母乳育児で悩んだら・・・。 子育ての第一歩「授乳」。 ただ実際やってみると、なかなか眠れない、母乳の出が悪い、などなど お母さんたちの様々なお悩みの声が聞こえてきます。そこで先生にお話しを伺いました。
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母乳育児で悩んだら「母乳外来」を利用しよう
子育ての第一歩「授乳」。 ただ実際やってみると、なかなか眠れない、母乳の出が悪い、などなど お母さんたちの様々なお悩みの声が聞こえてきます。そこで、東京マザーズクリニックの 林 聡 先生にお話を伺いました。
2018.4.2
インタビュー 子育て・教育
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こまめに赤ちゃんの鼻水を除去できる鼻水吸引機
赤ちゃんの鼻づまりは、早めに鼻水吸引器で除去しましょう。鼻水吸引器とは鼻水がよく出て鼻づまりになりやすい、水っぽい鼻水が出てしまうといった赤ちゃんはこまめに鼻水を除去してあげましょう。2歳くらいでもう自分で鼻をかめる子もいますが、乳幼児の段階ではお母さんが取ってあげることが大切。そこで活用したいのが鼻水吸引器です。 鼻水吸引器はあくまで対処的なものであり、赤ちゃんの不快感を取り除いてあげたり、いつも鼻をかまなくてはいけないのを緩和させてあげるといったことが使用目的なのですが、実はもう一つ大きなメリットがあります。 それは、鼻呼吸を維持できると言うこと。 赤ちゃんは、鼻がつまったままの状態でいると口呼吸になってしまいます。口呼吸だとウイルスが直接肺に入ってしまうので、いろいろ悪い菌が体に入りやすくなってしまいます。しかし、鼻呼吸ができていれば、鼻の粘膜や副鼻腔の粘膜によって水分を吸収し、湿度が高い状態で気管や肺に空気が入るようにしてくれるので、ウイルスやばい菌が直接肺に行きにくくなります。ひんぱんに使うなら、電動鼻水吸引器が便利鼻水吸引器は新生児から使用できます。ただし、新米お母さんだとやや怖いと感じるかもしれないので少し首が座ったくらいからの方が良いかもしれません。 また、鼻水吸引器には電動タイプと口吸いタイプがあります。ひんぱんに使うのであれば、電動タイプがおすすめです。 口吸いタイプは大人が吸う側を口に含み、吸い取る側を赤ちゃんの鼻に入れて使います。電池がいらないメリットがあるものの、吸い込んだ後、大人はうがいをしなければなりません。 電動タイプにはそのような手間はかかりません。しかも、鼻水がスルッと早く吸い取れるので赤ちゃんへの負担も少なくて済みます。何よりお母さん自身が赤ちゃんの鼻水を吸い取る行為をいちいち負担に感じなくて良いのです。 平栗先生より 電動タイプの鼻水吸引器は、大人にも実は便利で、花粉症の方がつらい鼻水を吸い取るのに使ったりしていると聞いたことがあります。鼻水を除去して鼻呼吸にすると、空気に適度な湿気を与え、良質な呼吸により気持ちよく眠れます。お子様の鼻水、鼻づまりが続くようでしたら、鼻水吸引器で積極的に除去してあげてください。 ユーザーの声 電動タイプの鼻水吸引器を使ってみての感想 Sさん1歳3カ月の子どもがいます。風邪を引いても病院へ行けない場合、口吸いタイプを夜寝る前と夜泣きのたびに使用していました。口吸いタイプは1人ではなかなかうまく吸ってあげることができず、必ず2人がかり。1人が子どもを軽く押さえ、1人が吸うようにしていました。しかも、風邪がうつるのが心配で必ずうがいをしていました。 ところが、今回初めて電動タイプを使ってみたのですが、軽いし、ボタンを押すだけで1人でも楽に使えました。もちろん、うがいもしなくて大丈夫でした。取り外しや組み立ても簡単なので重宝しています。 学園東・ひらぐりクリニック 院長/医学博士 平栗俊介先生 長野県生まれ。昭和61年東京医科大学卒、同大外科学講座入局。国立がん研究センター研究医を経て、平成2年同大学院修了、医学博士号取得。平成6年米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。平成8年東京医科大学外科学講座助手・講師。平成15年小平市に学園東・ひらぐりクリニック/小平睡眠呼吸センターを開設し、現在はプライマリケア医として、呼吸器を中心として一人ひとりの患者と向き合い、末永くきっちり診ていく診療スタイルをモットーにしている。通いやすい雰囲気が魅力で、中には家族3代、4代で通院する患者もいるそう。趣味はスイミングや旅行にヨット、加えてドラマーとしてバンド活動も行っている。
2018.3.14
コラム 子育て・教育
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気管支が弱い・ぜんそく気味の乳幼児におすすめのネブライザーとは
気管支が弱い、ぜんそく気味の乳幼児のいるご家庭には、 小型で軽量タイプのネブライザー(吸入器)があると便利ですネブライザーとはネブライザー(吸入器)は吸入薬を霧状にして直接、気管支に届けるための器具です。主にぜんそくや気管支炎の患者さんが使用しています。 期待される効果としては ・痰を柔らかくし、出やすくする ・気道をなめらかにする ・気道の粘膜を保護する ・呼吸を楽にする などが挙げられます。 通常の経口薬だと大量に飲まないと気管支に届かないのですが、ネブライザーを使うことで炎症部分に直接、薬を吹きかけることができるので、少量で効果が得られることになります。 生まれたての赤ちゃんにも使っているネブライザー「赤ちゃんにも使えるかしら」と心配されるお母さん方もいますが、ぜんぜん問題ありません。NICUでは生まれたての新生児の呼吸器として使っていたりします。赤ちゃんの場合、気管支がすごく細いのですぐにゴホゴホしてしまいます。その際の痰のコントロールにも使われます。 自宅や外出先で使うなら赤ちゃんに使うなら「メッシュ式超音波吸入器」 一般に病院で使用しているネブライザーは、空気の圧力で粒子を吹き飛ばすジェット式のものが多いのですが、大型でしかもコンプレッサーが必要なものが多いので持ち運びには不便です。 自宅でも気軽に使えるのが超音波式。小型で使いやすく、傾けての吸引が可能なので赤ちゃんにも安心。ただ、超音波式だけだと粒子が細かすぎるので、薬に併せてメッシュ式としても活用できる「メッシュ式超音波吸入器」が良いかと思います。メッシュ式でも最近は軽量化が進んでいるので、外出するときの持ち運びにも非常に便利になっています。 気管支拡張薬やステロイドなど、ネブライザー用に作られた薬もあります。症状に合った薬を医師に処方してもらいましょう。薬の種類によってネブライザーのタイプもメッシュ式か超音波式か。どちらが良いのか、違ってくるので必ず医師に確認してください。 平栗先生より 気管支喘息のお子さんの場合は、ステロイド吸入療法が基本になります。症状が消えても少なくとも2カ月間は治療を継続することが大切です。乳幼児では、朝晩もしくは朝昼晩と自宅で薬を吸入する必要があり、ネブライザーは不可欠です。 ただし、ネブライザーをご家庭で使う際に、気をつけてほしいのは衛生面。使いっぱなしで置いておくとすぐにカビがはえてしまいます。変な病気を引き起こしてしまう前に、洗浄と滅菌など管理だけは徹底させましょう。 市販のネブライザーの購入を検討なさる方もいらっしゃると思いますが、機能もよく価格も安いものもあるようですので、医師にも相談しながら自分に合ったものを選びましょう。 ユーザーの声 メッシュ式超音波ネブライザーを使ってみての感想 Tさん 子どもは2歳1カ月の男の子です。1歳半の頃にぜんそくと診断され、1度入院したこともあります。入院時には治療用ネブライザーを使いましたが、自宅ではエアロチャンバーで吸入していました。 このほど、初めてメッシュ式超音波ネブライザーを使ったのですが、まずあまりに軽くて驚きました。最初はこれで本当に薬液の霧が出てくるのかと心配しましたが、何の問題もなく使えました。子どもはエアロチャンバーでの吸入を嫌がっていたのですが、ネブライザーだと音が静かなので寝ている間に吸入できるのでとても助かります。お手入れでもそんなに気になるところはないですね。 ※エアロチャンバー:吸入補助器具の一つ 学園東・ひらぐりクリニック 院長/医学博士 平栗俊介先生 長野県生まれ。昭和61年東京医科大学卒、同大外科学講座入局。国立がん研究センター研究医を経て、平成2年同大学院修了、医学博士号取得。平成6年米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。平成8年東京医科大学外科学講座助手・講師。平成15年小平市に学園東・ひらぐりクリニック/小平睡眠呼吸センターを開設し、現在はプライマリケア医として、呼吸器を中心として一人ひとりの患者と向き合い、末永くきっちり診ていく診療スタイルをモットーにしている。通いやすい雰囲気が魅力で、中には家族3代、4代で通院する患者もいるそう。趣味はスイミングや旅行にヨット、加えてドラマーとしてバンド活動も行っている。
2018.3.13
コラム 子育て・教育
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赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイントその2
赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイント 2017/10/27 松峯 寿美 先生(東峯婦人クリニック院長/産前産後ケアセンター 東峯サライセンター長) 尿や便のアンモニアに反応して起こる「おむつかぶれ」 病気ではないけれどママにとって気になるのが赤ちゃんの「おむつかぶれ」ではないでしょうか。おむつかぶれは、尿や便の中に含まれるアンモニアが皮膚に接触して反応する、接触皮膚炎の1つなんですね。 赤ちゃんは、生まれたすぐ後は尿や便の量が少ないからかぶれることはほとんどないのですが、大きくなってくるとそれに伴い、尿や便が増えてきます。しかし新生児の頃と同じようなペースでおむつ替えをしていると、いつの間にかおむつにいっぱいに尿や便が溜まり、皮膚に接触する時間が長くなってしまいます。 かぶれを防ぐ一番の方法はおむつを頻繁に替えてあげること。うんちが少しゆるい時は特にまめに替えましょう。替える時はうんちを皮膚に残さないように、清浄綿でしっかり拭き取るようにしてください。 頻繁に替えてもかぶれが改善しない場合は、おむつの見直しを。ギャザーがきつかったり、サイズが合わないこともあるので、おむつ本体もチェックしてみましょう。 外部からの刺激や引っ掻き傷には注意すること 赤ちゃんのお肌で気をつけたいことの一つは接触による外部からの刺激です。 たとえば衣服。お肌に直接触れる肌着などは必ず柔らかい綿を使用しましょう。硬いものが当たるとこすれて、その部分が赤くなることがあります。綿素材でも硬いものがあるので、ママが触って柔らかいと思う天然素材の肌着を選んでください。 また、時々、柔軟剤が原因とみられる皮膚炎を起こした赤ちゃんを診察することがあります。柔軟剤は洗濯後も成分が残ることがあるので、タオル等、直接肌に触れるものに関して使うのはおすすめしません。タオルは柔軟剤を使わなくても、天日干しや乾燥機で十分ふっくら干し上がります。 また、赤ちゃんのお肌には傷を作らないことも大切。小さいものでも傷ができると表皮のバリアがなくなってしまうので、そこから兄弟の“水いぼ”や“飛び火”などの菌が入り、感染してしまうことも。特に室内で犬や猫などのペットを飼っている人は、赤ちゃんが引っ掻き傷を作らないように注意してください。 コラム) 肌を外刺激から保護するスキンケア商品で おむつかぶれやよだれ・食べこぼしのかぶれの接触予防を ●今回ファムズベビーという商品をご案内しましたが、感想をお聞かせください。 おむつやよだれによるかぶれに悩んでいるママは、肌を保護する作用があるスキンケア商品を利用してもいいかもしれません。 その点ファムズベビーは、外刺激からのバリア機能が魅力の一つです。 尿や便、よだれをきれいに拭いた後に塗ってあげれば、次の刺激を軽減できます。 さらに、外刺激を断ち切ることで、かぶれにくくなり、また、かぶれがあってもひどくなる前に、本来赤ちゃんの持つ治癒力が発揮されるので、結果回復に向かいます。 肌が常に健康な状態に保たれていれば、赤ちゃんも快適に過ごせるでしょう。 ●それ以外にも、使っていて「いいな」と思うところはありますか? ファムズベビーは赤ちゃんだけじゃなく、大人ももちろん外刺激からの保護として使ってみると良いのでは。 肌悩みの多い、更年期世代にも特におすすめですよ。 この世代は、女性ホルモンが徐々に少なくなり、その影響で皮膚がとても乾燥します。 それは、顔とか体だけじゃなくて、手の甲、手のひらなんかで、一番よくわかります 特に今まで使って何ともなかった洗剤とか、化粧品に負けやすくなるのですが、それはホルモン減少により、自分の防御力が弱くなってくるからです。 そんな方は、このファムズベビーの泡フォームを手にとって、朝ひと塗りしてみては。 この商品は、皮膚呼吸を妨げず、外刺激から長時間バリアしてくれます。 またバリア機能が長続きしているかどうかの実感が、お風呂に入るとわかります。 湯舟の中で、朝にファムズベビーを塗った手は、水をはじいているのがわかります。 自分のナチュラルな皮脂膜と同じような効果をしてくれているんだなとわかると思います。 ママ世代もなにかと手仕事が多く、季節によっても手が荒れがちです。