に過ごせますように。子孫が繁栄しますように。財産に恵まれますように。「一つひとつに込められた意味を言葉に出すことで、力が生まれてくるのだと思います」(岩下先生) おせち料理は、四段の重箱の中につめるのが正式な方法。一の重(一番上)には「祝い肴」といい、三種肴と呼ばれる黒豆、数の子、田作りを中心に並べます。二の重は「口取り」で、きんとん、蒲鉾、伊達巻など。三の重は「海の幸」で鯛、昆布巻き、海老など。そして四(与)の重は「山の幸」でれんこん、里芋、こんにゃくなどの煮物を入れます。「忙しくて作れないという人は、おせちを代表する三種肴だけでも用意するといいですね」(岩下先生) 黒は道教では邪除けの色。まめに元気で暮らせるようにという願い。 たくさん子どもができるように。数が多くて子孫繁栄に縁起が良い。 昔の田植えの肥料で五万米と書き、豊作を祈願。別名「田作り」。 牛蒡は土の中に生える。しっかりした土台と気持ち作りができるように。 黄金色の丸い小判を意味し、財産がたまるようにという願いをかけて。 日の出のようで新しい門出におめでたい。赤は魔除け、白は清浄を示す。 伊達=粋で人目につく、巻く=むつむで、進歩、教養、文化を表す。 たくさんの穴があることから、将来の見通しがよくなるようにという願い。 年神様に捧げ、家族の繁栄を願う伝統のおせち料理 普段は日本食を食べることが少ないという人もお正月はやっぱりおせちを食べて過ごしたいもの。おせち料理には一つひとつ意味があり、1年を元気に過ごすための祈りが込められています。 おせちは年神様にお供えし、力をいただく節句料理 三が日に食べるおせち料理には、どんな意味があるのか、ご存じでしょうか?「おせち」という言葉は「お節句」が変化したもの。一年の節目となる日を節日といい、一月七日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日を五節句と呼びますが、「おせち」はこの節日に神前にささげる節句料理の総称でした。お正月は節日の中でも、一年の節目にあたる特におめでたい日として別格に扱われており、今では、おせち料理はお正月だけのものをさすようになりました。 おせちは年神様への供え物として作り、年が明けると家族全員でおろしていただきます。お雑煮も同じで、神様に供えた餅を神棚からおろし、それを野菜やお肉、魚などと食べます。みんなで食べることで神様の力をいただき、元気になると考えられてきました。お正月に使うお箸は柳箸で両細箸ですが、それは神様の口と自分の口が使うため。神様も一緒に食べているという考えからです。 一つひとつの意味を確認しながら食べよう お料理の中身には、縁起の良い意味や願いが込められています。家族が元気に過ごせますように。子孫が繁栄しますように。財産に恵まれますように。「一つひとつに込められた意味を言葉に出すことで、力が生まれてくるのだと思います」(岩下先生) おせち料理は、四段の重箱の中につめるのが正式な方法。一の重(一番上)には「祝い肴」といい、三種肴と呼ばれる黒豆、数の子、田作りを中心に並べます。二の重は「口取り」で、きんとん、蒲鉾、伊達巻など。三の重は「海の幸」で鯛、昆布巻き、海老など。そして四(与)の重は「山の幸」でれんこん、里芋、こんにゃくなどの煮物を入れます。「忙しくて作れないという人は、おせちを代表する三種肴だけでも用意するといいですね」(岩下先生) 黒は道教では邪除けの色。まめに元気で暮らせるようにという願い。 たくさん子どもができるように。数が多くて子孫繁栄に縁起が良い。 昔の田植えの肥料で五万米と書き、豊作を祈願。別名「田作り」。 牛蒡は土の中に生える。しっかりした土台と気持ち作りができるように。 黄金色の丸い小判を意味し、財産がたまるようにという願いをかけて。 日の出のようで新しい門出におめでたい。赤は魔除け、白は清浄を示す。 伊達=粋で人目につく、巻く=むつむで、進歩、教養、文化を表す。 たくさんの穴があることから、将来の見通しがよくなるようにという願い。
2010.12.8
コラム くらし
-
最適の「甘味料」でプロの味に!
