-
多嚢胞性卵巣で クロミッドや注射でも 排卵しません。 体質改善できますか?
相談者 トモミ☆ さん(40歳) 不妊治療に力を入れている病院に転院し治療を進めています。LH とFSH の数値が高く、卵巣が少し老化ぎみで「多嚢胞性卵巣」と言われました。クロミッドや注射で卵胞は22~28㎜くらいに大きくなるのですが、排卵には至りません。当帰芍薬散錠も服用しています。自然排卵で子どもを授かるための体質改善や食べ物、漢方薬を教えてください。○ 月経周期27 日~82日と不規則○ 経血の量(たぶん)普通○ 月経痛なし○ 基礎体温はガタガタ 自然排卵できるように体質改善を行い整った基礎体温になるために生活養生を 多嚢胞性卵巣とは、卵巣の表面の被膜が厚く、卵胞がある程度育っても成熟しにくいため排卵ができない状態です。はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレスや栄養過剰などが考えられています。また男性ホルモンの分泌異常を伴う場合は、肥満・多毛・にきびができやすいなどの状態になり、LHがFSHよりも優位になることがあります。 排卵しやすくするためには活血と利水の効果のある漢方を 体重が多い傾向や、卵巣の表面の被膜が厚いため排卵できないことから、中医学では水分代謝が悪いため体に余分な水分がとどこおっている、または血のめぐりが悪くなっていると考えます。漢方薬では代表的なものとして桂枝茯苓丸加ヨクイニンのような、活血(血をめぐらす)+利水(水分代謝を良くする)の処方をします。また、排卵しにくい原因として、以前潜在性高プロラクチンと診断されたことも考えなければなりません。潜在性の場合は、夜間や黄体期だけ高くなるため、無排卵や無月経になることは少ないのですが、黄体機能不全を引きおこしやすいので注意が必要です。プロラクチンの値を下げる、炒麦芽や芍薬甘草湯などがおすすめです。 冷やす食べ物、白砂糖、パン食、過食はNG腹巻きや靴下を履き、じっくり湯船につかる 卵子細胞の数は生まれた時点で決まっていて、年齢とともに数は減っていきます。ですから妊娠の可能性を高めるには、「卵巣に残された卵子をいかに大切に育てるか」がポイントです。卵巣機能を高める漢方薬でより良い卵子の排卵も期待できるでしょう。生活養生としては以下に気をつけてください。 ・冷やす食物(冷たい飲み物・生野菜・刺身など)を摂り過ぎない。 ・ 白砂糖を使ったお菓子(とくにチョコレート・生クリーム)を摂らない。 ・ パン食を控え、ご飯中心にする。 ・ 過食をさけ、体重をコントロールする。 ・ 体を冷やさないために、腹巻・靴下を使用する。 ・ シャワーではなく、汗がにじむまで湯船につかる。 病院の先生からは体外受精をすすめられているとのことですが、できるだけ早く体質改善に取り組んで自然排卵できるようになることと、整った基礎体温になるために生活養生を実行しましょう。 矢野間 明美先生 漢方薬生薬認定薬剤師。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。日本臨床栄養協会認定栄養情報担当者。子宝カウンセラー。子宝カウンセリング歴25年。家族のように親身になって相談を受ける姿勢と 心温まるカウンセリングには定評がある。 相談者 トモミ☆ さん(40歳) 不妊治療に力を入れている病院に転院し治療を進めています。LH とFSH の数値が高く、卵巣が少し老化ぎみで「多嚢胞性卵巣」と言われました。クロミッドや注射で卵胞は22~28㎜くらいに大きくなるのですが、排卵には至りません。当帰芍薬散錠も服用しています。自然排卵で子どもを授かるための体質改善や食べ物、漢方薬を教えてください。○ 月経周期27 日~82日と不規則○ 経血の量(たぶん)普通○ 月経痛なし○ 基礎体温はガタガタ 自然排卵できるように体質改善を行い整った基礎体温になるために生活養生を 多嚢胞性卵巣とは、卵巣の表面の被膜が厚く、卵胞がある程度育っても成熟しにくいため排卵ができない状態です。はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレスや栄養過剰などが考えられています。また男性ホルモンの分泌異常を伴う場合は、肥満・多毛・にきびができやすいなどの状態になり、LHがFSHよりも優位になることがあります。 排卵しやすくするためには活血と利水の効果のある漢方を 体重が多い傾向や、卵巣の表面の被膜が厚いため排卵できないことから、中医学では水分代謝が悪いため体に余分な水分がとどこおっている、または血のめぐりが悪くなっていると考えます。漢方薬では代表的なものとして桂枝茯苓丸加ヨクイニンのような、活血(血をめぐらす)+利水(水分代謝を良くする)の処方をします。また、排卵しにくい原因として、以前潜在性高プロラクチンと診断されたことも考えなければなりません。潜在性の場合は、夜間や黄体期だけ高くなるため、無排卵や無月経になることは少ないのですが、黄体機能不全を引きおこしやすいので注意が必要です。プロラクチンの値を下げる、炒麦芽や芍薬甘草湯などがおすすめです。 冷やす食べ物、白砂糖、パン食、過食はNG腹巻きや靴下を履き、じっくり湯船につかる 卵子細胞の数は生まれた時点で決まっていて、年齢とともに数は減っていきます。ですから妊娠の可能性を高めるには、「卵巣に残された卵子をいかに大切に育てるか」がポイントです。卵巣機能を高める漢方薬でより良い卵子の排卵も期待できるでしょう。生活養生としては以下に気をつけてください。 ・冷やす食物(冷たい飲み物・生野菜・刺身など)を摂り過ぎない。 ・ 白砂糖を使ったお菓子(とくにチョコレート・生クリーム)を摂らない。 ・ パン食を控え、ご飯中心にする。 ・ 過食をさけ、体重をコントロールする。 ・ 体を冷やさないために、腹巻・靴下を使用する。 ・ シャワーではなく、汗がにじむまで湯船につかる。 病院の先生からは体外受精をすすめられているとのことですが、できるだけ早く体質改善に取り組んで自然排卵できるようになることと、整った基礎体温になるために生活養生を実行しましょう。 矢野間 明美先生 漢方薬生薬認定薬剤師。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。日本臨床栄養協会認定栄養情報担当者。子宝カウンセラー。子宝カウンセリング歴25年。家族のように親身になって相談を受ける姿勢と 心温まるカウンセリングには定評がある。
2015.4.21
コラム 不妊治療
-
多嚢胞性卵巣なので日常生活に気をつけ鍼灸にも通っていますが、漢方も効果があるの?
相談者 智 さん(22歳) 多嚢胞性卵巣でフェマーラが効きません。3年の不妊治療の末、一人目を初めてのフェマーラ服用の自然妊娠で授かることができました。 そして9 月に断乳をして即治療を始めましたが、今回は小さい卵ばかりでダメでした。『ジネコ』で話題になる多嚢胞は「食生活を変えるとよい」に納得し、食生活を変えて鍼灸院に通い、なるべく運動もしています。そして今、漢方も興味があるのですが、多嚢胞に効果はあるのでしょうか? とにかく排卵までこぎつけて、治療の第一歩にしたいのです。 どのタイプの多嚢胞性卵巣症候群なのかよく検査した上で漢方薬を試して 東洋医学的に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) になりやすい体質の方は、生殖機能と密接な関係のある腎気が弱っている「腎虚」、消化機能が低下をしている「脾胃虚」、貧血やめまいがある「血虚」、月経痛がつらく肌荒れがある「瘀血」、不安感や不眠、イライラ感の強い「気滞」があると考えます。 漢方薬で男性ホルモンやLHの値を改善しホルモンバランスを整えることが期待できる 不妊症の方は基本的に「腎虚」体質が多いので、まずは腎気を補うことが大切です。一人目の出産で腎気がかなり消耗しているところに育児が加わり疲労が蓄積しているので、消耗した腎気を戻すことが困難な状況になっているようです。腎気を戻すためには食事は豆類を積極的に摂ることです。また、睡眠も大切です。育児で睡眠時間を確保するのは難しいと思いますが、夜の寝不足は30分くらいの昼寝でカバーしましょう。PCOSの診断基準は、①月経異常、②多嚢胞性卵巣、③血中の男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH 基礎値正常(日本産婦人科学会の診断基準による)のすべてを満たす場合となります。漢方薬で改善効果が期待できる項目は、③の男性ホルモン値やLHの値を改善し、ホルモンバランスを整えることです。そしてその効果が一番期待できるのが、温経湯という漢方薬です。温経湯は不妊治療でよく使用される漢方薬で、経絡を温める効果があります。 当てはまらないPCOSでも温経湯は効果があることが実証されている ほかにも温経湯には、脾胃の弱い体質、血液の不足している血虚、血液循環の悪い瘀血も改善してくれます。つまりPCOSの人が持っている症状をすべてカバーする漢方薬と言えます。また、東洋医学的な体質に当てはまらない、PCOSの人にも効果があることが実証されているので、安心して服用できます。男性ホルモンが高いタイプの人には、芍薬甘草湯もおすすめです。筋肉の痙攣や痛みの症状に効果があることで知られている漢方薬ですが、男性ホルモンやプロラクチンの値を下げる効果が実証されています。智さんがどのタイプのPCOSかわかりませんが、よくタイプを検査した上で漢方薬を試してみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004 年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMS など婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。 相談者 智 さん(22歳) 多嚢胞性卵巣でフェマーラが効きません。3年の不妊治療の末、一人目を初めてのフェマーラ服用の自然妊娠で授かることができました。 そして9 月に断乳をして即治療を始めましたが、今回は小さい卵ばかりでダメでした。『ジネコ』で話題になる多嚢胞は「食生活を変えるとよい」に納得し、食生活を変えて鍼灸院に通い、なるべく運動もしています。そして今、漢方も興味があるのですが、多嚢胞に効果はあるのでしょうか? とにかく排卵までこぎつけて、治療の第一歩にしたいのです。 どのタイプの多嚢胞性卵巣症候群なのかよく検査した上で漢方薬を試して 東洋医学的に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) になりやすい体質の方は、生殖機能と密接な関係のある腎気が弱っている「腎虚」、消化機能が低下をしている「脾胃虚」、貧血やめまいがある「血虚」、月経痛がつらく肌荒れがある「瘀血」、不安感や不眠、イライラ感の強い「気滞」があると考えます。 漢方薬で男性ホルモンやLHの値を改善しホルモンバランスを整えることが期待できる 不妊症の方は基本的に「腎虚」体質が多いので、まずは腎気を補うことが大切です。一人目の出産で腎気がかなり消耗しているところに育児が加わり疲労が蓄積しているので、消耗した腎気を戻すことが困難な状況になっているようです。腎気を戻すためには食事は豆類を積極的に摂ることです。また、睡眠も大切です。育児で睡眠時間を確保するのは難しいと思いますが、夜の寝不足は30分くらいの昼寝でカバーしましょう。PCOSの診断基準は、①月経異常、②多嚢胞性卵巣、③血中の男性ホルモン高値またはLH基礎値高値かつFSH 基礎値正常(日本産婦人科学会の診断基準による)のすべてを満たす場合となります。漢方薬で改善効果が期待できる項目は、③の男性ホルモン値やLHの値を改善し、ホルモンバランスを整えることです。そしてその効果が一番期待できるのが、温経湯という漢方薬です。温経湯は不妊治療でよく使用される漢方薬で、経絡を温める効果があります。 当てはまらないPCOSでも温経湯は効果があることが実証されている ほかにも温経湯には、脾胃の弱い体質、血液の不足している血虚、血液循環の悪い瘀血も改善してくれます。つまりPCOSの人が持っている症状をすべてカバーする漢方薬と言えます。また、東洋医学的な体質に当てはまらない、PCOSの人にも効果があることが実証されているので、安心して服用できます。男性ホルモンが高いタイプの人には、芍薬甘草湯もおすすめです。筋肉の痙攣や痛みの症状に効果があることで知られている漢方薬ですが、男性ホルモンやプロラクチンの値を下げる効果が実証されています。智さんがどのタイプのPCOSかわかりませんが、よくタイプを検査した上で漢方薬を試してみてください。 神薗 克也先生 芝浦工業大学工学部卒、日本鍼灸理療専門学校卒、鍼灸師、医薬品登録販売者。不妊鍼灸ネットワーク会員。2004 年翠明館治療室を開設。2009年より漢方専門薬店を併設。不妊症や月経不順、PMS など婦人科疾患を中心に、鍼灸と漢方を用いて、体の内外より総合的に治療を行っている。
2015.4.20
コラム 不妊治療
-
卵子提供について考える(3)
卵子提供で生まれた子どもの「知る権利」は? 卵子提供を法律で容認すべきと考える人が多く、不妊治療経験者の3割が卵子提供による不妊治療を検討したことがあることが分かりました。一方で、卵子提供によって生まれた「子どもの知る権利」はどのように考えているのでしょうか? アンケートに答えていただいた方のコメントをご紹介いたします。 76%が「子どもの知る権利」を尊重すべき ジネコアンケートでは、「子どもの知る権利」について76%の方が権利があると考えており、10%が必要ないという意見でした。知る権利はないという方には「提供者の意思を優先すべき」という意見や、「子どもが知っても混乱するだけ」という意見がありました。しかし、知る権利があると回答した方も、「自分が当事者になった場合は難しい」という意見や、「伝える時期は検討すべき」という意見も多くありました。卵子提供について法律で整備する際に、あわせて考えなければならないことですが、ガイドラインをまとめるのは簡単ではなさそうです。 「知る権利はある」と答えた人の声 子供には、全ての情報を提示できる環境を作ってあげるべき。その中で、子供が欲したときに、その情報を伝えるべき。(みーちゃんさん・40歳) 自分のお腹から生まれてきたことには変わりはないので生まれた子には黙っていた方が良いとは思うが、ある程度大人になり、教えても良い時期になったら伝えた方がよいとも思う。難しい。(プレままさん・39歳) 必要ではあるけれど、そのときの子供の精神面を考えればしない方が幸せなのかもしれない。 権利はあるけれど、それが人々にとって幸せかどうか、父親も母親も苦悩を抱えながら生きなければならないことを理解して決断すべき。(りんさん・30歳) 知る権利は守られるべきだと思う。ただ、それに伴いカウンセリングなどのフォロー体制も整えて欲しい(ぽんぽこさん・44歳) 本人が知りたいのであれば、成長していて心理的にダメージがなさそうであればタイミングや必要に応じて話してもいいと思う。(?さん・?歳) 大切に育てられた子供は産み育てた親に感謝し、自分が存在する経緯は知りたいし、それを誰も拒んではいけないと思う。(双子かなさん・29歳) 知る権利はある程度大切。別に悪い事をしているわけではないし、無理やり隠そうとするのは、限界があり、隠せば隠すほど、知りたくなるもの。疑問が生じ、知ろうとすることに、時間やエネルギーを費やすよりも、知ることで納得のいく人生が歩めるならば、オープンにして構わない、と思います。ただ、トラブルにならないような、法整備等が必要です。(nonさん・41歳) 本人が似ていない事などで気になっているようだったら、知らせるべきだと思う。(ブルジュさん・42歳) 出自を知る権利はあると思いますが、親の立場からは知らせるかどうかは必要性を考え、悩むと思います。(匿名希望・44歳) もちろん権利はあると思います。 でも、もし自分が卵子提供で生まれた子供だったら?自分は誰なのか考えてしまうかもしれないと思いました。私は「つくりもの」なのか?「授かりもの」として生を受けたかったと思うかもしれません。男女の愛とは無関係に発生した人間だと知った時の悲しみは誰が受け止めてくれるのでしょうか。(ソーニャさん・40歳) 必要だとおもいます(ちいたんさん・37歳) 出自を知る権利はあると思うが、理解できる年齢になるまでは、あえて教える必要はないと思う。現代では、離婚・再婚等によって遺伝子的に親子でない家族は沢山あると思うので、卵子提供を特別扱いする必要はないと思う。(rinrinさん・42歳) ある程度理解できる年齢になったら伝えても良いかと思う(yovagiiさん・41歳) 必要だと思います(Maiさん) きちんと話す必要があると思う。(はなさん・36歳) あるとおもう。(匿名希望・30歳) 子供が大きくなったときに言ってもいいと思う。出自より誰に愛情を受けて育てられたかだと思う。(しもしもさん・35歳) 知る権利はあるが、知らせ方には配慮が必要。(みどりさん・32歳) 伝えた方がいいとは思いますが、物心ついたときの彼・彼女に受け入れられる状況にあるかどうかで判断できればよいと思う。知らないことが幸せということもあり得ると思う。(りのさん・34歳) 権利はあると思う。必要性があるかは不明。卵子提供で出生した子供が将来その事を知った時に自己否定感に繋がらないよう、両親の教育だけでなく社会的な理解も深めなければいけないと思う。(アリーさん・34歳) どうしても親を知りたいと子供が言ったら、説明はする。親と連絡が取れるなら、子供が成長したときにお礼を言えるように連絡はとっておきたい。提供者が望まないなら、それはしない。(なっつんさん・37歳) 卵子提供によって生まれた子どもでも、自分のお腹を痛めてできた子に変わりはありません。愛情を持って育てられることでしょう。卵子提供を小さいうちは理解できないかもしれませんが、きちんと話せばわかる時がくると思います。その時に、どんな理由があって、そのような選択をしたのか伝えてあげることが必要だと思います。(みゆきちさん・23歳) 本人が望むならば、知っても良いと思うが、アフターケアが必要だと思う。(Koalaさん・44歳) 成人する時に知らせれば良いと思う。難しいが、本人が気にしているようなら話せば良いと思う。(匿名希望・36歳) 育ての両親から愛情をたくさん受けて育っているだろうから、知っても大丈夫だと思うし、知る権利は尊重すべきだと思う。(凛さん・30歳) 自身の事なので自身が知る権利は当然あると思う。でも、知らない方が幸せだとは思うし、私なら知りたく無いけれど。(匿名希望・33歳) 聞かれたら答える程度で良いと思う(ぐし子さん・36歳) 知る権利はあると思う。(匿名希望・39歳) 大きくなったときに色々と不安を与えてしまうより、きちんと告知するべき。 日本がもっと、不妊治療、体外受精、卵子・精子提供、養子縁組などについての意識をしっかり持ち、偏見がなくなればいいのだが...(kokimaさん・34歳) 知る権利はあると思うけど、知らせるか否かは分からない(ぷぅさん・43歳) 知る権利は誰にでもあると思うが、実際に提供を受けた側になった場合には知らせるか悩むと思う。(すなっちさん・38歳) いつかは話さないといけないかもしれないが、育ててくれた人が母親に変わりないので、自信をもつべきなのかとおもう。(べえさん・27歳) 成人するとき、または結婚するときに知ればいいとおもう。それ以前に知ることも可能だが、それを知ることで人生の方向性が変わるとは考えにくいから。(まつさん・39歳) 自分の親が誰なのかを知る権利は必要。(カメさん・30歳) なかなか難しい問題だけど、本人が知りたい、というのであれば知らせるべきだと思う。(みのこあらさん・46歳) 子供が知りたいと思うことは必ず出てくると思うのでキチンと話せるようにと思います(はるこさん・38歳) 疑ってもいない段階で知らせる必要はないと思うが、本人が何か疑問を持った場合は、嘘をついたり隠すべきではない。(うっちーさん・44歳) 出自を知る権利はあってしかるべきだと思います。子供に問われたら、わかるように説明するべきだと思います。(zakuroさん・44歳) 養子縁組と同様。ものごころついたときから、機会あるごとに普通に話す。その子がどうつくられたかを問題にするのではなく、どんなに待ち望んで生まれてきたか、そして、誰よりも両親に必要とされ愛されていることを伝えればよい。(匿名希望) 産まれた子供の事を考えると簡単には言えないところがあるが、知るべき権利は与えるべきだと思う(キキララさん・37歳) 子供には話すべきだし、望む場合は提供者の情報もある程度は教えるべき。(匿名希望・44歳) 必要な権利だと思う。ただし、一定年齢にならないと理解できない部分が多いと思うため制度を同時に整えるべき。(jjkさん・34歳) 20歳を超えた時点でその子が知りたいかどうかの法律を作る。自分の出生事情を知る権利。(マサンさん・39歳) 遺伝による病気などの治療のためには仕方がないと思う。(れいこさん・45歳) 自分の出生を知りたければ伝えなければならないと思う(バービーさん・30歳) 権利はあるべきと思うが、それを知った時の子どもを支えてあげられるかどうか微妙なところです。(もうすぐママさん・40歳) 知る権利がある(みきーなさん・35歳) 子供が望むのであれば権利は尊重されるべきであると思う。 ただその後色んな問題も出てくると思うので、知った後のケアまである程度決められるべきだと思う。(みっちゃんさん・38歳) 生まれた子供に告知するべき。告知するつもりのない夫婦が卵子提供を受けることには反対です。(reiさん・48歳) 権利としては認めるべきではあるが、実際に子がそれを知ろうとした時、知った時にはすごく考えると思う。自分自身が卵子提供を行って子を授かった場合には、知らせるか知らせないかは今すぐにはわからない。(匿名希望・45歳) どうしても知りたいならしかたがない(らぶままさん・45歳) 説明しないと行けない時期がきたら伝えたいと思う(はこさん・36歳) 親が伝え、本人が知りたいと思う場合には、知れる術は残しておくべき。ただ親が伝えたくない、また親は伝えても本人が知りたくない場合もあるので、戸籍などの書類に記載する必要はないと思う。(かずさん・36歳) いつか子供に伝えることまで考えた上で、卵子提供で妊娠するなら、いいと思う。(れぽんさん・33歳) とても難しい問題ですが、自分が生まれた立場だったら知る権利を与えてほしいと思うかもしれません。実際知る知らないは別として。(eggBさん・41歳) 親や周りの大人の考えにもよるが、子供本人が成人してもなお出自を知りたいと思った場合にある程度の情報をきちんと伝えてくれる機関があってほしいと思う。(否ふくみみさん・32歳) もしその子が事実を知りたい、親も話すべきだと思うのなら、私は必要な権利ではないかと思います。(popoさん・41歳) 本人が望めば(匿名希望・42歳) 知りたいのは、仕方ないと思います。(はるさん・42歳) 出自を知る権利はあると思います。(てつさん・37歳) 非配偶者間で生まれた子には自分の出自を知る権利が必要だと思う。それを行使するしないは子の自由だが、知りたいと思った時に調べられるように、提供者の情報は医療機関等で管理されているべき。遺伝的に誰の子どもなのかと言うことはアイデンティティや自尊心を保つことに直結する場合があるので。(suiさん・36歳) 知りたい思いは当然のものと考えます。 様々な立場から方法は考える必要あると思いますが、知る権利はあると思います。(キムネオオハシさん・43歳) 自分が卵子提供で産まれてきた子供であれば事実を知りたいし知っておくべきだと思うので、子供には知らせようと考えています。(匿名希望・47歳) ある程度の年齢に達したら(例えば成人してから、高校卒業後等)子供を授かる事の奇跡や重みをきちんと理解して貰えるよう説明した上で、卵子提供での妊娠と言う事は話して良いと思う。(peachさん・36歳) 年齢制限を設け、どうしても知りたいという強い意志がある人に限り教える。また、当人を含め家族にその後のカウンセリングやサポートなどアフターケアを含めて環境が整備されてからであれば良いのでは。(チャロさん・25歳) 知る権利はあると思う(メロンさん・37歳) いつかは話そうと思う。(名護さん・35歳) 認められるべきだと思う。(ぽんぽこさん・44歳) 親の立場であればどう伝えればいいのか、悩むでしょうが…自分がもし生まれた子どもの立場なら、必ず教えて欲しいと思うし、本人に伝えるべきことだと思います。(とーりゅさん・40歳) 大変難しくデリケートなことですが、自分の出自を知りたいと思うのは当然のことに思います(puniさん・39歳) 出自を知る権利はあって当然だし、子供問われればきちんと説明するべき。(プリンさん・44歳) 出自はしっかりわかるようにした方がいいと思う。両親はすごく時間をかけ、話し合いをしてきたことだけど、子供はある日突然知ることになる。そうなったとき、両親の言葉より、調べればわかる事実があった方がいいと思う。(ちゃぽさん・34歳) 最終的には教えてあげるべきだと思います(ゆきさん・36歳) 自分が生まれた経緯について知る権利はあると思う。そのことも含めて、覚悟して、卵子提供治療に取り組むべきだと思う。(mameさん・30歳) 権利は17歳以上とか、大人としての判断がつくくらいの年齢いならあって良いと思う。(きみさん・41歳) 生まれたときから隠さず、愛情をもって繰り返し説明していけば、分かってくれるのではないかと思う。遺伝子上の親を知りたいと言えば、反対しないと思う。(midoさん・38歳) 知る権利は尊重したい。 しかし、それによって卵子提供者への負担が生まれ、卵子提供が減ってしまうのが心配。(匿名希望・44歳) 権利はあると思う(りりさくさん・37歳) 子供が知りたいと願うなら、また知らないことによって苦しむようなことがあるのなら、権利として知らせる必要があると思う。子供が欲しいと願ってそこまでするのだから、最後まで責任を負うのが親だと思う。(こまちさん・32歳) 時と場合によってはアリだと思います。(匿名希望・30歳) 権利はあると思う(ユメさん) 知るのはいいと思うが、成人になってからにしてほしい。