1プッシュで、いっぱい泡が出るので、赤ちゃんのおむつかぶれの予防と一緒に、まずは自分の手に付けてケアを、そして残ったフォームをうすく塗るというのを習慣にしたらいいですね。 優れた特徴*皮膚呼吸を妨げない *水を長時間はじく お話を伺った方のご紹介 松峯寿美先生(東峯婦人クリニック院長/産前産後ケアセンター 東峯サライセンター長) 東京女子医科大学、同大学院卒業。東京女子医科大学・大学病院での勤務時代に多くの女性が不妊治療を望んでいることを知り、自らはたらきかけて不妊外来を創設する。 1980年、江東区木場に東峯婦人クリニックを開業、今年37年目を迎える。開業当時は不妊症外来のみだったが、患者さんのニーズにこたえるため産科を併設し、現在は帝王切開での分娩も対応が可能である。 その後、2015年は産前産後ケアセンター・東峯サライを設。開業にあたってはフィンランド、韓国、台湾などの産後ケアと呼ばれる施設の視察を行い、日本の風土にあった産後ケア施設設立を心がけた。 つねに患者さんの立場での医療行為を考え、フロンティア精神にあふれる。 医学博士、日本産婦人科学会専門医。 ≫ 東峯サライ 赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイント 2017/10/27 松峯 寿美 先生(東峯婦人クリニック院長/産前産後ケアセンター 東峯サライセンター長) 尿や便のアンモニアに反応して起こる「おむつかぶれ」 病気ではないけれどママにとって気になるのが赤ちゃんの「おむつかぶれ」ではないでしょうか。おむつかぶれは、尿や便の中に含まれるアンモニアが皮膚に接触して反応する、接触皮膚炎の1つなんですね。 赤ちゃんは、生まれたすぐ後は尿や便の量が少ないからかぶれることはほとんどないのですが、大きくなってくるとそれに伴い、尿や便が増えてきます。しかし新生児の頃と同じようなペースでおむつ替えをしていると、いつの間にかおむつにいっぱいに尿や便が溜まり、皮膚に接触する時間が長くなってしまいます。 かぶれを防ぐ一番の方法はおむつを頻繁に替えてあげること。うんちが少しゆるい時は特にまめに替えましょう。替える時はうんちを皮膚に残さないように、清浄綿でしっかり拭き取るようにしてください。 頻繁に替えてもかぶれが改善しない場合は、おむつの見直しを。ギャザーがきつかったり、サイズが合わないこともあるので、おむつ本体もチェックしてみましょう。 外部からの刺激や引っ掻き傷には注意すること 赤ちゃんのお肌で気をつけたいことの一つは接触による外部からの刺激です。 たとえば衣服。お肌に直接触れる肌着などは必ず柔らかい綿を使用しましょう。硬いものが当たるとこすれて、その部分が赤くなることがあります。綿素材でも硬いものがあるので、ママが触って柔らかいと思う天然素材の肌着を選んでください。 また、時々、柔軟剤が原因とみられる皮膚炎を起こした赤ちゃんを診察することがあります。柔軟剤は洗濯後も成分が残ることがあるので、タオル等、直接肌に触れるものに関して使うのはおすすめしません。タオルは柔軟剤を使わなくても、天日干しや乾燥機で十分ふっくら干し上がります。 また、赤ちゃんのお肌には傷を作らないことも大切。小さいものでも傷ができると表皮のバリアがなくなってしまうので、そこから兄弟の“水いぼ”や“飛び火”などの菌が入り、感染してしまうことも。特に室内で犬や猫などのペットを飼っている人は、赤ちゃんが引っ掻き傷を作らないように注意してください。 コラム) 肌を外刺激から保護するスキンケア商品で おむつかぶれやよだれ・食べこぼしのかぶれの接触予防を ●今回ファムズベビーという商品をご案内しましたが、感想をお聞かせください。 おむつやよだれによるかぶれに悩んでいるママは、肌を保護する作用があるスキンケア商品を利用してもいいかもしれません。 その点ファムズベビーは、外刺激からのバリア機能が魅力の一つです。 尿や便、よだれをきれいに拭いた後に塗ってあげれば、次の刺激を軽減できます。 さらに、外刺激を断ち切ることで、かぶれにくくなり、また、かぶれがあってもひどくなる前に、本来赤ちゃんの持つ治癒力が発揮されるので、結果回復に向かいます。 肌が常に健康な状態に保たれていれば、赤ちゃんも快適に過ごせるでしょう。 ●それ以外にも、使っていて「いいな」と思うところはありますか? ファムズベビーは赤ちゃんだけじゃなく、大人ももちろん外刺激からの保護として使ってみると良いのでは。 肌悩みの多い、更年期世代にも特におすすめですよ。 この世代は、女性ホルモンが徐々に少なくなり、その影響で皮膚がとても乾燥します。 それは、顔とか体だけじゃなくて、手の甲、手のひらなんかで、一番よくわかります 特に今まで使って何ともなかった洗剤とか、化粧品に負けやすくなるのですが、それはホルモン減少により、自分の防御力が弱くなってくるからです。 そんな方は、このファムズベビーの泡フォームを手にとって、朝ひと塗りしてみては。 この商品は、皮膚呼吸を妨げず、外刺激から長時間バリアしてくれます。 またバリア機能が長続きしているかどうかの実感が、お風呂に入るとわかります。 湯舟の中で、朝にファムズベビーを塗った手は、水をはじいているのがわかります。 自分のナチュラルな皮脂膜と同じような効果をしてくれているんだなとわかると思います。 ママ世代もなにかと手仕事が多く、季節によっても手が荒れがちです。1プッシュで、いっぱい泡が出るので、赤ちゃんのおむつかぶれの予防と一緒に、まずは自分の手に付けてケアを、そして残ったフォームをうすく塗るというのを習慣にしたらいいですね。 優れた特徴*皮膚呼吸を妨げない *水を長時間はじく お話を伺った方のご紹介 松峯寿美先生(東峯婦人クリニック院長/産前産後ケアセンター 東峯サライセンター長) 東京女子医科大学、同大学院卒業。東京女子医科大学・大学病院での勤務時代に多くの女性が不妊治療を望んでいることを知り、自らはたらきかけて不妊外来を創設する。 1980年、江東区木場に東峯婦人クリニックを開業、今年37年目を迎える。開業当時は不妊症外来のみだったが、患者さんのニーズにこたえるため産科を併設し、現在は帝王切開での分娩も対応が可能である。 その後、2015年は産前産後ケアセンター・東峯サライを設。開業にあたってはフィンランド、韓国、台湾などの産後ケアと呼ばれる施設の視察を行い、日本の風土にあった産後ケア施設設立を心がけた。 つねに患者さんの立場での医療行為を考え、フロンティア精神にあふれる。 医学博士、日本産婦人科学会専門医。 ≫ 東峯サライ
2017.12.6
コラム 子育て・教育
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赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイントその1
赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイント その1 2017/12/6 中島 静香 先生/佐藤 香織 先生 つるつるした赤ちゃんの肌は薄そうで「すごく敏感なのでは?」と思っているママやパパも多いのでは? 大人の肌とどう違うのか、また、どんなことに気をつけてケアをしたらいいのか、ウェルネス東峯の中島静香先生と産前産後ケアセンター「東峯サライ」の副センター長・佐藤香織先生にお話を伺いました。 生後1~2ヵ月頃の赤ちゃんに多い「脂漏性皮膚炎」とは? 赤ちゃんに起こる肌トラブルとして最も多いのは「脂漏性皮膚炎」だと思います。 皮膚の真皮層には皮脂腺という器官があり、ここから皮脂を分泌し、毛穴を通って皮膚表面を覆って保湿や保護する働きがあります。生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんのお腹にいた頃に受けた様々なホルモンの影響で皮脂腺の働きが活発になっているので、余分な皮脂が溜まりやすい状態になっているんですね。 特に皮脂腺が多い頭皮や眉毛には皮脂が多く分泌され、そのままにしておくと黄色いウロコ状に固まってきたり、かさぶたのような膜を張ることも。かゆみはほとんどありませんが、髪や眉毛にくっつくと毛が抜けてしまったりすることがあります。 毎日の入浴でしっかり洗ってあげることが大切 この脂漏性皮膚炎は生後1~2ヵ月くらいで発症することが多く、早い子だと生後2週間ほどで起こることもあります。なぜ起こるかというと、そのほとんどは洗浄不足。特に新米ママやパパは赤ちゃんをお風呂に入れる時、耳や目、口などに水が入るのが怖いと思って顔周りは軽く済ませることが多いようですね。 それでは頭皮や眉毛の余分な皮脂は取りきれないので、きちんと洗って上げることが大切です。赤ちゃんの皮膚構造は大人とまったく同じで、特別デリケートということはありません。洗浄用のガーゼにベビー用のシャンプーをつけて、ママやパパが自分の顔を洗う強さで、眉毛周りもくるくると洗い残しがないようにしっかり洗浄しましょう。 脂漏性皮膚炎は薬による治療は必要ありません。放っておくとアトピー性皮膚炎など、他の皮膚疾患に移行するということもなく、生後3~4ヵ月頃になると自然に落ちついてきます。ただ赤ちゃんにとっては不快で不潔な状態なので、毎日の入浴は欠かさず行っていただきたいと思います。 尿や便のアンモニアに反応して起こる「おむつかぶれ」 また、病気ではないけれどママにとって気になるのが「おむつかぶれ」ではないでしょうか。おむつかぶれは、尿や便の中に含まれるアンモニアが皮膚に接触して反応する、接触皮膚炎の1つなんですね。 生まれたすぐ後は尿や便の量が少ないからかぶれることはほとんどないのですが、もう少し大きくなってきて尿や便が増えてきたのに、新生児の頃と同じようなペースでおむつ替えをしていると、おむつにいっぱい溜まってきて皮膚に接触する時間が長くなってしまいます。 かぶれを防ぐ一番の方法はおむつを頻繁に替えてあげること。うんちが少しゆるい時は特にまめに替えましょう。替える時はうんちを皮膚に残さないように、清浄綿でしっかり拭き取るようにしてください。 頻繁に替えてもかぶれが改善しない場合は、おむつの見直しを。ギャザーがきつかったり、サイズが合わないこともあるので、おむつ本体もチェックしてみましょう。 過剰なケアはかえって皮膚のバリア機能を乱すことに 赤ちゃんの肌は基本的に健康な状態なので、過剰なケアは必要ありません。自分の皮脂で保湿しているので乾燥もそれほど気にすることはなく、季節性のものでも大人と同じ感覚でいいと思います。冬期、ママが「室内が乾燥しているな」と感じたら、加湿器を使う程度でいいのではないでしょうか。 表皮は5つの層でガードされているので、入浴後も水分は飛びません。乾燥するのではないかと心配して、何かを塗る必要はないでしょう。やりすぎるとかえって皮膚のバリア機能のバランスが崩れてしまい、塗らなければ乾燥してしまうお肌になってしまうこともあります。 外部からの刺激や引っ掻き傷には注意すること このように赤ちゃんにとってスキンケアはほとんど必要ないのですが、1つ気をつけたいのは接触による外部からの刺激です。 たとえば衣服。お肌に直接触れる肌着などは必ず柔らかい綿を使用しましょう。硬いものが当たるとこすれて、その部分が赤くなることがあります。綿素材でも硬いものがあるので、ママが触って柔らかいと思う天然素材の肌着を選んでください。 また、時々、柔軟剤が原因とみられる皮膚炎を起こした赤ちゃんを診察することがあります。柔軟剤は洗濯後も成分が残ることがあるので、タオル等、直接肌に触れるものに関して使うのはおすすめしません。タオルは柔軟剤を使わなくても、天日干しや乾燥機で十分ふっくら干し上がります。 また、赤ちゃんのお肌には傷を作らないことも大切。小さいものでも傷ができると表皮のバリアがなくなってしまうので、そこから兄弟の水いぼや飛び火などの菌が入り、感染してしまうことも。特に室内で犬や猫などのペットを飼っている人は、赤ちゃんが引っ掻き傷を作らないように注意してください。 生後6ヵ月くらいまでは前述した点に注意すれば深刻な皮膚トラブルは起こりませんが、6ヵ月を過ぎると母体の免疫がなくなってきて、乳児湿疹が出てくる場合があります。食品や動物、ハウスダストなどのアレルギーや両親の遺伝子が関連しているなど、原因はいろいろあると思います。 顔にぶつぶつが出たり、よだれで口の周りが真っ赤になってかゆそうにしていたら、自己流のケアをせず、すぐに皮膚科の診察を受けましょう。 コラム) 肌を外刺激から保護するスキンケア商品で おしっこやよだれの接触予防を赤ちゃんは余分なケアは必要ありませんが、おむつやよだれによるかぶれに悩んでいるママは、接触を防ぐために肌を外刺激から保護する作用があるスキンケア商品を利用してもいいかもしれません。接触皮膚炎を治すのではなく、起こらないように予防するという使い方ですね。尿や便、よだれをきれいに拭いた後に塗ってあげれば、次の接触を軽減できます。肌がつねに健康な状態に保たれていれば、赤ちゃんも快適に過ごせるでしょう。 お話を伺った方のご紹介 中島静香先生(医療法人 東寿会 ウェルネス東峯) 皮膚科医。患者さまのライフスタイルやご希望に合わせて納得いただける治療プランを提案。赤ちゃんからお母さんのお肌の悩みやトラブルに対応します。 ≫ ウェルネス東峯 お話を伺った方のご紹介 佐藤 香織先生(医療法人 東寿会 産前産後ケアセンター「東峯サライ」副センター長) 東邦大学医学部卒業。同大学第一小児科・循環器内科。医療法人社団 東壽会理事。内科認定医、循環器専門医。