最適の「甘味料」でプロの味に! 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 砂糖やそれ以外の甘味料の特徴を知ったなら、ぜひ料理に活かしたいものです。自分仕様の「甘さ」で定番レシピよりおいしく、ヘルシーに仕上げましょう。甘さもとろみも思いのまま 旬のベリージャム 好みの甘さに調節したり、煮詰める時間を少なくしてソースのようなやわらかなとろみにしたり、手作りジャムは自分仕様に作れるのが魅力です。ジャムに欠かせない砂糖には、甘みを加えるだけでなく、果汁をゼリー化させる働きをしたり、カビや腐敗を防ぐ効果もあります。1ヶ月以上保存したいときには、果実の重さの70~100%の砂糖を加えるようにします。 ■イチゴジャム 材料(約300g分)イチゴ(冷凍でも可)……250gレモン汁……小さじ1グラニュー糖……175gプランディーなどの蒸留酒……小さじ1/2作り方 イチゴを水洗いし、へたを取り除いてボウルにあけ、グラニュー糖を全体にまぶし、レモン汁をかけて2時間おく。 鍋に1.を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にして好みのとろみに煮込む。最後にお酒を加える。 ■ラズベリージャム 材料(約300g分)ラズベリー(冷凍でも可……250gレモン汁……小さじ1グラニュー糖……175gプランディーなどの蒸留酒……小さじ1/2※作り方はイチゴジャムと同様です。 カロリーオフのカラフル肉じゃが 肉じゃがをはじめ、和食の煮物は使う砂糖の量が思いのほか多い!そんな料理にこそ、カロリーの少ないヘルシーな甘味料を利用しましょう。たとえば定番人気の肉じゃがをカロリーゼロのヘルシー甘味料「ラカントS」で作るとエネルギーが31kcal もダウン!しかも「ラカントS」は加熱するとこくが出るので、煮物がよりおいしくなります。濃い黄色のジャガイモ「インカのめざめ」や京都の「紅ニンジン」など、色味の強い品種を選んで、見た目も鮮やかな肉じゃがに仕上げましょう。 材料豚もも肉の薄切り……160gサヤインゲン……8本ジャガイモ……400gごま油……小さじ2ニンジン……1本しょうゆ……大さじ2タマネギ……250gラカントS……大さじ2だし汁……2カップ作り方 豚肉は3cm 幅に切る。 ジャガイモは皮をむいて一口大に切り、水にさらす。ニンジンは皮を剥いて乱切りにする。タマネギは1cm のくし切りにする。 サヤインゲンはさっと塩ゆでし、半分に切る。 鍋にごま油を熱し、1.を炒め、2.を加えて全体に油が馴染んだら、だし汁、しょうゆ、ラカントS を入れて一度沸騰させ、アクをすくい取る。ねじりこんにゃくを加え、弱火で15分ほど煮、ジャガイモがやわらかくなったら強火にして煮汁を飛ばし、3.を加えて仕上げる。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 最適の「甘味料」でプロの味に! 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 砂糖やそれ以外の甘味料の特徴を知ったなら、ぜひ料理に活かしたいものです。自分仕様の「甘さ」で定番レシピよりおいしく、ヘルシーに仕上げましょう。甘さもとろみも思いのまま 旬のベリージャム 好みの甘さに調節したり、煮詰める時間を少なくしてソースのようなやわらかなとろみにしたり、手作りジャムは自分仕様に作れるのが魅力です。ジャムに欠かせない砂糖には、甘みを加えるだけでなく、果汁をゼリー化させる働きをしたり、カビや腐敗を防ぐ効果もあります。1ヶ月以上保存したいときには、果実の重さの70~100%の砂糖を加えるようにします。 ■イチゴジャム 材料(約300g分)イチゴ(冷凍でも可)……250gレモン汁……小さじ1グラニュー糖……175gプランディーなどの蒸留酒……小さじ1/2作り方 イチゴを水洗いし、へたを取り除いてボウルにあけ、グラニュー糖を全体にまぶし、レモン汁をかけて2時間おく。 鍋に1.を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にして好みのとろみに煮込む。最後にお酒を加える。 ■ラズベリージャム 材料(約300g分)ラズベリー(冷凍でも可……250gレモン汁……小さじ1グラニュー糖……175gプランディーなどの蒸留酒……小さじ1/2※作り方はイチゴジャムと同様です。 カロリーオフのカラフル肉じゃが 肉じゃがをはじめ、和食の煮物は使う砂糖の量が思いのほか多い!そんな料理にこそ、カロリーの少ないヘルシーな甘味料を利用しましょう。たとえば定番人気の肉じゃがをカロリーゼロのヘルシー甘味料「ラカントS」で作るとエネルギーが31kcal もダウン!しかも「ラカントS」は加熱するとこくが出るので、煮物がよりおいしくなります。濃い黄色のジャガイモ「インカのめざめ」や京都の「紅ニンジン」など、色味の強い品種を選んで、見た目も鮮やかな肉じゃがに仕上げましょう。 