(よんさん・32歳) 子供は知る権利があると思います。親自身は覚悟して卵子提供してもらってますが、子供は選択が出来ないからです。 (ともこさん・35歳) 必要(べるさん・40歳) 難しい問題だが年齢に応じてきちんと対応が必要だと思います。(コスモスちゃんさん・43歳) 知った子供は相当ショックをうけるらしい。早いうちに伝えた方がいいのではないでしようか?(匿名希望・46歳) 子供にとっては血の繋がりのある親になるので、出自を知る権利はあると思います。但し、自分の子供が卵子提供で産まれて、出自を知りたいと希望した場合は、気軽に許可出来るかは疑問です。(オレンジさん・41歳) たとえば、卵子を提供した遺伝子上の親よりも、養父母のほうが、良い生活を与えているならば、子供にとっては、あまり拘るものではないと思う。それを踏まえて、もし、子供が遺伝子上の親のもとへ帰りたいならば、仕方がない場合もあるのかも。一度、特別養子縁組をしたとしても二度目に子供が成人したときの意思も確認する法的手続きも必要である。特に外国人の卵子提供を受けた場合には。(三毛猫さん・46歳) 大人になってから知らせれば良いと思う。(Koalaさん・44歳) 権利はあると思うが、自分が提供を受けていたとすると、知らせたくない。(すなっちさん・38歳) 知る権利はあると思います。(ポルテさん・37歳) 知りたいなら教えてあげればよいと思う(kisaluさん・41歳) 成人していた場合のみ知りたければ自分で調べる事が出来るようにしてもいいとおもう。(ちゃんこさん・32歳) 必要ならば告知してもいいと思うが、基本的にはしなくてもいい。(匿名希望・44歳) もしも自分が卵子提供で生まれた子供だったとしたら、と考えたとき、なぜ両親がそのような選択をしたのか、どんな気持ちだったのかということを知りたい。母の卵子でなかったとしても、育ててくれた母は母、しかし卵子提供してくれた人もどんな人なのか、どのような気持ちで提供したのかを知りたいと思う。知らなくてもいい場合もあるかもしれないが、もしかしたら自分は、という気持ちをずっと抱えている場合は、知って乗り越えて行ったほうがより良い人生になるような気がする。(まるこさん・45歳) 言わなきゃわからないけど話す時が来たら話しても良いかもしれない。(クローバーさん・36歳) 賛成です。生まれてきた本人が望むなら、それはよぼどの覚悟があるからだと思います。(匿名希望・37歳) 「知る権利は必要ない」と答えた人の声 できれば教えたくない。教えても子供も戸惑うと思う(匿名希望・39歳) 知ることで幸せになるとは思えない。遺伝による病気の解明に必要な情報だけは残しておく必要はあると思う。(キレネンコさん・43歳) 知る意味ってあるのでしょうか?もちろん、成人してからなど一定の条件のもとでなら知る意味はあると思いますが。(ゆかさん・36歳) 出自を知る必要はない。知ったところで動揺するだけでは...。(atmさん・27歳) 卵子提供者については、秘密厳守すべき。そうでないと、病気等で、この卵子提供による出産の可能性しかもてていない方が、その機会すら失ってしまうことになると考えます。(匿名希望・41歳) 出自を知る権利は必要ない。混乱する原因になる。(ニャンちゅうさん・32歳) なるべくなら知らない方がいいのではないかと思う。(m.mさん・28歳) 特に変わりはないので意識しなくていいと思う(ももさん・31歳) 出来ればその権利はないでほしい。(ゆっきさん・36歳) 遺伝的な病気に関わることがあれば卵子提供で産まれたことを言った方が良いのだろうが、健康でいれば特に告げる必要はないと考えます。(匿名希望・36歳) 知る必要がないと思います。思いたいです。(みぴーさん・42歳) 提供者が望まないのならば教えないでくれという権利を優先すべき 提供者への裏切り行為だと思う(ゆきさん・43歳) 「どちらともいえない」と答えた人の声 親次第、子次第。 家庭ごとに考えが違って当たり前と思う。(aiさん・31歳) 時代と共にの変化とメディア等が欧米のように特別視しない世界観の情報を植えつけていくべき。(あんさん・47歳) そこまでの考えがまとまってない(じゆんこさん・35歳) 実際自分が卵子提供で産まれた立場になれば、知りたいとは思いますが、難しい問題で現時点ではよくわからないです。(三日月さん・39歳) 時と場合によると思う(えみっちょさん・39歳) それぞれの人の状況によると思う。(匿名希望・42歳) 難しい。出自の自由とはいっても、それを受け止める土台が日本人にはできてない気がする。(まめっちさん・45歳) そこまで考えたことはありませんでした。難しいです(めいさん・42歳) 提供者の意思によると思う。ステップファミリーの扱いとあまり変わらない様に思う(halさん・40歳) 本人の判断。各人違うので、何とも言えない。ただ、しっかり愛を受けて育てられて子がそれを理解してくれていることが重要だと思う。(匿名希望・45歳) むずかしい。答えがまだ私にはない。(maitakeさん・36歳) それぞれの家庭の方針で決めるべき。(なおさん・35歳) 子供に教えるのが理想だが、現実的に難しそう。子供も自分たちのことを本当の親だと思っていると思うので、卵子提供については話をしないと思う(匿名希望・39歳) わかりません(サリオさん・46歳) 卵子提供を受ける際に提供者との取り決めにする。(Bevさん・44歳) 親になる方々にもっと考える時間と場所を提供すべき。(みぐさん・42歳) 事実を知って、子供がどの様な気持ちになるかを考えると胸が痛みます。様々な理由から、卵子提供に至っているのだから、話せば理解を得られるとも考えられますが、産みの親と卵子提供の母がいると考えると、きっと複雑な心境になると思います。知る権利も大事ですが、守秘義務の優先も、知る権利より大事な事もある様な気がします。(匿名希望・42歳) 特にありません(まなおーさん・47歳) 卵子提供について考える(1) はこちら 卵子提供について考える(2) はこちら 最先端で治療するドクターの見解をインタビュー(4月24日更新予定) 卵子提供による不妊治療で妊娠・出産したAさん インタビュー(5月初旬予定) 関連記事: 《 卵子提供、考えたことありますか?(彼女たちの広場) 》 《 不妊治療と卵子提供、医師が語るその現状と課題(Jineko.net/2012年冬号) 》 《 海外レポート!卵子提供の現場に迫る(特別号カランタン/2014年冬) 》 卵子提供で生まれた子どもの「知る権利」は? 卵子提供を法律で容認すべきと考える人が多く、不妊治療経験者の3割が卵子提供による不妊治療を検討したことがあることが分かりました。一方で、卵子提供によって生まれた「子どもの知る権利」はどのように考えているのでしょうか? アンケートに答えていただいた方のコメントをご紹介いたします。 76%が「子どもの知る権利」を尊重すべき ジネコアンケートでは、「子どもの知る権利」について76%の方が権利があると考えており、10%が必要ないという意見でした。知る権利はないという方には「提供者の意思を優先すべき」という意見や、「子どもが知っても混乱するだけ」という意見がありました。しかし、知る権利があると回答した方も、「自分が当事者になった場合は難しい」という意見や、「伝える時期は検討すべき」という意見も多くありました。卵子提供について法律で整備する際に、あわせて考えなければならないことですが、ガイドラインをまとめるのは簡単ではなさそうです。 「知る権利はある」と答えた人の声 子供には、全ての情報を提示できる環境を作ってあげるべき。その中で、子供が欲したときに、その情報を伝えるべき。(みーちゃんさん・40歳) 自分のお腹から生まれてきたことには変わりはないので生まれた子には黙っていた方が良いとは思うが、ある程度大人になり、教えても良い時期になったら伝えた方がよいとも思う。難しい。(プレままさん・39歳) 必要ではあるけれど、そのときの子供の精神面を考えればしない方が幸せなのかもしれない。 権利はあるけれど、それが人々にとって幸せかどうか、父親も母親も苦悩を抱えながら生きなければならないことを理解して決断すべき。(りんさん・30歳) 知る権利は守られるべきだと思う。ただ、それに伴いカウンセリングなどのフォロー体制も整えて欲しい(ぽんぽこさん・44歳) 本人が知りたいのであれば、成長していて心理的にダメージがなさそうであればタイミングや必要に応じて話してもいいと思う。(?さん・?歳) 大切に育てられた子供は産み育てた親に感謝し、自分が存在する経緯は知りたいし、それを誰も拒んではいけないと思う。(双子かなさん・29歳) 知る権利はある程度大切。別に悪い事をしているわけではないし、無理やり隠そうとするのは、限界があり、隠せば隠すほど、知りたくなるもの。疑問が生じ、知ろうとすることに、時間やエネルギーを費やすよりも、知ることで納得のいく人生が歩めるならば、オープンにして構わない、と思います。ただ、トラブルにならないような、法整備等が必要です。(nonさん・41歳) 本人が似ていない事などで気になっているようだったら、知らせるべきだと思う。(ブルジュさん・42歳) 出自を知る権利はあると思いますが、親の立場からは知らせるかどうかは必要性を考え、悩むと思います。(匿名希望・44歳) もちろん権利はあると思います。 でも、もし自分が卵子提供で生まれた子供だったら?自分は誰なのか考えてしまうかもしれないと思いました。私は「つくりもの」なのか?「授かりもの」として生を受けたかったと思うかもしれません。男女の愛とは無関係に発生した人間だと知った時の悲しみは誰が受け止めてくれるのでしょうか。(ソーニャさん・40歳) 必要だとおもいます(ちいたんさん・37歳) 出自を知る権利はあると思うが、理解できる年齢になるまでは、あえて教える必要はないと思う。現代では、離婚・再婚等によって遺伝子的に親子でない家族は沢山あると思うので、卵子提供を特別扱いする必要はないと思う。(rinrinさん・42歳) ある程度理解できる年齢になったら伝えても良いかと思う(yovagiiさん・41歳) 必要だと思います(Maiさん) きちんと話す必要があると思う。(はなさん・36歳) あるとおもう。(匿名希望・30歳) 子供が大きくなったときに言ってもいいと思う。出自より誰に愛情を受けて育てられたかだと思う。(しもしもさん・35歳) 知る権利はあるが、知らせ方には配慮が必要。(みどりさん・32歳) 伝えた方がいいとは思いますが、物心ついたときの彼・彼女に受け入れられる状況にあるかどうかで判断できればよいと思う。知らないことが幸せということもあり得ると思う。(りのさん・34歳) 権利はあると思う。必要性があるかは不明。卵子提供で出生した子供が将来その事を知った時に自己否定感に繋がらないよう、両親の教育だけでなく社会的な理解も深めなければいけないと思う。(アリーさん・34歳) どうしても親を知りたいと子供が言ったら、説明はする。親と連絡が取れるなら、子供が成長したときにお礼を言えるように連絡はとっておきたい。提供者が望まないなら、それはしない。(なっつんさん・37歳) 卵子提供によって生まれた子どもでも、自分のお腹を痛めてできた子に変わりはありません。愛情を持って育てられることでしょう。卵子提供を小さいうちは理解できないかもしれませんが、きちんと話せばわかる時がくると思います。その時に、どんな理由があって、そのような選択をしたのか伝えてあげることが必要だと思います。(みゆきちさん・23歳) 本人が望むならば、知っても良いと思うが、アフターケアが必要だと思う。(Koalaさん・44歳) 成人する時に知らせれば良いと思う。難しいが、本人が気にしているようなら話せば良いと思う。(匿名希望・36歳) 育ての両親から愛情をたくさん受けて育っているだろうから、知っても大丈夫だと思うし、知る権利は尊重すべきだと思う。(凛さん・30歳) 自身の事なので自身が知る権利は当然あると思う。でも、知らない方が幸せだとは思うし、私なら知りたく無いけれど。(匿名希望・33歳) 聞かれたら答える程度で良いと思う(ぐし子さん・36歳) 知る権利はあると思う。(匿名希望・39歳) 大きくなったときに色々と不安を与えてしまうより、きちんと告知するべき。 日本がもっと、不妊治療、体外受精、卵子・精子提供、養子縁組などについての意識をしっかり持ち、偏見がなくなればいいのだが...(kokimaさん・34歳) 知る権利はあると思うけど、知らせるか否かは分からない(ぷぅさん・43歳) 知る権利は誰にでもあると思うが、実際に提供を受けた側になった場合には知らせるか悩むと思う。(すなっちさん・38歳) いつかは話さないといけないかもしれないが、育ててくれた人が母親に変わりないので、自信をもつべきなのかとおもう。(べえさん・27歳) 成人するとき、または結婚するときに知ればいいとおもう。それ以前に知ることも可能だが、それを知ることで人生の方向性が変わるとは考えにくいから。(まつさん・39歳) 自分の親が誰なのかを知る権利は必要。(カメさん・30歳) なかなか難しい問題だけど、本人が知りたい、というのであれば知らせるべきだと思う。(みのこあらさん・46歳) 子供が知りたいと思うことは必ず出てくると思うのでキチンと話せるようにと思います(はるこさん・38歳) 疑ってもいない段階で知らせる必要はないと思うが、本人が何か疑問を持った場合は、嘘をついたり隠すべきではない。(うっちーさん・44歳) 出自を知る権利はあってしかるべきだと思います。子供に問われたら、わかるように説明するべきだと思います。(zakuroさん・44歳) 養子縁組と同様。ものごころついたときから、機会あるごとに普通に話す。その子がどうつくられたかを問題にするのではなく、どんなに待ち望んで生まれてきたか、そして、誰よりも両親に必要とされ愛されていることを伝えればよい。(匿名希望) 産まれた子供の事を考えると簡単には言えないところがあるが、知るべき権利は与えるべきだと思う(キキララさん・37歳) 子供には話すべきだし、望む場合は提供者の情報もある程度は教えるべき。(匿名希望・44歳) 必要な権利だと思う。ただし、一定年齢にならないと理解できない部分が多いと思うため制度を同時に整えるべき。(jjkさん・34歳) 20歳を超えた時点でその子が知りたいかどうかの法律を作る。自分の出生事情を知る権利。(マサンさん・39歳) 遺伝による病気などの治療のためには仕方がないと思う。(れいこさん・45歳) 自分の出生を知りたければ伝えなければならないと思う(バービーさん・30歳) 権利はあるべきと思うが、それを知った時の子どもを支えてあげられるかどうか微妙なところです。(もうすぐママさん・40歳) 知る権利がある(みきーなさん・35歳) 子供が望むのであれば権利は尊重されるべきであると思う。 ただその後色んな問題も出てくると思うので、知った後のケアまである程度決められるべきだと思う。(みっちゃんさん・38歳) 生まれた子供に告知するべき。告知するつもりのない夫婦が卵子提供を受けることには反対です。(reiさん・48歳) 権利としては認めるべきではあるが、実際に子がそれを知ろうとした時、知った時にはすごく考えると思う。自分自身が卵子提供を行って子を授かった場合には、知らせるか知らせないかは今すぐにはわからない。(匿名希望・45歳) どうしても知りたいならしかたがない(らぶままさん・45歳) 説明しないと行けない時期がきたら伝えたいと思う(はこさん・36歳) 親が伝え、本人が知りたいと思う場合には、知れる術は残しておくべき。ただ親が伝えたくない、また親は伝えても本人が知りたくない場合もあるので、戸籍などの書類に記載する必要はないと思う。(かずさん・36歳) いつか子供に伝えることまで考えた上で、卵子提供で妊娠するなら、いいと思う。(れぽんさん・33歳) とても難しい問題ですが、自分が生まれた立場だったら知る権利を与えてほしいと思うかもしれません。実際知る知らないは別として。(eggBさん・41歳) 親や周りの大人の考えにもよるが、子供本人が成人してもなお出自を知りたいと思った場合にある程度の情報をきちんと伝えてくれる機関があってほしいと思う。(否ふくみみさん・32歳) もしその子が事実を知りたい、親も話すべきだと思うのなら、私は必要な権利ではないかと思います。(popoさん・41歳) 本人が望めば(匿名希望・42歳) 知りたいのは、仕方ないと思います。(はるさん・42歳) 出自を知る権利はあると思います。(てつさん・37歳) 非配偶者間で生まれた子には自分の出自を知る権利が必要だと思う。それを行使するしないは子の自由だが、知りたいと思った時に調べられるように、提供者の情報は医療機関等で管理されているべき。遺伝的に誰の子どもなのかと言うことはアイデンティティや自尊心を保つことに直結する場合があるので。(suiさん・36歳) 知りたい思いは当然のものと考えます。 様々な立場から方法は考える必要あると思いますが、知る権利はあると思います。(キムネオオハシさん・43歳) 自分が卵子提供で産まれてきた子供であれば事実を知りたいし知っておくべきだと思うので、子供には知らせようと考えています。(匿名希望・47歳) ある程度の年齢に達したら(例えば成人してから、高校卒業後等)子供を授かる事の奇跡や重みをきちんと理解して貰えるよう説明した上で、卵子提供での妊娠と言う事は話して良いと思う。(peachさん・36歳) 年齢制限を設け、どうしても知りたいという強い意志がある人に限り教える。また、当人を含め家族にその後のカウンセリングやサポートなどアフターケアを含めて環境が整備されてからであれば良いのでは。(チャロさん・25歳) 知る権利はあると思う(メロンさん・37歳) いつかは話そうと思う。(名護さん・35歳) 認められるべきだと思う。(ぽんぽこさん・44歳) 親の立場であればどう伝えればいいのか、悩むでしょうが…自分がもし生まれた子どもの立場なら、必ず教えて欲しいと思うし、本人に伝えるべきことだと思います。(とーりゅさん・40歳) 大変難しくデリケートなことですが、自分の出自を知りたいと思うのは当然のことに思います(puniさん・39歳) 出自を知る権利はあって当然だし、子供問われればきちんと説明するべき。(プリンさん・44歳) 出自はしっかりわかるようにした方がいいと思う。両親はすごく時間をかけ、話し合いをしてきたことだけど、子供はある日突然知ることになる。そうなったとき、両親の言葉より、調べればわかる事実があった方がいいと思う。(ちゃぽさん・34歳) 最終的には教えてあげるべきだと思います(ゆきさん・36歳) 自分が生まれた経緯について知る権利はあると思う。そのことも含めて、覚悟して、卵子提供治療に取り組むべきだと思う。(mameさん・30歳) 権利は17歳以上とか、大人としての判断がつくくらいの年齢いならあって良いと思う。(きみさん・41歳) 生まれたときから隠さず、愛情をもって繰り返し説明していけば、分かってくれるのではないかと思う。遺伝子上の親を知りたいと言えば、反対しないと思う。(midoさん・38歳) 知る権利は尊重したい。 しかし、それによって卵子提供者への負担が生まれ、卵子提供が減ってしまうのが心配。(匿名希望・44歳) 権利はあると思う(りりさくさん・37歳) 子供が知りたいと願うなら、また知らないことによって苦しむようなことがあるのなら、権利として知らせる必要があると思う。子供が欲しいと願ってそこまでするのだから、最後まで責任を負うのが親だと思う。(こまちさん・32歳) 時と場合によってはアリだと思います。(匿名希望・30歳) 権利はあると思う(ユメさん) 知るのはいいと思うが、成人になってからにしてほしい。(よんさん・32歳) 子供は知る権利があると思います。親自身は覚悟して卵子提供してもらってますが、子供は選択が出来ないからです。 (ともこさん・35歳) 必要(べるさん・40歳) 難しい問題だが年齢に応じてきちんと対応が必要だと思います。(コスモスちゃんさん・43歳) 知った子供は相当ショックをうけるらしい。早いうちに伝えた方がいいのではないでしようか?(匿名希望・46歳) 子供にとっては血の繋がりのある親になるので、出自を知る権利はあると思います。但し、自分の子供が卵子提供で産まれて、出自を知りたいと希望した場合は、気軽に許可出来るかは疑問です。(オレンジさん・41歳) たとえば、卵子を提供した遺伝子上の親よりも、養父母のほうが、良い生活を与えているならば、子供にとっては、あまり拘るものではないと思う。それを踏まえて、もし、子供が遺伝子上の親のもとへ帰りたいならば、仕方がない場合もあるのかも。一度、特別養子縁組をしたとしても二度目に子供が成人したときの意思も確認する法的手続きも必要である。特に外国人の卵子提供を受けた場合には。(三毛猫さん・46歳) 大人になってから知らせれば良いと思う。(Koalaさん・44歳) 権利はあると思うが、自分が提供を受けていたとすると、知らせたくない。(すなっちさん・38歳) 知る権利はあると思います。(ポルテさん・37歳) 知りたいなら教えてあげればよいと思う(kisaluさん・41歳) 成人していた場合のみ知りたければ自分で調べる事が出来るようにしてもいいとおもう。(ちゃんこさん・32歳) 必要ならば告知してもいいと思うが、基本的にはしなくてもいい。(匿名希望・44歳) もしも自分が卵子提供で生まれた子供だったとしたら、と考えたとき、なぜ両親がそのような選択をしたのか、どんな気持ちだったのかということを知りたい。母の卵子でなかったとしても、育ててくれた母は母、しかし卵子提供してくれた人もどんな人なのか、どのような気持ちで提供したのかを知りたいと思う。知らなくてもいい場合もあるかもしれないが、もしかしたら自分は、という気持ちをずっと抱えている場合は、知って乗り越えて行ったほうがより良い人生になるような気がする。(まるこさん・45歳) 言わなきゃわからないけど話す時が来たら話しても良いかもしれない。(クローバーさん・36歳) 賛成です。生まれてきた本人が望むなら、それはよぼどの覚悟があるからだと思います。(匿名希望・37歳) 「知る権利は必要ない」と答えた人の声 できれば教えたくない。教えても子供も戸惑うと思う(匿名希望・39歳) 知ることで幸せになるとは思えない。遺伝による病気の解明に必要な情報だけは残しておく必要はあると思う。(キレネンコさん・43歳) 知る意味ってあるのでしょうか?もちろん、成人してからなど一定の条件のもとでなら知る意味はあると思いますが。(ゆかさん・36歳) 出自を知る必要はない。知ったところで動揺するだけでは...。(atmさん・27歳) 卵子提供者については、秘密厳守すべき。そうでないと、病気等で、この卵子提供による出産の可能性しかもてていない方が、その機会すら失ってしまうことになると考えます。(匿名希望・41歳) 出自を知る権利は必要ない。混乱する原因になる。(ニャンちゅうさん・32歳) なるべくなら知らない方がいいのではないかと思う。(m.mさん・28歳) 特に変わりはないので意識しなくていいと思う(ももさん・31歳) 出来ればその権利はないでほしい。(ゆっきさん・36歳) 遺伝的な病気に関わることがあれば卵子提供で産まれたことを言った方が良いのだろうが、健康でいれば特に告げる必要はないと考えます。(匿名希望・36歳) 知る必要がないと思います。思いたいです。(みぴーさん・42歳) 提供者が望まないのならば教えないでくれという権利を優先すべき 提供者への裏切り行為だと思う(ゆきさん・43歳) 「どちらともいえない」と答えた人の声 親次第、子次第。 家庭ごとに考えが違って当たり前と思う。(aiさん・31歳) 時代と共にの変化とメディア等が欧米のように特別視しない世界観の情報を植えつけていくべき。(あんさん・47歳) そこまでの考えがまとまってない(じゆんこさん・35歳) 実際自分が卵子提供で産まれた立場になれば、知りたいとは思いますが、難しい問題で現時点ではよくわからないです。(三日月さん・39歳) 時と場合によると思う(えみっちょさん・39歳) それぞれの人の状況によると思う。(匿名希望・42歳) 難しい。出自の自由とはいっても、それを受け止める土台が日本人にはできてない気がする。(まめっちさん・45歳) そこまで考えたことはありませんでした。難しいです(めいさん・42歳) 提供者の意思によると思う。ステップファミリーの扱いとあまり変わらない様に思う(halさん・40歳) 本人の判断。各人違うので、何とも言えない。ただ、しっかり愛を受けて育てられて子がそれを理解してくれていることが重要だと思う。(匿名希望・45歳) むずかしい。答えがまだ私にはない。(maitakeさん・36歳) それぞれの家庭の方針で決めるべき。(なおさん・35歳) 子供に教えるのが理想だが、現実的に難しそう。子供も自分たちのことを本当の親だと思っていると思うので、卵子提供については話をしないと思う(匿名希望・39歳) わかりません(サリオさん・46歳) 卵子提供を受ける際に提供者との取り決めにする。(Bevさん・44歳) 親になる方々にもっと考える時間と場所を提供すべき。(みぐさん・42歳) 事実を知って、子供がどの様な気持ちになるかを考えると胸が痛みます。様々な理由から、卵子提供に至っているのだから、話せば理解を得られるとも考えられますが、産みの親と卵子提供の母がいると考えると、きっと複雑な心境になると思います。知る権利も大事ですが、守秘義務の優先も、知る権利より大事な事もある様な気がします。(匿名希望・42歳) 特にありません(まなおーさん・47歳) 卵子提供について考える(1) はこちら 卵子提供について考える(2) はこちら 最先端で治療するドクターの見解をインタビュー(4月24日更新予定) 卵子提供による不妊治療で妊娠・出産したAさん インタビュー(5月初旬予定) 関連記事: 《 卵子提供、考えたことありますか?(彼女たちの広場) 》 《 不妊治療と卵子提供、医師が語るその現状と課題(Jineko.net/2012年冬号) 》 《 海外レポート!卵子提供の現場に迫る(特別号カランタン/2014年冬) 》
2015.4.20
コラム 不妊治療
-
体質改善しようと 漢方薬を服用し 肝機能が悪化 もう一度チャレンジ しようか迷っています