同センターでは、産後検診から沐浴ナビゲーションまで、きめ細やかなケアで新米ママも丁寧にサポート。 ≫ 東峯サライ 赤ちゃんの肌はデリケート? 産後ケアのプロに効くお手入れのポイント 2017/12/6 中島 静香 先生/佐藤 香織 先生 つるつるした赤ちゃんの肌は薄そうで「すごく敏感なのでは?」と思っているママやパパも多いのでは? 大人の肌とどう違うのか、また、どんなことに気をつけてケアをしたらいいのか、ウェルネス東峯の中島静香先生と産前産後ケアセンター「東峯サライ」の副センター長・佐藤香織先生にお話を伺いました。 生後1~2ヵ月頃の赤ちゃんに多い「脂漏性皮膚炎」とは? 赤ちゃんに起こる肌トラブルとして最も多いのは「脂漏性皮膚炎」だと思います。 皮膚の真皮層には皮脂腺という器官があり、ここから皮脂を分泌し、毛穴を通って皮膚表面を覆って保湿や保護する働きがあります。生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんのお腹にいた頃に受けた様々なホルモンの影響で皮脂腺の働きが活発になっているので、余分な皮脂が溜まりやすい状態になっているんですね。 特に皮脂腺が多い頭皮や眉毛には皮脂が多く分泌され、そのままにしておくと黄色いウロコ状に固まってきたり、かさぶたのような膜を張ることも。かゆみはほとんどありませんが、髪や眉毛にくっつくと毛が抜けてしまったりすることがあります。 毎日の入浴でしっかり洗ってあげることが大切 この脂漏性皮膚炎は生後1~2ヵ月くらいで発症することが多く、早い子だと生後2週間ほどで起こることもあります。なぜ起こるかというと、そのほとんどは洗浄不足。特に新米ママやパパは赤ちゃんをお風呂に入れる時、耳や目、口などに水が入るのが怖いと思って顔周りは軽く済ませることが多いようですね。 それでは頭皮や眉毛の余分な皮脂は取りきれないので、きちんと洗って上げることが大切です。赤ちゃんの皮膚構造は大人とまったく同じで、特別デリケートということはありません。洗浄用のガーゼにベビー用のシャンプーをつけて、ママやパパが自分の顔を洗う強さで、眉毛周りもくるくると洗い残しがないようにしっかり洗浄しましょう。 脂漏性皮膚炎は薬による治療は必要ありません。放っておくとアトピー性皮膚炎など、他の皮膚疾患に移行するということもなく、生後3~4ヵ月頃になると自然に落ちついてきます。ただ赤ちゃんにとっては不快で不潔な状態なので、毎日の入浴は欠かさず行っていただきたいと思います。 尿や便のアンモニアに反応して起こる「おむつかぶれ」 また、病気ではないけれどママにとって気になるのが「おむつかぶれ」ではないでしょうか。おむつかぶれは、尿や便の中に含まれるアンモニアが皮膚に接触して反応する、接触皮膚炎の1つなんですね。 生まれたすぐ後は尿や便の量が少ないからかぶれることはほとんどないのですが、もう少し大きくなってきて尿や便が増えてきたのに、新生児の頃と同じようなペースでおむつ替えをしていると、おむつにいっぱい溜まってきて皮膚に接触する時間が長くなってしまいます。 かぶれを防ぐ一番の方法はおむつを頻繁に替えてあげること。うんちが少しゆるい時は特にまめに替えましょう。替える時はうんちを皮膚に残さないように、清浄綿でしっかり拭き取るようにしてください。 頻繁に替えてもかぶれが改善しない場合は、おむつの見直しを。ギャザーがきつかったり、サイズが合わないこともあるので、おむつ本体もチェックしてみましょう。 過剰なケアはかえって皮膚のバリア機能を乱すことに 赤ちゃんの肌は基本的に健康な状態なので、過剰なケアは必要ありません。自分の皮脂で保湿しているので乾燥もそれほど気にすることはなく、季節性のものでも大人と同じ感覚でいいと思います。冬期、ママが「室内が乾燥しているな」と感じたら、加湿器を使う程度でいいのではないでしょうか。 表皮は5つの層でガードされているので、入浴後も水分は飛びません。乾燥するのではないかと心配して、何かを塗る必要はないでしょう。やりすぎるとかえって皮膚のバリア機能のバランスが崩れてしまい、塗らなければ乾燥してしまうお肌になってしまうこともあります。 外部からの刺激や引っ掻き傷には注意すること このように赤ちゃんにとってスキンケアはほとんど必要ないのですが、1つ気をつけたいのは接触による外部からの刺激です。 たとえば衣服。お肌に直接触れる肌着などは必ず柔らかい綿を使用しましょう。硬いものが当たるとこすれて、その部分が赤くなることがあります。綿素材でも硬いものがあるので、ママが触って柔らかいと思う天然素材の肌着を選んでください。 また、時々、柔軟剤が原因とみられる皮膚炎を起こした赤ちゃんを診察することがあります。柔軟剤は洗濯後も成分が残ることがあるので、タオル等、直接肌に触れるものに関して使うのはおすすめしません。タオルは柔軟剤を使わなくても、天日干しや乾燥機で十分ふっくら干し上がります。 また、赤ちゃんのお肌には傷を作らないことも大切。小さいものでも傷ができると表皮のバリアがなくなってしまうので、そこから兄弟の水いぼや飛び火などの菌が入り、感染してしまうことも。特に室内で犬や猫などのペットを飼っている人は、赤ちゃんが引っ掻き傷を作らないように注意してください。 生後6ヵ月くらいまでは前述した点に注意すれば深刻な皮膚トラブルは起こりませんが、6ヵ月を過ぎると母体の免疫がなくなってきて、乳児湿疹が出てくる場合があります。食品や動物、ハウスダストなどのアレルギーや両親の遺伝子が関連しているなど、原因はいろいろあると思います。 顔にぶつぶつが出たり、よだれで口の周りが真っ赤になってかゆそうにしていたら、自己流のケアをせず、すぐに皮膚科の診察を受けましょう。 コラム) 肌を外刺激から保護するスキンケア商品で おしっこやよだれの接触予防を赤ちゃんは余分なケアは必要ありませんが、おむつやよだれによるかぶれに悩んでいるママは、接触を防ぐために肌を外刺激から保護する作用があるスキンケア商品を利用してもいいかもしれません。接触皮膚炎を治すのではなく、起こらないように予防するという使い方ですね。尿や便、よだれをきれいに拭いた後に塗ってあげれば、次の接触を軽減できます。肌がつねに健康な状態に保たれていれば、赤ちゃんも快適に過ごせるでしょう。 お話を伺った方のご紹介 中島静香先生(医療法人 東寿会 ウェルネス東峯) 皮膚科医。患者さまのライフスタイルやご希望に合わせて納得いただける治療プランを提案。赤ちゃんからお母さんのお肌の悩みやトラブルに対応します。 ≫ ウェルネス東峯 お話を伺った方のご紹介 佐藤 香織先生(医療法人 東寿会 産前産後ケアセンター「東峯サライ」副センター長) 東邦大学医学部卒業。同大学第一小児科・循環器内科。医療法人社団 東壽会理事。内科認定医、循環器専門医。同センターでは、産後検診から沐浴ナビゲーションまで、きめ細やかなケアで新米ママも丁寧にサポート。 ≫ 東峯サライ
2017.12.6
コラム 子育て・教育
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母乳過多ですが起きてくれない
たまさん 母乳過多ですが起きてくれない 初めての赤ちゃんが1カ月になります。 産んですぐから母乳過多になり3時間でパンパンに張り、4時間も空けるとガチガチになって痛くて毎度乳腺炎になります。1か月の間に2回も乳腺炎になりすごく辛いです。 助産師さんには、2、3時間で起こして飲ませて!と言われ頑張っていますが、どれだけいろんな手を使って起こしても全く起きてくれないことが多く、起こすだけで1時間かかったりして、そうなると飲むのにも寝てしまうので時間がかかり授乳が終わって1時間以内に次の授乳がきてしまい、私は寝れず赤ちゃんはお腹空いてない状態なのでまた起きないという悪循環です。そういったストレス疲労で乳腺炎にもなっていると思います。 母乳が沢山作られなくて飲む時だけ張るようになれば寝ているときは寝かせてあげて私も痛くないのにな、と泣いてばかりの毎日です。 1か月でおっぱいは落ち着いて張ったり溢れたりしなくなるとよく言われましたが、 1か月になりますがまだ張ると痛むし乳腺炎の恐怖があります。 あまりに辛いので1度断乳を考えましたが、この時期の出過ぎのおっぱいの人が断乳すると、かなり痛みがあるしそれなら自然とおっぱいが自己調整され落ち着く方が早いと言われたため続けることにしました。 ですがなかなか落ち着かず、授乳が辛いです。 この先いつ赤ちゃんが欲しがるときに出てくるおっぱいになりますか? 起こして飲ませるようにと言われて起こしても、全く起きてくれない、飲んでくれないときはどうしたらいいですか? 絞ると逆に作られると言うので飲まないときはどうしたらいいですか? 深水康吉 先生(ふかみ乳腺クリニック) 初めての赤ちゃん、初めての授乳でご不安なことも多いですよね。 でも「初めて」なのだからこれらはすべて当たり前です。そもそも一人目の育児は、まだおっぱいが出る道(乳管)がうまく開いていないので、そこが通りにくく詰まりやすいのも当然なのです。1カ月前後の赤ちゃんの授乳期ならパンパンに張る量が出るのも納得です。 さて、お困りの乳腺炎には大きく分けて3種類あります。一つ目は「うっ滞性乳腺炎」といって質問者のように初めての授乳で、まだ乳管が未発達なおっぱいに起こる一番メジャーな病気です。乳房が腫れて熱を持ち、部分的に固くなります。そこから細菌感染が進むと二つ目の「急性化膿性乳腺炎」となります。そして三つ目は「慢性肉芽腫乳腺炎」という極めて珍しい症例ですが、これはほとんど授乳期には起こらないものです。 質問内容から「うっ滞性乳腺炎」を繰り返されているようですが、たくさん出るおっぱいをどうすればいいかは「流れを作ること」です。未発達な乳管の流れを作る一番の方法は「おっぱいマッサージ」です。おっぱいマッサージは助産師や産科の看護師など腕のいいと評判の方が地域ごとに活躍されています。検診時など遠慮なく医師に相談して、おっぱいマッサージに取り組んでください。ご存知かもしれませんが硬くなった乳房を力いっぱいほぐしますので痛みも伴います。 助産師から「起こして飲ませるように」と言われたことで、質問者さんが追い詰められているようにも感じます。しかし、赤ちゃんは寝るのが仕事。私なら、赤ちゃんが寝ている時やおっぱいが出る時にたくさん搾乳をして保存し、赤ちゃんが起きたら哺乳瓶でたっぷり飲ませましょうと指導します。赤ちゃんは哺乳力も弱くおっぱいを飲んでいる間に疲れて寝てしまうことも。哺乳瓶の吸い口のサイズも月齢に合ったものを使いましょう。 断乳でさらに乳房が痛むことを心配されていますが、例えば毎日500ml母乳が出ていた人が急に授乳を止めればそれは痛いに決まっています。薬などを使った人工的な断乳ではなく、徐々に授乳を減らして離乳食を増やす卒乳のほうが、痛みに恐怖を伴いがちな質問者さんには合っているのではないでしょうか。 うっ滞性乳腺炎の予防としては食事も大切です。ピーナツ類や甘いものを食べると乳管が詰まりやすいと言われていますので注意してみてください。 また、家族や先輩ママに相談することも大切です。「なんだ、そんな簡単なことだったのか」と言う気づきが得られる貴重な機会ですので遠慮せずに近くの先輩ママに聞いてみてください。 健康的な食事と十分な睡眠をとり、頑張りすぎずに貴重な授乳期を楽しんでください。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 深水康吉先生(ふかみ乳腺クリニック) 福岡大学医学部卒。日本乳癌学会認定医。福岡大学病院勤務などを経て2017年「ふかみ乳腺クリニック」を開院。日本有数と言われる病院で手術だけではなく乳房再建術・放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン治療・緩和ケアといった一貫した乳腺治療を学んだスペシャリスト。親しみやすく、オープンなクリニックを目指す。 ≫ ふかみ乳腺クリニック 母乳過多ですが起きてくれない 2017/11/20 深水康吉 先生(ふかみ乳腺クリニック) たまさん 母乳過多ですが起きてくれない 初めての赤ちゃんが1カ月になります。 産んですぐから母乳過多になり3時間でパンパンに張り、4時間も空けるとガチガチになって痛くて毎度乳腺炎になります。1か月の間に2回も乳腺炎になりすごく辛いです。 助産師さんには、2、3時間で起こして飲ませて!と言われ頑張っていますが、どれだけいろんな手を使って起こしても全く起きてくれないことが多く、起こすだけで1時間かかったりして、そうなると飲むのにも寝てしまうので時間がかかり授乳が終わって1時間以内に次の授乳がきてしまい、私は寝れず赤ちゃんはお腹空いてない状態なのでまた起きないという悪循環です。そういったストレス疲労で乳腺炎にもなっていると思います。 母乳が沢山作られなくて飲む時だけ張るようになれば寝ているときは寝かせてあげて私も痛くないのにな、と泣いてばかりの毎日です。 1か月でおっぱいは落ち着いて張ったり溢れたりしなくなるとよく言われましたが、 1か月になりますがまだ張ると痛むし乳腺炎の恐怖があります。 あまりに辛いので1度断乳を考えましたが、この時期の出過ぎのおっぱいの人が断乳すると、かなり痛みがあるしそれなら自然とおっぱいが自己調整され落ち着く方が早いと言われたため続けることにしました。 ですがなかなか落ち着かず、授乳が辛いです。 この先いつ赤ちゃんが欲しがるときに出てくるおっぱいになりますか? 起こして飲ませるようにと言われて起こしても、全く起きてくれない、飲んでくれないときはどうしたらいいですか? 