材料豚もも肉の薄切り……160gサヤインゲン……8本ジャガイモ……400gごま油……小さじ2ニンジン……1本しょうゆ……大さじ2タマネギ……250gラカントS……大さじ2だし汁……2カップ作り方 豚肉は3cm 幅に切る。 ジャガイモは皮をむいて一口大に切り、水にさらす。ニンジンは皮を剥いて乱切りにする。タマネギは1cm のくし切りにする。 サヤインゲンはさっと塩ゆでし、半分に切る。 鍋にごま油を熱し、1.を炒め、2.を加えて全体に油が馴染んだら、だし汁、しょうゆ、ラカントS を入れて一度沸騰させ、アクをすくい取る。ねじりこんにゃくを加え、弱火で15分ほど煮、ジャガイモがやわらかくなったら強火にして煮汁を飛ばし、3.を加えて仕上げる。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.10.5
コラム くらし
-
「砂糖」は料理によって使い分ける
「砂糖」は料理によって使い分ける基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 真っ白から濃茶色まで砂糖にはいろいろな種類がある 甘味料のなかで、もっとも親しまれているのが砂糖です。砂糖はサトウキビ、またはテンサイから採取される糖分を結晶化させたもので、100%天然の甘味料です。その製造過程の違いから、いろいろな種類の砂糖が生まれます。日本でもっとも一般的に使われるのは、細かい結晶でしっとりした湿り気がある上白糖。これはどんな料理にも万能に使えるクセのない上品な甘さの砂糖です。しかし世界を見るとグラニュー糖が一番多く利用されています。三温糖やザラメ、黒糖など茶色の砂糖は、色が濃くなるほど風味が強く、その個性を生かして煮物やお菓子の風味づけによく利用されます。 日本でもっとも一般的に使われている万能タイプの砂糖。しつこくない甘さで、適度なこくがあり、しっとりして使いやすいので、どんな料理にも利用できます。 上白糖より結晶が大きな砂糖で、世界的には上白糖より一般的。純度が高く、焼き色が一定になることからお菓子作りに最適。コーヒーや紅茶にもよく合います。 上白糖より純度が低い薄茶色の砂糖で、甘味が濃厚でこくがあり、独特の風味を持ちます。煮物や佃煮に使うのに最適。またフルーツケーキにもよく利用されます。 結晶の大きな砂糖で、白と薄茶色があります。ゆっくりと溶けるので、白は果実酒に使うと果実の甘みを十分に引き出せます。茶色は煮物に最適。 日本の伝統的製法で作られた非常に粒子の細かい砂糖。溶けやすく、口あたりもいいため、高級和菓子によく利用されます。 サトウキビをそのまま搾って煮詰めた砂糖で、精製されていないため、ミネラルやビタミンを豊富に含みます。独特の風味があり、かりんとうなどのお菓子に使われます。煮物に使ってもOK。 甘いだけじゃない!砂糖はとても料理上手 生クリームやメレンゲを泡立てるとき、甘くしたくなくても砂糖を少量加えたほうがいいことをご存じですか。これは生クリームや卵白に含まれる水分を砂糖が保持し、泡をきめ細かくし、消えにくい安定した状態にしてくれるからです。またプリンや卵焼きを作るときも、砂糖が沸騰する温度を高めることで、すが入りにくく、なめらかな仕上がりを引き出します。ホットケーキやパンのおいしそうなきつね色も砂糖が引き起こす化学反応から生まれます。砂糖の隠れた働きを知れば、さまざまなレシピにある「少量の砂糖を加える」がいかに大切かがわかります。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 「砂糖」は料理によって使い分ける基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 真っ白から濃茶色まで砂糖にはいろいろな種類がある 甘味料のなかで、もっとも親しまれているのが砂糖です。砂糖はサトウキビ、またはテンサイから採取される糖分を結晶化させたもので、100%天然の甘味料です。その製造過程の違いから、いろいろな種類の砂糖が生まれます。日本でもっとも一般的に使われるのは、細かい結晶でしっとりした湿り気がある上白糖。これはどんな料理にも万能に使えるクセのない上品な甘さの砂糖です。しかし世界を見るとグラニュー糖が一番多く利用されています。三温糖やザラメ、黒糖など茶色の砂糖は、色が濃くなるほど風味が強く、その個性を生かして煮物やお菓子の風味づけによく利用されます。 日本でもっとも一般的に使われている万能タイプの砂糖。しつこくない甘さで、適度なこくがあり、しっとりして使いやすいので、どんな料理にも利用できます。 上白糖より結晶が大きな砂糖で、世界的には上白糖より一般的。純度が高く、焼き色が一定になることからお菓子作りに最適。コーヒーや紅茶にもよく合います。 上白糖より純度が低い薄茶色の砂糖で、甘味が濃厚でこくがあり、独特の風味を持ちます。煮物や佃煮に使うのに最適。またフルーツケーキにもよく利用されます。 結晶の大きな砂糖で、白と薄茶色があります。