相談者 みーみと皐月 さん(39歳) 今までに2度流産を経験しています。体質改善しようと漢方薬を内服したのですが、肝機能が悪化しました。漢方薬は 私の体に合っていないのでしょうか? それともその薬だけが合わなかったのでしょうか? もう一度チャレンジしてみたいのですが、やめた方がいいのか迷っています。○ 体温の上下変動が激しい○ いつ排卵したかわかりにくい○ 月経血の量が少なく期間が短い○ のどが渇きやすく、肌が乾燥しやすい○ 足腰のだるさや冷えを感じる○ 今までに排卵誘発剤などホルモン療法を行っていた 体質改善に漢方は効果的。漢方に詳しい病院や薬局で経過をチェックしながら服用する やっとたどり着いた妊娠が、残念な結果に終わってしまいましたが、2回も妊娠されていますので、充分妊娠力はあると思われます。きっと受精卵の生命力不足が原因でしょう。みーみと皐月さんの希望を叶えるためには、体質改善が先決問題だと思います。 子宝を授かるには夫婦の総合力と愛が不可欠「母活」「父活」でしっかりした体作りを 着床した卵がどんどん成長していくためには、受精時の卵子と精子のパワーが大きく影響すると言われています。とくに最近は、精子のエネルギーが重要視される傾向にあります。生命力あふれる「精子」と「卵子」、そして受精卵がすくすく育つ子宮、さらに出産後の母体力を高めたいものです。よく「妊活」といいますが、そのためには「母活」「父活」をして、しっかりした体作りを行いたいですね。子宝を授かるには、夫婦の総合力と愛が不可欠です。 「月経不順」「妊娠力」「安胎薬」「つわりと妊娠悪阻」「微弱陣痛症」「産後のトラブル」など、漢方はそれぞれの症状にきめ細やかな対応をしていきます。 漢方で肝機能が悪くなるのは希なことだが同一の漢方薬の処方は避けて 最終目的は元気な赤ちゃんをみーみと皐月さんが抱くこと。そのためにも、漢方でしっかりとした体質改善が必要です。体質改善には漢方薬が効果的です。漢方で肝機能が悪くなったこともあり不安を感じているようですが、それは非常に稀なことだと思います。長期服用されたのでしょうか? 食べ物でもアレルギーや肝機能障害がおこっ たりすることもあります。といっても、同一の漢方薬の処方は避ける。そして漢方に詳しい病院や薬局に行って、経過をチェックしながら服用するのが望ましいと思います。処方名が違っても同一生薬が入っている可能性があるので、漢方に詳しい病院や薬局を選ぶことが重要です。ストレスを抱えながらの治療は大変だと思いますが、いま一度、生活養生、食生活を見直しながら漢方で体質改善をすることで夢は叶うと思います。漢方薬以外でも妊娠力を上げることは可能です。専門の機関にご相談ください。 野口 藤子先生 京都薬科大(天然物教室)卒業し大阪大学病院に勤務。関西系統中医学、八蒙会、微小循環研究会にて研鑚。不妊症、耳鳴り、生活習慣病、統合医療相談などを専門としている。ママサポート認定薬剤師。 相談者 みーみと皐月 さん(39歳) 今までに2度流産を経験しています。体質改善しようと漢方薬を内服したのですが、肝機能が悪化しました。漢方薬は 私の体に合っていないのでしょうか? それともその薬だけが合わなかったのでしょうか? もう一度チャレンジしてみたいのですが、やめた方がいいのか迷っています。○ 体温の上下変動が激しい○ いつ排卵したかわかりにくい○ 月経血の量が少なく期間が短い○ のどが渇きやすく、肌が乾燥しやすい○ 足腰のだるさや冷えを感じる○ 今までに排卵誘発剤などホルモン療法を行っていた 体質改善に漢方は効果的。漢方に詳しい病院や薬局で経過をチェックしながら服用する やっとたどり着いた妊娠が、残念な結果に終わってしまいましたが、2回も妊娠されていますので、充分妊娠力はあると思われます。きっと受精卵の生命力不足が原因でしょう。みーみと皐月さんの希望を叶えるためには、体質改善が先決問題だと思います。 子宝を授かるには夫婦の総合力と愛が不可欠「母活」「父活」でしっかりした体作りを 着床した卵がどんどん成長していくためには、受精時の卵子と精子のパワーが大きく影響すると言われています。とくに最近は、精子のエネルギーが重要視される傾向にあります。生命力あふれる「精子」と「卵子」、そして受精卵がすくすく育つ子宮、さらに出産後の母体力を高めたいものです。よく「妊活」といいますが、そのためには「母活」「父活」をして、しっかりした体作りを行いたいですね。子宝を授かるには、夫婦の総合力と愛が不可欠です。 「月経不順」「妊娠力」「安胎薬」「つわりと妊娠悪阻」「微弱陣痛症」「産後のトラブル」など、漢方はそれぞれの症状にきめ細やかな対応をしていきます。 漢方で肝機能が悪くなるのは希なことだが同一の漢方薬の処方は避けて 最終目的は元気な赤ちゃんをみーみと皐月さんが抱くこと。そのためにも、漢方でしっかりとした体質改善が必要です。体質改善には漢方薬が効果的です。漢方で肝機能が悪くなったこともあり不安を感じているようですが、それは非常に稀なことだと思います。長期服用されたのでしょうか? 食べ物でもアレルギーや肝機能障害がおこっ たりすることもあります。といっても、同一の漢方薬の処方は避ける。そして漢方に詳しい病院や薬局に行って、経過をチェックしながら服用するのが望ましいと思います。処方名が違っても同一生薬が入っている可能性があるので、漢方に詳しい病院や薬局を選ぶことが重要です。ストレスを抱えながらの治療は大変だと思いますが、いま一度、生活養生、食生活を見直しながら漢方で体質改善をすることで夢は叶うと思います。漢方薬以外でも妊娠力を上げることは可能です。専門の機関にご相談ください。 野口 藤子先生 京都薬科大(天然物教室)卒業し大阪大学病院に勤務。関西系統中医学、八蒙会、微小循環研究会にて研鑚。不妊症、耳鳴り、生活習慣病、統合医療相談などを専門としている。ママサポート認定薬剤師。
2015.4.17
コラム 不妊治療
-
治療してきたことでさらに深まった信頼感
楽しい時もつらい時もー。これからもずっと同じ歩幅で歩いていきます。 治療を一心に頑張るヒナさんと、いつも温かく見守るダンナさん。昨年末から治療をお休みして今は、心と体を休めながら二人の時間を大切に過ごしています。 お互いに相手を思い不妊治療をすることに。タイミング療法から開始 感情表現が豊かでニコニコ明るいヒナさん(31歳)と、どんな時もヒナさんを優しく受け止める包容力のあるダンナさん(29歳)。二人は大学時代にアルバイト先で出会い、付き合い始めました。卒業して、お互い故郷に戻ってからも遠距離恋愛を続け、5年前に結婚。「よくある話ですが、初めは夫婦二人の時間を楽しんで、それから子どもをつくろうと考えていました。欲しいと思えばすぐにできると思っていたんです」(ヒナさん)しかし、そろそろ……と思ってから1年が過ぎても、赤ちゃんはできませんでした。原因を調べたほうがいいかなと思いつつも、病院嫌いなヒナさんは検査を受けることを躊躇していました。そんな時、ダンナさんが「僕に原因があるかもしれないから調べる」と言い出してくれました。「ヨメさんが悩んでいるのは、そばで見ていてわかりましたから。一歩を踏み出すために、検査を受けたほうがいいかなと思ったんです」(ダンナさん)ダンナさんの優しい気持ちに、〝彼にそんな思いはさせたくない〞と思ったヒナさん。病院嫌いも吹き飛び、「私が行きます!」と答えていました。結局、検査は二人で一緒に行くことに。ひと通りの検査を受けた結果、特に問題は見つかりませんでした。そして、まずはタイミング指導から始めることになりましたが、妊娠しないまま1年が過ぎました。「半年が過ぎた頃に、医師から人工授精へステップアップする提案があったのですが、その時は進めませんでした。原因もわからないままだったので、自然に授かるのではという気持ちがあったんです」(ヒナさん)そんなヒナさんに、ステップアップを切りだしたのはダンナさんのほうでした。「親戚が小さな2人の子どもを連れて遊びに来たんです。それで、ヨメさんが子どもたちと楽しそうに遊んでいる姿を見て、やっぱり子どもが好きなんだな、なんとかして自分の子どもを抱かせてあげたいなと思ったんですよね」(ダンナさん)ヒナさんも嫌いだった病院に慣れてきたこともあり、何か新しいことを、と考えていたところでした。そしてステップアップ。1回目の人工授精の後着床しかかっているという手応えを得られました。結果的には、妊娠には至りませんでしたが、もう少しのところまでいったという結果に期待は高まります。次はうまくいくかもしれない――。ヒナさんはすぐに自分から「もう一度人工授精をします!」と医師に言ったといいます。 思わぬ展開で体外受精にステップアップしかし採卵がうまくいかず… その後、人工授精を3回行ったものの、妊娠には至りませんでした。二人は、4回目を行う前に、「これでダメだったら体外受精にステップアップしよう」と決めていて、それは医師にも伝えていたはずでした。と ころが「これでダメだったら」の部分を医師が聞きもらしてしまったのか、人工授精3回目が終わった後、体外受精に向けた 注射が始まってしまいました。その後、誤解があったことがわかりましたが、「ここまで来たらやるしかない」と、そこで体 外受精への気持ちを固めたというヒナさん。予定より少し早かったものの、体外受精へ進むことになりました。「それから、体外受精に向けて初めての採卵をしたのですが、卵胞の中が空っぽだったんです。卵巣の中の血流が悪くて、卵胞に栄養が届いていないということでした。それで、血流をよくするために病院で遠赤外線治療を受けたり、普段の生活でもできるだけ体を温めるようにしていました。卵子が育ちますように、と祈りながら……」そのかいあってか、2回目の採卵では1個採れました。しかし、すぐに体外受精で移植するも、着床せず。3回目、4回目はまた空胞……。「2回続けて空胞だったこの時は、かなり落ち込みました。私の体はどうなっているの?ダンナさん、パパにしてあげられなくてごめんね、と」(ヒナさん)いつもとても明るく、赤ちゃんを授かるためにひたむきに努力をしているヒナさん。でも、普段明るく振る舞っている反面、気持ちが折れた時は深く深く落ち込んでしまいます。そんな時、ダンナさんは特別なことはせず、そっとヒナさんに寄り添います。「はじめは、気持ちの切り替えをするために二人で出掛けたりしていたんです。でも特別なことをすると、余計に落ち込んでしまうことがわかって。それよりも、ただただ一緒にいて、普段どおりの生活をするほうが気持ちが休まるんだということに気がつきました」(ダンナさん)ヒナさんの気持ちの揺れにしっかり向き合って、見つめていてくれるダンナさん。その温かさに包まれて、気持ちを立て直し、ヒナさんは5回目の採卵に望みます。今度は5個採卵でき、精卵が5個できました。今度こそ、今度こそ、赤ちゃんを授かれるかもしれない……。そして、いったん卵を凍結して子宮の状態を整え、昨年11月に移植。しかし、陰性という悲しい結果が出ます。「あまりにもショックで、医師の話は途中から何も聞こえなくなっていました。次回はいつにと話されていたのかもしれないのですが、耳に入ってきませんでした。看護師さんが声を掛けてくれるのを振り切って、診察室を飛び出していました」(ヒナさん) また新たな気持ちでスタートする日まで体も心も休養中 2年間頑張ってきましたが、二人はここでいったん治療をお休みすることにしました。今は、心も体も休養中。「ヨメさんは、思い詰めるとまわりが見えなくなるところがあるんです。そうなると、ますます自分を追い詰めてしまう。だから一度休んで、まわりを見渡してみるのもいいんじゃないかと話しました」(ダンナさん)治療がうまくいかなかった時、悲しくて、悔しくて、不安なヒナさんの気持ちを、いつも優しく受け止め、寄り添ってくれたダンナさん。今は温泉に行ったり、おいしいものを食べたりして、二人の生活を楽しんでいます。また最近、注射や薬でちょっと疲れてしまった卵巣や子宮を整えるために、漢方薬を始めたそう。「今はゆっくり体を整えています。そして、まだいつになるか はわかりませんが、時期が来たら、病院に預けている卵ちゃんを迎えに行きたいと思っています」(ヒナさん) 他のユーザーストーリーも読む 楽しい時もつらい時もー。これからもずっと同じ歩幅で歩いていきます。 治療を一心に頑張るヒナさんと、いつも温かく見守るダンナさん。昨年末から治療をお休みして今は、心と体を休めながら二人の時間を大切に過ごしています。 お互いに相手を思い不妊治療をすることに。タイミング療法から開始 感情表現が豊かでニコニコ明るいヒナさん(31歳)と、どんな時もヒナさんを優しく受け止める包容力のあるダンナさん(29歳)。二人は大学時代にアルバイト先で出会い、付き合い始めました。卒業して、お互い故郷に戻ってからも遠距離恋愛を続け、5年前に結婚。「よくある話ですが、初めは夫婦二人の時間を楽しんで、それから子どもをつくろうと考えていました。欲しいと思えばすぐにできると思っていたんです」(ヒナさん)しかし、そろそろ……と思ってから1年が過ぎても、赤ちゃんはできませんでした。原因を調べたほうがいいかなと思いつつも、病院嫌いなヒナさんは検査を受けることを躊躇していました。そんな時、ダンナさんが「僕に原因があるかもしれないから調べる」と言い出してくれました。「ヨメさんが悩んでいるのは、そばで見ていてわかりましたから。一歩を踏み出すために、検査を受けたほうがいいかなと思ったんです」(ダンナさん)ダンナさんの優しい気持ちに、〝彼にそんな思いはさせたくない〞と思ったヒナさん。病院嫌いも吹き飛び、「私が行きます!」と答えていました。結局、検査は二人で一緒に行くことに。ひと通りの検査を受けた結果、特に問題は見つかりませんでした。そして、まずはタイミング指導から始めることになりましたが、妊娠しないまま1年が過ぎました。「半年が過ぎた頃に、医師から人工授精へステップアップする提案があったのですが、その時は進めませんでした。原因もわからないままだったので、自然に授かるのではという気持ちがあったんです」(ヒナさん)そんなヒナさんに、ステップアップを切りだしたのはダンナさんのほうでした。「親戚が小さな2人の子どもを連れて遊びに来たんです。それで、ヨメさんが子どもたちと楽しそうに遊んでいる姿を見て、やっぱり子どもが好きなんだな、なんとかして自分の子どもを抱かせてあげたいなと思ったんですよね」(ダンナさん)ヒナさんも嫌いだった病院に慣れてきたこともあり、何か新しいことを、と考えていたところでした。そしてステップアップ。1回目の人工授精の後着床しかかっているという手応えを得られました。結果的には、妊娠には至りませんでしたが、もう少しのところまでいったという結果に期待は高まります。次はうまくいくかもしれない――。ヒナさんはすぐに自分から「もう一度人工授精をします!」と医師に言ったといいます。 思わぬ展開で体外受精にステップアップしかし採卵がうまくいかず… その後、人工授精を3回行ったものの、妊娠には至りませんでした。二人は、4回目を行う前に、「これでダメだったら体外受精にステップアップしよう」と決めていて、それは医師にも伝えていたはずでした。と ころが「これでダメだったら」の部分を医師が聞きもらしてしまったのか、人工授精3回目が終わった後、体外受精に向けた 注射が始まってしまいました。その後、誤解があったことがわかりましたが、「ここまで来たらやるしかない」と、そこで体 外受精への気持ちを固めたというヒナさん。予定より少し早かったものの、体外受精へ進むことになりました。「それから、体外受精に向けて初めての採卵をしたのですが、卵胞の中が空っぽだったんです。卵巣の中の血流が悪くて、卵胞に栄養が届いていないということでした。それで、血流をよくするために病院で遠赤外線治療を受けたり、普段の生活でもできるだけ体を温めるようにしていました。卵子が育ちますように、と祈りながら……」そのかいあってか、2回目の採卵では1個採れました。しかし、すぐに体外受精で移植するも、着床せず。3回目、4回目はまた空胞……。「2回続けて空胞だったこの時は、かなり落ち込みました。私の体はどうなっているの?ダンナさん、パパにしてあげられなくてごめんね、と」(ヒナさん)いつもとても明るく、赤ちゃんを授かるためにひたむきに努力をしているヒナさん。でも、普段明るく振る舞っている反面、気持ちが折れた時は深く深く落ち込んでしまいます。そんな時、ダンナさんは特別なことはせず、そっとヒナさんに寄り添います。「はじめは、気持ちの切り替えをするために二人で出掛けたりしていたんです。でも特別なことをすると、余計に落ち込んでしまうことがわかって。それよりも、ただただ一緒にいて、普段どおりの生活をするほうが気持ちが休まるんだということに気がつきました」(ダンナさん)ヒナさんの気持ちの揺れにしっかり向き合って、見つめていてくれるダンナさん。その温かさに包まれて、気持ちを立て直し、ヒナさんは5回目の採卵に望みます。今度は5個採卵でき、精卵が5個できました。今度こそ、今度こそ、赤ちゃんを授かれるかもしれない……。そして、いったん卵を凍結して子宮の状態を整え、昨年11月に移植。しかし、陰性という悲しい結果が出ます。「あまりにもショックで、医師の話は途中から何も聞こえなくなっていました。次回はいつにと話されていたのかもしれないのですが、耳に入ってきませんでした。看護師さんが声を掛けてくれるのを振り切って、診察室を飛び出していました」(ヒナさん) また新たな気持ちでスタートする日まで体も心も休養中 2年間頑張ってきましたが、二人はここでいったん治療をお休みすることにしました。今は、心も体も休養中。「ヨメさんは、思い詰めるとまわりが見えなくなるところがあるんです。そうなると、ますます自分を追い詰めてしまう。だから一度休んで、まわりを見渡してみるのもいいんじゃないかと話しました」(ダンナさん)治療がうまくいかなかった時、悲しくて、悔しくて、不安なヒナさんの気持ちを、いつも優しく受け止め、寄り添ってくれたダンナさん。今は温泉に行ったり、おいしいものを食べたりして、二人の生活を楽しんでいます。また最近、注射や薬でちょっと疲れてしまった卵巣や子宮を整えるために、漢方薬を始めたそう。「今はゆっくり体を整えています。そして、まだいつになるか はわかりませんが、時期が来たら、病院に預けている卵ちゃんを迎えに行きたいと思っています」(ヒナさん) 他のユーザーストーリーも読む
2015.4.16
コラム 不妊治療
-
無我夢中で取り組んだ治療
夫としてできることは、シンプルに妻の話を聞いてあげること。いつも話し合い、確かめ合っていました。 二人で子育てを一緒にしたい!Dさんと奥様の想いはいつも同じ方向を向いていました。そして先日、無事に男の子が誕生しました。 結婚2年後の流産をきっかけに不妊治療へ Dさんのお仕事は医療従事者。日頃から赤ちゃんの訪問をしたり、沐浴指導をしたりして います。そして、奥様は元保育士。そんな二人にとって、赤ちゃんをつくるというのはごく自然な流れでした。二人が結婚して2年が経った2009年、Dさんは奥様から嬉しい妊娠の報告を聞きます。しかし、二人で手を取り合って喜んだのもつかの間。その1週間後には、化学流産という悲しい結果が待っていました。その後、1日も早く赤ちゃんが欲しいという想いで、タイミング療法を試みましたがなかなか妊娠には至らず、隣県の不妊専門クリニックの門を叩くことに。「僕が気になっていたのは採精でした。その場で採るように言われたらどうしようという不安でいっぱいでした。そんな時、頼りにしたのは、インターネットの口コミ情報。採精をした男性の体験談を読み、ずいぶん救われました」実際は、自宅での採精でよいと言われて、ずいぶん気持ちが楽になったといいます。クリニックでは、二人の体に特に問題はありませんでした。当時Dさんは30歳、奥様は33歳。年齢的な問題もないということで、半年間はタイミング療法にトライします。しかし妊娠の兆候は見られず、人工授精にステップアップしますが、こちらも結果が出ない日々が続きます。「周りの人から何気なく『奥さんの妊娠はまだ?』と聞かれたり、『早く赤ちゃんをつくらないと』と言われたり、知人から『妊娠した、出産した』というメールが届いたり……。そんな時は落ち込みましたが、妻には話さないようにしていました。知人の出産や妊娠情報を二人で耳にした時も、『人それぞれだし、今の病院でとにかく頑張ってみよう』と自分たちに言い聞かせ、気持ちを前に向かせていました」 ステップアップを目指し夫婦で転院を決意 「クリニックでは年齢的な問題はないと言われていましたが、僕たちはすぐにでも子どもが欲しかった。だから、年齢に左右されずに次の治療の提案をしてもらいたかったのですが、先生からはなかなかその様子がなく……。少しずつ、病院とのずれを感じていました」そんな時、知人が隣県のクリニックで不妊治療の末に、赤ちゃんを授かったというニュースが飛び込んできます。それを聞いた二人の意見はすぐに一致し、早速そのクリニックに転院することに。「初診で先生が、開口一番に『半年以内でなんとかします。ダメならまた他の方法を考えますから頑張りましょう』と心強い言葉を掛けてくれました。妻も私も〝求めていたのはこれだ!〞と感じましたね」転院先の医師は、土日も休みなく治療を続けながら、仕事帰りの男性のために夜10時から体外受精の説明会を開いたりと、とにかく精力的に活動されている方でした。先生の懸命な姿勢に、「この先生にお任せしよう」と、Dさんと奥様の気持ちも一層強くなったといいます。治療は、1回人工授精をした後、すぐに体外受精へとステップアップしました。「体外受精については、僕自身もずいぶん調べましたし、説明会にも参加しました。特殊な治療法だと思っていましたが、体外受精で妊娠された方がたくさんいることを知り、気持ちが楽になりました」1回目の採卵では19個の卵子が採れて、そのうち5個が胚盤胞に。新鮮胚を戻しましたが、妊娠には至りませんでした。「先生は『まったく気を落とす必要はないよ』と言ってくださいました。そしてすぐに、次の提案をしてくれたんです。落ち込む暇などないくらい素早い対応をしてくださったことが僕たちには心強かったです」 そして2回目の体外受精では凍結胚盤胞移植を試み、2011年、ついに念願の妊娠。3年にわたった不妊治療を卒業することになりました。 妊娠後も頼りになったドクターのフォロー しかし、妊娠後のまだ間もない時期に、奥様が突然出血をしてしまいます。「僕が仕事で不在で、妻は一人で病院に行ったのですが、この時も先生がすぐに対応してくれて『この出血はまったく問題ないよ。何かあったらいつでも僕のところに来なさい』と励ましてくれたそうで、胸をなでおろしました」その後は順調に妊娠期間を過 ごすことができ、そして今年1月、無事に元気な男の子が誕生しました。「今思うと、治療中は無我夢中で過ごした期間だったと思います。僕も妻もお互いに落ち込んだり、不安になったり、一時は里親制度について調べてみたりもしました。ただ、妻も僕も子どもが好きなので、できる限りの治療はすべてやってみようという意見は同じ。常日頃からとことん話し合って、目指す方向を確かめ合っていました」とても積極的に治療や説明会に参加したり、情報収集も欠かさなかったDさん。「僕はもともと仕事柄、興味もあって、治療について調べたり聞いたり、情報収集をすることへのハードルは感じませんでしたが、普通はここまで勉強するのは難しいかもしれないですね。不妊治療において男性ができることは、やはりシンプルに奥さんの話を聞いてあげることだと思います。それでも治療に行き詰まった時は、僕たちは趣味の旅行をすることで気持ちをリセットして、また新たにスタートを切っていました。それと、『この人だ』と思える先生との出会い。これが僕たちの場合は、一番重要だったとつくづく思っています。まだ息子を授かって間もない僕たちですが、2番目の子を授かるために不妊治療が必要になった時には、またあの先生のお世話になりたいねと、妻と話しているんです」 他のユーザーストーリーも読む 夫としてできることは、シンプルに妻の話を聞いてあげること。いつも話し合い、確かめ合っていました。 二人で子育てを一緒にしたい!Dさんと奥様の想いはいつも同じ方向を向いていました。そして先日、無事に男の子が誕生しました。 結婚2年後の流産をきっかけに不妊治療へ Dさんのお仕事は医療従事者。日頃から赤ちゃんの訪問をしたり、沐浴指導をしたりして います。そして、奥様は元保育士。そんな二人にとって、赤ちゃんをつくるというのはごく自然な流れでした。二人が結婚して2年が経った2009年、Dさんは奥様から嬉しい妊娠の報告を聞きます。しかし、二人で手を取り合って喜んだのもつかの間。その1週間後には、化学流産という悲しい結果が待っていました。その後、1日も早く赤ちゃんが欲しいという想いで、タイミング療法を試みましたがなかなか妊娠には至らず、隣県の不妊専門クリニックの門を叩くことに。「僕が気になっていたのは採精でした。その場で採るように言われたらどうしようという不安でいっぱいでした。そんな時、頼りにしたのは、インターネットの口コミ情報。採精をした男性の体験談を読み、ずいぶん救われました」実際は、自宅での採精でよいと言われて、ずいぶん気持ちが楽になったといいます。クリニックでは、二人の体に特に問題はありませんでした。当時Dさんは30歳、奥様は33歳。年齢的な問題もないということで、半年間はタイミング療法にトライします。しかし妊娠の兆候は見られず、人工授精にステップアップしますが、こちらも結果が出ない日々が続きます。「周りの人から何気なく『奥さんの妊娠はまだ?』と聞かれたり、『早く赤ちゃんをつくらないと』と言われたり、知人から『妊娠した、出産した』というメールが届いたり……。そんな時は落ち込みましたが、妻には話さないようにしていました。知人の出産や妊娠情報を二人で耳にした時も、『人それぞれだし、今の病院でとにかく頑張ってみよう』と自分たちに言い聞かせ、気持ちを前に向かせていました」 ステップアップを目指し夫婦で転院を決意 「クリニックでは年齢的な問題はないと言われていましたが、僕たちはすぐにでも子どもが欲しかった。だから、年齢に左右されずに次の治療の提案をしてもらいたかったのですが、先生からはなかなかその様子がなく……。少しずつ、病院とのずれを感じていました」そんな時、知人が隣県のクリニックで不妊治療の末に、赤ちゃんを授かったというニュースが飛び込んできます。それを聞いた二人の意見はすぐに一致し、早速そのクリニックに転院することに。「初診で先生が、開口一番に『半年以内でなんとかします。ダメならまた他の方法を考えますから頑張りましょう』と心強い言葉を掛けてくれました。妻も私も〝求めていたのはこれだ!〞と感じましたね」転院先の医師は、土日も休みなく治療を続けながら、仕事帰りの男性のために夜10時から体外受精の説明会を開いたりと、とにかく精力的に活動されている方でした。先生の懸命な姿勢に、「この先生にお任せしよう」と、Dさんと奥様の気持ちも一層強くなったといいます。治療は、1回人工授精をした後、すぐに体外受精へとステップアップしました。「体外受精については、僕自身もずいぶん調べましたし、説明会にも参加しました。特殊な治療法だと思っていましたが、体外受精で妊娠された方がたくさんいることを知り、気持ちが楽になりました」1回目の採卵では19個の卵子が採れて、そのうち5個が胚盤胞に。新鮮胚を戻しましたが、妊娠には至りませんでした。「先生は『まったく気を落とす必要はないよ』と言ってくださいました。そしてすぐに、次の提案をしてくれたんです。落ち込む暇などないくらい素早い対応をしてくださったことが僕たちには心強かったです」 そして2回目の体外受精では凍結胚盤胞移植を試み、2011年、ついに念願の妊娠。3年にわたった不妊治療を卒業することになりました。 妊娠後も頼りになったドクターのフォロー しかし、妊娠後のまだ間もない時期に、奥様が突然出血をしてしまいます。「僕が仕事で不在で、妻は一人で病院に行ったのですが、この時も先生がすぐに対応してくれて『この出血はまったく問題ないよ。何かあったらいつでも僕のところに来なさい』と励ましてくれたそうで、胸をなでおろしました」その後は順調に妊娠期間を過 ごすことができ、そして今年1月、無事に元気な男の子が誕生しました。「今思うと、治療中は無我夢中で過ごした期間だったと思います。僕も妻もお互いに落ち込んだり、不安になったり、一時は里親制度について調べてみたりもしました。ただ、妻も僕も子どもが好きなので、できる限りの治療はすべてやってみようという意見は同じ。常日頃からとことん話し合って、目指す方向を確かめ合っていました」とても積極的に治療や説明会に参加したり、情報収集も欠かさなかったDさん。「僕はもともと仕事柄、興味もあって、治療について調べたり聞いたり、情報収集をすることへのハードルは感じませんでしたが、普通はここまで勉強するのは難しいかもしれないですね。不妊治療において男性ができることは、やはりシンプルに奥さんの話を聞いてあげることだと思います。それでも治療に行き詰まった時は、僕たちは趣味の旅行をすることで気持ちをリセットして、また新たにスタートを切っていました。それと、『この人だ』と思える先生との出会い。これが僕たちの場合は、一番重要だったとつくづく思っています。まだ息子を授かって間もない僕たちですが、2番目の子を授かるために不妊治療が必要になった時には、またあの先生のお世話になりたいねと、妻と話しているんです」 他のユーザーストーリーも読む