絞ると逆に作られると言うので飲まないときはどうしたらいいですか? 深水康吉 先生(ふかみ乳腺クリニック) 初めての赤ちゃん、初めての授乳でご不安なことも多いですよね。 でも「初めて」なのだからこれらはすべて当たり前です。そもそも一人目の育児は、まだおっぱいが出る道(乳管)がうまく開いていないので、そこが通りにくく詰まりやすいのも当然なのです。1カ月前後の赤ちゃんの授乳期ならパンパンに張る量が出るのも納得です。 さて、お困りの乳腺炎には大きく分けて3種類あります。一つ目は「うっ滞性乳腺炎」といって質問者のように初めての授乳で、まだ乳管が未発達なおっぱいに起こる一番メジャーな病気です。乳房が腫れて熱を持ち、部分的に固くなります。そこから細菌感染が進むと二つ目の「急性化膿性乳腺炎」となります。そして三つ目は「慢性肉芽腫乳腺炎」という極めて珍しい症例ですが、これはほとんど授乳期には起こらないものです。 質問内容から「うっ滞性乳腺炎」を繰り返されているようですが、たくさん出るおっぱいをどうすればいいかは「流れを作ること」です。未発達な乳管の流れを作る一番の方法は「おっぱいマッサージ」です。おっぱいマッサージは助産師や産科の看護師など腕のいいと評判の方が地域ごとに活躍されています。検診時など遠慮なく医師に相談して、おっぱいマッサージに取り組んでください。ご存知かもしれませんが硬くなった乳房を力いっぱいほぐしますので痛みも伴います。 助産師から「起こして飲ませるように」と言われたことで、質問者さんが追い詰められているようにも感じます。しかし、赤ちゃんは寝るのが仕事。私なら、赤ちゃんが寝ている時やおっぱいが出る時にたくさん搾乳をして保存し、赤ちゃんが起きたら哺乳瓶でたっぷり飲ませましょうと指導します。赤ちゃんは哺乳力も弱くおっぱいを飲んでいる間に疲れて寝てしまうことも。哺乳瓶の吸い口のサイズも月齢に合ったものを使いましょう。 断乳でさらに乳房が痛むことを心配されていますが、例えば毎日500ml母乳が出ていた人が急に授乳を止めればそれは痛いに決まっています。薬などを使った人工的な断乳ではなく、徐々に授乳を減らして離乳食を増やす卒乳のほうが、痛みに恐怖を伴いがちな質問者さんには合っているのではないでしょうか。 うっ滞性乳腺炎の予防としては食事も大切です。ピーナツ類や甘いものを食べると乳管が詰まりやすいと言われていますので注意してみてください。 また、家族や先輩ママに相談することも大切です。「なんだ、そんな簡単なことだったのか」と言う気づきが得られる貴重な機会ですので遠慮せずに近くの先輩ママに聞いてみてください。 健康的な食事と十分な睡眠をとり、頑張りすぎずに貴重な授乳期を楽しんでください。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 深水康吉先生(ふかみ乳腺クリニック) 福岡大学医学部卒。日本乳癌学会認定医。福岡大学病院勤務などを経て2017年「ふかみ乳腺クリニック」を開院。日本有数と言われる病院で手術だけではなく乳房再建術・放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン治療・緩和ケアといった一貫した乳腺治療を学んだスペシャリスト。親しみやすく、オープンなクリニックを目指す。 ≫ ふかみ乳腺クリニック
2017.11.20
コラム 子育て・教育
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肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)
肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 新生児からの保湿ケアで、肌トラブルを防ごう! 佐藤先生:私は婦人科医ですので、本日は赤ちゃんの肌トラブルについて詳しい当院小児科の新井先生にもお越しいただきました。まず、赤ちゃんの肌の特徴は?新井先生:赤ちゃんの肌はみずみずしく見えますが、皮膚は大人の半分ほどの厚さしかなく、水分量や皮脂量も少なく、大人よりもずっと乾燥しやすいのです。佐藤先生:清潔好きのママはとくに、おむつ替えのときなどつい拭き過ぎたりしがちですが、皮膚の薄い赤ちゃんにはそれも負担になりそうですね。新井先生:“こする”といった刺激も肌トラブルの原因になります。赤ちゃんのスキンケアでは、「桃のように扱ってください」と指導させて頂いています。もちろん清潔に保つことも大切ですが、お風呂上りや、おしりやお口周りをやさしく拭いた後には、欠かさず保湿することを習慣づけていただきたいですね。カサつきがちならもちろん、健康な肌であっても赤ちゃんにはスキンケアが必要です。実は近年、スキンケアで保湿&保護を心がけることにより、多くの肌トラブルが防げることがわかってきました。 肌をまもることで、食物アレルギーの対策にも 新井先生:まずは、「アトピー性皮膚炎」について。国立成育医療研究センターの研究報告によると、新生児に出生直後から毎日保湿剤を塗ったところ、約8カ月後のアトピー性皮膚炎の発症率が統計学的に有意に低下したとのことでした。さらに同センターは、保湿によって「食物アレルギー」も防げる可能性があるとも。アトピー性皮膚炎やそれ以外の原因によって皮膚に炎症があると、そこからアレルゲン(抗原)が入り込み、食物アレルギーの発症のきっかけが起きるとのこと。皮膚の表面に潤いのバリアをつくり、アレルゲンの侵入を防ぐことが肝心としています。佐藤先生:“食べる”ではなく、アレルゲンが“荒れた皮膚の間から入り込む”ことで、食物アレルギーが発症するとは意外でした。実は私には甲殻類の食物アレルギーがあり、エビやカニなどが食べられず、娘にも同じ症状が。“アレルギー体質”と言われるように、体質は親子だから似て仕方ないと思っていたのですが、新生児の頃からしっかり保湿をしてあげていれば防げたのかもしれません。 できるだけ早く始めたい、赤ちゃんの“保湿” 佐藤先生そもそも、乾燥はどうして肌に悪影響をおよぼすのですか?新井先生:皮膚の角質細胞を傷つけ、表皮のバリア機能を低下させてしまうからです。また肌には、ターンオーバー(一定の周期で古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい皮膚に入れ替わる)という機能が備わっていて、大人なら約30日、子どもや赤ちゃんならもっと速いサイクルで肌が生まれ変わるようにできています。しかし、乾燥や“こする”といった刺激などで表皮が傷つくと、部分的に角質が古くなる前に剥がれ落ちてしまい、未成熟な皮膚に覆われることになります。未成熟な皮膚はさらに乾燥や刺激に弱く、ダメージを受けて速く剥がれ落ち、また未成熟な皮膚が表れ……と悪循環を繰り返してしまうのです。予防には、角質層をしっかり保湿し、水分を溜め込むことが大切。“潤い”というバリアが表皮にあれば、その下で新しい皮膚がきちんと育ちます。正常なターンオーバーに整うことで、健全な皮膚に生まれ変わることができるのです。佐藤先生“潤いのバリア”があれば、肌は自然治癒力を発揮し、正常な肌サイクルを保てるということですね。新生児からの保湿が大切、とよくわかりました。保湿&保護で、肌トラブルに負けない丈夫な肌に育ててあげたいですね。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編)はこちら 昨シーズンは、品切れ続出でゴメンナサイ!新発想のスキンケア「ファムズベビー」の詳細はコチラ▼「Fam’s Baby」公式サイト http://fams-skin.com/ 肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 新生児からの保湿ケアで、肌トラブルを防ごう! 佐藤先生:私は婦人科医ですので、本日は赤ちゃんの肌トラブルについて詳しい当院小児科の新井先生にもお越しいただきました。まず、赤ちゃんの肌の特徴は?新井先生:赤ちゃんの肌はみずみずしく見えますが、皮膚は大人の半分ほどの厚さしかなく、水分量や皮脂量も少なく、大人よりもずっと乾燥しやすいのです。佐藤先生:清潔好きのママはとくに、おむつ替えのときなどつい拭き過ぎたりしがちですが、皮膚の薄い赤ちゃんにはそれも負担になりそうですね。新井先生:“こする”といった刺激も肌トラブルの原因になります。赤ちゃんのスキンケアでは、「桃のように扱ってください」と指導させて頂いています。もちろん清潔に保つことも大切ですが、お風呂上りや、おしりやお口周りをやさしく拭いた後には、欠かさず保湿することを習慣づけていただきたいですね。カサつきがちならもちろん、健康な肌であっても赤ちゃんにはスキンケアが必要です。実は近年、スキンケアで保湿&保護を心がけることにより、多くの肌トラブルが防げることがわかってきました。 肌をまもることで、食物アレルギーの対策にも 新井先生:まずは、「アトピー性皮膚炎」について。国立成育医療研究センターの研究報告によると、新生児に出生直後から毎日保湿剤を塗ったところ、約8カ月後のアトピー性皮膚炎の発症率が統計学的に有意に低下したとのことでした。さらに同センターは、保湿によって「食物アレルギー」も防げる可能性があるとも。アトピー性皮膚炎やそれ以外の原因によって皮膚に炎症があると、そこからアレルゲン(抗原)が入り込み、食物アレルギーの発症のきっかけが起きるとのこと。皮膚の表面に潤いのバリアをつくり、アレルゲンの侵入を防ぐことが肝心としています。佐藤先生:“食べる”ではなく、アレルゲンが“荒れた皮膚の間から入り込む”ことで、食物アレルギーが発症するとは意外でした。実は私には甲殻類の食物アレルギーがあり、エビやカニなどが食べられず、娘にも同じ症状が。“アレルギー体質”と言われるように、体質は親子だから似て仕方ないと思っていたのですが、新生児の頃からしっかり保湿をしてあげていれば防げたのかもしれません。 できるだけ早く始めたい、赤ちゃんの“保湿” 佐藤先生そもそも、乾燥はどうして肌に悪影響をおよぼすのですか?新井先生:皮膚の角質細胞を傷つけ、表皮のバリア機能を低下させてしまうからです。また肌には、ターンオーバー(一定の周期で古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい皮膚に入れ替わる)という機能が備わっていて、大人なら約30日、子どもや赤ちゃんならもっと速いサイクルで肌が生まれ変わるようにできています。しかし、乾燥や“こする”といった刺激などで表皮が傷つくと、部分的に角質が古くなる前に剥がれ落ちてしまい、未成熟な皮膚に覆われることになります。未成熟な皮膚はさらに乾燥や刺激に弱く、ダメージを受けて速く剥がれ落ち、また未成熟な皮膚が表れ……と悪循環を繰り返してしまうのです。予防には、角質層をしっかり保湿し、水分を溜め込むことが大切。“潤い”というバリアが表皮にあれば、その下で新しい皮膚がきちんと育ちます。正常なターンオーバーに整うことで、健全な皮膚に生まれ変わることができるのです。佐藤先生“潤いのバリア”があれば、肌は自然治癒力を発揮し、正常な肌サイクルを保てるということですね。新生児からの保湿が大切、とよくわかりました。保湿&保護で、肌トラブルに負けない丈夫な肌に育ててあげたいですね。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編)はこちら 昨シーズンは、品切れ続出でゴメンナサイ!新発想のスキンケア「ファムズベビー」の詳細はコチラ▼「Fam’s Baby」公式サイト http://fams-skin.com/
2017.11.1
コラム 子育て・教育
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ダウン症について教えてください