ゆっくりと溶けるので、白は果実酒に使うと果実の甘みを十分に引き出せます。茶色は煮物に最適。 日本の伝統的製法で作られた非常に粒子の細かい砂糖。溶けやすく、口あたりもいいため、高級和菓子によく利用されます。 サトウキビをそのまま搾って煮詰めた砂糖で、精製されていないため、ミネラルやビタミンを豊富に含みます。独特の風味があり、かりんとうなどのお菓子に使われます。煮物に使ってもOK。 甘いだけじゃない!砂糖はとても料理上手 生クリームやメレンゲを泡立てるとき、甘くしたくなくても砂糖を少量加えたほうがいいことをご存じですか。これは生クリームや卵白に含まれる水分を砂糖が保持し、泡をきめ細かくし、消えにくい安定した状態にしてくれるからです。またプリンや卵焼きを作るときも、砂糖が沸騰する温度を高めることで、すが入りにくく、なめらかな仕上がりを引き出します。ホットケーキやパンのおいしそうなきつね色も砂糖が引き起こす化学反応から生まれます。砂糖の隠れた働きを知れば、さまざまなレシピにある「少量の砂糖を加える」がいかに大切かがわかります。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.10.5
コラム くらし
-
砂糖だけが甘みではない甘味料について知る
さしすその さ 甘み基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 料理やお菓子作りに欠かせない「さしすせそ」の調味料。まずは砂糖の“さ”に注目してみましょう。甘みをもつ調味料はじつは砂糖のほかにもたくさんあります。甘味料の特徴を知り、じょうずにその特製を使いこなすことを覚えましょう。甘みは脳に欠かせない大切な栄養源 人間が初めて知った甘みは、ハチミツではないかと言われています。スペインのイベリア半島にある約1万年前の洞窟には、ハチに追われながらも木に登り、ハチミツを採取する人間を描いた壁画が、また、エジプトにもハチミツ採取のレリーフが残されています。ハチに刺される危険を冒してまでも甘みを欲した人間は、甘さを味わったときの快感をすでに知っていたのでしょう。甘みを快感ととらえるのは高等動物の特性のひとつでもあり、それは、甘みには生命をつなぐ重要な栄養分が含まれていることも大きく関係しています。ハチミツや砂糖を摂取して生成された甘み成分のブドウ糖は、じつは脳にとっての唯一の栄養源。しかも、体内に蓄積できる量はわずかです。糖類はほかの食べ物にくらべ、消化が早いという特徴がありますが、それも緊急に脳にエネルギーが必要になったときに、すぐに溶けて供給するための特性。脳の働きを助ける栄養源に甘さというおいしい印をつけておけば、欠かすことはないというわけです。ちなみに人間の赤ちゃんは、生まれたそのときから甘みが認知できます。母乳を舐めたことがある方ならご存じでしょうが、母乳はかなり甘い!それも赤ちゃんに必要な栄養源を積極的に摂取させる工夫の一つなのです。疲れたときや集中力がとぎれたときに、チョコレートやキャンディを一粒口に入れると、すぐさま頭がすっきりしてくることもよくあります。これも甘みがすぐに脳に届いて、脳をしっかり働かせているためです。 欧米の料理に甘いデザートが出るわけは? 脳にとって重要な栄養源であるにもかかわらず、砂糖をはじめとする甘みは、現在では肥満やさまざまな病気の原因と言われ、悪者扱いされています。肥満の原因にされるのは、甘みにとっては少し心外かもしれません。食事ですでに十分なカロリーを摂取し、そのあとに甘いデザートを食べたり、また間食で甘いお菓子を食べることが多いため、甘いもの=太る原因と決めつけられるという一面もあるからです。食事のカロリーを控えれば、適量の甘いものを食べることは必ずしも悪いことではないはずです。ここで一つ注目したいのが欧米と日本の食文化の違いです。欧米スタイルの食事では、必ず最後に甘いデザートが供されます。それもけっこうなボリュームで…。これは欧米では料理にあまり糖分を使わないためと考えられています。それに対して和食では煮物をはじめ料理に糖分を多く使うため、食事だけで十分な糖分が摂取されています。そのうえ、欧米風の甘いデザートを食べていたのでは、糖分の過剰摂取になるのは当たり前。料理にどれだけ砂糖を使うか、また素材そのものに含まれる糖分や食事中のドリンクに含まれる糖分についてもきちんと把握することが大切です。 砂糖だけが甘みではない甘味料について知る 甘みを加えるための調味料を甘味料と呼びます。その代表が砂糖ですが、砂糖以外にも甘味料にはいろいろな種類があります。甘みの強さや風味、またカロリーにも違いがあるので、甘味料の特徴を把握しておくと、カロリーコントロールにも役立ち、またその特性を料理に生かすこともできます。甘味料には「糖質甘味料」、「非糖質甘味料」、「合成(人工)甘味料」などに大別されます。「糖質甘味料」には、砂糖や果糖などに代表される多くの植物に含まれる甘み成分の「糖類」、ブドウ糖や果糖などを還元して消化されにくくした「糖アルコール」などが知られています。