2015.4.15
コラム 不妊治療
-
極端な痩せ型なので妊娠しても無事に体内で赤ちゃんが成長できるのか不安
相談者 ミルキー さん(36歳) 極端な痩せ型でBMI が16.5 ほどです。遺伝的に太れない体質だと思います。月経もほとんど経血がなく、先月は4 日間微量な量がでて終わりました。もともと月経の期間が短く、経血の量も少ないのですが、30 代になりそれが進んでいます。月経は順調にきます。このような貯えのない体で妊娠しても、無事に赤ちゃんが体内で成長することができるのか不安です。○ 初経11歳○ 月経周期30日○ 持続期間 2日~4日○ 経血の量 少ない○ 腰痛 たまにある 同じような体型の母親から生まれたのだから健康な体になれば妊娠、出産もできる 妊娠は健康な女性と男性があって成り立つものです。当店にいらっしゃる女性の方々は年齢もさまざまですし、体型もいろいろです。痩せ型の方も太っている方もいます。全員が標準的な体型をしているわけではありません。月経周期が30日前後で排卵し、卵管に問題がなく、男性側にも問題がなければ、月経周期の変化に合わせて月経期・低温期・排卵期・高温期と薬を飲み分け、体調を整えてから妊娠を目指すことをおすすめしています。 1日3回の食事がつらいなら食事の回数を増やし1回の食事量を少なくして胃腸の処理量を減らす 胃腸が弱くて太れない、疲れやすい傾向も、この中で考えていけば同時進行で改善できることだと思います。ミルキーさんは、同じような体型をしているお母さんから生まれてきているのですから、元気な卵巣と温かい子宮を用意し、胃腸も丈夫にして少しでも健康な体に近づけば妊娠、出産と進むことができると思います。太れない体質は漢方でいう脾胃の虚です。胃腸が弱く消化吸収力が弱いということです。胃腸を元気にする人参や黄耆を配合した補中益気湯、六君子湯などの漢方薬が有効です。また、薬の服用と同時に食事の摂り方を考えるといいと思います。1日3回の食事がつらいなら、食事の回数を増やして1回の食事量を少なくし、一度の胃腸の処理量を減らします。よく噛むことも消化吸収を助けます。食事量を増やせば太れると思いがちですが、食べ過ぎは胃腸に負担がかかり、胃腸が疲れ逆効果になります。 胃腸の働きが弱い人は温かい食事温かい飲み物を摂るように心がける また、胃腸の働きが弱いので冷たい飲み物や生物、冷蔵庫で長時間冷やした物は控えてください。なるべく温かい食事、温かい飲み物を摂りましょう。この季節、いろいろ具材を入れて食べられる鍋料理がおすすめです。例えば、鶏の手羽先、鶏レバー、豆腐、ネギ、きのこ類、緑野菜などを入れた鍋は、コラーゲン、タンパク質、鉄、葉酸など、体に良い栄養素が摂れます。これに魚やカキを加えるとさらにいいですね。飲み物は温かいお茶やコーヒーなど好みのものを飲んでください。カフェインが多いお茶は良くないと思っている方がいますが、世界で人口の多い民族は皆、お茶やコーヒーなどを飲んでいます。寒い毎日が続きますから、風邪をひかないように気をつけてください。 譚 定長先生 1949年生まれ。薬剤師、鍼灸師。1988年9月に北京同仁堂医院中医科主任の叢法滋先生が来日した際、中国医学と西洋医学の考えを融合した新しい不妊治療法である周期療法を学ぶ。以来今日まで約25年間の実績を持ち、日本における周期療法の先駆者といえる。 相談者 ミルキー さん(36歳) 極端な痩せ型でBMI が16.5 ほどです。遺伝的に太れない体質だと思います。月経もほとんど経血がなく、先月は4 日間微量な量がでて終わりました。もともと月経の期間が短く、経血の量も少ないのですが、30 代になりそれが進んでいます。月経は順調にきます。このような貯えのない体で妊娠しても、無事に赤ちゃんが体内で成長することができるのか不安です。○ 初経11歳○ 月経周期30日○ 持続期間 2日~4日○ 経血の量 少ない○ 腰痛 たまにある 同じような体型の母親から生まれたのだから健康な体になれば妊娠、出産もできる 妊娠は健康な女性と男性があって成り立つものです。当店にいらっしゃる女性の方々は年齢もさまざまですし、体型もいろいろです。痩せ型の方も太っている方もいます。全員が標準的な体型をしているわけではありません。月経周期が30日前後で排卵し、卵管に問題がなく、男性側にも問題がなければ、月経周期の変化に合わせて月経期・低温期・排卵期・高温期と薬を飲み分け、体調を整えてから妊娠を目指すことをおすすめしています。 1日3回の食事がつらいなら食事の回数を増やし1回の食事量を少なくして胃腸の処理量を減らす 胃腸が弱くて太れない、疲れやすい傾向も、この中で考えていけば同時進行で改善できることだと思います。ミルキーさんは、同じような体型をしているお母さんから生まれてきているのですから、元気な卵巣と温かい子宮を用意し、胃腸も丈夫にして少しでも健康な体に近づけば妊娠、出産と進むことができると思います。太れない体質は漢方でいう脾胃の虚です。胃腸が弱く消化吸収力が弱いということです。胃腸を元気にする人参や黄耆を配合した補中益気湯、六君子湯などの漢方薬が有効です。また、薬の服用と同時に食事の摂り方を考えるといいと思います。1日3回の食事がつらいなら、食事の回数を増やして1回の食事量を少なくし、一度の胃腸の処理量を減らします。よく噛むことも消化吸収を助けます。食事量を増やせば太れると思いがちですが、食べ過ぎは胃腸に負担がかかり、胃腸が疲れ逆効果になります。 胃腸の働きが弱い人は温かい食事温かい飲み物を摂るように心がける また、胃腸の働きが弱いので冷たい飲み物や生物、冷蔵庫で長時間冷やした物は控えてください。なるべく温かい食事、温かい飲み物を摂りましょう。この季節、いろいろ具材を入れて食べられる鍋料理がおすすめです。例えば、鶏の手羽先、鶏レバー、豆腐、ネギ、きのこ類、緑野菜などを入れた鍋は、コラーゲン、タンパク質、鉄、葉酸など、体に良い栄養素が摂れます。これに魚やカキを加えるとさらにいいですね。飲み物は温かいお茶やコーヒーなど好みのものを飲んでください。カフェインが多いお茶は良くないと思っている方がいますが、世界で人口の多い民族は皆、お茶やコーヒーなどを飲んでいます。寒い毎日が続きますから、風邪をひかないように気をつけてください。 譚 定長先生 1949年生まれ。薬剤師、鍼灸師。1988年9月に北京同仁堂医院中医科主任の叢法滋先生が来日した際、中国医学と西洋医学の考えを融合した新しい不妊治療法である周期療法を学ぶ。以来今日まで約25年間の実績を持ち、日本における周期療法の先駆者といえる。
2015.4.15
コラム 不妊治療
-
不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?
相談者 シュガー さん(30歳) 不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?○ 高温期に体温が低くなる日が多く不安定 ○ 体温が全体的に低い○ 月経が遅れがち○ 月経血の量が少ない○ レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じる○ 月経がくるたびにがっかりする○ 月経前はイライラしやすく、怒りっぽい。落ち込みやすい。 ○ 足のむくみがひどい 不妊の原因は「腎虚」を基礎に考えながらその方の体質にあわせて漢方薬を選んでいく シュガーさんの気になる症状から、以下のような診立てが考えられます。漢方理論では不妊症の原因は「腎虚」を基礎と考えます。腎とは生殖能力のこと。つまり腎虚とは生殖能力の不足を意味します。第1子不妊の方は先天的か日常生活の過労などから腎が不足して腎虚となり、第2子不妊の方は、第1子を出産された時に腎精を損耗してしまい、その後、腎精を補えなくて腎虚となるパターンが多いようです。腎が不足していると無排卵、黄体機能不全になりやすく、基礎体温のグラフは高温期が上がりきらず、期間も短い、月経は遅れやすく経血量は少なくなりやすいです。腎をしっかり補う漢方薬を服用して、排卵力や黄体機能を高めるようにしていきます。次にストレスです。漢方理論ではストレスのことを肝気鬱結と言います。本来、人間の体の中はあらゆる場所に気がめぐっているのですが、ストレス過多になると気の流れがとどこおり、自律神経の機能が低下、または亢進するなど、うまく体をコントロールできなくなります。すると基礎体温が乱れやすく、排印に影響がでたり、月経周期が不安定になりやすいです。漢方薬で自律神経を安定させ、気の流れを改善することが大切です。さらに漢方では肺、脾(消化器系)、腎のいずれかが失調すると「痰湿(水)」が停滞しやすいと考えます。すると気血の流れがスムーズにめぐらなくなり、体が冷えたり、浮腫をおこしたりします。基礎体温は全体的に低くなりがちで、高温期もそれに伴って上がりきらず、月経は遅れやすく、おりものが多くなりがちです。漢方薬で代謝を高め痰湿の停滞を改善します。最後に寒冷や長期のストレスや疲れなどから血のめぐりが悪くなり、古い血が停滞してしまう「血瘀」です。血瘀は卵巣や子宮の働きやリズムに影響してきます。基礎体温は高温期が乱れやすくなり、月経の周期は安定せず、血塊がでやすくなります。漢方薬で血液の流れを良くし、卵巣や子宮の働きを活性化させていきます。不妊の原因はひとつの場合もありますが、いくつかの原因が重なっていることもあります。その方の体質を考えながらひとつずつ原因をとりのぞき、改善していくことを目標にしています。 石井 多鶴子先生 あなたの「きれいとげんき」を応援する、漢方薬と自然化粧品の薬局です。肌や体のメカニズムを知った上で、人間が本来持っている自然治癒力を高めるた めの、お手入れと健康管理法を専門家が個々に合った的確な提案を行っている。 相談者 シュガー さん(30歳) 不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?○ 高温期に体温が低くなる日が多く不安定 ○ 体温が全体的に低い○ 月経が遅れがち○ 月経血の量が少ない○ レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じる○ 月経がくるたびにがっかりする○ 月経前はイライラしやすく、怒りっぽい。落ち込みやすい。 ○ 足のむくみがひどい 不妊の原因は「腎虚」を基礎に考えながらその方の体質にあわせて漢方薬を選んでいく シュガーさんの気になる症状から、以下のような診立てが考えられます。漢方理論では不妊症の原因は「腎虚」を基礎と考えます。腎とは生殖能力のこと。つまり腎虚とは生殖能力の不足を意味します。第1子不妊の方は先天的か日常生活の過労などから腎が不足して腎虚となり、第2子不妊の方は、第1子を出産された時に腎精を損耗してしまい、その後、腎精を補えなくて腎虚となるパターンが多いようです。腎が不足していると無排卵、黄体機能不全になりやすく、基礎体温のグラフは高温期が上がりきらず、期間も短い、月経は遅れやすく経血量は少なくなりやすいです。腎をしっかり補う漢方薬を服用して、排卵力や黄体機能を高めるようにしていきます。次にストレスです。漢方理論ではストレスのことを肝気鬱結と言います。本来、人間の体の中はあらゆる場所に気がめぐっているのですが、ストレス過多になると気の流れがとどこおり、自律神経の機能が低下、または亢進するなど、うまく体をコントロールできなくなります。すると基礎体温が乱れやすく、排印に影響がでたり、月経周期が不安定になりやすいです。漢方薬で自律神経を安定させ、気の流れを改善することが大切です。さらに漢方では肺、脾(消化器系)、腎のいずれかが失調すると「痰湿(水)」が停滞しやすいと考えます。すると気血の流れがスムーズにめぐらなくなり、体が冷えたり、浮腫をおこしたりします。基礎体温は全体的に低くなりがちで、高温期もそれに伴って上がりきらず、月経は遅れやすく、おりものが多くなりがちです。漢方薬で代謝を高め痰湿の停滞を改善します。最後に寒冷や長期のストレスや疲れなどから血のめぐりが悪くなり、古い血が停滞してしまう「血瘀」です。血瘀は卵巣や子宮の働きやリズムに影響してきます。基礎体温は高温期が乱れやすくなり、月経の周期は安定せず、血塊がでやすくなります。漢方薬で血液の流れを良くし、卵巣や子宮の働きを活性化させていきます。不妊の原因はひとつの場合もありますが、いくつかの原因が重なっていることもあります。その方の体質を考えながらひとつずつ原因をとりのぞき、改善していくことを目標にしています。 石井 多鶴子先生 あなたの「きれいとげんき」を応援する、漢方薬と自然化粧品の薬局です。肌や体のメカニズムを知った上で、人間が本来持っている自然治癒力を高めるた めの、お手入れと健康管理法を専門家が個々に合った的確な提案を行っている。
2015.4.15
コラム 不妊治療
-
胃が弱い人には漢方は合わないの?冷えを感じるのにのぼせやほてりにも困っています
相談者 チキチキ さん(41歳) 胃が弱いのと当帰芍薬散で逆流性食道炎を発症したので、なるべく漢方の服用は避けて鍼灸のみ行っていますが、イマイチ効果を感じられません。通っている鍼灸院は体外受精の移植後の鍼灸はやらない方針です。はたしてそれでいいのかも不安です。○ 低温期の体温が高め○ 月経前イライラし、落ち込みやすい○ 低温期と高温期の差が小さい(0.3度未満)○ 足腰のだるさや冷えを感じる○ 卵が小さい○ 排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができない○ のぼせやほてりがある 漢方薬は心と体に優しい薬だが慎重さも必要必ず漢方薬の専門家の指導を受けながら服用して 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は婦人病に使用される代表的な漢方薬で、むくみがちで、顔色が悪く、疲れやすい体質の方によく処方されます。ただし、構成生薬中に胃にもたれる成分があるので、胃腸が弱い方には慎重に使う漢方薬でもあります。当帰芍薬散によって胃腸障害がおこり、漢方、漢方薬のイメージが悪くなったのはとても残念です。 胃腸が弱い方は胃腸の症状を良くしてから周期調節法で不妊体質を改善していく 胃腸の弱い方の漢方薬の選定はとても慎重に行います。漢方薬を選定してから、必ず2週間ほどで様子をうかがい、必要であれば漢方薬の服用方法を調節します。よく胃腸が弱い方の子宝相談を受けますが、先ずは 漢方薬で胃腸症状の改善のために「健脾補気」の健脾散(参苓白朮散)、健胃顆粒(香砂六君子)などの漢方薬でサポートしながら、通常の「周期調節法」をスタートするとあまり胃腸障害による苦情はなく、体調が良くなる方がほとんどです。そして自覚症状がほとんどなくなるころに子宝に恵まれることも多いようです。チキチキさんの場合、冷えを感じる半面、のぼせやほてりがあり、低温期の体温が高いなど双反する症状が見られます。本来は冷え症のようですが、さまざまな治療などによって体に熱がこもっているかもしれません。体の余分な熱を取り除き、本来の冷えを改善していくという少し複雑な漢方薬の選定が必要です。二至丹、参馬補腎丸、双料参茸丸などの胃腸に優しくて「補腎」効果のある漢方薬、必要に応じて「気血」の流れを良くする芎帰調血飲第一加減などのような漢方薬、体の余分な熱を取り除く働きの漢方薬を、専門家のアドバイスのもと服用するといいでしょう。 体質にあった漢方薬を正しく服用すれば良い状態で良い卵ができる可能性が増す 先にでてきた「周期調節法」とは、女性の月経周期に合わせて漢方薬を服用する方法で、子宝を望む方に最適です。もちろん、チキチキさんにもおすすめします。他にも気になる症状がありますが、多くは漢方薬の 服用で改善可能な症状です。漢方薬は本来、心と体に優しいお薬です。体質にあった漢方薬の服用で、今より良い状態になり、良い卵ができる可能性も増すと思います。また体外受精の移植後も妊娠中も安心して服用していただけます。残された時間も少なくなってますので、漢方薬の専門家のアドバイスを受けながら体調を整えることが近道だと思います。 竹内 聡先生 2003年以降、毎年不妊周期調節法の大家南京中医薬大学付属病院老中医「夏桂成」のもとで研修を受け、実績を重ねる。2004年中国政府認定A級国際中医専門員の資格取得。2007年NPO法人日本カウンセリング学会より不妊カウンセラーと認定。「出会えてよかった」と言っていただける、心のこもった子宝相談を目指している。 相談者 チキチキ さん(41歳) 胃が弱いのと当帰芍薬散で逆流性食道炎を発症したので、なるべく漢方の服用は避けて鍼灸のみ行っていますが、イマイチ効果を感じられません。通っている鍼灸院は体外受精の移植後の鍼灸はやらない方針です。はたしてそれでいいのかも不安です。○ 低温期の体温が高め○ 月経前イライラし、落ち込みやすい○ 低温期と高温期の差が小さい(0.3度未満)○ 足腰のだるさや冷えを感じる○ 卵が小さい○ 排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができない○ のぼせやほてりがある 漢方薬は心と体に優しい薬だが慎重さも必要必ず漢方薬の専門家の指導を受けながら服用して 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は婦人病に使用される代表的な漢方薬で、むくみがちで、顔色が悪く、疲れやすい体質の方によく処方されます。ただし、構成生薬中に胃にもたれる成分があるので、胃腸が弱い方には慎重に使う漢方薬でもあります。当帰芍薬散によって胃腸障害がおこり、漢方、漢方薬のイメージが悪くなったのはとても残念です。 胃腸が弱い方は胃腸の症状を良くしてから周期調節法で不妊体質を改善していく 胃腸の弱い方の漢方薬の選定はとても慎重に行います。漢方薬を選定してから、必ず2週間ほどで様子をうかがい、必要であれば漢方薬の服用方法を調節します。よく胃腸が弱い方の子宝相談を受けますが、先ずは 漢方薬で胃腸症状の改善のために「健脾補気」の健脾散(参苓白朮散)、健胃顆粒(香砂六君子)などの漢方薬でサポートしながら、通常の「周期調節法」をスタートするとあまり胃腸障害による苦情はなく、体調が良くなる方がほとんどです。そして自覚症状がほとんどなくなるころに子宝に恵まれることも多いようです。チキチキさんの場合、冷えを感じる半面、のぼせやほてりがあり、低温期の体温が高いなど双反する症状が見られます。本来は冷え症のようですが、さまざまな治療などによって体に熱がこもっているかもしれません。体の余分な熱を取り除き、本来の冷えを改善していくという少し複雑な漢方薬の選定が必要です。二至丹、参馬補腎丸、双料参茸丸などの胃腸に優しくて「補腎」効果のある漢方薬、必要に応じて「気血」の流れを良くする芎帰調血飲第一加減などのような漢方薬、体の余分な熱を取り除く働きの漢方薬を、専門家のアドバイスのもと服用するといいでしょう。 体質にあった漢方薬を正しく服用すれば良い状態で良い卵ができる可能性が増す 先にでてきた「周期調節法」とは、女性の月経周期に合わせて漢方薬を服用する方法で、子宝を望む方に最適です。もちろん、チキチキさんにもおすすめします。他にも気になる症状がありますが、多くは漢方薬の 服用で改善可能な症状です。漢方薬は本来、心と体に優しいお薬です。体質にあった漢方薬の服用で、今より良い状態になり、良い卵ができる可能性も増すと思います。また体外受精の移植後も妊娠中も安心して服用していただけます。残された時間も少なくなってますので、漢方薬の専門家のアドバイスを受けながら体調を整えることが近道だと思います。 竹内 聡先生 2003年以降、毎年不妊周期調節法の大家南京中医薬大学付属病院老中医「夏桂成」のもとで研修を受け、実績を重ねる。2004年中国政府認定A級国際中医専門員の資格取得。2007年NPO法人日本カウンセリング学会より不妊カウンセラーと認定。「出会えてよかった」と言っていただける、心のこもった子宝相談を目指している。
2015.4.15
コラム 不妊治療
-
体外受精、転院、人口受精からの再スタート・・・