ダウン症について教えてください 2017/10/3 村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック) 相談者:まなさん(主婦/30歳) 先週、不妊治療をし、やっと主人の姉(39歳)が出産しました。以前、子宮筋腫でお腹を切ったことがあるので、帝王切開で出産しました。生まれてすぐに、義姉の旦那さんが、先生に呼ばれ、「お子さんは、ダウン症の疑いがあり、心臓疾患もある」と言われたそうです。義姉夫婦は、とてもショックを受けていたそうです。 今は、赤ちゃんと無事に何事もなく、病院から退院し、ミルクや母乳をゴクゴク飲んで、元気だそうです。顔は、ちょっと目が吊り上がっているかな?って感じで、普通の赤ちゃんと変わりないです。 ダウン症の赤ちゃんは、あまりミルクや母乳を飲むのが下手で、あまり体重も増えない、と聞いたことがあります。ひょっとしたら、何かの間違い?かもしれないと、周りの私たちは思っているのですが……。 ダウン症児と疑う身体的特徴や疾患は? ダウン症は染色体異常の中でもっとも頻度の高い疾患といわれています。特徴的な顔貌は、目がつり上がっている、鼻が大きめ、舌が長いなど。顔以外では「猿線」といって、手相が横に1本の線になっているような特徴が見られます。 ミルクについては、確かにダウン症児の場合、飲みが悪くなることが多いようです。 また、担当医の先生から「心臓疾患もある」というご説明があったようですが、ダウン症の子というのは心臓の病気や血液の病気などを合併することも多いので、顔つきと心臓の病気、両方の要素があることから、疑いという形になったのではないでしょうか。 子どもがダウン症になる確率はどれくらい? お子さんがダウン症になる確率は35歳で380人に1人、40歳で100人に1人といわれており、高齢になればなるほどその確率は上がっていきます。 年齢の要素が一番大きいのですが、それ以外では、今まで生まれた子に染色体異常の子がいる、あるいはご両親に染色体の転座があったりすると、リスクが高まることがあります。 確定診断は必要ですか? 顔つきはあくまでも人の印象で、結果的にその子の個性の範囲内だったということもあるので、顔貌だけでダウン症だと診断することはありません。確定診断をするには、採血による染色体検査を行うことになります。 現状、健康に問題がないのなら、その検査を絶対にしなければいけないかどうかの判断は難しいのですが、心臓疾患を持っているというのが気になります。心臓の病気も染色体異常がある子とない子とでは予後が変わってくることもあるので、検査をするかしないか、必要なのかどうかも含め、一度相談だけはしっかりされることをおすすめします。 村林先生より まとめ ダウン症の疑いがある場合、まずご両親に詳しくご説明して、染色体検査という流れになるかと思います。検査結果が出るのは1ヵ月、もしくはそれ以上かかることも。戸惑いもあると思いますが、この間、ご家族でもきちんと話し合い、気持ちを確認しておくことが大切だと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック) 浜松医科大学、三重大学大学院医学系研究科(博士課程)卒業。浜松医科大学「生殖周産期医学講座」准教授。俵IVFクリニックでは不妊治療全般に加え、毎週月曜日・木曜日の午後、生殖周産期外来(妊娠初期の健康管理)を担当。 ≫ 俵IVFクリニック ダウン症について教えてください 2017/10/3 村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック) 相談者:まなさん(主婦/30歳) 先週、不妊治療をし、やっと主人の姉(39歳)が出産しました。以前、子宮筋腫でお腹を切ったことがあるので、帝王切開で出産しました。生まれてすぐに、義姉の旦那さんが、先生に呼ばれ、「お子さんは、ダウン症の疑いがあり、心臓疾患もある」と言われたそうです。義姉夫婦は、とてもショックを受けていたそうです。 今は、赤ちゃんと無事に何事もなく、病院から退院し、ミルクや母乳をゴクゴク飲んで、元気だそうです。顔は、ちょっと目が吊り上がっているかな?って感じで、普通の赤ちゃんと変わりないです。 ダウン症の赤ちゃんは、あまりミルクや母乳を飲むのが下手で、あまり体重も増えない、と聞いたことがあります。ひょっとしたら、何かの間違い?かもしれないと、周りの私たちは思っているのですが……。 ダウン症児と疑う身体的特徴や疾患は? ダウン症は染色体異常の中でもっとも頻度の高い疾患といわれています。特徴的な顔貌は、目がつり上がっている、鼻が大きめ、舌が長いなど。顔以外では「猿線」といって、手相が横に1本の線になっているような特徴が見られます。 ミルクについては、確かにダウン症児の場合、飲みが悪くなることが多いようです。 また、担当医の先生から「心臓疾患もある」というご説明があったようですが、ダウン症の子というのは心臓の病気や血液の病気などを合併することも多いので、顔つきと心臓の病気、両方の要素があることから、疑いという形になったのではないでしょうか。 子どもがダウン症になる確率はどれくらい? お子さんがダウン症になる確率は35歳で380人に1人、40歳で100人に1人といわれており、高齢になればなるほどその確率は上がっていきます。 年齢の要素が一番大きいのですが、それ以外では、今まで生まれた子に染色体異常の子がいる、あるいはご両親に染色体の転座があったりすると、リスクが高まることがあります。 確定診断は必要ですか? 顔つきはあくまでも人の印象で、結果的にその子の個性の範囲内だったということもあるので、顔貌だけでダウン症だと診断することはありません。確定診断をするには、採血による染色体検査を行うことになります。 現状、健康に問題がないのなら、その検査を絶対にしなければいけないかどうかの判断は難しいのですが、心臓疾患を持っているというのが気になります。心臓の病気も染色体異常がある子とない子とでは予後が変わってくることもあるので、検査をするかしないか、必要なのかどうかも含め、一度相談だけはしっかりされることをおすすめします。 村林先生より まとめ ダウン症の疑いがある場合、まずご両親に詳しくご説明して、染色体検査という流れになるかと思います。検査結果が出るのは1ヵ月、もしくはそれ以上かかることも。戸惑いもあると思いますが、この間、ご家族でもきちんと話し合い、気持ちを確認しておくことが大切だと思います。 [無料]気軽にご相談ください お話を伺った先生のご紹介 村林 奈緒 先生(俵IVFクリニック) 浜松医科大学、三重大学大学院医学系研究科(博士課程)卒業。浜松医科大学「生殖周産期医学講座」准教授。俵IVFクリニックでは不妊治療全般に加え、毎週月曜日・木曜日の午後、生殖周産期外来(妊娠初期の健康管理)を担当。 ≫ 俵IVFクリニック
2017.10.3
専門医Q&A 子育て・教育
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子どもが癒合歯と診断され悩んでいます
子どもが癒合歯と診断され悩んでいます 2017/10/2 斎藤 敏昭 先生(大名矯正歯科クリニック) 癒合歯とは?その問題点は 癒合歯(ゆごうし)とは耳慣れない言葉ですが、小児歯科の世界では決して珍しい事例ではありません。出現率は4%という報告もあり、つまり1クラス40人のうち1~2人は癒合歯の子どもがいる計算です。歯肉の中で歯の卵である「歯胚」が成長して乳歯になるのですが、その歯胚のときに原因不明で隣同士の歯がくっつき、そのまま生えてくる状態が癒合歯です。癒合歯を見つけたとしても大きな問題はありませんが、あえて言うなら歯の見た目に少し違和感があるかもしれません。咀嚼にもほとんど影響はなく、歯磨きをしっかりしていれば虫歯になりやすいわけでもありません。 癒合歯で一番考えるべきは次の歯、つまり乳歯が抜けた後に生えてくる永久歯が欠損している場合があるということです。2本生えるべき所に1本だけという方が半数近くの確率でおられるのが特徴です。 なぜ癒合歯になるのか その昔、縄文時代の頃の私たちは硬いものを食べ、顎が発達していたこともあり「親知らず」を含めて32本の永久歯がしっかりはえて機能していたそうです。しかし火を使い始め、食べ物が変わっていくにつれ、顎がどんどん小さくなり乱ぐい歯になってきました。このように歯は生活習慣によってどんどん変化していきます。本来の歯が揃ったままなら現代人の顎におさまりきらないでしょう。そこで親知らずは生えて来にくくなり、欠損歯の子どもが増えてきたのではという説もあります。つまり歯が癒合したり、欠損することは進化の一つであるという考えもあります。ちなみに、癒合歯になりやすいのは下顎の前歯が多いと言われています。 癒合歯を見つけたら何をしたらいい? 乳歯の時にはあまり気に病むことはありません。5~6歳の生え変わりの時期がポイントです。ただ、顎が小さくなってきている原因と考えられる食物の軟性化は時代の流れでどうしようもないことです。そこで、少しでも固いものを噛む習慣をつけることが大切だと思います。小さいころから食物をよく噛み、固い食物もバランスよく食べる習慣をつけることが必要です。その上で、歯の生え変わりの時期には、虫歯の予防と一緒に咬み合わせのチェックも習慣づけてください。小学校にあがったらレントゲンをとり、次の歯の様子を確認しましょう。この時に、乳歯を抜く、そのまま様子を見るなど専門家が判断します。もし癒合歯のあとが欠損歯の可能性であれば、その後矯正をしたり、差し歯をするなどの方法があります。 実は私も下顎の歯が2本少ないんです。けれど綺麗に収まって見た目に違和感がないところをみると、私はこのほうがいいと進化したのでしょう(笑)。私は「癒合歯は個性」だと思っています。背が高い低い、天然パーマである、二重瞼である。それと同じ個性に過ぎません。癒合歯だから永久歯が欠損するかも…と思い悩まず、その子の個性であり必要な進化である、とおおらかに受け止め、生え変わりの時期はなるべくしっかりと様子を見守ってください。 斎藤先生より まとめ お子様の癒合歯について大変お悩みの方も多いそうですが、妊婦時代の過ごし方のせいなどで癒合歯になるわけではなく、原因は不明です。日本人の半数は乱ぐい歯といって歯がガタガタで、その場合、健康な歯を何本か抜いて矯正することもよくあります。もし癒合歯のあとに永久歯が生えてこなかったとしてもそれを生かして歯並びを治せることもあり、前向きな気持ちも大切です。まずは5~6歳、つぎは小学校6年生くらいが歯並びのチェック時期。親子でお気軽にクリニックに相談してください。 お話を伺った先生のご紹介 斎藤 敏昭 先生 (大名矯正歯科クリニック) 九州歯科大卒。歯学博士。日本大学歯学部矯正学教室、神奈川歯科大学歯科矯正学教室を経て福岡歯科大学講師。福岡市矯正歯科専門医院副医院長から2008年に大名矯正歯科クリニックをオープン。「笑顔は、その人だけではなく周りの人を幸せにする」をモットーに最新・最良の矯正治療を提供。 子どもが癒合歯と診断され悩んでいます 2017/10/2 斎藤 敏昭 先生(大名矯正歯科クリニック) 癒合歯とは?その問題点は 癒合歯(ゆごうし)とは耳慣れない言葉ですが、小児歯科の世界では決して珍しい事例ではありません。出現率は4%という報告もあり、つまり1クラス40人のうち1~2人は癒合歯の子どもがいる計算です。歯肉の中で歯の卵である「歯胚」が成長して乳歯になるのですが、その歯胚のときに原因不明で隣同士の歯がくっつき、そのまま生えてくる状態が癒合歯です。癒合歯を見つけたとしても大きな問題はありませんが、あえて言うなら歯の見た目に少し違和感があるかもしれません。咀嚼にもほとんど影響はなく、歯磨きをしっかりしていれば虫歯になりやすいわけでもありません。 癒合歯で一番考えるべきは次の歯、つまり乳歯が抜けた後に生えてくる永久歯が欠損している場合があるということです。2本生えるべき所に1本だけという方が半数近くの確率でおられるのが特徴です。 なぜ癒合歯になるのか その昔、縄文時代の頃の私たちは硬いものを食べ、顎が発達していたこともあり「親知らず」を含めて32本の永久歯がしっかりはえて機能していたそうです。しかし火を使い始め、食べ物が変わっていくにつれ、顎がどんどん小さくなり乱ぐい歯になってきました。このように歯は生活習慣によってどんどん変化していきます。本来の歯が揃ったままなら現代人の顎におさまりきらないでしょう。そこで親知らずは生えて来にくくなり、欠損歯の子どもが増えてきたのではという説もあります。つまり歯が癒合したり、欠損することは進化の一つであるという考えもあります。ちなみに、癒合歯になりやすいのは下顎の前歯が多いと言われています。 癒合歯を見つけたら何をしたらいい? 乳歯の時にはあまり気に病むことはありません。5~6歳の生え変わりの時期がポイントです。ただ、顎が小さくなってきている原因と考えられる食物の軟性化は時代の流れでどうしようもないことです。そこで、少しでも固いものを噛む習慣をつけることが大切だと思います。小さいころから食物をよく噛み、固い食物もバランスよく食べる習慣をつけることが必要です。その上で、歯の生え変わりの時期には、虫歯の予防と一緒に咬み合わせのチェックも習慣づけてください。小学校にあがったらレントゲンをとり、次の歯の様子を確認しましょう。この時に、乳歯を抜く、そのまま様子を見るなど専門家が判断します。もし癒合歯のあとが欠損歯の可能性であれば、その後矯正をしたり、差し歯をするなどの方法があります。 実は私も下顎の歯が2本少ないんです。けれど綺麗に収まって見た目に違和感がないところをみると、私はこのほうがいいと進化したのでしょう(笑)。私は「癒合歯は個性」だと思っています。背が高い低い、天然パーマである、二重瞼である。それと同じ個性に過ぎません。癒合歯だから永久歯が欠損するかも…と思い悩まず、その子の個性であり必要な進化である、とおおらかに受け止め、生え変わりの時期はなるべくしっかりと様子を見守ってください。 斎藤先生より まとめ お子様の癒合歯について大変お悩みの方も多いそうですが、妊婦時代の過ごし方のせいなどで癒合歯になるわけではなく、原因は不明です。日本人の半数は乱ぐい歯といって歯がガタガタで、その場合、健康な歯を何本か抜いて矯正することもよくあります。もし癒合歯のあとに永久歯が生えてこなかったとしてもそれを生かして歯並びを治せることもあり、前向きな気持ちも大切です。まずは5~6歳、つぎは小学校6年生くらいが歯並びのチェック時期。親子でお気軽にクリニックに相談してください。 お話を伺った先生のご紹介 斎藤 敏昭 先生 (大名矯正歯科クリニック) 九州歯科大卒。歯学博士。日本大学歯学部矯正学教室、神奈川歯科大学歯科矯正学教室を経て福岡歯科大学講師。福岡市矯正歯科専門医院副医院長から2008年に大名矯正歯科クリニックをオープン。「笑顔は、その人だけではなく周りの人を幸せにする」をモットーに最新・最良の矯正治療を提供。
2017.10.2
インタビュー 子育て・教育
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乳歯の歯並びが気になる…。いつ相談すれば良いですか?