「非糖質天然甘味料」は、糖質以外の天然植物素材から抽出し、強い甘みを有します。そして化学合成で作られるのが「合成(人工)甘味料」です。代表的な「糖質甘味料」と「非糖質甘味料」について、その特徴を左の表にまとめました。最近よく耳にするキシリトールやトレハロースなどの甘味料は、調理に使わずとも市販の商品から口にしていることも多いでしょう。おいしさとヘルシーさを考え、いまの自分にぴったりの甘みを見つけましょう。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 さしすその さ 甘み基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 料理やお菓子作りに欠かせない「さしすせそ」の調味料。まずは砂糖の“さ”に注目してみましょう。甘みをもつ調味料はじつは砂糖のほかにもたくさんあります。甘味料の特徴を知り、じょうずにその特製を使いこなすことを覚えましょう。甘みは脳に欠かせない大切な栄養源 人間が初めて知った甘みは、ハチミツではないかと言われています。スペインのイベリア半島にある約1万年前の洞窟には、ハチに追われながらも木に登り、ハチミツを採取する人間を描いた壁画が、また、エジプトにもハチミツ採取のレリーフが残されています。ハチに刺される危険を冒してまでも甘みを欲した人間は、甘さを味わったときの快感をすでに知っていたのでしょう。甘みを快感ととらえるのは高等動物の特性のひとつでもあり、それは、甘みには生命をつなぐ重要な栄養分が含まれていることも大きく関係しています。ハチミツや砂糖を摂取して生成された甘み成分のブドウ糖は、じつは脳にとっての唯一の栄養源。しかも、体内に蓄積できる量はわずかです。糖類はほかの食べ物にくらべ、消化が早いという特徴がありますが、それも緊急に脳にエネルギーが必要になったときに、すぐに溶けて供給するための特性。脳の働きを助ける栄養源に甘さというおいしい印をつけておけば、欠かすことはないというわけです。ちなみに人間の赤ちゃんは、生まれたそのときから甘みが認知できます。母乳を舐めたことがある方ならご存じでしょうが、母乳はかなり甘い!それも赤ちゃんに必要な栄養源を積極的に摂取させる工夫の一つなのです。疲れたときや集中力がとぎれたときに、チョコレートやキャンディを一粒口に入れると、すぐさま頭がすっきりしてくることもよくあります。これも甘みがすぐに脳に届いて、脳をしっかり働かせているためです。 欧米の料理に甘いデザートが出るわけは? 脳にとって重要な栄養源であるにもかかわらず、砂糖をはじめとする甘みは、現在では肥満やさまざまな病気の原因と言われ、悪者扱いされています。肥満の原因にされるのは、甘みにとっては少し心外かもしれません。食事ですでに十分なカロリーを摂取し、そのあとに甘いデザートを食べたり、また間食で甘いお菓子を食べることが多いため、甘いもの=太る原因と決めつけられるという一面もあるからです。食事のカロリーを控えれば、適量の甘いものを食べることは必ずしも悪いことではないはずです。ここで一つ注目したいのが欧米と日本の食文化の違いです。欧米スタイルの食事では、必ず最後に甘いデザートが供されます。それもけっこうなボリュームで…。これは欧米では料理にあまり糖分を使わないためと考えられています。それに対して和食では煮物をはじめ料理に糖分を多く使うため、食事だけで十分な糖分が摂取されています。そのうえ、欧米風の甘いデザートを食べていたのでは、糖分の過剰摂取になるのは当たり前。料理にどれだけ砂糖を使うか、また素材そのものに含まれる糖分や食事中のドリンクに含まれる糖分についてもきちんと把握することが大切です。 砂糖だけが甘みではない甘味料について知る 甘みを加えるための調味料を甘味料と呼びます。その代表が砂糖ですが、砂糖以外にも甘味料にはいろいろな種類があります。甘みの強さや風味、またカロリーにも違いがあるので、甘味料の特徴を把握しておくと、カロリーコントロールにも役立ち、またその特性を料理に生かすこともできます。甘味料には「糖質甘味料」、「非糖質甘味料」、「合成(人工)甘味料」などに大別されます。「糖質甘味料」には、砂糖や果糖などに代表される多くの植物に含まれる甘み成分の「糖類」、ブドウ糖や果糖などを還元して消化されにくくした「糖アルコール」などが知られています。「非糖質天然甘味料」は、糖質以外の天然植物素材から抽出し、強い甘みを有します。そして化学合成で作られるのが「合成(人工)甘味料」です。代表的な「糖質甘味料」と「非糖質甘味料」について、その特徴を左の表にまとめました。最近よく耳にするキシリトールやトレハロースなどの甘味料は、調理に使わずとも市販の商品から口にしていることも多いでしょう。おいしさとヘルシーさを考え、いまの自分にぴったりの甘みを見つけましょう。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.10.5
コラム くらし
-
【大豆】好みの塩加減でオリジナルの味に手作りみそに挑戦!