すべてのことが次に進むためのステップ。つらいことも、そう考えるようにして乗り越えてきました。 結婚前に受けた検査から始まり、進んだり戻ったりの2年半の治療。いつも前を向いてきたきょうこさんはもう間もなく出産を迎えます。 結婚したらすぐに赤ちゃんが欲しい!ブライダルチェックを受診 今から3年前、32歳で結婚が決まったきょうこさんは、自らブライダルチェックを受けに行ったそう。「主人より私のほうが年上だったので。何かあったら彼がかわいそうだなと思って、受けておこうと思いました」検査は、ごく基本的なものだけでしたが、特に問題はありませんでした。半年後に二人は結婚。しかし、結婚して間もなく、実家のお母様から、きょうこさんを産む前に卵管が片方詰まっていたという話を聞かされます。それで、お母様と同じ病院へ。卵管が通っていることは確認されましたが、子どもを望んでから1年が経っていることを医師に伝えると、精液検査と人工授精をすすめられました。きょうこさんは旦那さんと二人で話し合い、とりあえず精液検査を受けることに。そしてそこで、精子の数が通常の3分の1しかいないという結果が。「本人はショックを受けていましたね。飲んだ席で友人に『俺、少ないんだ』なんて、あっけらかんと言っていましたが、気を紛らわそうとしていたんじゃないかな。でも私は、精子の検査は日によって変動があると聞いていたので、あまり気にしないようにしていました」 有名クリニックで初の体外受精に いろいろと調べるうちに、ヒューナーテストを受けるといいのではと思ったきょうこさん は、インターネット上でも評判の不妊治療専門クリニックを受診することにしました。「今の状態のままで赤ちゃんはできるのか。○なのか×なのかということを、私は知りたかったんだと思います」検査を受け、モニターを見ながら言われた先生の言葉は「いないね」。ヒューナーテストの良好な結果の例を画面で見せてもらうと、違いは歴然でした。「精子が3分の1しかいないと言われた時もびっくりしましたが、これはけっこうショックでした。先生には、人工授精より体外授精のほうがいいと言われました」〝でも、もしかしたら次は違うかも〞。結果を信じたくなかったきょうこさんは、2日後にご主人と一緒に再びクリニックを訪れ、2回目のヒューナーテストを受けます。しかし、結果は同じでした。この結果をどう受け止めるべきなのか、二人で考える間もなく、医師にこの周期で体外受精ができる、明後日に採卵が可能、という話をされます。「あまりにも早い展開に、主人は〝営業されているみたいだ〞と怒っていましたね。すぐに体外受精という気持ちにはなれず、その周期は見送りました。その後、両方の両親にも話したのですが、どちらも〝やってみたら〞と賛成してくれたんです。ありがたかったですね」そして翌月、二人は初めての体外受精をすることに決めました。その周期で胚を戻し、陽性反応が出るも、値が低いので継続できるかわからないと言われました。きょうこさんは着床を安定させるため、5日おきに筋肉注射を打つことに。注射は腕に打つと半日は何もできないほど痛くて、お尻に打ってもらうようにしました。病院への往復と注射で丸1日かかっても、注射したところがしびれるように痛くても、赤ちゃんを授かるためなら頑張れる……。そう思ってつらい治療を耐えました。しかし結果は、心拍を確認できないまま流産……。「私はクリニックで、先生と直接話をしました。モニターでも確認しました。だから〝ダメだったんだ〞と納得できたけれど、主人は信じられなかったみたいで、『他の病院でもみてもらえ』と。それで別の病院にも行きましたが、やっぱり赤ちゃんは育っていませんでした」 近くの病院に転院し人工授精からの再スタート 「二人の間で、このままでは終われないという雰囲気になっていました。でも、クリニックは変えることに。主人は最初から印象がよくなかったというし、私はいいクリニックだと納得はしていたのですが、治療が長期的になるなら、近いほうがいいと思ったんです」転院先は、不妊治療もできるクリニック。不妊専門ではなく、おばあちゃんや子ども連れの人も来ているようなところでした。不妊治療の人ばかりではないので、待合室の雰囲気が和やかでよかったそう。体も気持ちもだいぶ楽になったといいます。そこの先生にこれまでの経緯を話すと、子宮卵管造影検査もせずに体外受精を行ったことに驚かれました。その先生は、ひと通りの検査を行ってから体外受精をするべきだという考えでした。検査した結果、特に問題は見つからず、人工授精から治療を再スタート。4回行いましたが、残念ながら妊娠には至りませんでした。「でも驚いたことに、今度は、精子の状態がまったく普通だったんです。主人の仕事がうまくいっていたのと、胃腸を悪くして漢方薬を飲んでいたので、それが効いているのかもねと。でもそれだけにこれで妊娠できると思っていたので、4回ともダメだった時はショックでした」それでもきょうこさんは立ち止まりませんでした。先生と人工授精は4回までと決めていたので、体外受精にステップアップ。最初の採卵でできた胚盤胞は1個で、グレードがあまりよくなかったため、2カ月後に2度目の採卵。5個採卵し、体外受精と顕微授精を半分ずつ行い、受精卵が2個できました。そして、子宮の状態が安定した2カ月後に1個を移植。そこでは陽性が出たものの、化学流産。今度こそと、体外受精で2回うまくいかなかった場合は胚を2個戻せるという日本産科婦人科学会の指針に沿って、翌月に2個戻します。そして、ついにその中の1個が着床して、妊娠!今、きょうこさんのお腹の中で、すくすくと育っています。待ちに待った出産を2月に迎えるきょうこさん。結局、不妊の原因が何だったのかは最後までわかりませんでした。2年半の治療のなかで常に心掛けていたのは、検査結果に落ち込んでも、うまくいかず悲しい気持ちになっても、その気持ちを前向きにリセットすること。「途中、先が見えないから不安になるし、薬を飲んだり注射をして治療してきたことも、結果が出ないと振り出しに戻ってしまいます。だけど、気持ちをどんどん切り替えていかないと前に進めない。治療中は、メンタルを強くするために自己啓発本ばかり読んでいましたね(笑)。今、治療中の方も、つらいこともすべてが次へのステップになるんだと前向きに考えて、一歩一歩進んでいってほしいと思います」 他のユーザーストーリーも読む すべてのことが次に進むためのステップ。つらいことも、そう考えるようにして乗り越えてきました。 結婚前に受けた検査から始まり、進んだり戻ったりの2年半の治療。いつも前を向いてきたきょうこさんはもう間もなく出産を迎えます。 結婚したらすぐに赤ちゃんが欲しい!ブライダルチェックを受診 今から3年前、32歳で結婚が決まったきょうこさんは、自らブライダルチェックを受けに行ったそう。「主人より私のほうが年上だったので。何かあったら彼がかわいそうだなと思って、受けておこうと思いました」検査は、ごく基本的なものだけでしたが、特に問題はありませんでした。半年後に二人は結婚。しかし、結婚して間もなく、実家のお母様から、きょうこさんを産む前に卵管が片方詰まっていたという話を聞かされます。それで、お母様と同じ病院へ。卵管が通っていることは確認されましたが、子どもを望んでから1年が経っていることを医師に伝えると、精液検査と人工授精をすすめられました。きょうこさんは旦那さんと二人で話し合い、とりあえず精液検査を受けることに。そしてそこで、精子の数が通常の3分の1しかいないという結果が。「本人はショックを受けていましたね。飲んだ席で友人に『俺、少ないんだ』なんて、あっけらかんと言っていましたが、気を紛らわそうとしていたんじゃないかな。でも私は、精子の検査は日によって変動があると聞いていたので、あまり気にしないようにしていました」 有名クリニックで初の体外受精に いろいろと調べるうちに、ヒューナーテストを受けるといいのではと思ったきょうこさん は、インターネット上でも評判の不妊治療専門クリニックを受診することにしました。「今の状態のままで赤ちゃんはできるのか。○なのか×なのかということを、私は知りたかったんだと思います」検査を受け、モニターを見ながら言われた先生の言葉は「いないね」。ヒューナーテストの良好な結果の例を画面で見せてもらうと、違いは歴然でした。「精子が3分の1しかいないと言われた時もびっくりしましたが、これはけっこうショックでした。先生には、人工授精より体外授精のほうがいいと言われました」〝でも、もしかしたら次は違うかも〞。結果を信じたくなかったきょうこさんは、2日後にご主人と一緒に再びクリニックを訪れ、2回目のヒューナーテストを受けます。しかし、結果は同じでした。この結果をどう受け止めるべきなのか、二人で考える間もなく、医師にこの周期で体外受精ができる、明後日に採卵が可能、という話をされます。「あまりにも早い展開に、主人は〝営業されているみたいだ〞と怒っていましたね。すぐに体外受精という気持ちにはなれず、その周期は見送りました。その後、両方の両親にも話したのですが、どちらも〝やってみたら〞と賛成してくれたんです。ありがたかったですね」そして翌月、二人は初めての体外受精をすることに決めました。その周期で胚を戻し、陽性反応が出るも、値が低いので継続できるかわからないと言われました。きょうこさんは着床を安定させるため、5日おきに筋肉注射を打つことに。注射は腕に打つと半日は何もできないほど痛くて、お尻に打ってもらうようにしました。病院への往復と注射で丸1日かかっても、注射したところがしびれるように痛くても、赤ちゃんを授かるためなら頑張れる……。そう思ってつらい治療を耐えました。しかし結果は、心拍を確認できないまま流産……。「私はクリニックで、先生と直接話をしました。モニターでも確認しました。だから〝ダメだったんだ〞と納得できたけれど、主人は信じられなかったみたいで、『他の病院でもみてもらえ』と。それで別の病院にも行きましたが、やっぱり赤ちゃんは育っていませんでした」 近くの病院に転院し人工授精からの再スタート 「二人の間で、このままでは終われないという雰囲気になっていました。でも、クリニックは変えることに。主人は最初から印象がよくなかったというし、私はいいクリニックだと納得はしていたのですが、治療が長期的になるなら、近いほうがいいと思ったんです」転院先は、不妊治療もできるクリニック。不妊専門ではなく、おばあちゃんや子ども連れの人も来ているようなところでした。不妊治療の人ばかりではないので、待合室の雰囲気が和やかでよかったそう。体も気持ちもだいぶ楽になったといいます。そこの先生にこれまでの経緯を話すと、子宮卵管造影検査もせずに体外受精を行ったことに驚かれました。その先生は、ひと通りの検査を行ってから体外受精をするべきだという考えでした。検査した結果、特に問題は見つからず、人工授精から治療を再スタート。4回行いましたが、残念ながら妊娠には至りませんでした。「でも驚いたことに、今度は、精子の状態がまったく普通だったんです。主人の仕事がうまくいっていたのと、胃腸を悪くして漢方薬を飲んでいたので、それが効いているのかもねと。でもそれだけにこれで妊娠できると思っていたので、4回ともダメだった時はショックでした」それでもきょうこさんは立ち止まりませんでした。先生と人工授精は4回までと決めていたので、体外受精にステップアップ。最初の採卵でできた胚盤胞は1個で、グレードがあまりよくなかったため、2カ月後に2度目の採卵。5個採卵し、体外受精と顕微授精を半分ずつ行い、受精卵が2個できました。そして、子宮の状態が安定した2カ月後に1個を移植。そこでは陽性が出たものの、化学流産。今度こそと、体外受精で2回うまくいかなかった場合は胚を2個戻せるという日本産科婦人科学会の指針に沿って、翌月に2個戻します。そして、ついにその中の1個が着床して、妊娠!今、きょうこさんのお腹の中で、すくすくと育っています。待ちに待った出産を2月に迎えるきょうこさん。結局、不妊の原因が何だったのかは最後までわかりませんでした。2年半の治療のなかで常に心掛けていたのは、検査結果に落ち込んでも、うまくいかず悲しい気持ちになっても、その気持ちを前向きにリセットすること。「途中、先が見えないから不安になるし、薬を飲んだり注射をして治療してきたことも、結果が出ないと振り出しに戻ってしまいます。だけど、気持ちをどんどん切り替えていかないと前に進めない。治療中は、メンタルを強くするために自己啓発本ばかり読んでいましたね(笑)。今、治療中の方も、つらいこともすべてが次へのステップになるんだと前向きに考えて、一歩一歩進んでいってほしいと思います」 他のユーザーストーリーも読む
2015.4.14
コラム 不妊治療
-
冷え性なのに汗っかきなので温めると逆に冷えてしまう。なにか対策はある?
相談者 ラペ さん(30歳) 【不妊の原因:不明・高プロラクチン】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い ○朝、起きることができない ○少し動くだけで汗が出る ○冷え性である ○月経が乱れやすい ○下痢と便秘を繰り返す ○ゲップやおならが出やすい ○眠れないことが多い ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○夜中にトイレに数回行く ○のぼせやほてりがある ○寝汗をよくかく ○寒がりである ○手足がいつも冷たい ○とくにおなかや下半身が冷える ○太りやすい ○むくみやすい 冷えを解消するには運動と食事を基本とした養生が重要 「冷えは万病の元」という言葉を聞いたことがあるかと思います。冷えは頭痛、肩こり、腰痛、月経痛などの症状を引きおこします。不妊症に冷えは大敵。冷たい足から流れてくる静脈は、卵巣のすぐ近くを通っておなかに入ってきますから、卵巣は冷えの影響を受けやすく、冷えが卵巣の機能を低下させる恐れがあります。 汗冷えが心配なら速乾性のあるインナーや吸湿性のあるウェアを着用して 体のバランスの乱れが「冷え」に現れているので、体全体のバランスを取ることが必要となります。冷えを解消するためには、運動と食事を基本とした養生が重要です。 湯船に浸かり体を温めたり運動をするのはいいことです。女性は男性に比べ、筋肉量が少ないので、筋での熱産生も少なめになる傾向にあります。運動することで熱産生を補うことができるので、冷え解消にはとても重要です。汗冷えが心配でしたら、速乾性のあるインナーを用いるのもいいのではないでしょうか。さらに吸湿性のあるウェアを着れば、より汗冷え対策になります。 足はもちろん、おなかを温めておくことも大切です。とくにおへその下には「臍下丹田」というとても大切なところがあります。「臍下丹田」を温めることは体全体を温めることにつながります。ここがしっかり働くことで、全身の「気血」のめぐりも良くなります。 運動や食事の養生のほかに鍼灸治療や自分でお灸をするのもおすすめ 食事では、生野菜や果物の摂り過ぎは体を冷やす原因になるので気をつけてください。甘いものの摂り過ぎも良くありません。 子どもを授かるために必要なのは血です。血をつくるのにいいのは、ごはんと味噌汁、煮物、漬物です。一汁一菜を念頭においておくと良いでしょう。一汁はその季節の旬のものが具として入っている味噌汁、一菜は煮物や和え物など、季節の野菜料理に香の物を併せたものです。 養生のほかに鍼灸治療もいいと思います。ご自分でお灸をするのもおすすめです。お灸が気持ちいいなら、それは体がお灸の暖かさを必要としている証拠です。 お灸をする場所は、足の内くるぶしの最も出ているところから指4本上のつぼ「三陰交」やおへそから指4本下のつぼ「関元」がいいですね。 以上のことをトライすることで冷えが解消し、子宝に恵まれるといいですね。応援しております。 木村 雅洋先生 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸学校教員資格をもつ。現在、鍼灸院での鍼灸マッサージ治療と、鍼灸学校非常勤講師を兼務している。初めて自分の子供を抱っこした時の嬉しい体験から、主に不妊症でお悩みの方へ鍼灸マッサージ治療を行うことで、妊娠に向けたサポートを行う。不妊鍼灸ネットワーク会員。 ■ あわせて読みたい ■ 半身浴や運動も効果無い40年来の冷え性。33歳以降の月経変化。気になるこの2点は改善できるの? 冷え性や月経不順、イライラや落ち込みを解消して、妊娠力を上げたいのですが ひどい冷え性と不妊治療でストレスを感じていること に悩んでいます 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる 相談者 ラペ さん(30歳) 【不妊の原因:不明・高プロラクチン】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い ○朝、起きることができない ○少し動くだけで汗が出る ○冷え性である ○月経が乱れやすい ○下痢と便秘を繰り返す ○ゲップやおならが出やすい ○眠れないことが多い ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○夜中にトイレに数回行く ○のぼせやほてりがある ○寝汗をよくかく ○寒がりである ○手足がいつも冷たい ○とくにおなかや下半身が冷える ○太りやすい ○むくみやすい 冷えを解消するには運動と食事を基本とした養生が重要 「冷えは万病の元」という言葉を聞いたことがあるかと思います。冷えは頭痛、肩こり、腰痛、月経痛などの症状を引きおこします。不妊症に冷えは大敵。冷たい足から流れてくる静脈は、卵巣のすぐ近くを通っておなかに入ってきますから、卵巣は冷えの影響を受けやすく、冷えが卵巣の機能を低下させる恐れがあります。 汗冷えが心配なら速乾性のあるインナーや吸湿性のあるウェアを着用して 体のバランスの乱れが「冷え」に現れているので、体全体のバランスを取ることが必要となります。冷えを解消するためには、運動と食事を基本とした養生が重要です。 湯船に浸かり体を温めたり運動をするのはいいことです。女性は男性に比べ、筋肉量が少ないので、筋での熱産生も少なめになる傾向にあります。運動することで熱産生を補うことができるので、冷え解消にはとても重要です。汗冷えが心配でしたら、速乾性のあるインナーを用いるのもいいのではないでしょうか。さらに吸湿性のあるウェアを着れば、より汗冷え対策になります。 足はもちろん、おなかを温めておくことも大切です。とくにおへその下には「臍下丹田」というとても大切なところがあります。「臍下丹田」を温めることは体全体を温めることにつながります。ここがしっかり働くことで、全身の「気血」のめぐりも良くなります。 運動や食事の養生のほかに鍼灸治療や自分でお灸をするのもおすすめ 食事では、生野菜や果物の摂り過ぎは体を冷やす原因になるので気をつけてください。甘いものの摂り過ぎも良くありません。 子どもを授かるために必要なのは血です。血をつくるのにいいのは、ごはんと味噌汁、煮物、漬物です。一汁一菜を念頭においておくと良いでしょう。一汁はその季節の旬のものが具として入っている味噌汁、一菜は煮物や和え物など、季節の野菜料理に香の物を併せたものです。 養生のほかに鍼灸治療もいいと思います。ご自分でお灸をするのもおすすめです。お灸が気持ちいいなら、それは体がお灸の暖かさを必要としている証拠です。 お灸をする場所は、足の内くるぶしの最も出ているところから指4本上のつぼ「三陰交」やおへそから指4本下のつぼ「関元」がいいですね。 以上のことをトライすることで冷えが解消し、子宝に恵まれるといいですね。応援しております。 木村 雅洋先生 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・鍼灸学校教員資格をもつ。現在、鍼灸院での鍼灸マッサージ治療と、鍼灸学校非常勤講師を兼務している。初めて自分の子供を抱っこした時の嬉しい体験から、主に不妊症でお悩みの方へ鍼灸マッサージ治療を行うことで、妊娠に向けたサポートを行う。不妊鍼灸ネットワーク会員。 ■ あわせて読みたい ■ 半身浴や運動も効果無い40年来の冷え性。33歳以降の月経変化。気になるこの2点は改善できるの? 冷え性や月経不順、イライラや落ち込みを解消して、妊娠力を上げたいのですが ひどい冷え性と不妊治療でストレスを感じていること に悩んでいます 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる
2015.4.3
コラム 不妊治療
-
卵子提供について考える(2)
不妊治療経験者の3割が卵子提供による不妊治療を検討したことがある 前回「卵子提供について考える(1)」では、法律による規制の考えにいてジネコアンケートに答えていただいた方のほとんどが容認すべきという意見であることが分かりました。今回は、実際にどれくらいの方が、卵子提供による不妊治療を考えたことがあるかその実態をレポートいたします。 約3割の方が卵子提供による不妊治療を考えたことがある ジネコアンケートでは、約3割の方が卵子提供による不妊治療を考えたことがあるという結果になりました(グラフ4)。年齢階層別でみると、やはり高齢になるほど、検討する方の割合が増えています。(グラフ5) また、そのうち半数の方が海外やエージェントを通じた卵子提供による不妊治療について調べたことがあると答えており、日本で課題が浮き彫りになりました。 卵子提供について検討したのは、何度治療をしても結果がでなかったとき 卵子提供を考えたことがある人に、どんな時に考えたのか聞いたところ、治療の結果がうまくいかなかった時というコメントが多数を占めていました。 順調だった生理が突然不定期になり、あれ?と思って病院へ行くと、「早発閉経」と言われました。その後、不妊治療を続けても、採卵すらできないまま、年齢だけがどんどん上がっていきました。子どもを望んでいた夫は、私を責めることはありませんでしたが、家族連れの姿を羨ましそうに見ている夫を見ていると、申し訳ない気持ちが強くなっていきました。その時、自分の卵子でなくてもせめて夫の遺伝子を引きついた子を授かれるのなら…と卵子提供を考えました。(とーりゅさん・40歳) 生理開始からずっと生理不順で病院に通い、低用量ピルなどで生理を起こしていました。その間基礎体温を計測しても二層にならず、血液検査やエコー等行ったところ、排卵がないと言われました。当時は学生でしたが、妊娠を希望するときには早めに治療をしていきましょうと言われました。とても悲しい気持ちと、早くわかってよかったという気持ちで、複雑でしたが、自分なりにいろいろ調べ、卵子提供もひとつの方法として考えました。私の場合、生理はずっときませんでしたが、自然に妊娠することができ、先月出産しました。奇跡だと思いました。自分ではどうすることもできないまま諦めるしかないのは、あまりに辛いと思います。方法があるのであれば、広く普及してほしいと思います。(みゆきちさん・23歳) 不妊治療が失敗続きでなかなか結果が出なかったとき。体外受精にステップアップする前。体外受精を何回もして授からなかったら、資金の残ってるうちにタイに行く方法もあるなと思っていた。(なっつんさん・37歳) 野田聖子さんの本を読んで考えさせられた。望んでも恵まれないことを考えると海外へ行ってでも欲しい気持ちは痛いほどわかる。本を読み、いろいろ調べたりした。(むまふさん・30歳) 体外受精を繰り返しても妊娠が継続できなかった時(めいさん・42歳) 体外受精の結果がなかなか出なかったとき(はっさくさん・37歳) 体外受精をしても授からなかった場合に選択肢の一つとして考えた(どらりえもんさん・33歳) 早発閉経で卵胞が育たなくなってきたとき(匿名希望・39歳) 早発閉経と診断された時(えみっちょさん・39歳) 治療を始めた時にダメだった時の事を考えて選択肢の一つとして考えた(みみみのさらさん・41歳) 自分の卵子の質がわるく受精に至らないため、妹のを提供してもらえればと考えたことがある。(まつさん・39歳) 自分自身に、卵子がないと医師から告げられ卵子提供の選択もあると聞かされたとき(さとさん・25歳) 何度も顕微授精後の移植で失敗した時。年齢的にも40歳になっており、良い卵子が取れず悩んでいた時だった。(kisaluさん・41歳) 何度受精卵を移植しても妊娠しない時。歳を感じる時。空胞が増えたり、受精卵が育たなかったり、衰えを感じる時。(Koalaさん・44歳) AMHの数値が低く、自分の卵子では妊娠できないかもしれないと思った時に医師に相談した。(サリオさん・46歳) 卵子提供について考える(1) はこちら 卵子提供について考える(3) はこちら 最先端で治療するドクターの見解をインタビュー(4月24日更新予定) 卵子提供による不妊治療で妊娠・出産したAさん インタビュー(5月初旬予定) 関連記事: 《 卵子提供、考えたことありますか?(彼女たちの広場) 》 《 不妊治療と卵子提供、医師が語るその現状と課題(Jineko.net/2012年冬号) 》 《 海外レポート!卵子提供の現場に迫る(特別号カランタン/2014年冬) 》 不妊治療経験者の3割が卵子提供による不妊治療を検討したことがある 前回「卵子提供について考える(1)」では、法律による規制の考えにいてジネコアンケートに答えていただいた方のほとんどが容認すべきという意見であることが分かりました。今回は、実際にどれくらいの方が、卵子提供による不妊治療を考えたことがあるかその実態をレポートいたします。 約3割の方が卵子提供による不妊治療を考えたことがある ジネコアンケートでは、約3割の方が卵子提供による不妊治療を考えたことがあるという結果になりました(グラフ4)。年齢階層別でみると、やはり高齢になるほど、検討する方の割合が増えています。(グラフ5) また、そのうち半数の方が海外やエージェントを通じた卵子提供による不妊治療について調べたことがあると答えており、日本で課題が浮き彫りになりました。 卵子提供について検討したのは、何度治療をしても結果がでなかったとき 卵子提供を考えたことがある人に、どんな時に考えたのか聞いたところ、治療の結果がうまくいかなかった時というコメントが多数を占めていました。 順調だった生理が突然不定期になり、あれ?と思って病院へ行くと、「早発閉経」と言われました。その後、不妊治療を続けても、採卵すらできないまま、年齢だけがどんどん上がっていきました。子どもを望んでいた夫は、私を責めることはありませんでしたが、家族連れの姿を羨ましそうに見ている夫を見ていると、申し訳ない気持ちが強くなっていきました。その時、自分の卵子でなくてもせめて夫の遺伝子を引きついた子を授かれるのなら…と卵子提供を考えました。(とーりゅさん・40歳) 生理開始からずっと生理不順で病院に通い、低用量ピルなどで生理を起こしていました。その間基礎体温を計測しても二層にならず、血液検査やエコー等行ったところ、排卵がないと言われました。当時は学生でしたが、妊娠を希望するときには早めに治療をしていきましょうと言われました。とても悲しい気持ちと、早くわかってよかったという気持ちで、複雑でしたが、自分なりにいろいろ調べ、卵子提供もひとつの方法として考えました。私の場合、生理はずっときませんでしたが、自然に妊娠することができ、先月出産しました。奇跡だと思いました。自分ではどうすることもできないまま諦めるしかないのは、あまりに辛いと思います。方法があるのであれば、広く普及してほしいと思います。(みゆきちさん・23歳) 不妊治療が失敗続きでなかなか結果が出なかったとき。体外受精にステップアップする前。体外受精を何回もして授からなかったら、資金の残ってるうちにタイに行く方法もあるなと思っていた。(なっつんさん・37歳) 野田聖子さんの本を読んで考えさせられた。望んでも恵まれないことを考えると海外へ行ってでも欲しい気持ちは痛いほどわかる。本を読み、いろいろ調べたりした。(むまふさん・30歳) 体外受精を繰り返しても妊娠が継続できなかった時(めいさん・42歳) 体外受精の結果がなかなか出なかったとき(はっさくさん・37歳) 体外受精をしても授からなかった場合に選択肢の一つとして考えた(どらりえもんさん・33歳) 早発閉経で卵胞が育たなくなってきたとき(匿名希望・39歳) 早発閉経と診断された時(えみっちょさん・39歳) 治療を始めた時にダメだった時の事を考えて選択肢の一つとして考えた(みみみのさらさん・41歳) 自分の卵子の質がわるく受精に至らないため、妹のを提供してもらえればと考えたことがある。(まつさん・39歳) 自分自身に、卵子がないと医師から告げられ卵子提供の選択もあると聞かされたとき(さとさん・25歳) 何度も顕微授精後の移植で失敗した時。年齢的にも40歳になっており、良い卵子が取れず悩んでいた時だった。(kisaluさん・41歳) 何度受精卵を移植しても妊娠しない時。歳を感じる時。空胞が増えたり、受精卵が育たなかったり、衰えを感じる時。(Koalaさん・44歳) AMHの数値が低く、自分の卵子では妊娠できないかもしれないと思った時に医師に相談した。(サリオさん・46歳) 卵子提供について考える(1) はこちら 卵子提供について考える(3) はこちら 最先端で治療するドクターの見解をインタビュー(4月24日更新予定) 卵子提供による不妊治療で妊娠・出産したAさん インタビュー(5月初旬予定) 関連記事: 《 卵子提供、考えたことありますか?(彼女たちの広場) 》 《 不妊治療と卵子提供、医師が語るその現状と課題(Jineko.net/2012年冬号) 》 《 海外レポート!卵子提供の現場に迫る(特別号カランタン/2014年冬) 》
2015.4.2
コラム 不妊治療
-
漢方の病院と温灸に通って治療中だけど温灸と鍼灸ではどちらがいいの?