乳歯の歯並びが気になる…。いつ相談すれば良いですか? 2017/9/21 秦雄 一郎 先生(はた矯正歯科) 乳歯で注意しておきたいこと 乳歯は生後6~7ヶ月ではえ始めます。その後2歳~2歳半くらいで上下合わせて20本生えそろいます。乳歯で注意しないといけないのが「歯の間が詰まっていること」、「受け口」、「歯の数の異常(欠損歯、過剰歯、癒合歯)」などです。 まず「歯の間が詰まっていること」、つまり歯全体がぎちぎちに詰まっていて隙間がない状態は一見問題なさそうに見えます。しかし乳歯の時期は、歯の間に隙間があるすきっ歯の状態が正常です。乳歯の間に隙間がないと乳歯より大きな永久歯のはえる隙間が不足します。結果的にガタガタの歯並びになりやすくなります。 「受け口」は下の歯が上の歯より前で噛んでいる状態で、下あごが前に突き出ることで噛み合わせの問題だけではなく、顔つきにも影響してきます。また「さしすせそ」などの発音がしにくく、語学の発育にも影響があります。受け口は遺伝も関係しますが、歯の生え方やおしゃぶりの癖など環境にも影響されます。 「欠損歯」は歯の本数が足りないこと、「過剰歯」は逆に多いことをいいます。原因はわかっていませんが、乳歯が欠損している子どもは永久歯も足りない場合があります。欠損歯の数はほとんど1~2本ですが、まれに5~6本足りないまま成長してしまうお子さんもおられます。過剰歯は並ぶことができずにガタガタに生えたり、生えることができずに骨の中に埋まったままになったりします。「癒合歯:ゆごうし」は、本来別々の歯がくっついて生えてくることをいいます。 注意しておきたいことを放置するとどうなる? 乳歯時代におおよそ将来の歯並びが見えるのは事実です。 「歯の間が詰まっている」お子さんは永久歯が口の中に収まりきらず、最後に生えかわる事が多い犬歯が前に出っ張り、八重歯になりやすいです。「受け口」は、成長につれて治るお子さんも一部いますが、そのままの方がほとんどです。子供のうちはあごの成長をコントロールする矯正治療が可能ですが、成長が落ち着く思春期以降は困難になるため外科手術を併用した矯正治療が必要になることもあります。「歯の数の異常(欠損歯、過剰歯、癒合歯)」は永久歯への正常な生え変わりが邪魔されるため、すきっ歯や、ガタガタの歯並びの原因になります。 予防はできないの? 歯の生える隙間の問題については、「良く噛む工夫」をすることで予防にもつながります。食事に加工食品が増えた結果「噛まなくなった」ことで歯の生える “あご”はどんどん小さくなっています。硬いものばかり食べるというのは現実的ではありませんので「よく噛む工夫」をしてはいかがでしょう。例えば食材を大きくカットすることで食べごたえも大きく変わりますし、いりこやナッツ、キシリトール入りのガムなどをおやつにするのもいいでしょう。よく噛んで唾液をたっぷり出すことも口腔内を健康に保つひとつの方法です。 専門家に相談するタイミングはいつ? 3歳児までは検診時になにかお子様の歯に問題があれば必ず指摘があると思います。3,4歳児以降なら歯科医院での診察も十分可能ですので、何か気になることがあればその時点でお近くの歯科医や矯正専門医へご相談ください。5~6歳ごろには永久歯が下の前歯から生えてきます。歯並びに大変気を使うアメリカでは、7歳になるとまず1度矯正専門医に診てもらうそうです。そこで問題が見つかれば、治療や矯正をはじめます。歯並びに問題があると虫歯や歯周病などにかかりやすく将来にわたって歯の問題で苦労する可能性が高くなります。理容室で髪を切るように、お子様も気軽に歯科医院に行ってほしいですね。 歯のケアで何か自分でできることはある? まれに歯肉炎など歯茎に問題があるお子様も。歯ブラシをえんぴつのように持ち、歯茎に圧力をかけず優しく磨きましょう。食事のあと30分たってからフッ素入りの歯磨きを使ってください。乳幼児はガーゼで優しく歯をふくだけで。そんな日常のケアとこまめなクリニック通いを心がけてみてください。 お話を伺った先生のご紹介 秦 雄一郎 先生 (はた矯正歯科) 福岡歯科大卒。歯学博士。福岡歯科大学講師から伊東歯科口腔病院矯正歯科部長を経て2017年にはた矯正歯科をオープン。矯正歯科医師だった父の遺志を継ぎ「地元である福岡の多くの方々の歯並びが美しくなり、豊かな生活が送れるように全力でがんばります」 乳歯の歯並びが気になる…。いつ相談すれば良いですか? 2017/9/21 秦雄 一郎 先生(はた矯正歯科) 乳歯で注意しておきたいこと 乳歯は生後6~7ヶ月ではえ始めます。その後2歳~2歳半くらいで上下合わせて20本生えそろいます。乳歯で注意しないといけないのが「歯の間が詰まっていること」、「受け口」、「歯の数の異常(欠損歯、過剰歯、癒合歯)」などです。 まず「歯の間が詰まっていること」、つまり歯全体がぎちぎちに詰まっていて隙間がない状態は一見問題なさそうに見えます。しかし乳歯の時期は、歯の間に隙間があるすきっ歯の状態が正常です。乳歯の間に隙間がないと乳歯より大きな永久歯のはえる隙間が不足します。結果的にガタガタの歯並びになりやすくなります。 「受け口」は下の歯が上の歯より前で噛んでいる状態で、下あごが前に突き出ることで噛み合わせの問題だけではなく、顔つきにも影響してきます。また「さしすせそ」などの発音がしにくく、語学の発育にも影響があります。受け口は遺伝も関係しますが、歯の生え方やおしゃぶりの癖など環境にも影響されます。 「欠損歯」は歯の本数が足りないこと、「過剰歯」は逆に多いことをいいます。原因はわかっていませんが、乳歯が欠損している子どもは永久歯も足りない場合があります。欠損歯の数はほとんど1~2本ですが、まれに5~6本足りないまま成長してしまうお子さんもおられます。過剰歯は並ぶことができずにガタガタに生えたり、生えることができずに骨の中に埋まったままになったりします。「癒合歯:ゆごうし」は、本来別々の歯がくっついて生えてくることをいいます。 注意しておきたいことを放置するとどうなる? 乳歯時代におおよそ将来の歯並びが見えるのは事実です。 「歯の間が詰まっている」お子さんは永久歯が口の中に収まりきらず、最後に生えかわる事が多い犬歯が前に出っ張り、八重歯になりやすいです。「受け口」は、成長につれて治るお子さんも一部いますが、そのままの方がほとんどです。子供のうちはあごの成長をコントロールする矯正治療が可能ですが、成長が落ち着く思春期以降は困難になるため外科手術を併用した矯正治療が必要になることもあります。「歯の数の異常(欠損歯、過剰歯、癒合歯)」は永久歯への正常な生え変わりが邪魔されるため、すきっ歯や、ガタガタの歯並びの原因になります。 予防はできないの? 歯の生える隙間の問題については、「良く噛む工夫」をすることで予防にもつながります。食事に加工食品が増えた結果「噛まなくなった」ことで歯の生える “あご”はどんどん小さくなっています。硬いものばかり食べるというのは現実的ではありませんので「よく噛む工夫」をしてはいかがでしょう。例えば食材を大きくカットすることで食べごたえも大きく変わりますし、いりこやナッツ、キシリトール入りのガムなどをおやつにするのもいいでしょう。よく噛んで唾液をたっぷり出すことも口腔内を健康に保つひとつの方法です。 専門家に相談するタイミングはいつ? 3歳児までは検診時になにかお子様の歯に問題があれば必ず指摘があると思います。3,4歳児以降なら歯科医院での診察も十分可能ですので、何か気になることがあればその時点でお近くの歯科医や矯正専門医へご相談ください。5~6歳ごろには永久歯が下の前歯から生えてきます。歯並びに大変気を使うアメリカでは、7歳になるとまず1度矯正専門医に診てもらうそうです。そこで問題が見つかれば、治療や矯正をはじめます。歯並びに問題があると虫歯や歯周病などにかかりやすく将来にわたって歯の問題で苦労する可能性が高くなります。理容室で髪を切るように、お子様も気軽に歯科医院に行ってほしいですね。 歯のケアで何か自分でできることはある? まれに歯肉炎など歯茎に問題があるお子様も。歯ブラシをえんぴつのように持ち、歯茎に圧力をかけず優しく磨きましょう。食事のあと30分たってからフッ素入りの歯磨きを使ってください。乳幼児はガーゼで優しく歯をふくだけで。そんな日常のケアとこまめなクリニック通いを心がけてみてください。 お話を伺った先生のご紹介 秦 雄一郎 先生 (はた矯正歯科) 福岡歯科大卒。歯学博士。福岡歯科大学講師から伊東歯科口腔病院矯正歯科部長を経て2017年にはた矯正歯科をオープン。矯正歯科医師だった父の遺志を継ぎ「地元である福岡の多くの方々の歯並びが美しくなり、豊かな生活が送れるように全力でがんばります」
2017.9.21
インタビュー 子育て・教育
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赤ちゃんの皮膚トラブル、予防と対策は?
かぶれやブツブツできた赤い湿疹など、赤ちゃんの皮膚トラブルにどのように対処していけばいいのでしょうか。なぜ起こるのか、その原因や毎日の生活の中で気をつけていくポイントなどについて、永井マザーズホスピタル副院長の堤清明先生に詳しいお話を伺いました。 お話を伺った先生のご紹介 堤 清明 先生 (永井マザーズホスピタル副院長) 形成外科医師・産婦人科医師。昭和大学医学部卒業、昭和大学大学院医学研究科(形成外科)卒業。院長である永井泰先生からの厚い信頼を受けて、勤務は今年14年目に。現在、大学生と高校生の父親でもある堤先生は、紫外線対策など、お子さんがまだ小さな頃から肌の健康に気を配ってきたそうです。 新生児期は皮脂のバランスがうまくとれないことも 初めて赤ちゃんに接する新米ママにとって、湿疹やかぶれも心配されるトラブルの1つだと思います。 基本的に人間は生物として生まれてきて、その後は外界の刺激に対して自分の体の中で何とかしていこうという機能が備わっています。しかし、新生児の場合、生まれてすぐ、周りの環境にまだなじんでいない状況の時に、ちょっとした皮膚トラブルを起こす場合があります。よく見られるケースは「脂漏性湿疹」と「おむつかぶれ」の2つではないでしょうか。脂漏性湿疹は生後4ヵ月頃までに見られることが多い湿疹で、皮脂のバランスがうまくとれないことによって起こります。過剰に分泌された皮脂が肌の表面や毛穴に溜まってしまい、黄色いかさぶたのようなものができたり、おでこや頬などにフケのようなものができたりするんですね。 おむつかぶれはおむつを替える間隔が開いてしまったり、汗をかく夏場に見られることが多いようです。もともとは乾燥する場所がおむつをすることで乾きにくくなり、それにより接触性皮膚炎を引き起こしてしまう。おむつが触れる部分が炎症を起こし、小さな発疹ができたり、赤くただれて痛みが伴うことも。 これらのトラブルのほかに、季節性として梅雨時には皮膚の感染症が増えるといわれています。真菌、いわゆる皮膚のカビが大人だけではなく、赤ちゃんにもできることがあるんですね。すべての赤ちゃんに発症するわけではありませんが、免疫力が下がっていたり、清潔が保たれていない時にそういったカビによる皮膚炎を起こすこともあります。 皮膚トラブルは毎日の生活の中でうまく予防しましょう 炎症によるただれや痛みがひどかったり、何日も治らないようなら医療機関の受診が必要になります。 肌トラブルのほとんどが一過性のものですので、脂漏性湿疹にしても、生まれてまもなくから1年の間には治ってしまいます。徐々に皮脂や免疫のバランスが取れてくるので、大抵の皮膚トラブルは時間の経過とともに良くなっていくので、それほど心配することはないでしょう。 ただ、問題はないといっても、大人と同様に湿疹やかぶれは赤ちゃんにとって不快なはず。 また、近年、アトピーや食物アレルギーが増加傾向にあり、皮膚から異物が入ることがわかったのでスキンケアを意識することも大切です。 神経質になる必要はありませんが、毎日の生活の中でうまく予防していければそれにこしたことはありません。以下に簡単に予防ポイントを挙げたので、参考にしてみてください。 ●掃除をこまめにするなど、部屋の中を清潔に保つ ●真冬や梅雨時などは室内を適度な湿度にキープ ●外出する時は日焼け止めクリームを塗るなど、紫外線対策を ●保湿剤を塗って肌にベールを張り、バリアを作っておく 保湿剤選びはまずママが使って快適なものを 保湿剤については、赤ちゃん用のものもたくさん市販されていて、どれを選ぼうか迷う人もいると思いますが、まずはお母さんが使ってみて、使い心地を試してみてはどうでしょうか。ベタベタしたり、香りが強いものは大人でも嫌ですよね。 当院では赤ちゃんを出産された方に“新米ママセット”を差し上げているのですが、その中に「ファムズベビー」という保湿剤も入れさせていただいています。 こちらの保湿剤は安全テスト・低刺激テスト実施済みのもので、当院のスタッフも実際に使っているもの。塗った直後でもサラッとしていてベタつきがなく、匂いもありません。院内ではデリケートな作業が多い胚培養士も愛用しています。 「ファムズベビー」は脂漏性湿疹、おむつかぶれ、乾燥肌、よだれかぶれ、あせも、アトピーなど様々な肌トラブルのケアにもおすすめできる商品だと思います。 機能性や安全性はもちろん、赤ちゃんにもママにも使い心地が良い保湿剤を選んで、快適に肌トラブルを予防していただきたいですね。 お話を伺った先生のご紹介 永井 泰 先生(永井マザーズホスピタル) 東京医科大学医学部卒業。産婦人科・麻酔科認定医。1989年、埼玉県三郷市に開院。さらに環境を整え、より良い医療を提供するために、2015年に診療所から病院へ改組。産科、婦人科をはじめ、不妊治療、形成・美容外科、小児科と、女性が生涯関わる総合的な医療を、温かく、優しい環境の中で提供。 ≫ 永井マザーズホスピタル かぶれやブツブツできた赤い湿疹など、赤ちゃんの皮膚トラブルにどのように対処していけばいいのでしょうか。なぜ起こるのか、その原因や毎日の生活の中で気をつけていくポイントなどについて、永井マザーズホスピタル副院長の堤清明先生に詳しいお話を伺いました。 お話を伺った先生のご紹介 堤 清明 先生 (永井マザーズホスピタル副院長) 形成外科医師・産婦人科医師。