好みの塩加減でオリジナルの味に手作りみそに挑戦!基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 最近、手作りみそが密かなブームになっているのをご存知ですか。意外に簡単なプロセスで、オリジナルのおいしいみそが作れます。材料(約1.5kg分)大豆 …… 400g米麹 …… 400g天然塩 …… 160g 作り方 大豆を一晩水に漬けて、やわらかくなるまで茹でる。親指と小指ではさんで、簡単につぶれる程度が目安。 やわらかくなった大豆の湯を切り(茹で湯は少しとっておく)、すり鉢でよくつぶす。 米麹をほぐし、塩(15gだけ取り分けておく)を加えてよく混ぜる。 3に大豆の茹で湯大さじ3くらいを加えて少しやわらかくし、2に加えてよく混ぜ合わせる。 4を野球ボールくらいのサイズに丸める。ハンバーグを作るときのように空気を抜きながら丸めて。 深さのある容器にビニール袋を2枚重ねて敷き、5のボールを投げるようにして入れる。 タネの仕込みが終わったら… 置き場所は… 温度差の少ない冷暗所で冷蔵庫に入れなくてもOK。 途中の作業は… 1ヶ月に一度くらい、下から上へと大きくかき混ぜる「返し」という作業をします。 食べ頃は… 冬から春に仕込んだら、秋には食べられます。 熟成はいつまで… 長く熟成させても食べられますが、熟成をとめたいときには、密閉容器に移して冷凍庫で保存して。 表面に残しておいた塩15gをふり、もう1枚ビニールをかぶせ、重し(400gの程度)をしてさらにビニールかぶせる。 手作りみそで絶品みそだれを作ろう!ごまみそだれ手作りみそ大さじ2にすりごま大さじ2、ごま油大さじ1を加えたたれは、ごまの風味が香ばしく、やみつきのおいしさ!スティック状に切ったキュウリやセロリ、ニンジンにからめて食べたり、おにぎりの表面にぬって焼いても美味。ヨーグルト風味のみそだれ手作りみそにヨーグルトの酸味を加えると、まろやかでさわやかな新鮮な味わいに。茹でた豚肉につけたり、茹で野菜サラダのたれにぜひどうぞ。目安の分量は手作りみそ大さじ3+プレーンヨーグルト大さじ3です。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 好みの塩加減でオリジナルの味に手作りみそに挑戦!基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 最近、手作りみそが密かなブームになっているのをご存知ですか。意外に簡単なプロセスで、オリジナルのおいしいみそが作れます。材料(約1.5kg分)大豆 …… 400g米麹 …… 400g天然塩 …… 160g 作り方 大豆を一晩水に漬けて、やわらかくなるまで茹でる。親指と小指ではさんで、簡単につぶれる程度が目安。 やわらかくなった大豆の湯を切り(茹で湯は少しとっておく)、すり鉢でよくつぶす。 米麹をほぐし、塩(15gだけ取り分けておく)を加えてよく混ぜる。 3に大豆の茹で湯大さじ3くらいを加えて少しやわらかくし、2に加えてよく混ぜ合わせる。 4を野球ボールくらいのサイズに丸める。ハンバーグを作るときのように空気を抜きながら丸めて。 深さのある容器にビニール袋を2枚重ねて敷き、5のボールを投げるようにして入れる。 タネの仕込みが終わったら… 置き場所は… 温度差の少ない冷暗所で冷蔵庫に入れなくてもOK。 途中の作業は… 1ヶ月に一度くらい、下から上へと大きくかき混ぜる「返し」という作業をします。 食べ頃は… 冬から春に仕込んだら、秋には食べられます。 熟成はいつまで… 長く熟成させても食べられますが、熟成をとめたいときには、密閉容器に移して冷凍庫で保存して。 表面に残しておいた塩15gをふり、もう1枚ビニールをかぶせ、重し(400gの程度)をしてさらにビニールかぶせる。 手作りみそで絶品みそだれを作ろう!ごまみそだれ手作りみそ大さじ2にすりごま大さじ2、ごま油大さじ1を加えたたれは、ごまの風味が香ばしく、やみつきのおいしさ!スティック状に切ったキュウリやセロリ、ニンジンにからめて食べたり、おにぎりの表面にぬって焼いても美味。ヨーグルト風味のみそだれ手作りみそにヨーグルトの酸味を加えると、まろやかでさわやかな新鮮な味わいに。茹でた豚肉につけたり、茹で野菜サラダのたれにぜひどうぞ。目安の分量は手作りみそ大さじ3+プレーンヨーグルト大さじ3です。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.9.9
コラム くらし
-
【大豆】大豆が生み出す“おいしさ“に注目
大豆が生み出す“おいしさ“に注目基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 絞る、発酵、炒る。大豆から生まれる食材は異なるおいしさを持つ煮豆やお正月のおせち料理に欠かせない黒豆などは、豆をそのまま食べる料理ですが、毎日の食事に登場する大豆は、ほとんどがその加工品です。大豆の加工食品は、調理過程から「絞る」「発酵させる」「炒る」の3つのグループに分けられます。絞ることから生まれるのが豆腐や豆乳、発酵から生まれるのがみそやしょうゆなどの調味料、そして炒ることから生まれるのがきな粉や炒り豆です。日本には大豆というすぐれた食品に親しむ文化があったことに感謝すると同時に、毎日の献立に大豆製品を生かし、1日100gを目標に摂取するよう心がけたいものです。 大豆にもいろいろな種類がある大豆の種皮の色は黄、黒、緑、茶などがありますが、どれも中身は黄か緑です。