相談者 ななさん(37歳) 【不妊の原因:卵が採れない(少ない)】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い ○冷え性である ○ゲップやおならが出やすい ○抜け毛や白髪が多くなってきた ○顔や唇の色が黒ずんでいる ○レバーのような経血の塊が出る ○のどが乾きやすい ○寝不足の日が多い ○寒がりである ○とくにおなかや下半身が冷える ○肌は脂性で吹き出物が出やすい ○口の中がよく粘つく ○いつも眠い どちらも本人の自然治癒や潜在能力の向上を 目指すので温灸と鍼灸は比べようがない 温灸と鍼灸は比べようがありません。どちらも良いと思います。ななさんの症状は、全体的に体が疲れており、生命を宿すだけの力が足りないようです。そのため採卵もなかなかうまくいかないのではないでしょうか。 鍼灸や独自に開発しているサプリメントや 自宅灸などが効果を発揮する 最新の日本産婦人科学会の報告によると体外受精、胚移植などで出生した子どもが2012年には 37953人で、総出生数に占める割合は1999年に100人に1人だったのが、2012年には27人に1人と増えています。これだけたくさんの子どもが体外受精技術で生まれているから、成功率も高いのだろうとほとんどの人が思っているのではないでしょうか。 しかしそうではなく、採卵あたりの妊娠率は7.2%、 妊娠あたりの流産率は26.1%、移植あたりの生産率は14%。これは出産まで到達する割合です。これらの数値がなにを表しているかというと、採卵できない空胞の可能性や採卵しても受精するとは限らないことです。また、妊娠したとしても流産するなど、移植できても出産にいたるのはわずかだということです。 実は、この数字はここ数年横ばい状態が続いています。体外受精技術はこの年でたくさんの進歩や革新があり、派生技術も多く生まれました。現在はすべてが出そろった感じで、妊娠率はそう上がらないと思います。現在の生殖医療では受精や着床はコントロールできませんし、最後は卵子と精子、そして受精卵が持っている力と母体の受け入れ能力にかかっています。 温灸や鍼灸にも限界があるので 最後には患者自身の体調管理にかかってくる さらに妊娠率を上げるには、医療技術ではなく患者さん自身が体質を変える以外に方法はありません。 そこで、私たちの行っている鍼灸や独自に開発しているサプリメントや自宅灸が効果を発揮するのではないかと考えます。本人の自然治癒能力、潜在能力の向上を目指します。ただし、温灸や鍼灸にも限界があり、最後には患者さんご自身の体調管理にかかってきます。 基本的に、治療は週に1回ですが、治療後の体の管理が悪ければ、1週間後には元に戻ってしまいます。それは、患者さんに結果を残してさしあげたいと願う者にとってとても残念なことです。「想い」が「喜び」にかわる瞬間を共有できるよう、体の管理に努めましょう。 徐 大兼先生 不妊鍼灸ネットワーク事務局長、日本不妊カウンセリング学会評議員。代々鍼灸を営む家系の4代目として生まれる。2002年、渋谷・表参道にてアキュラ鍼灸 院開業。2004年、統合医療の一環として、不妊治療に特化したサプリメント・お灸「プレママプラス」の販売を開始。著書「カラダを温めれば不妊は治る!」 ■ あわせて読みたい ■ どこの鍼灸院も不妊のツボは同じで同じ治療をするのでしょうか? 周期療法を始めて5か月経って排卵がなくなったけど続けていていいの? 漢方を取り入れながら体外受精、人工授精で出産 40代の不妊治療~時間がない……治療以外にできることはある?~ アキュラ鍼灸院 女性のための健康生活マガジン JINEKO 相談者 ななさん(37歳) 【不妊の原因:卵が採れない(少ない)】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い ○冷え性である ○ゲップやおならが出やすい ○抜け毛や白髪が多くなってきた ○顔や唇の色が黒ずんでいる ○レバーのような経血の塊が出る ○のどが乾きやすい ○寝不足の日が多い ○寒がりである ○とくにおなかや下半身が冷える ○肌は脂性で吹き出物が出やすい ○口の中がよく粘つく ○いつも眠い どちらも本人の自然治癒や潜在能力の向上を 目指すので温灸と鍼灸は比べようがない 温灸と鍼灸は比べようがありません。どちらも良いと思います。ななさんの症状は、全体的に体が疲れており、生命を宿すだけの力が足りないようです。そのため採卵もなかなかうまくいかないのではないでしょうか。 鍼灸や独自に開発しているサプリメントや 自宅灸などが効果を発揮する 最新の日本産婦人科学会の報告によると体外受精、胚移植などで出生した子どもが2012年には 37953人で、総出生数に占める割合は1999年に100人に1人だったのが、2012年には27人に1人と増えています。これだけたくさんの子どもが体外受精技術で生まれているから、成功率も高いのだろうとほとんどの人が思っているのではないでしょうか。 しかしそうではなく、採卵あたりの妊娠率は7.2%、 妊娠あたりの流産率は26.1%、移植あたりの生産率は14%。これは出産まで到達する割合です。これらの数値がなにを表しているかというと、採卵できない空胞の可能性や採卵しても受精するとは限らないことです。また、妊娠したとしても流産するなど、移植できても出産にいたるのはわずかだということです。 実は、この数字はここ数年横ばい状態が続いています。体外受精技術はこの年でたくさんの進歩や革新があり、派生技術も多く生まれました。現在はすべてが出そろった感じで、妊娠率はそう上がらないと思います。現在の生殖医療では受精や着床はコントロールできませんし、最後は卵子と精子、そして受精卵が持っている力と母体の受け入れ能力にかかっています。 温灸や鍼灸にも限界があるので 最後には患者自身の体調管理にかかってくる さらに妊娠率を上げるには、医療技術ではなく患者さん自身が体質を変える以外に方法はありません。 そこで、私たちの行っている鍼灸や独自に開発しているサプリメントや自宅灸が効果を発揮するのではないかと考えます。本人の自然治癒能力、潜在能力の向上を目指します。ただし、温灸や鍼灸にも限界があり、最後には患者さんご自身の体調管理にかかってきます。 基本的に、治療は週に1回ですが、治療後の体の管理が悪ければ、1週間後には元に戻ってしまいます。それは、患者さんに結果を残してさしあげたいと願う者にとってとても残念なことです。「想い」が「喜び」にかわる瞬間を共有できるよう、体の管理に努めましょう。 徐 大兼先生 不妊鍼灸ネットワーク事務局長、日本不妊カウンセリング学会評議員。代々鍼灸を営む家系の4代目として生まれる。2002年、渋谷・表参道にてアキュラ鍼灸 院開業。2004年、統合医療の一環として、不妊治療に特化したサプリメント・お灸「プレママプラス」の販売を開始。著書「カラダを温めれば不妊は治る!」 ■ あわせて読みたい ■ どこの鍼灸院も不妊のツボは同じで同じ治療をするのでしょうか? 周期療法を始めて5か月経って排卵がなくなったけど続けていていいの? 漢方を取り入れながら体外受精、人工授精で出産 40代の不妊治療~時間がない……治療以外にできることはある?~ アキュラ鍼灸院 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2015.4.1
コラム 不妊治療
-
妊娠しやすい体に近づく体質改善方法のアドバイスがほしい
相談者 うみ さん(42歳) 【不妊の原因:男性不妊・高齢・卵が採れない(少ない)・受精卵が育たない・卵管閉塞・子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い, 冷え性である ○イライラをため込みやすい ○血色が悪い ○肌や髪にツヤがない ○抜け毛や白髪が多くなってきた ○顔や唇の色が黒ずんでいる ○顔にシミやクマが出やすい ○湯船にゆっくり浸かれない ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○とくにおなかや下半身が冷える ○下痢をしやすい 体質改善は一朝一夕にはいかないが努力をすれば必ず体は応えてくれる 東洋医学では、女性は0歳より7年周期で心身が変化するといいます。うみさんはちょうど42歳。女性としての生き方にも変化が現れる時期です。白髪やシミが目立ち始めたり、月経サイクルが乱れてくるなど、お子さまを望まれている女性にとって、喜べないことも出てきます。 加齢によって「先天の精」が減少しても養生で増した「後天の精」で補える 生殖機能を支える「先天の精(持って生まれたエネルギー)」は、加齢によって少しずつ減少しますが、正しい生活習慣でそのスピードを遅らせることが可能です。さらに鍼灸や漢方できちんと養生をすることで、呼吸や食事から得られる「後天の精」が増し、すでに減ってしまった先天の精をある程度補うことが可能になります。 うみさんの症状から、「腎」と「肝」の働きが弱いようです。とくに「腎」は「先天の精」を貯蔵し、生殖器のエネルギーの源なので、働きが弱ると、妊娠を阻害することがあります。抜け毛や白髪が多くなるというのは、この腎の働きが落ちているサイン。活動と休息のバランスが取れた規則正しい生活を心がけることです。黒豆、黒ごま、海苔などの黒い食べ物を積極的に摂取してください。 「肝」は過剰なストレスに弱い臓器です。不安やイライラはため込みすぎず、できるだけ発散しましょう。自分の気持ちを表現しづらければ、紙に書いたり、歌うだけで十分。自分を抑圧しすぎないようにしてください。 足湯でいつまでたっても額から汗が出ないのは骨盤内の冷えが深刻であるサイン 冷えがかなり深刻だと、そのせいで胃腸が弱っている可能性もあります。消化吸収が悪いと栄養(後天の精)を取り込めずに、腎の負担が大きくなってしまいます。 湯船に長く浸かれない方は、足湯を毎日しましょう。足で温められた血液が、心臓に戻る過程で骨盤内を温めてくれるからです。20~30分くらいで額から汗が出てきたら完了です。いつまでたっても額から汗が出ない場合は骨盤内の冷えが深刻であるサイン。足、腰、下腹部のツボへのお灸も加えるのもいいですね。定期的なウォーキングも基礎代謝が上がり、冷えはもちろん、婦人科疾患の原因となる「?血( ヘドロ血)」が軽減します。 体質改善は一朝一夕にはいきませんが、努力をすれば必ず体は応えてくれます。40歳を超えると年単位での余裕は無いかもしれませんが、治療や養生により月単位では、現状より若返る可能性も。あせらずにできることから初めてみてください。 菅田 裕子先生 早稲田医療学園卒業後、11年前に独立開業。月経周期に合わせてホルモンバランスと血流を調整する鍼灸治療に、骨盤矯正を加えた独自の「セラキュア・ファティリティ・メソッド」を考案し、8年前に鍼灸治療院セラキュアを立ち上げる。婦人科疾患に悩む女性が安心して通えるように、スタッフは全員が国家資格を取得している女性鍼灸師。 相談者 うみ さん(42歳) 【不妊の原因:男性不妊・高齢・卵が採れない(少ない)・受精卵が育たない・卵管閉塞・子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫】 ○なんだか疲れやすい ○胃腸が弱い, 冷え性である ○イライラをため込みやすい ○血色が悪い ○肌や髪にツヤがない ○抜け毛や白髪が多くなってきた ○顔や唇の色が黒ずんでいる ○顔にシミやクマが出やすい ○湯船にゆっくり浸かれない ○肩こりや頭痛が慢性的にある ○とくにおなかや下半身が冷える ○下痢をしやすい 体質改善は一朝一夕にはいかないが努力をすれば必ず体は応えてくれる 東洋医学では、女性は0歳より7年周期で心身が変化するといいます。うみさんはちょうど42歳。女性としての生き方にも変化が現れる時期です。白髪やシミが目立ち始めたり、月経サイクルが乱れてくるなど、お子さまを望まれている女性にとって、喜べないことも出てきます。 加齢によって「先天の精」が減少しても養生で増した「後天の精」で補える 生殖機能を支える「先天の精(持って生まれたエネルギー)」は、加齢によって少しずつ減少しますが、正しい生活習慣でそのスピードを遅らせることが可能です。さらに鍼灸や漢方できちんと養生をすることで、呼吸や食事から得られる「後天の精」が増し、すでに減ってしまった先天の精をある程度補うことが可能になります。 うみさんの症状から、「腎」と「肝」の働きが弱いようです。とくに「腎」は「先天の精」を貯蔵し、生殖器のエネルギーの源なので、働きが弱ると、妊娠を阻害することがあります。抜け毛や白髪が多くなるというのは、この腎の働きが落ちているサイン。活動と休息のバランスが取れた規則正しい生活を心がけることです。黒豆、黒ごま、海苔などの黒い食べ物を積極的に摂取してください。 「肝」は過剰なストレスに弱い臓器です。不安やイライラはため込みすぎず、できるだけ発散しましょう。自分の気持ちを表現しづらければ、紙に書いたり、歌うだけで十分。自分を抑圧しすぎないようにしてください。 足湯でいつまでたっても額から汗が出ないのは骨盤内の冷えが深刻であるサイン 冷えがかなり深刻だと、そのせいで胃腸が弱っている可能性もあります。消化吸収が悪いと栄養(後天の精)を取り込めずに、腎の負担が大きくなってしまいます。 湯船に長く浸かれない方は、足湯を毎日しましょう。足で温められた血液が、心臓に戻る過程で骨盤内を温めてくれるからです。20~30分くらいで額から汗が出てきたら完了です。いつまでたっても額から汗が出ない場合は骨盤内の冷えが深刻であるサイン。足、腰、下腹部のツボへのお灸も加えるのもいいですね。定期的なウォーキングも基礎代謝が上がり、冷えはもちろん、婦人科疾患の原因となる「?血( ヘドロ血)」が軽減します。 体質改善は一朝一夕にはいきませんが、努力をすれば必ず体は応えてくれます。40歳を超えると年単位での余裕は無いかもしれませんが、治療や養生により月単位では、現状より若返る可能性も。あせらずにできることから初めてみてください。 菅田 裕子先生 早稲田医療学園卒業後、11年前に独立開業。月経周期に合わせてホルモンバランスと血流を調整する鍼灸治療に、骨盤矯正を加えた独自の「セラキュア・ファティリティ・メソッド」を考案し、8年前に鍼灸治療院セラキュアを立ち上げる。婦人科疾患に悩む女性が安心して通えるように、スタッフは全員が国家資格を取得している女性鍼灸師。
2015.3.31
コラム 不妊治療
-
卵子提供について考える(1)
卵子提供による不妊治療、法律で容認すべき? 日本では体外受精やその関連技術に関する法規制がなく、日本産科婦人科学会では、法律上の夫婦以外の卵子を使っての体外受精を認めておりません。そのため、卵子の老化による不妊が深刻化する中、卵子提供を求めて海外に渡航する夫婦が増えています。生殖医療の法整備は急務ですが、賛否両論ありまだまだ時間がかかりそうです。 そこでジネコ編集部では、ジネコ読者の卵子提供に対する考えを把握すべく、アンケートを実施。その結果をレポートいたします。 95%が法律で卵子提供を容認、または限定的に容認すべき ジネコアンケートでは、回答者の17%が法律で卵子提供を全面的に容認すべき、78%が限定的に容認すべきという意見でした。(※グラフ1) どのようなケースで卵子提供による治療を容認すべきか聞いたところ、病気や抗がん剤治療によって卵巣機能が低下した場合は容認すべきとの意見が多数だったのに対し、年齢的な要因の場合は意見の分かれる結果となりました。(※グラフ2) 年齢階層別に見ると、40歳以上の方は高齢による要因であっても卵子提供を容認すべきという方の比率が増えています。(※グラフ3) ・ジネコ会員へのメールによるWEBアンケート ・回答数 205名(全て女性) ・実地日:2015年3月13日〜3月26日 (アンケートに答えていただいた方の90%は不妊治療経験者、平均年齢38歳) 容認すべき(どのような場合も認める)と答えた人の声 卵子提供は海外だから危険だと聞いたことがある。日本でも可能になればより安心できるのではないかと思う。(むまふさん・30歳) 子供が欲しいのに治療してもなかなか授かれず、高額治療の為諦めなくてはいけない現状。なぜここまで苦しまなくていけないのでしょうか。(匿名・43歳) 私は、そろそろ決断の時期に来ています。このつらさを誰が、消し去ってくれるでしょうか?乗り越えるまでが、大変です。今も苦しいです。少しでも、希望がほしいです。卵子提供が少しでも広く認知されて、治療が受けられる日が来るとしたら、少子化もなくなり、もっと未来は明るいと思います。(nonさん・41歳) 日本では認められていない治療だけに難しいとは思いますが、現在の卵子提供事情など、わかりやすい資料やHPなどあればうれしいです。(匿名・44歳) 卵子提供に関する正しい情報をもっと広げるべき。(カメさん・30歳) 卵子、精子は老化するということを、学校教育でしっかり指導するべき。(三毛猫さん・46歳) 限定的に容認(医学的に妊娠の方法がない夫婦に限り認める)と答えた人の声 理想としては限定的に認められればと思うが、実際にその線引きは難しいのではないだろうか。卵子提供を現実的に行っていくことに対して多くの人の理解を得るためには、リスクやマイナス面も含めて、もう少し慎重に多くの世代に議論させるべきだと思う。(チャロさん・25歳) 海外渡航で卵子提供を受ける人がいる現状を踏まえれば、日本の法律で認めて行えるようにした方が安全と思う。健康な卵子をもらえるものならもらいたい。ぜひ法律で認めてほしい。(匿名・36歳) 正直、自分が早発閉経でなかったら、卵子提供自体、自分に身近なことではありません。その立場だったら、反対だったと思います。ただ、誰の卵子であっても育て方次第でどうにでも…という考えは甘いと思います。生まれつき、先天性の特性があり、それは育て方の良い悪いでどうにもならない部分もあるからです。卵子提供を受けるということは、そういうことも受け入れて生むという覚悟が必要なことであり、たやすく選んでよい選択肢ではないと思います。(とーりゅさん・40歳) 卵子提供に限らず、不妊治療により、自然で妊娠できなかった人も生むことができる時代になったので、出自も色々あっても良いと思う。それも個性だといえる時代になってほしい(midoさん・38歳) 顕微受精を経て妊娠し出産しました。そしてその子を乳幼児突然死症候群で亡くしました。ここまでしても、最後は命というものは神の領域であって、人間が科学の力で超えようとしてはいけないのではないかと思うようになりました。自然淘汰にまさる選別方法はないように思うのです。流産手術もしました。辛かった。育たない命を無理やり体の外で育て、結果、流産する。命ってなんだ、と悩み抜きました。(ソーニャさん・40歳) 不妊治療中は、本当に精神的に大変でした。