昭和大学医学部卒業、昭和大学大学院医学研究科(形成外科)卒業。院長である永井泰先生からの厚い信頼を受けて、勤務は今年14年目に。現在、大学生と高校生の父親でもある堤先生は、紫外線対策など、お子さんがまだ小さな頃から肌の健康に気を配ってきたそうです。 新生児期は皮脂のバランスがうまくとれないことも 初めて赤ちゃんに接する新米ママにとって、湿疹やかぶれも心配されるトラブルの1つだと思います。 基本的に人間は生物として生まれてきて、その後は外界の刺激に対して自分の体の中で何とかしていこうという機能が備わっています。しかし、新生児の場合、生まれてすぐ、周りの環境にまだなじんでいない状況の時に、ちょっとした皮膚トラブルを起こす場合があります。よく見られるケースは「脂漏性湿疹」と「おむつかぶれ」の2つではないでしょうか。脂漏性湿疹は生後4ヵ月頃までに見られることが多い湿疹で、皮脂のバランスがうまくとれないことによって起こります。過剰に分泌された皮脂が肌の表面や毛穴に溜まってしまい、黄色いかさぶたのようなものができたり、おでこや頬などにフケのようなものができたりするんですね。 おむつかぶれはおむつを替える間隔が開いてしまったり、汗をかく夏場に見られることが多いようです。もともとは乾燥する場所がおむつをすることで乾きにくくなり、それにより接触性皮膚炎を引き起こしてしまう。おむつが触れる部分が炎症を起こし、小さな発疹ができたり、赤くただれて痛みが伴うことも。 これらのトラブルのほかに、季節性として梅雨時には皮膚の感染症が増えるといわれています。真菌、いわゆる皮膚のカビが大人だけではなく、赤ちゃんにもできることがあるんですね。すべての赤ちゃんに発症するわけではありませんが、免疫力が下がっていたり、清潔が保たれていない時にそういったカビによる皮膚炎を起こすこともあります。 皮膚トラブルは毎日の生活の中でうまく予防しましょう 炎症によるただれや痛みがひどかったり、何日も治らないようなら医療機関の受診が必要になります。 肌トラブルのほとんどが一過性のものですので、脂漏性湿疹にしても、生まれてまもなくから1年の間には治ってしまいます。徐々に皮脂や免疫のバランスが取れてくるので、大抵の皮膚トラブルは時間の経過とともに良くなっていくので、それほど心配することはないでしょう。 ただ、問題はないといっても、大人と同様に湿疹やかぶれは赤ちゃんにとって不快なはず。 また、近年、アトピーや食物アレルギーが増加傾向にあり、皮膚から異物が入ることがわかったのでスキンケアを意識することも大切です。 神経質になる必要はありませんが、毎日の生活の中でうまく予防していければそれにこしたことはありません。以下に簡単に予防ポイントを挙げたので、参考にしてみてください。 ●掃除をこまめにするなど、部屋の中を清潔に保つ ●真冬や梅雨時などは室内を適度な湿度にキープ ●外出する時は日焼け止めクリームを塗るなど、紫外線対策を ●保湿剤を塗って肌にベールを張り、バリアを作っておく 保湿剤選びはまずママが使って快適なものを 保湿剤については、赤ちゃん用のものもたくさん市販されていて、どれを選ぼうか迷う人もいると思いますが、まずはお母さんが使ってみて、使い心地を試してみてはどうでしょうか。ベタベタしたり、香りが強いものは大人でも嫌ですよね。 当院では赤ちゃんを出産された方に“新米ママセット”を差し上げているのですが、その中に「ファムズベビー」という保湿剤も入れさせていただいています。 こちらの保湿剤は安全テスト・低刺激テスト実施済みのもので、当院のスタッフも実際に使っているもの。塗った直後でもサラッとしていてベタつきがなく、匂いもありません。院内ではデリケートな作業が多い胚培養士も愛用しています。 「ファムズベビー」は脂漏性湿疹、おむつかぶれ、乾燥肌、よだれかぶれ、あせも、アトピーなど様々な肌トラブルのケアにもおすすめできる商品だと思います。 機能性や安全性はもちろん、赤ちゃんにもママにも使い心地が良い保湿剤を選んで、快適に肌トラブルを予防していただきたいですね。 お話を伺った先生のご紹介 永井 泰 先生(永井マザーズホスピタル) 東京医科大学医学部卒業。産婦人科・麻酔科認定医。1989年、埼玉県三郷市に開院。さらに環境を整え、より良い医療を提供するために、2015年に診療所から病院へ改組。産科、婦人科をはじめ、不妊治療、形成・美容外科、小児科と、女性が生涯関わる総合的な医療を、温かく、優しい環境の中で提供。 ≫ 永井マザーズホスピタル
2017.4.21
コラム 子育て・教育
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乳幼児突然死症候群(SIDS)
乳幼児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆もないまま乳幼児が突然、死にいたる病気です。 乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで元気だった赤ちゃんがある日突然、何の予兆もなく主に寝ている間に突然死亡してしまう病気です。SIDSかどうかの診断は、死亡後の剖検(解剖と検査)と状況調査によって行われます。もし、剖検によって心疾患や窒息、事故が原因となれば、SIDSと見なされません。どうにも原因がわからないということが立証されて初めてSIDSと診断される。SIDSは亡くなった乳幼児につけられる病名なのです。 *急死を説明しうる基礎疾患が存在する場合や明らかな外因死を除く **解剖がなされない場合は診断が不可能であり、死因は「12.不詳」とする 出展:乳幼児突然死症候群(SIDS)診断ガイドライン(第2版) 日本での発症頻度は出生6000~7000人に1人と推定されます。生後2カ月から6カ月の乳児に多いですが、まれに1歳以上でも発症しています。 リスクを避けるための予防策は3つ SIDSの発症原因は残念ながらまだわかっていません。しかし、アメリカの学会の研究などによって以下の3つを守ることで発症のリスクを下げられるのではないかと言われるようになってきました。 1寝返りができない間は、うつぶせ寝を避ける うつぶせ寝の方があおむけ寝に比べてSIDSの発症率が高いという研究結果が出ています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、できるだけうつぶせ寝を避け、あおむけに寝かせましょう。ただし、うつぶせ寝をしている赤ちゃんがみんなSIDSになるわけではなく、あくまでリスクを避けるための策としてとらえてください。 2たばこをやめる 両親が喫煙していると、していない場合よりSIDSになる確率が高いという研究結果も出ています。母親自体の喫煙はもちろん、周囲の副流煙も害をおよぼす可能性があります。身近な方々にも協力してもらいましょう。 3できるだけ母乳で育てる これもあくまで比率の問題ですが、母乳で育てている赤ちゃんの方が人工乳の赤ちゃんよりSIDSを発症する確率が低いと言われています。ただ、何らかの理由で母乳育児ができなかったり、継続できない場合もありますし、人工乳でたくましく育つ赤ちゃんももちろんいます。それほど神経質にならなくていいです。あくまで「できたら」くらいの感覚でとらえてください。 そのほか、授乳中の母親の飲酒、添い寝がよくないなどと言われています。飲酒は確かに良くないかも知れませんが、添い寝に関して根拠はなく、それを避けたからと言って本当に予防になっているかどうかはわからないのが現状です。 SIDSの前状態と言われている※BRUEに気をつける もう一つ突然、乳幼児の命を脅かす緊急症状として、乳幼児突発性危急事態(BRUE)があります。突然心肺停止状態や無呼吸の状態になったり、顔面蒼白、チアノーゼ(血液中の酸素欠乏)といった症状に陥ってしまうものです。 SIDSの前状態であろうと言われています。こちらはその瞬間を見逃さなければ、助けることは可能です。 対策としては乳幼児の蘇生術を学んでおくことです。 赤ちゃんの人工呼吸と心臓マッサージの方法は頭に入れておきましょう。また、緊急事態には人を呼ぶ、救急車を呼ぶことが大切だと頭に入れておきます。赤ちゃんの蘇生術は、地域やかかりつけの産院主催の産前教育などで学んでおきましょう。 ※BRUE(Brief Resolved Unexplained Events)、2016年にかつてのALTE(apparent life-threatening event)から名称と定義が変更されました。 小林先生より まとめ SIDSは本当に原因がわからず、何をどうすればいいという予防策はありません。しかし、リスクを下げるための方法として上記3つは頭に入れておいてください。また、その前状態と言われているBRUEは対処次第で命を助けることができます。万が一の時、冷静に対処できるようにしておくためにも事前に赤ちゃんの蘇生術は学んでおきましょう。 お話を伺った先生のご紹介 小林賢司 (モザイクこどもクリニック) 神奈川県出身。東京医科歯科大学医学部卒。同大学附属病院小児科入局。同病院で小児科研修。国保旭中央病院新生児集中治療科、取手協同病院(現取手医療センター)小児科、土浦協同病院小児科、榊原記念病院小児循環器科、横浜市立みなと赤十字病院小児科、太田総合病院小児科、東京ベイ浦安市川医療センター小児科勤務を経て、平成27年、モザイクこどもクリニック開院。専門は小児一般診療(感染症、アレルギー)、小児循環器領域。趣味はテニスとプロ野球観戦。ベイスターズのファン。 乳幼児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆もないまま乳幼児が突然、死にいたる病気です。 乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで元気だった赤ちゃんがある日突然、何の予兆もなく主に寝ている間に突然死亡してしまう病気です。SIDSかどうかの診断は、死亡後の剖検(解剖と検査)と状況調査によって行われます。もし、剖検によって心疾患や窒息、事故が原因となれば、SIDSと見なされません。どうにも原因がわからないということが立証されて初めてSIDSと診断される。SIDSは亡くなった乳幼児につけられる病名なのです。 *急死を説明しうる基礎疾患が存在する場合や明らかな外因死を除く **解剖がなされない場合は診断が不可能であり、死因は「12.不詳」とする 出展:乳幼児突然死症候群(SIDS)診断ガイドライン(第2版) 日本での発症頻度は出生6000~7000人に1人と推定されます。生後2カ月から6カ月の乳児に多いですが、まれに1歳以上でも発症しています。 リスクを避けるための予防策は3つ SIDSの発症原因は残念ながらまだわかっていません。しかし、アメリカの学会の研究などによって以下の3つを守ることで発症のリスクを下げられるのではないかと言われるようになってきました。 1寝返りができない間は、うつぶせ寝を避ける うつぶせ寝の方があおむけ寝に比べてSIDSの発症率が高いという研究結果が出ています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、できるだけうつぶせ寝を避け、あおむけに寝かせましょう。ただし、うつぶせ寝をしている赤ちゃんがみんなSIDSになるわけではなく、あくまでリスクを避けるための策としてとらえてください。 2たばこをやめる 両親が喫煙していると、していない場合よりSIDSになる確率が高いという研究結果も出ています。母親自体の喫煙はもちろん、周囲の副流煙も害をおよぼす可能性があります。身近な方々にも協力してもらいましょう。 3できるだけ母乳で育てる これもあくまで比率の問題ですが、母乳で育てている赤ちゃんの方が人工乳の赤ちゃんよりSIDSを発症する確率が低いと言われています。ただ、何らかの理由で母乳育児ができなかったり、継続できない場合もありますし、人工乳でたくましく育つ赤ちゃんももちろんいます。それほど神経質にならなくていいです。あくまで「できたら」くらいの感覚でとらえてください。 そのほか、授乳中の母親の飲酒、添い寝がよくないなどと言われています。飲酒は確かに良くないかも知れませんが、添い寝に関して根拠はなく、それを避けたからと言って本当に予防になっているかどうかはわからないのが現状です。 SIDSの前状態と言われている※BRUEに気をつける もう一つ突然、乳幼児の命を脅かす緊急症状として、乳幼児突発性危急事態(BRUE)があります。突然心肺停止状態や無呼吸の状態になったり、顔面蒼白、チアノーゼ(血液中の酸素欠乏)といった症状に陥ってしまうものです。 SIDSの前状態であろうと言われています。こちらはその瞬間を見逃さなければ、助けることは可能です。 対策としては乳幼児の蘇生術を学んでおくことです。 赤ちゃんの人工呼吸と心臓マッサージの方法は頭に入れておきましょう。また、緊急事態には人を呼ぶ、救急車を呼ぶことが大切だと頭に入れておきます。赤ちゃんの蘇生術は、地域やかかりつけの産院主催の産前教育などで学んでおきましょう。 ※BRUE(Brief Resolved Unexplained Events)、2016年にかつてのALTE(apparent life-threatening event)から名称と定義が変更されました。 小林先生より まとめ SIDSは本当に原因がわからず、何をどうすればいいという予防策はありません。しかし、リスクを下げるための方法として上記3つは頭に入れておいてください。また、その前状態と言われているBRUEは対処次第で命を助けることができます。万が一の時、冷静に対処できるようにしておくためにも事前に赤ちゃんの蘇生術は学んでおきましょう。 お話を伺った先生のご紹介 小林賢司 (モザイクこどもクリニック) 神奈川県出身。東京医科歯科大学医学部卒。同大学附属病院小児科入局。同病院で小児科研修。国保旭中央病院新生児集中治療科、取手協同病院(現取手医療センター)小児科、土浦協同病院小児科、榊原記念病院小児循環器科、横浜市立みなと赤十字病院小児科、太田総合病院小児科、東京ベイ浦安市川医療センター小児科勤務を経て、平成27年、モザイクこどもクリニック開院。専門は小児一般診療(感染症、アレルギー)、小児循環器領域。趣味はテニスとプロ野球観戦。ベイスターズのファン。