豆腐や納豆など、加工品に適するよう品種改良されています。大豆の加工食品をよく食べる日本は、食品用大豆の品種改良に関しては世界でいちばんの先進国だそうです。 豆腐に使われる代表品種で、タンパク質が多く、固まりやすいのが特徴。 粒の小さな品種は納豆用として人気。納豆に使う大豆は見た目のよさも大切です。 大粒の黒大豆で、大豆の中では最高級品。砂糖を加えて煮ると黒々と美しく輝きます。 種皮と子葉が緑色の大豆で、炒って粉末にしたきな粉は、淡い緑色でとてもきれい。高級和菓子や緑豆腐に使われます。 安全性を考えるならぜひ国産大豆の加工品を日本で消費される大豆の量は年間で約500万トン。そのうち100万トンは加工食品に、400万トンはサラダオイルなどの原料として利用されます。それに対し、日本での大豆生産量は23万トン。自給率はわずか20%ととても低いのが現状です。日本で生産するとコストがかかって価格が高くなり、輸入大豆に太刀打ちできないことから、生産する農家が少ないのだそうです。輸入大豆には遺伝子組み換えのものも多く、将来的に体が受ける影響の可能性を考えると、遺伝子組み換えでない国産大豆の加工品をできるだけ食べたいもの。とくにこれから妊娠しようと考えている人にとっては、食材の安全性は気になる問題です。国産大豆の生産量の約70%は、大豆のよしあしが直接味に影響する豆腐に使われます。国産大豆を使っている豆腐は、価格がやや高めですが、安全性の高さと、国内の大豆生産の向上にひと役かう意味で、積極的に国産を選びたいものです。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 大豆が生み出す“おいしさ“に注目基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 絞る、発酵、炒る。大豆から生まれる食材は異なるおいしさを持つ煮豆やお正月のおせち料理に欠かせない黒豆などは、豆をそのまま食べる料理ですが、毎日の食事に登場する大豆は、ほとんどがその加工品です。大豆の加工食品は、調理過程から「絞る」「発酵させる」「炒る」の3つのグループに分けられます。絞ることから生まれるのが豆腐や豆乳、発酵から生まれるのがみそやしょうゆなどの調味料、そして炒ることから生まれるのがきな粉や炒り豆です。日本には大豆というすぐれた食品に親しむ文化があったことに感謝すると同時に、毎日の献立に大豆製品を生かし、1日100gを目標に摂取するよう心がけたいものです。 大豆にもいろいろな種類がある大豆の種皮の色は黄、黒、緑、茶などがありますが、どれも中身は黄か緑です。豆腐や納豆など、加工品に適するよう品種改良されています。大豆の加工食品をよく食べる日本は、食品用大豆の品種改良に関しては世界でいちばんの先進国だそうです。 豆腐に使われる代表品種で、タンパク質が多く、固まりやすいのが特徴。 粒の小さな品種は納豆用として人気。納豆に使う大豆は見た目のよさも大切です。 大粒の黒大豆で、大豆の中では最高級品。砂糖を加えて煮ると黒々と美しく輝きます。 種皮と子葉が緑色の大豆で、炒って粉末にしたきな粉は、淡い緑色でとてもきれい。高級和菓子や緑豆腐に使われます。 安全性を考えるならぜひ国産大豆の加工品を日本で消費される大豆の量は年間で約500万トン。そのうち100万トンは加工食品に、400万トンはサラダオイルなどの原料として利用されます。それに対し、日本での大豆生産量は23万トン。自給率はわずか20%ととても低いのが現状です。日本で生産するとコストがかかって価格が高くなり、輸入大豆に太刀打ちできないことから、生産する農家が少ないのだそうです。輸入大豆には遺伝子組み換えのものも多く、将来的に体が受ける影響の可能性を考えると、遺伝子組み換えでない国産大豆の加工品をできるだけ食べたいもの。とくにこれから妊娠しようと考えている人にとっては、食材の安全性は気になる問題です。国産大豆の生産量の約70%は、大豆のよしあしが直接味に影響する豆腐に使われます。国産大豆を使っている豆腐は、価格がやや高めですが、安全性の高さと、国内の大豆生産の向上にひと役かう意味で、積極的に国産を選びたいものです。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.9.9
コラム くらし
-
【牛肉】脂肪が少なく、鉄分豊富でヘルシーな赤身肉 オージー・ビーフをおいしく食べる
脂肪が少なく、鉄分豊富でヘルシーな赤身肉オージー・ビーフをおいしく食べる基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 毎日を健康に、いきいき過ごすために、ぜひ食べていただきたいのが、ヘム鉄を豊富に含む赤身が多いオージー・ビーフです。脂肪が少ないから、ダイエット中の方にもおすすめ。オージー・ビーフをよりおいしく味わうための、調理法のポイントをご紹介します。基本のステーキをおいしく焼くには赤身肉を焼いて固くなってしまった経験はありませんか。上手な焼き方を覚えて、外は香ばしく、中はふんわり、ジューシーなステーキを味わいましょう。 point1 焼く前に肉を室温に戻す冷蔵庫から出して冷たいままで焼くと、中まで火が通りにくく、表面だけが焦げてしまいます。焼く30 分くらい前に冷蔵庫から出し、室温に戻しておくことが大切。塩、こしょうは焼く直前に。 point2 フライパンは十分に熱しておくフライパンは温度が安定しやすい厚手のものを使います。強火でよく熱してから肉を入れます。