なかなか人には言えず、治療のため、会社を休んだりしなければならなかったので…。高齢出産になってしまった自分に責任があるという思いもあるのですが、若い頃は仕事にやりがいを感じ、子どもを持つ事など考えてもいませんでした。仕事が面白くなり始める30歳前後の女性は、同じように感じている人が多いのではないでしょうか。そういう女性には、仕事は年をとってもできるけど、子どもが生めるのは期間が限られるということを強く言いたいです。(rinrinさん・42歳) 日本はほぼ単一民族で島国な為か、血縁関係のこだわりが強い社会だと思うが、これから人口減少が確実な中で、移民の受け入れ等と同じく卵子提供などの問題も国が検討すべき課題だと思う。ジネコのような団体が積極的に活動して、社会の意識が変化することを願っています。(アリーさん・34歳) 女性なら子どもが埋めて当たり前のように思う方もたくさんいると思いますが、そうじゃないです。そうじゃないんだということを多くの人に知ってほしいと思います。赤ちゃんができることは本当に素晴らしいことです。多様な選択ができるようになることを願います。(みゆきちさん・23歳) たとえ他人の遺伝子でも、やはり本能でもある産み育てたい気持ちを簡単に捨てる事は難しいだろうと思う。女としては法整備して欲しい。でも、子供の立場だとしたら可能であって欲しくは無い…かな。(凛さん・30歳) 漠然と卵子提供について考えたのみなので、まだよく分からないが、不妊治療を長年続けた夫婦が、夫の遺伝子だけでも残したいと卵子提供を選択する気持ちは分かる。その選択をした人について批判する気持ちはない。しかし、自分に当てはめた時に、自分と血のつながらない子供が胎内に宿ることに違和感を感じるかもしれないと思う。でもやはり、出産育児をしたいという気持ちは強いので、最終的にいつか卵子提供を調べるかもしれないと思う。(匿名・39歳) 産まれたてくる子供達の立場も考えないとですね。(三日月さん・39歳) わたしは悩まず、一人目を出産しましたが、妊娠後期で夫から「実は精子の運動率がすごく低くて、子供はできないと思ってた」と言われました。わたし自身もこういったことを知ることはとても大切なことなのかと思います。(べえさん・27歳) 自分の旦那が他人の卵子と受精する事を考えたとき、自分のお腹で育てても自分の遺伝子ではない。それでもいいから私は希望したいが、旦那は2人の子でないなら要らないといっている。(まつさん・39歳) 卵子提供は、調べてもなかなか金額が書いていません。また、血液型や容姿など、提供者の情報がどれくらい教えてもらえるのかがわかりません。また、そのエージェントの信頼度がわからず、足を踏み出せません。ジネコや赤ちゃんが欲しいなど雑誌など公平な立場で、エージェントの比較や海外のホテルや病院などの施設情報があると、検討しやすいと思います。(うっちーさん・44歳) 本当に子供を授かりたいと思う夫婦のみが精一杯考えた結果なら卵子提供も必要ではないかと思う。(マサンさん・39歳) クリニックの不妊治療や体外受精の説明会で、淡々と事務的に卵子提供やそのための渡航について説明されていたことにびっくりした。現在、基本的には、自分の卵子以外の妊娠出産は考えられないので、このまま不妊治療を続けて、妊娠出産を目指したい。年齢を重ねていくので、今後が不安だが、自分自身の健康に気をつけていつまでも若く元気で過ごせるように心がけている。さらなる生殖医療の進歩を願っています。(れいこさん・45歳) 1)母体が妊娠・出産に耐えられる。2)夫婦が生まれた子供を成人になるまで一般的な環境で養育できる。3)子どもの「出自を知る権利」が保障される。以上三点がクリアできるのであれば、背景云々は別として容認しても良いと思います。(reiさん・48歳) 望まない妊娠で生まれ不幸になる子どもがいて、望むんでも授かることができない夫婦がいる、世の中の矛盾に日本の未来が暗くなる…と感じることがあります。産まれてくる子どもが幸せになる国であって欲しいです。(匿名・42歳) 卵子を提供したとしても、受精卵になるかどうかも分かりませんからね…(はるさん・42歳) 子どもを授かり、産みたいと思う気持ちは否定することは出来ないし、その気持ちはとても大切だと思うが、医療技術の発達によって自然の摂理を超えてしまうことには抵抗がある。 例えば、お妾さんに産ませた子を育てると言うことはこれまでもあったと思うが、それは産まれた子どもは誰の子かはっきりと分かっている。しかし、誰から提供されたのか不明な卵子(や精子)で生まれた子どもの出自を知る権利がないがしろにされてしまうなら、それは親自身の産みたいというエゴイズムだけになってしまうと思う。 卵子提供でも妊娠出産は100%成功するわけではないし、母体へのリスクもあるということを周知すること、非配偶者間の卵子提供により産まれてきた子どもの心と身体の健やかな成長を守れるルール作りが成されること、子育てすることに悩みは付き物なので両親と子の精神的なケアや一生悩みを背負う覚悟についても熟考されるべきで、安易に技術だけを利用すべきではないと思う。 私は体外受精の治療をするだけでもかなり大変だったのでそのように考えます。(suiさん・36歳) 前面禁止と答えた人の声 もしも卵子提供や精子提供で生まれた子には、絶対に口が裂けても教えてはならないと思う。教えると言う事は自分の中で消化しきれていないから。全て自分の中でデリートされていたら、自分の子であるとしか思えないはずなので、そんな事は忘れるくらい本気でないならするべきではない。子どもはペットじゃない。その子の人生においてすべての責任を背負う覚悟があるのか。病気では生まれたら受け入れられないから、着床前診断、新型出生前検査をして、NGなら捨てるようなお人形さん感覚で、子どもを産み育てる資格があるとは思えない。ムリ!!!(五児ママさん・44歳) 法律で定めず、現状維持(学会でのガイドラインのみ)と答えた人の声 自分としては、自分の子供でないなら、子供は必要ないと思っています。親のエゴに過ぎない…生命を道具にするような気がする。そんな権利が人間にあるのかと思ってしまう。自分の欲求を満たすためなら子供に申し訳ないと思う。ただ人それぞれなので、どうしても跡取りが必要なら、せめて自分のお腹を痛めた子でだんなの遺伝子を持っている方が良いと思う。そう思う反面、産まれてしまった命を助け養子縁組した方が良いのかもしれないとも思います。(みぴーさん・42歳) 43歳で妊娠44歳でシングルマザーで出産しました。若い頃から全く子供に興味なく過ごし 、アクシデント的な出産でしたが、今は子供がいてくれて良かったです。欧米のいうに血の繋がりばかりこだわるのでなく、子供が欲しい人達には子供を育てて欲しい。(あんさん・47歳) その後を負うのは難しいけれど、もっと考える場所があればいいと思う(みぐさん・42歳) 卵子提供について考える(2) はこちら卵子提供について考える(3) はこちら 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.26 2015 Summer≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます! 卵子提供による不妊治療、法律で容認すべき? 日本では体外受精やその関連技術に関する法規制がなく、日本産科婦人科学会では、法律上の夫婦以外の卵子を使っての体外受精を認めておりません。そのため、卵子の老化による不妊が深刻化する中、卵子提供を求めて海外に渡航する夫婦が増えています。生殖医療の法整備は急務ですが、賛否両論ありまだまだ時間がかかりそうです。 そこでジネコ編集部では、ジネコ読者の卵子提供に対する考えを把握すべく、アンケートを実施。その結果をレポートいたします。 95%が法律で卵子提供を容認、または限定的に容認すべき ジネコアンケートでは、回答者の17%が法律で卵子提供を全面的に容認すべき、78%が限定的に容認すべきという意見でした。(※グラフ1) どのようなケースで卵子提供による治療を容認すべきか聞いたところ、病気や抗がん剤治療によって卵巣機能が低下した場合は容認すべきとの意見が多数だったのに対し、年齢的な要因の場合は意見の分かれる結果となりました。(※グラフ2) 年齢階層別に見ると、40歳以上の方は高齢による要因であっても卵子提供を容認すべきという方の比率が増えています。(※グラフ3) ・ジネコ会員へのメールによるWEBアンケート ・回答数 205名(全て女性) ・実地日:2015年3月13日〜3月26日 (アンケートに答えていただいた方の90%は不妊治療経験者、平均年齢38歳) 容認すべき(どのような場合も認める)と答えた人の声 卵子提供は海外だから危険だと聞いたことがある。日本でも可能になればより安心できるのではないかと思う。(むまふさん・30歳) 子供が欲しいのに治療してもなかなか授かれず、高額治療の為諦めなくてはいけない現状。なぜここまで苦しまなくていけないのでしょうか。(匿名・43歳) 私は、そろそろ決断の時期に来ています。このつらさを誰が、消し去ってくれるでしょうか?乗り越えるまでが、大変です。今も苦しいです。少しでも、希望がほしいです。卵子提供が少しでも広く認知されて、治療が受けられる日が来るとしたら、少子化もなくなり、もっと未来は明るいと思います。(nonさん・41歳) 日本では認められていない治療だけに難しいとは思いますが、現在の卵子提供事情など、わかりやすい資料やHPなどあればうれしいです。(匿名・44歳) 卵子提供に関する正しい情報をもっと広げるべき。(カメさん・30歳) 卵子、精子は老化するということを、学校教育でしっかり指導するべき。(三毛猫さん・46歳) 限定的に容認(医学的に妊娠の方法がない夫婦に限り認める)と答えた人の声 理想としては限定的に認められればと思うが、実際にその線引きは難しいのではないだろうか。卵子提供を現実的に行っていくことに対して多くの人の理解を得るためには、リスクやマイナス面も含めて、もう少し慎重に多くの世代に議論させるべきだと思う。(チャロさん・25歳) 海外渡航で卵子提供を受ける人がいる現状を踏まえれば、日本の法律で認めて行えるようにした方が安全と思う。健康な卵子をもらえるものならもらいたい。ぜひ法律で認めてほしい。(匿名・36歳) 正直、自分が早発閉経でなかったら、卵子提供自体、自分に身近なことではありません。その立場だったら、反対だったと思います。ただ、誰の卵子であっても育て方次第でどうにでも…という考えは甘いと思います。生まれつき、先天性の特性があり、それは育て方の良い悪いでどうにもならない部分もあるからです。卵子提供を受けるということは、そういうことも受け入れて生むという覚悟が必要なことであり、たやすく選んでよい選択肢ではないと思います。(とーりゅさん・40歳) 卵子提供に限らず、不妊治療により、自然で妊娠できなかった人も生むことができる時代になったので、出自も色々あっても良いと思う。それも個性だといえる時代になってほしい(midoさん・38歳) 顕微受精を経て妊娠し出産しました。そしてその子を乳幼児突然死症候群で亡くしました。ここまでしても、最後は命というものは神の領域であって、人間が科学の力で超えようとしてはいけないのではないかと思うようになりました。自然淘汰にまさる選別方法はないように思うのです。流産手術もしました。辛かった。育たない命を無理やり体の外で育て、結果、流産する。命ってなんだ、と悩み抜きました。(ソーニャさん・40歳) 不妊治療中は、本当に精神的に大変でした。なかなか人には言えず、治療のため、会社を休んだりしなければならなかったので…。高齢出産になってしまった自分に責任があるという思いもあるのですが、若い頃は仕事にやりがいを感じ、子どもを持つ事など考えてもいませんでした。仕事が面白くなり始める30歳前後の女性は、同じように感じている人が多いのではないでしょうか。そういう女性には、仕事は年をとってもできるけど、子どもが生めるのは期間が限られるということを強く言いたいです。(rinrinさん・42歳) 日本はほぼ単一民族で島国な為か、血縁関係のこだわりが強い社会だと思うが、これから人口減少が確実な中で、移民の受け入れ等と同じく卵子提供などの問題も国が検討すべき課題だと思う。ジネコのような団体が積極的に活動して、社会の意識が変化することを願っています。(アリーさん・34歳) 女性なら子どもが埋めて当たり前のように思う方もたくさんいると思いますが、そうじゃないです。そうじゃないんだということを多くの人に知ってほしいと思います。赤ちゃんができることは本当に素晴らしいことです。多様な選択ができるようになることを願います。(みゆきちさん・23歳) たとえ他人の遺伝子でも、やはり本能でもある産み育てたい気持ちを簡単に捨てる事は難しいだろうと思う。女としては法整備して欲しい。でも、子供の立場だとしたら可能であって欲しくは無い…かな。(凛さん・30歳) 漠然と卵子提供について考えたのみなので、まだよく分からないが、不妊治療を長年続けた夫婦が、夫の遺伝子だけでも残したいと卵子提供を選択する気持ちは分かる。その選択をした人について批判する気持ちはない。しかし、自分に当てはめた時に、自分と血のつながらない子供が胎内に宿ることに違和感を感じるかもしれないと思う。でもやはり、出産育児をしたいという気持ちは強いので、最終的にいつか卵子提供を調べるかもしれないと思う。(匿名・39歳) 産まれたてくる子供達の立場も考えないとですね。(三日月さん・39歳) わたしは悩まず、一人目を出産しましたが、妊娠後期で夫から「実は精子の運動率がすごく低くて、子供はできないと思ってた」と言われました。わたし自身もこういったことを知ることはとても大切なことなのかと思います。(べえさん・27歳) 自分の旦那が他人の卵子と受精する事を考えたとき、自分のお腹で育てても自分の遺伝子ではない。それでもいいから私は希望したいが、旦那は2人の子でないなら要らないといっている。(まつさん・39歳) 卵子提供は、調べてもなかなか金額が書いていません。また、血液型や容姿など、提供者の情報がどれくらい教えてもらえるのかがわかりません。また、そのエージェントの信頼度がわからず、足を踏み出せません。ジネコや赤ちゃんが欲しいなど雑誌など公平な立場で、エージェントの比較や海外のホテルや病院などの施設情報があると、検討しやすいと思います。(うっちーさん・44歳) 本当に子供を授かりたいと思う夫婦のみが精一杯考えた結果なら卵子提供も必要ではないかと思う。(マサンさん・39歳) クリニックの不妊治療や体外受精の説明会で、淡々と事務的に卵子提供やそのための渡航について説明されていたことにびっくりした。現在、基本的には、自分の卵子以外の妊娠出産は考えられないので、このまま不妊治療を続けて、妊娠出産を目指したい。年齢を重ねていくので、今後が不安だが、自分自身の健康に気をつけていつまでも若く元気で過ごせるように心がけている。さらなる生殖医療の進歩を願っています。(れいこさん・45歳) 1)母体が妊娠・出産に耐えられる。2)夫婦が生まれた子供を成人になるまで一般的な環境で養育できる。3)子どもの「出自を知る権利」が保障される。以上三点がクリアできるのであれば、背景云々は別として容認しても良いと思います。(reiさん・48歳) 望まない妊娠で生まれ不幸になる子どもがいて、望むんでも授かることができない夫婦がいる、世の中の矛盾に日本の未来が暗くなる…と感じることがあります。産まれてくる子どもが幸せになる国であって欲しいです。(匿名・42歳) 卵子を提供したとしても、受精卵になるかどうかも分かりませんからね…(はるさん・42歳) 子どもを授かり、産みたいと思う気持ちは否定することは出来ないし、その気持ちはとても大切だと思うが、医療技術の発達によって自然の摂理を超えてしまうことには抵抗がある。 例えば、お妾さんに産ませた子を育てると言うことはこれまでもあったと思うが、それは産まれた子どもは誰の子かはっきりと分かっている。しかし、誰から提供されたのか不明な卵子(や精子)で生まれた子どもの出自を知る権利がないがしろにされてしまうなら、それは親自身の産みたいというエゴイズムだけになってしまうと思う。 卵子提供でも妊娠出産は100%成功するわけではないし、母体へのリスクもあるということを周知すること、非配偶者間の卵子提供により産まれてきた子どもの心と身体の健やかな成長を守れるルール作りが成されること、子育てすることに悩みは付き物なので両親と子の精神的なケアや一生悩みを背負う覚悟についても熟考されるべきで、安易に技術だけを利用すべきではないと思う。 私は体外受精の治療をするだけでもかなり大変だったのでそのように考えます。(suiさん・36歳) 前面禁止と答えた人の声 もしも卵子提供や精子提供で生まれた子には、絶対に口が裂けても教えてはならないと思う。教えると言う事は自分の中で消化しきれていないから。全て自分の中でデリートされていたら、自分の子であるとしか思えないはずなので、そんな事は忘れるくらい本気でないならするべきではない。子どもはペットじゃない。その子の人生においてすべての責任を背負う覚悟があるのか。病気では生まれたら受け入れられないから、着床前診断、新型出生前検査をして、NGなら捨てるようなお人形さん感覚で、子どもを産み育てる資格があるとは思えない。ムリ!!!(五児ママさん・44歳) 法律で定めず、現状維持(学会でのガイドラインのみ)と答えた人の声 自分としては、自分の子供でないなら、子供は必要ないと思っています。親のエゴに過ぎない…生命を道具にするような気がする。そんな権利が人間にあるのかと思ってしまう。自分の欲求を満たすためなら子供に申し訳ないと思う。ただ人それぞれなので、どうしても跡取りが必要なら、せめて自分のお腹を痛めた子でだんなの遺伝子を持っている方が良いと思う。そう思う反面、産まれてしまった命を助け養子縁組した方が良いのかもしれないとも思います。(みぴーさん・42歳) 43歳で妊娠44歳でシングルマザーで出産しました。若い頃から全く子供に興味なく過ごし 、アクシデント的な出産でしたが、今は子供がいてくれて良かったです。欧米のいうに血の繋がりばかりこだわるのでなく、子供が欲しい人達には子供を育てて欲しい。(あんさん・47歳) その後を負うのは難しいけれど、もっと考える場所があればいいと思う(みぐさん・42歳) 卵子提供について考える(2) はこちら卵子提供について考える(3) はこちら 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.26 2015 Summer≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます!
2015.3.25
コラム 不妊治療
-
5回の体外受精に失敗。体質改善で出産した経緯を語る
5回の体外受精に失敗。体質改善で出産した経緯を語る/渡邊美砂子さん(36歳) 胃の調子を整え、半年間の周期療法で妊娠 美砂子さんは32歳の時に結婚。34歳で妊娠しますが、初期に流産。子どもの頃から胃が弱く、油ものは苦手だったそうですが、それ以来おかゆやうどんのような軟らかいものを少ししか食べられなくなってしまいました。自分の体が弱っていることを実感し、以前から興味のあった漢方をやってみることにしました。 「もともと東洋医学が好きで、自分でツボ押しなどをよくやっていました。アトピーで悩んでいた友人が漢方でよくなったという話を聞き、興味を持っていたんです」 赤ちゃんを授かるための薬をもらおうと思って薬局に行き相談すると、まず処方されたのは胃の薬でした。胃の状態が悪いと薬を飲んでも吸収できないので、まずは胃を整えようということでした。 「薬を飲んで1カ月くらいで、何十年も悩まされてきた胃弱がよくなり、驚きました。胃が弱いのは体質で、治らないのかと思っていたんです」 それから低温期と高温期に合わせた周期調節法の薬を飲むようになり、半年後に妊娠。流産の経験があることから、安定期に入るまでは安胎作用のある漢方を処方してもらっていました。その後は順調に妊娠生活を送り、無事に出産。 「赤ちゃんが生まれたことはもちろん嬉しいですが、それに加えて胃の調子がずっといいのも嬉しいです。それと、漢方を始める前は仕事のことでイライラすることが多かったのですが、それもなくなりました。精神を安定させる効果もあるみたいですね。人や物事に怒りを持たないで済むので、精神的に楽になりました。気持ちが安定したというのも妊娠にはよかったみたいです」 落ち着いた気持ちで子どもと向き合える 妊娠中、おなかの中にいる真木梛ちゃんによく話しかけていたという美砂子さん。「予定日よりあとに出てきてね」と言っていたら、本当にそうなってくれたそう。妊娠中から赤ちゃんといいコミュニケーションがとれていたようです。だから生まれてからも気持ちが通じ合っているのでしょう。 「大変なこともありますが、すごく育てやすいです。おっぱいもよく飲んでくれるし、泣いていても理由がなんとなくわかります。夜泣きもしないので、私もぐっすり(笑)。人見知りもなく、私がいる範囲では誰に抱っこされてもニコニコしています」 美砂子さんが落ち着いた気持ちで真木梛ちゃんと向き合うことで、真木梛ちゃんも安心してゆったりと成長してくれているようです。 「漢方は正直言って、煎じて飲むという作業が大変。それでも2人目の時はまたお世話になると思います」 5回の体外受精に失敗。体質改善で出産した経緯を語る/渡邊美砂子さん(36歳) 胃の調子を整え、半年間の周期療法で妊娠 美砂子さんは32歳の時に結婚。34歳で妊娠しますが、初期に流産。子どもの頃から胃が弱く、油ものは苦手だったそうですが、それ以来おかゆやうどんのような軟らかいものを少ししか食べられなくなってしまいました。自分の体が弱っていることを実感し、以前から興味のあった漢方をやってみることにしました。 「もともと東洋医学が好きで、自分でツボ押しなどをよくやっていました。アトピーで悩んでいた友人が漢方でよくなったという話を聞き、興味を持っていたんです」 赤ちゃんを授かるための薬をもらおうと思って薬局に行き相談すると、まず処方されたのは胃の薬でした。胃の状態が悪いと薬を飲んでも吸収できないので、まずは胃を整えようということでした。 「薬を飲んで1カ月くらいで、何十年も悩まされてきた胃弱がよくなり、驚きました。胃が弱いのは体質で、治らないのかと思っていたんです」 それから低温期と高温期に合わせた周期調節法の薬を飲むようになり、半年後に妊娠。流産の経験があることから、安定期に入るまでは安胎作用のある漢方を処方してもらっていました。その後は順調に妊娠生活を送り、無事に出産。 「赤ちゃんが生まれたことはもちろん嬉しいですが、それに加えて胃の調子がずっといいのも嬉しいです。それと、漢方を始める前は仕事のことでイライラすることが多かったのですが、それもなくなりました。精神を安定させる効果もあるみたいですね。人や物事に怒りを持たないで済むので、精神的に楽になりました。気持ちが安定したというのも妊娠にはよかったみたいです」 落ち着いた気持ちで子どもと向き合える 妊娠中、おなかの中にいる真木梛ちゃんによく話しかけていたという美砂子さん。「予定日よりあとに出てきてね」と言っていたら、本当にそうなってくれたそう。妊娠中から赤ちゃんといいコミュニケーションがとれていたようです。だから生まれてからも気持ちが通じ合っているのでしょう。 「大変なこともありますが、すごく育てやすいです。おっぱいもよく飲んでくれるし、泣いていても理由がなんとなくわかります。夜泣きもしないので、私もぐっすり(笑)。人見知りもなく、私がいる範囲では誰に抱っこされてもニコニコしています」 美砂子さんが落ち着いた気持ちで真木梛ちゃんと向き合うことで、真木梛ちゃんも安心してゆったりと成長してくれているようです。 「漢方は正直言って、煎じて飲むという作業が大変。それでも2人目の時はまたお世話になると思います」
2015.3.23
コラム 不妊治療
-
何度も採卵しましたがフラグメンテーションが多く胚盤胞まで育ちません
相談者 パピ さん(33歳) 今まで完全自然周期で4回採卵しています。いつも2個から5個採卵するのですが、 受精はするものの、その後、分裂が止まったり、異常分割したり、分割してもフラグメンテーションが多く胚盤胞まで育ちません。見た目は問題なく、なぜかフラグメンテーションが増えすぎてしまうと言われました。初めての採卵で3日目の胚を戻して妊娠しましたが、 完全流産に終わりました。その後、左右に3cmほどのチョコレート嚢胞があるため、胚盤胞まで育 てたほうがよいと言われて採卵をしましたが、胚盤胞までいきませんでした。初期の胚で妊娠できましたが、採卵して培養できない限り、また初期の胚を戻すのでは流産になるので、やはり胚盤胞まで育てたほうがいいのでしょうか? 胚盤胞まで育つには何度も採卵を繰り返しやれば望みはありますでしょうか? 施設の方針により初期胚を戻すことはできません。 -- 採卵できて受精はするものの、なかなか胚盤胞まで育ちにくいというご相談です。 山口先生: 一部の細胞が不規則に分裂して生じる小さな断片をフラグメンテーションというのですが、なぜ発生するのか、はっきりとした原因はまだわかっていません。 数年前までは、このような断片化があることによって胚の発育が悪くなるといわれていたのですが、現在、フラグメンテーションがあっても時間がたてば再吸収されて、 胚のグレードが良くなるといわれています。 つまりフラグメンテーションが起こったから、もう受精卵が胚盤胞にならないかとい うと決してそうではなくて、卵胞刺激や受 精の方法を変えたりしながら何回も根気よく繰り返すうちに、良好胚が得られるケースもあるのです。 -- 現在は完全自然周期での採卵しかされていません。卵胞刺激で良好胚になりますか? 山口先生: 受精は成立しているのですから、 調節卵胞刺激など他の方法を試しながら採卵を繰り返すことで望みはあると思います。 受精方法も通常の体外受精と顕微授精の2つのグループに分けて行うことで、グレー ドの良い胚が得られる可能性があります。 それでもなお、フラグメンテーションの多い胚しかできず、胚盤胞まで育たないのであれば、初期胚移植を試みるべきでしょう。通院されている施設では行っていないということなので難しいのかもしれませんが、初期胚と胚盤胞を二段階で移植してみるのもいいと思います。パピさんは以前に「初期の胚で妊娠できました」とのことですから、一度、初期胚での移植を試みる価値があるのではないでしょうか。そのような 治療のためにも、自然周期やクロミフェンだけでなく、もう少し刺激の強い方法で卵胞刺激を行い、1回の採卵数を増やすことがポイントかと思います。 -- 体内の環境についてはどうでしょうか? 山口先生: 妊娠率を上げるには、チョコレート嚢胞に対するアプローチを考えるべきかもしれませんね。チョコレート嚢胞を除去し、卵巣内での卵胞発育環境が良くなれば、 良好な卵子が採取できる可能性が高まると思います。フラグメンテーションが減るかどうかは試してみないとわからないのですが、術後の妊娠には母体年齢も大きく作用 します。まだ年齢がお若い段階で手術に踏み切って採卵に臨むというのは大変良い選択かと思います。 初期流産というつらい経験も、ご自身が自然に妊娠できる要素をお持ちだということです。マイナスばかりに目を向ける必要はありません。まずは腹腔鏡下手術によって卵管周辺や卵巣周囲の癒着の有無なども確認し、術後に低刺激での卵巣刺激で採卵してみるというのはどうでしょう。採卵時に排卵していたら人工授精を併用するのもいいでしょう。手術療法を試みて、同時に腹腔内の状態を確認することは、妊孕能を改善するうえでも重要なことです。治療の選択肢が大きく広がると思います。 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.25 2015 Spring≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます! 山口 剛史先生 奈良県立医科大学卒業。2007年京都府立医科大学大学院医学研究科統合医科学専攻、同博士課程修了。公立南丹病院、京都府立与謝の海病院産婦人科医長勤務などを経て、2010 年より醍醐渡辺クリニック勤務。O型・天秤座。大学時代はラグビー部に所属されていた先生は、現在も数年ごとにOB戦に出場。「試合後の回復力がどんどん落ちているのがツライ」と苦笑いされながら、日常でもランニングなどで体力維持に余念がありません。 相談者 パピ さん(33歳) 今まで完全自然周期で4回採卵しています。いつも2個から5個採卵するのですが、 受精はするものの、その後、分裂が止まったり、異常分割したり、分割してもフラグメンテーションが多く胚盤胞まで育ちません。見た目は問題なく、なぜかフラグメンテーションが増えすぎてしまうと言われました。初めての採卵で3日目の胚を戻して妊娠しましたが、 完全流産に終わりました。その後、左右に3cmほどのチョコレート嚢胞があるため、胚盤胞まで育 てたほうがよいと言われて採卵をしましたが、胚盤胞までいきませんでした。初期の胚で妊娠できましたが、採卵して培養できない限り、また初期の胚を戻すのでは流産になるので、やはり胚盤胞まで育てたほうがいいのでしょうか? 胚盤胞まで育つには何度も採卵を繰り返しやれば望みはありますでしょうか? 施設の方針により初期胚を戻すことはできません。 -- 採卵できて受精はするものの、なかなか胚盤胞まで育ちにくいというご相談です。 山口先生: 一部の細胞が不規則に分裂して生じる小さな断片をフラグメンテーションというのですが、なぜ発生するのか、はっきりとした原因はまだわかっていません。 数年前までは、このような断片化があることによって胚の発育が悪くなるといわれていたのですが、現在、フラグメンテーションがあっても時間がたてば再吸収されて、 胚のグレードが良くなるといわれています。 つまりフラグメンテーションが起こったから、もう受精卵が胚盤胞にならないかとい うと決してそうではなくて、卵胞刺激や受 精の方法を変えたりしながら何回も根気よく繰り返すうちに、良好胚が得られるケースもあるのです。 -- 現在は完全自然周期での採卵しかされていません。卵胞刺激で良好胚になりますか? 山口先生: 受精は成立しているのですから、 調節卵胞刺激など他の方法を試しながら採卵を繰り返すことで望みはあると思います。 受精方法も通常の体外受精と顕微授精の2つのグループに分けて行うことで、グレー ドの良い胚が得られる可能性があります。 それでもなお、フラグメンテーションの多い胚しかできず、胚盤胞まで育たないのであれば、初期胚移植を試みるべきでしょう。通院されている施設では行っていないということなので難しいのかもしれませんが、初期胚と胚盤胞を二段階で移植してみるのもいいと思います。パピさんは以前に「初期の胚で妊娠できました」とのことですから、一度、初期胚での移植を試みる価値があるのではないでしょうか。そのような 治療のためにも、自然周期やクロミフェンだけでなく、もう少し刺激の強い方法で卵胞刺激を行い、1回の採卵数を増やすことがポイントかと思います。 -- 体内の環境についてはどうでしょうか? 山口先生: 妊娠率を上げるには、チョコレート嚢胞に対するアプローチを考えるべきかもしれませんね。チョコレート嚢胞を除去し、卵巣内での卵胞発育環境が良くなれば、 良好な卵子が採取できる可能性が高まると思います。フラグメンテーションが減るかどうかは試してみないとわからないのですが、術後の妊娠には母体年齢も大きく作用 します。まだ年齢がお若い段階で手術に踏み切って採卵に臨むというのは大変良い選択かと思います。 初期流産というつらい経験も、ご自身が自然に妊娠できる要素をお持ちだということです。マイナスばかりに目を向ける必要はありません。まずは腹腔鏡下手術によって卵管周辺や卵巣周囲の癒着の有無なども確認し、術後に低刺激での卵巣刺激で採卵してみるというのはどうでしょう。採卵時に排卵していたら人工授精を併用するのもいいでしょう。手術療法を試みて、同時に腹腔内の状態を確認することは、妊孕能を改善するうえでも重要なことです。治療の選択肢が大きく広がると思います。 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.25 2015 Spring≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます! 山口 剛史先生 奈良県立医科大学卒業。2007年京都府立医科大学大学院医学研究科統合医科学専攻、同博士課程修了。公立南丹病院、京都府立与謝の海病院産婦人科医長勤務などを経て、2010 年より醍醐渡辺クリニック勤務。O型・天秤座。大学時代はラグビー部に所属されていた先生は、現在も数年ごとにOB戦に出場。「試合後の回復力がどんどん落ちているのがツライ」と苦笑いされながら、日常でもランニングなどで体力維持に余念がありません。
2015.3.10
コラム 不妊治療
-
排卵後、ルトラール®を飲んでいるのに体温が下がりました
相談者 うみんこさん(27歳)3カ月前に多嚢胞性卵巣ということがわかり、病院の先生から「妊娠しづらいです」と言われました(身長142cm、体重79kg)。先月は生理がなく排卵もしていなかったので、クロミッド®を処方されました。朝1錠5日間飲んで排卵確認に行ったところ「明日、排卵すると思うから関係をもってみて」と言われ、HCG注射5000単位を打ってもらいました。夫婦関係をもち、5日後に再度病院に行き、排卵確認ができました。子宮内膜が1㎝ギリギリだから着床しやすいようにというのと、基礎体温を上げる働きを助けるためにルトラール®を10日間処方されました。飲み始めた日は36.94℃、次の日は36.95℃、そして3日目に36.61℃と下がってしまったので不安に感じました。調べてみると、ルトラール®は体温を上げるわけではないと書いてありましたが本当でしょうか。体温が下がっても問題ありませんか? 排卵後にルトラール®を飲み始めたところ、3日後に体温が少し下がったとのことです。 田中先生:ルトラール®は黄体ホルモン製剤で、排卵後の黄体補充のために使われます。本来は体温が高い時期なのに体温が下がってきてしまったため、黄体機能不全を心配されているのだと思いますが、結論から言うと問題はないと思います。まず一つに、36.94~36.95℃だったのが36.61℃になったということで約0.3℃下がってはいますが、これは下がったうちに入らないということ。もっとしっかり確認するのであれば、低温期の体温と比べてみるといいでしょう。おそらく低温期はもっと低いと思います。ご心配なら基礎体温表を持って医師に相談すれば、明確に診断してくれると思います。二つ目に、もし体温がだんだん下がってきたとしても、これだけで黄体機能不全という診断にはならないということ。実際にほとんど妊娠に影響しないことのほうが多いのです。三つ目に、確かにルトラール®は黄体補充ですが、あまり体温を上げる作用はないということ。だからルトラール®を飲んでいるのに体温が上がらないのは悪い状態なのではないかと考える必要はまったくありません。 患者さんは自分で判断できる情報があまりないので体温表に意識が集中してしまうと思いますが、1日1日の体温の差は実はほとんど問題がありません。体温表を俯瞰して見て高温期に大きな山ができていれば大丈夫です。途中で山が少し下がってカルデラ湖のような形になっていたとしても、問題ありません。 多嚢胞性卵巣で妊娠しづらいと言われているそうですが、治療法は? 田中先生:多嚢胞性卵巣は必ずしも妊娠しづらいということはありません。私はよく患者さんに「軽自動車にポルシェのエンジンを積んでいるようなもの」と話しますが、卵巣の機能が良すぎて調整がうまくいっていないだけなので、排卵さえうまく誘導してあげれば妊娠する可能性は大いにあります。うみんこさんはクロミッド®でちゃんと排卵しているようなので、安心して治療を続けられればと思います。ただしクロミッド®は使いすぎると子宮内膜が薄くなる可能性があります。半年経っても妊娠に至らなければ、注射製剤や腹腔鏡でドリリングなどの方法もありますので、担当の医師に相談してみてください。 日本人は多嚢胞性卵巣でも痩せている人が多いのですが、うみんこさんは142cm、79kgということで欧米型の多嚢胞性卵巣の典型的な例だといえます。多嚢胞性卵巣は肥満と密接に関係しているといわれています。肥満になると多嚢胞性卵巣も悪くなるし、多嚢胞性卵巣だとさらに肥満になりやすくなるという悪循環を起こすのです。体重を落とせばホルモン環境が良くなって、排卵障害も少し改善されます。もし今のまま妊娠されると、妊娠高血圧症など妊娠自体のリスクも相当高くなるので、今から頑張ってボディコントロールに取り組んでいただきたいと思います。 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.25 2015 Spring≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます! 田中 雄大先生 慶應義塾大学医学部卒業。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。大和市立病院産婦人科勤務、内視鏡手術の専門病院を目指した矢崎病院婦人科での勤務などを経て、2009年、矢崎病院に不妊治療専門の湘南IVFクリニックを開設。その後、2012年にメディカルパーク湘南を開設。聖マリアンナ医科大学非常勤講師。B型・かに座。前号で、サイクリングを始めたことを紹介しましたが、冬になり「寒そうだから…」とまったく乗らなくなってしまったそう。今夢中なのは『進撃の巨人』。お風呂の中や寝る前などに内容を暗記するほど読み込んでいるとか。その熱中ぶりは病院HPのスタッフブログで! ■ あわせて読みたい ■ 排卵前にルトラール(R)を飲むように言われましたが問題ありませんか? 排卵後の黄体補充でルトラール(R)5日間の処方は短すぎませんか 黄体機能不全かも。ルトラール(R)の服用は妊娠検査薬に影響する? メディカルパーク湘南 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる 相談者 うみんこさん(27歳)3カ月前に多嚢胞性卵巣ということがわかり、病院の先生から「妊娠しづらいです」と言われました(身長142cm、体重79kg)。先月は生理がなく排卵もしていなかったので、クロミッド®を処方されました。朝1錠5日間飲んで排卵確認に行ったところ「明日、排卵すると思うから関係をもってみて」と言われ、HCG注射5000単位を打ってもらいました。夫婦関係をもち、5日後に再度病院に行き、排卵確認ができました。子宮内膜が1㎝ギリギリだから着床しやすいようにというのと、基礎体温を上げる働きを助けるためにルトラール®を10日間処方されました。飲み始めた日は36.94℃、次の日は36.95℃、そして3日目に36.61℃と下がってしまったので不安に感じました。調べてみると、ルトラール®は体温を上げるわけではないと書いてありましたが本当でしょうか。体温が下がっても問題ありませんか? 排卵後にルトラール®を飲み始めたところ、3日後に体温が少し下がったとのことです。 田中先生:ルトラール®は黄体ホルモン製剤で、排卵後の黄体補充のために使われます。本来は体温が高い時期なのに体温が下がってきてしまったため、黄体機能不全を心配されているのだと思いますが、結論から言うと問題はないと思います。まず一つに、36.94~36.95℃だったのが36.61℃になったということで約0.3℃下がってはいますが、これは下がったうちに入らないということ。もっとしっかり確認するのであれば、低温期の体温と比べてみるといいでしょう。おそらく低温期はもっと低いと思います。ご心配なら基礎体温表を持って医師に相談すれば、明確に診断してくれると思います。二つ目に、もし体温がだんだん下がってきたとしても、これだけで黄体機能不全という診断にはならないということ。実際にほとんど妊娠に影響しないことのほうが多いのです。三つ目に、確かにルトラール®は黄体補充ですが、あまり体温を上げる作用はないということ。だからルトラール®を飲んでいるのに体温が上がらないのは悪い状態なのではないかと考える必要はまったくありません。 患者さんは自分で判断できる情報があまりないので体温表に意識が集中してしまうと思いますが、1日1日の体温の差は実はほとんど問題がありません。体温表を俯瞰して見て高温期に大きな山ができていれば大丈夫です。途中で山が少し下がってカルデラ湖のような形になっていたとしても、問題ありません。 多嚢胞性卵巣で妊娠しづらいと言われているそうですが、治療法は? 田中先生:多嚢胞性卵巣は必ずしも妊娠しづらいということはありません。私はよく患者さんに「軽自動車にポルシェのエンジンを積んでいるようなもの」と話しますが、卵巣の機能が良すぎて調整がうまくいっていないだけなので、排卵さえうまく誘導してあげれば妊娠する可能性は大いにあります。うみんこさんはクロミッド®でちゃんと排卵しているようなので、安心して治療を続けられればと思います。ただしクロミッド®は使いすぎると子宮内膜が薄くなる可能性があります。半年経っても妊娠に至らなければ、注射製剤や腹腔鏡でドリリングなどの方法もありますので、担当の医師に相談してみてください。 日本人は多嚢胞性卵巣でも痩せている人が多いのですが、うみんこさんは142cm、79kgということで欧米型の多嚢胞性卵巣の典型的な例だといえます。多嚢胞性卵巣は肥満と密接に関係しているといわれています。肥満になると多嚢胞性卵巣も悪くなるし、多嚢胞性卵巣だとさらに肥満になりやすくなるという悪循環を起こすのです。体重を落とせばホルモン環境が良くなって、排卵障害も少し改善されます。もし今のまま妊娠されると、妊娠高血圧症など妊娠自体のリスクも相当高くなるので、今から頑張ってボディコントロールに取り組んでいただきたいと思います。 出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.25 2015 Spring≫ マガジンの記事がすべてご覧いただけます! 田中 雄大先生 慶應義塾大学医学部卒業。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。大和市立病院産婦人科勤務、内視鏡手術の専門病院を目指した矢崎病院婦人科での勤務などを経て、2009年、矢崎病院に不妊治療専門の湘南IVFクリニックを開設。その後、2012年にメディカルパーク湘南を開設。聖マリアンナ医科大学非常勤講師。B型・かに座。前号で、サイクリングを始めたことを紹介しましたが、冬になり「寒そうだから…」とまったく乗らなくなってしまったそう。今夢中なのは『進撃の巨人』。お風呂の中や寝る前などに内容を暗記するほど読み込んでいるとか。その熱中ぶりは病院HPのスタッフブログで! ■ あわせて読みたい ■ 排卵前にルトラール(R)を飲むように言われましたが問題ありませんか? 排卵後の黄体補充でルトラール(R)5日間の処方は短すぎませんか 黄体機能不全かも。ルトラール(R)の服用は妊娠検査薬に影響する? メディカルパーク湘南 女性のための健康生活マガジン JINEKO 専門家に相談してみる
2015.3.2
コラム 不妊治療
-
不妊治療は二人の力を合わせる時
思ってもないことは口に出せないし、気のきいたことはなかなか言えないよね。とはいえ、夫婦関係はもっとよりよくしたいもの。ノア・ウィメンズクリニックの波多野久昭先生に気持ちの持ち方を伺いました。
2015.2.26
コラム 不妊治療
-
結婚後、子どもができず不妊治療を開始。現在は、1歳の男の子のパパになったYさんのお話
結婚後、子どもができず不妊治療を開始。現在は、1歳の男の子のパパになったYさんのお話 「子どもをもつことに執着したい。」結婚後、子どもができず不妊治療を開始。現在は、1歳の男の子のパパというYさんにこれまでのお話を聞きました。 33歳で結婚。彼女は20代後半で子宮筋腫が見つかり、流産歴もあったので、結婚と同時に手術。手術後すぐに自然妊娠したものの、再び流産してしまい、不妊治療の専門クリニックと、不育症専門のクリニックにも通うことに。結局、出産にいたるまで、5つのクリニックをはしごする結果となりました。 5年間にわたる治療の過程でよく話し合ったのは、「僕たち、もしかしたら、子どもがいなくてもいいんじゃないか」ということ。途中で、それでもいいよねと、お互いにだんだん慰め合うような感じになってきて……。ある時、このままダラダラ治療を続けるのはよくないなと。欲しいものがあるのなら、もっと執着しなければ手に入らないんじゃないか?子どもを産むことにもっと執着しようと考えるようになりました。 結婚から4年経った37歳の時、自分も何か調べられることがあればと思い立ち、初めて起こした行動が、男性不妊外来の予約を取ること。通院していたクリニックに開設されていたので、軽い気持ちで受診したのですが、初診で医師にいきなり股間をつかまれ、「これですね」と、精索静脈瘤の診断をされたのには驚きました。 妻に子宮筋腫の治療歴や流産歴があったので、今までずっと子どもができないのは妻のほうに原因があるとばかり思っていたのです。なのに自分だったなんて! 正直かなりショック。でも、原因の一端が見えたことで、少しホッとしました。 そこからは最短距離だったと思います。精索静脈瘤の手術をしても、精液所見のデータがアップするまで一年以上かかると聞き、二人の年齢を考えると時間がもったいないと感じて、漢方薬やサプリメントで改善しながら、より妊娠率が高まる顕微授精を選択することにしました。理想は薬で精液のデータが回復し、自然妊娠できることでした。でも、正直、薬を飲みながら、毎週、精液検査のために通院するのはしんどかったですね。 一人で日曜日の朝、電車でクリニックまで行って、狭い部屋で採精しては検査を受けることの繰り返し。精液のデータって、朝と夜で違うし、家とクリニックでも違う。努力したからといって少しずつ右肩上がりによくなるものでもなく、だんだんつらくなってきました。一人でやる孤独な作業のやるせなさ、数字のプレッシャーもありました。今までの妻のつらさも、この時に少しわかったような。この時の男性不妊の先生のカウンセリングにはとても感謝しているんです。男性は少し尻を叩かれるくらいのほうがいい。先生に言われてタバコもやめました。 子どもが生まれて今、妻はとても幸せそうです。男の子で、もうすぐ1歳。手がかかって忙しいのも何だかうれしそうで、よっぽど欲しかったんだろうなって。子どもが欲しいという気持ちを確認しあい、二人で共有しながら取り組んだことが、よい結果につながったのかもしれませんね。一人目ができた瞬間に「二人目がほしい!」と思ったそうなので、その気持ちを絶やさないうちに次のことも二人で考えています。 ■ あわせて読みたい ■ 周りの人に支えられ、励まされながら… 7年間の治療を通して強くなった夫婦の絆。 京野先生の男性不妊講座:EDは治療で改善できる 無関心なのではなくて男性は不妊について知識不足 女性のための健康生活マガジン JINEKO 結婚後、子どもができず不妊治療を開始。現在は、1歳の男の子のパパになったYさんのお話 「子どもをもつことに執着したい。」結婚後、子どもができず不妊治療を開始。現在は、1歳の男の子のパパというYさんにこれまでのお話を聞きました。 33歳で結婚。彼女は20代後半で子宮筋腫が見つかり、流産歴もあったので、結婚と同時に手術。手術後すぐに自然妊娠したものの、再び流産してしまい、不妊治療の専門クリニックと、不育症専門のクリニックにも通うことに。結局、出産にいたるまで、5つのクリニックをはしごする結果となりました。 5年間にわたる治療の過程でよく話し合ったのは、「僕たち、もしかしたら、子どもがいなくてもいいんじゃないか」ということ。途中で、それでもいいよねと、お互いにだんだん慰め合うような感じになってきて……。ある時、このままダラダラ治療を続けるのはよくないなと。欲しいものがあるのなら、もっと執着しなければ手に入らないんじゃないか?子どもを産むことにもっと執着しようと考えるようになりました。 結婚から4年経った37歳の時、自分も何か調べられることがあればと思い立ち、初めて起こした行動が、男性不妊外来の予約を取ること。通院していたクリニックに開設されていたので、軽い気持ちで受診したのですが、初診で医師にいきなり股間をつかまれ、「これですね」と、精索静脈瘤の診断をされたのには驚きました。 妻に子宮筋腫の治療歴や流産歴があったので、今までずっと子どもができないのは妻のほうに原因があるとばかり思っていたのです。なのに自分だったなんて! 正直かなりショック。でも、原因の一端が見えたことで、少しホッとしました。 そこからは最短距離だったと思います。精索静脈瘤の手術をしても、精液所見のデータがアップするまで一年以上かかると聞き、二人の年齢を考えると時間がもったいないと感じて、漢方薬やサプリメントで改善しながら、より妊娠率が高まる顕微授精を選択することにしました。理想は薬で精液のデータが回復し、自然妊娠できることでした。でも、正直、薬を飲みながら、毎週、精液検査のために通院するのはしんどかったですね。 一人で日曜日の朝、電車でクリニックまで行って、狭い部屋で採精しては検査を受けることの繰り返し。精液のデータって、朝と夜で違うし、家とクリニックでも違う。努力したからといって少しずつ右肩上がりによくなるものでもなく、だんだんつらくなってきました。一人でやる孤独な作業のやるせなさ、数字のプレッシャーもありました。今までの妻のつらさも、この時に少しわかったような。この時の男性不妊の先生のカウンセリングにはとても感謝しているんです。男性は少し尻を叩かれるくらいのほうがいい。先生に言われてタバコもやめました。 子どもが生まれて今、妻はとても幸せそうです。男の子で、もうすぐ1歳。手がかかって忙しいのも何だかうれしそうで、よっぽど欲しかったんだろうなって。子どもが欲しいという気持ちを確認しあい、二人で共有しながら取り組んだことが、よい結果につながったのかもしれませんね。一人目ができた瞬間に「二人目がほしい!」と思ったそうなので、その気持ちを絶やさないうちに次のことも二人で考えています。 ■ あわせて読みたい ■ 周りの人に支えられ、励まされながら… 7年間の治療を通して強くなった夫婦の絆。 京野先生の男性不妊講座:EDは治療で改善できる 無関心なのではなくて男性は不妊について知識不足 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2015.2.26
コラム 不妊治療