入れたときに「ジュワーッ」と音がするくらいが目安。 point3 裏返すのは1回だけに!肉を入れたら下の図の焼き時間を目安に焼きます。何度も裏返すと肉汁が逃げておいしくなくなってしまうので気をつけて。 point4 アルミホイルでくるんで肉を休ませる焼き上がったらすぐに食べてはダメ。肉をアルミホイルでくるみ、3~5分ほどおきます。肉を休ませることで、肉汁を中に閉じこめ、肉をやわらかに保てます。 茹でればさらに脂肪が少ない!オージー・ビーフのしゃぶしゃぶカルパッチョさっと茹でたオージー・ビーフを野菜と一緒にカルパッチョに。余分な脂肪が落ち、さらに低カロリーになります。 ■材料(2 人分)オージー・ビーフ(しゃぶしゃぶ用)…80g白ワイン………………少々トマト ………1/2個キュウリ ……1/4本黒オリーブ……… 1個[ドレッシング]オリーブ油…大さじ1と1/2酢…大さじ1と1/2塩、こしょう…各少々■作り方1.ドレッシングの材料をよく混ぜておく。2.トマトとキュウリは5mm角に切り、黒オリーブはタネを取ってみじん切りにし、1.のドレッシングの半量を混ぜ合わせる。3.鍋に湯を沸かし、沸騰したら白ワインを入れ、オージー・ビーフをさっと茹でてザルにあげる。4.3.にドレッシングの残りを入れて和え、皿に盛ったら、2.をのせる。ステーキ+きのこソースで鉄分をさらに吸収!きのこ類にはオージー・ビーフに含まれる鉄分をより吸収しやすくするβ - グルカゴンが豊富に含まれています。貧血予防にぜひきのこソースを組み合わせて! ■材料(2人分)しめじ ………………………50gマッシュルーム…………50gサラダ油 ……………… 小さじ1白ワイン……大さじ1と1/2粒マスタード……………小さじ1塩、こしょう…………各少々■作り方1.しめじとマッシュルームは石づきを取り、しめじは小房に分け、マッシュルームは薄切りにする。2.フライパンにサラダ油を入れて熱し、1.を入れてしんなりするまで炒め、白ワイン、粒マスタードを入れ、塩、こしょうで調味する。3.焼き上げたステーキを皿に盛り、きのこソースをかける。お好みで野菜を添えて。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 脂肪が少なく、鉄分豊富でヘルシーな赤身肉オージー・ビーフをおいしく食べる基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3 毎日を健康に、いきいき過ごすために、ぜひ食べていただきたいのが、ヘム鉄を豊富に含む赤身が多いオージー・ビーフです。脂肪が少ないから、ダイエット中の方にもおすすめ。オージー・ビーフをよりおいしく味わうための、調理法のポイントをご紹介します。基本のステーキをおいしく焼くには赤身肉を焼いて固くなってしまった経験はありませんか。上手な焼き方を覚えて、外は香ばしく、中はふんわり、ジューシーなステーキを味わいましょう。 point1 焼く前に肉を室温に戻す冷蔵庫から出して冷たいままで焼くと、中まで火が通りにくく、表面だけが焦げてしまいます。焼く30 分くらい前に冷蔵庫から出し、室温に戻しておくことが大切。塩、こしょうは焼く直前に。 point2 フライパンは十分に熱しておくフライパンは温度が安定しやすい厚手のものを使います。強火でよく熱してから肉を入れます。入れたときに「ジュワーッ」と音がするくらいが目安。 point3 裏返すのは1回だけに!肉を入れたら下の図の焼き時間を目安に焼きます。何度も裏返すと肉汁が逃げておいしくなくなってしまうので気をつけて。 point4 アルミホイルでくるんで肉を休ませる焼き上がったらすぐに食べてはダメ。肉をアルミホイルでくるみ、3~5分ほどおきます。肉を休ませることで、肉汁を中に閉じこめ、肉をやわらかに保てます。 茹でればさらに脂肪が少ない!オージー・ビーフのしゃぶしゃぶカルパッチョさっと茹でたオージー・ビーフを野菜と一緒にカルパッチョに。余分な脂肪が落ち、さらに低カロリーになります。 ■材料(2 人分)オージー・ビーフ(しゃぶしゃぶ用)…80g白ワイン………………少々トマト ………1/2個キュウリ ……1/4本黒オリーブ……… 1個[ドレッシング]オリーブ油…大さじ1と1/2酢…大さじ1と1/2塩、こしょう…各少々■作り方1.ドレッシングの材料をよく混ぜておく。2.トマトとキュウリは5mm角に切り、黒オリーブはタネを取ってみじん切りにし、1.のドレッシングの半量を混ぜ合わせる。3.鍋に湯を沸かし、沸騰したら白ワインを入れ、オージー・ビーフをさっと茹でてザルにあげる。4.3.にドレッシングの残りを入れて和え、皿に盛ったら、2.をのせる。ステーキ+きのこソースで鉄分をさらに吸収!きのこ類にはオージー・ビーフに含まれる鉄分をより吸収しやすくするβ - グルカゴンが豊富に含まれています。貧血予防にぜひきのこソースを組み合わせて! ■材料(2人分)しめじ ………………………50gマッシュルーム…………50gサラダ油 ……………… 小さじ1白ワイン……大さじ1と1/2粒マスタード……………小さじ1塩、こしょう…………各少々■作り方1.しめじとマッシュルームは石づきを取り、しめじは小房に分け、マッシュルームは薄切りにする。2.フライパンにサラダ油を入れて熱し、1.を入れてしんなりするまで炒め、白ワイン、粒マスタードを入れ、塩、こしょうで調味する。3.焼き上げたステーキを皿に盛り、きのこソースをかける。お好みで野菜を添えて。 基本のほ1 ┃ 基本のほ2 ┃ 基本のほ3
2010.9.7
コラム くらし