2017.4.20
コラム 子育て・教育
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幸せになる脳はスキンシップで育つ! ~後編~
幸せになる脳はスキンシップで育つ!~後編~ 皮膚と脳の関係に詳しい桜美林大学の山口創先生に、スキンシップの大切さをお聞きしご紹介するコラム。前編では肌と肌が触れ合うことで“オキシトシン”というホルモンが脳から分泌され、心が穏やかになり人の気持ちがわかるようになることや、赤ちゃんの時にたくさん触れ合うことで、 オキシトシンが分泌しやすい脳が作られるというお話をお伺いしてきました。 後編では、成長に合わせた子どもとの触れ合い方について、引き続き老舗抱っこひもメーカー・ラッキー工業社長の樋口博之氏とともにお聞きしていきます。 山口創先生 プロフィール桜美林大学リベラルアーツ学群 教授。早稲田大学大学院 人間科学科研究科 博士課程修了。専攻は臨床心理学・身体心理学。早稲田大学人間総合研究センター助手、聖徳大学人文学部専任講師を経て現職。博士(人間科学)。臨床発達心理士。『子供の「脳」は肌にある (光文社新書)』『脳と体にいいことずくめのベビーマッサージ (PHPビジュアル実用BOOKS)』など著書多数。 ●1歳半を過ぎたら、子どもの求めに応じたスキンシップを 樋口氏:赤ちゃんの時はたくさん抱っこをしてあげるとよいということでしたが、子どもが大きくなってきたら、触れ合い方は変えていったほうがいいのでしょうか。 山口先生:1歳半を過ぎるころから、子どもは外の世界に興味を持ち始めます。親から少し離れて冒険をしようとします。この頃のスキンシップは子どもの興味や動きを妨げないよう、求めてきた時に抱っこしてあげるようにするといいですね。 しばらく抱きしめてあげると、子どもはそれで安心感を得て満足し、また一人で探索行動に出かけることができます。そして人の気持ちの理解できるようになります。求めてくるときには、何歳になっても抱きしめてあげてください。 樋口氏:リクエストがない限りは自由にさせてあげたほうがいいということですね。肌と肌が触れ合うことで自分が安心感を得られるだけでなく、人にも優しくなれるなら、幼稚園や保育園で「触れ合いタイム」とかを作ったらいいですね。 山口先生:スウェーデンでは手で相手の手や背中にやさしく触れる“タクティールケア”というマッサージを保育園全体でやっているんですよ。スウェーデンではオキシトシンも全員が知っているくらい有名な物質なんです。私もこれから日本でもこうした取り組みをしていこうと思っています。 ●思春期も大人になっても、触れ合うことは大切 樋口氏:海外では子どもが大きくなって、大人になってもハグしていますが、日本ではそういう習慣がないし、成長とともに触れるのも難しくなっていきます。女性同士は中学生や高校生でも手をつないだりしていますが、男性はできないですしね。 山口先生:思春期の頃になると、反抗的になる子もいて、なかなか親にスキンシップを求めてこなくなります。特に男の子だと自分から触れてくることもなくなります。ちょっとしたきっかけや手段があればいいですよね。 例えば、勉強を頑張っている子どもの頭をマッサージしてあげる、部活で頑張った子の手足をマッサージしてあげる、などです。「疲れたからお願い」と自分の肩を子どもにもんでもらうのもいいですね。 インドでは大人になるまでお母さんが息子の頭をアーユルベーダでマッサージしてあげるそうです。だからすごく親子の関係もいいし、インド人は頭脳も明晰ですよね。 樋口氏:大きくなってからも、触れ合うことで心を通い合わせることができるということなんですね。 素晴らしいですね。 山口先生:成長に合わせて触れ合い方を変え、ずっとスキンシップを続けていけるといいですね。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ 幸せになる脳はスキンシップで育つ!~後編~ 皮膚と脳の関係に詳しい桜美林大学の山口創先生に、スキンシップの大切さをお聞きしご紹介するコラム。前編では肌と肌が触れ合うことで“オキシトシン”というホルモンが脳から分泌され、心が穏やかになり人の気持ちがわかるようになることや、赤ちゃんの時にたくさん触れ合うことで、 オキシトシンが分泌しやすい脳が作られるというお話をお伺いしてきました。 後編では、成長に合わせた子どもとの触れ合い方について、引き続き老舗抱っこひもメーカー・ラッキー工業社長の樋口博之氏とともにお聞きしていきます。 山口創先生 プロフィール桜美林大学リベラルアーツ学群 教授。早稲田大学大学院 人間科学科研究科 博士課程修了。専攻は臨床心理学・身体心理学。早稲田大学人間総合研究センター助手、聖徳大学人文学部専任講師を経て現職。博士(人間科学)。臨床発達心理士。『子供の「脳」は肌にある (光文社新書)』『脳と体にいいことずくめのベビーマッサージ (PHPビジュアル実用BOOKS)』など著書多数。 ●1歳半を過ぎたら、子どもの求めに応じたスキンシップを 樋口氏:赤ちゃんの時はたくさん抱っこをしてあげるとよいということでしたが、子どもが大きくなってきたら、触れ合い方は変えていったほうがいいのでしょうか。 山口先生:1歳半を過ぎるころから、子どもは外の世界に興味を持ち始めます。親から少し離れて冒険をしようとします。この頃のスキンシップは子どもの興味や動きを妨げないよう、求めてきた時に抱っこしてあげるようにするといいですね。 しばらく抱きしめてあげると、子どもはそれで安心感を得て満足し、また一人で探索行動に出かけることができます。そして人の気持ちの理解できるようになります。求めてくるときには、何歳になっても抱きしめてあげてください。 樋口氏:リクエストがない限りは自由にさせてあげたほうがいいということですね。肌と肌が触れ合うことで自分が安心感を得られるだけでなく、人にも優しくなれるなら、幼稚園や保育園で「触れ合いタイム」とかを作ったらいいですね。 山口先生:スウェーデンでは手で相手の手や背中にやさしく触れる“タクティールケア”というマッサージを保育園全体でやっているんですよ。スウェーデンではオキシトシンも全員が知っているくらい有名な物質なんです。私もこれから日本でもこうした取り組みをしていこうと思っています。 ●思春期も大人になっても、触れ合うことは大切 樋口氏:海外では子どもが大きくなって、大人になってもハグしていますが、日本ではそういう習慣がないし、成長とともに触れるのも難しくなっていきます。女性同士は中学生や高校生でも手をつないだりしていますが、男性はできないですしね。 山口先生:思春期の頃になると、反抗的になる子もいて、なかなか親にスキンシップを求めてこなくなります。特に男の子だと自分から触れてくることもなくなります。ちょっとしたきっかけや手段があればいいですよね。 例えば、勉強を頑張っている子どもの頭をマッサージしてあげる、部活で頑張った子の手足をマッサージしてあげる、などです。「疲れたからお願い」と自分の肩を子どもにもんでもらうのもいいですね。 インドでは大人になるまでお母さんが息子の頭をアーユルベーダでマッサージしてあげるそうです。だからすごく親子の関係もいいし、インド人は頭脳も明晰ですよね。 樋口氏:大きくなってからも、触れ合うことで心を通い合わせることができるということなんですね。 素晴らしいですね。 山口先生:成長に合わせて触れ合い方を変え、ずっとスキンシップを続けていけるといいですね。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2017.3.27
コラム 子育て・教育
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幸せになる脳はスキンシップで育つ! ~前編~
幸せになる脳はスキンシップで育つ!~前編~ 「赤ちゃんとのスキンシップは大切」、「たくさん抱っこしてあげるといい」などと、よく耳にすると思いますが、実はそういわれるのには科学的な根拠があったのです。幼少期にたくさん触れ合うことで、赤ちゃんは大人になってもずっと心穏やかで、ストレスにも強くいられるのだとか。 皮膚と脳の関係について、老舗抱っこひもメーカー・ラッキー工業社長の樋口博之氏とともに 桜美林大学の山口創先生に詳しく教えていただきました。 山口創先生 プロフィール桜美林大学リベラルアーツ学群 教授。早稲田大学大学院 人間科学科研究科 博士課程修了。専攻は臨床心理学・身体心理学。早稲田大学人間総合研究センター助手、聖徳大学人文学部専任講師を経て現職。博士(人間科学)。臨床発達心理士。『子供の「脳」は肌にある (光文社新書)』『脳と体にいいことずくめのベビーマッサージ (PHPビジュアル実用BOOKS)』など著書多数。 ●スキンシップによって分泌される、愛情ホルモン「オキシトシン」 樋口氏:日本では戦後、アメリカの識者の影響から「赤ちゃんはあまり抱かずに育てたほうがよい」という指導を日本政府がしてきました。それが今は、アメリカでもヨーロッパでも「たくさん抱いてください」といっています。いつからそうなったのでしょうか。 山口先生:1970~80年頃には変わってきたと思います。日本は江戸時代位からずっと触れる育児をやってきました。ですからその変化には抵抗はなかったと思いますね。 樋口氏:抱っこしてあげること、触れ合うことにはどのような効果があるのですか? 山口先生:人は触れ合うことによって「オキシトシン」というホルモンが脳の視床下部で作られます。オキシトシンは心を安定させ、信頼感を高める作用があり、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれています。赤ちゃんは抱っこされることでオキシトシンが出て、ママを信頼し、幸せな気持ちになるのです。 また、オキシトシンが分泌されると、人の感情が読み取りやすくなります。赤ちゃんと触れ合うことでママのほうもオキシトシンが分泌されて、赤ちゃんの気持ちがわかり育児がしやすくなるという効果もあります。 生まれてから1年半くらいまでの間は、人を信頼し、愛おしいと感じる“愛着”を形成するとても大事な時期。この時期は特に、オキシトシンがたくさん出るように、赤ちゃんをいっぱい抱っこしてあげるといいですね。 ●「オキシトシン」の出やすい脳を子どもの頃に作ってあげよう 樋口氏:なかには赤ちゃんを抱くのが苦痛というお母さんもいると思います。最低どのくらい抱っこしてあげればよい、などの基準はありますか? 山口先生:スキンシップが大事だといっても、1日中ずっと抱っこしていなければいけないというわけではありません。オキシトシンは触れ合っていると10分くらいで増えてきます。効果は1時間くらい続きますので、1時間おきに10分しっかり触れ合いができれば大丈夫です。 その時におんぶをしてあげるのもおすすめです。おんぶは抱っこより重心の位置が安定して疲れにくいですし、肌と肌の触れ合いという観点でも密着度が高く、敏感なお母さんは背中で子どもの体調を感じ取れるとおっしゃいますね。 樋口氏:赤ちゃんのどこを触ってあげるといいというのはありますか? 山口先生:どこが効果的かという研究はないのですが、触れて気持ち良さを感じる神経というのはあり、その神経の密度は腕と顔に多くあります。 オキシトシンは肌と肌の触れ合いで最も出やすくなります。赤ちゃんの時にオキシトシンがよく出るようにしておくと、神経の配列がそのように作られ、大人になってもずっと心穏やかに人を信頼でき、ストレスにも強くいられるようになります。 ぜひたくさん触れてあげてもらいたいですね。 後編へ続く ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ 幸せになる脳はスキンシップで育つ!~前編~ 「赤ちゃんとのスキンシップは大切」、「たくさん抱っこしてあげるといい」などと、よく耳にすると思いますが、実はそういわれるのには科学的な根拠があったのです。幼少期にたくさん触れ合うことで、赤ちゃんは大人になってもずっと心穏やかで、ストレスにも強くいられるのだとか。 皮膚と脳の関係について、老舗抱っこひもメーカー・ラッキー工業社長の樋口博之氏とともに 桜美林大学の山口創先生に詳しく教えていただきました。 山口創先生 プロフィール桜美林大学リベラルアーツ学群 教授。早稲田大学大学院 人間科学科研究科 博士課程修了。専攻は臨床心理学・身体心理学。早稲田大学人間総合研究センター助手、聖徳大学人文学部専任講師を経て現職。博士(人間科学)。臨床発達心理士。『子供の「脳」は肌にある (光文社新書)』『脳と体にいいことずくめのベビーマッサージ (PHPビジュアル実用BOOKS)』など著書多数。 ●スキンシップによって分泌される、愛情ホルモン「オキシトシン」 樋口氏:日本では戦後、アメリカの識者の影響から「赤ちゃんはあまり抱かずに育てたほうがよい」という指導を日本政府がしてきました。それが今は、アメリカでもヨーロッパでも「たくさん抱いてください」といっています。いつからそうなったのでしょうか。 山口先生:1970~80年頃には変わってきたと思います。日本は江戸時代位からずっと触れる育児をやってきました。ですからその変化には抵抗はなかったと思いますね。 樋口氏:抱っこしてあげること、触れ合うことにはどのような効果があるのですか? 山口先生:人は触れ合うことによって「オキシトシン」というホルモンが脳の視床下部で作られます。オキシトシンは心を安定させ、信頼感を高める作用があり、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれています。赤ちゃんは抱っこされることでオキシトシンが出て、ママを信頼し、幸せな気持ちになるのです。 また、オキシトシンが分泌されると、人の感情が読み取りやすくなります。赤ちゃんと触れ合うことでママのほうもオキシトシンが分泌されて、赤ちゃんの気持ちがわかり育児がしやすくなるという効果もあります。 生まれてから1年半くらいまでの間は、人を信頼し、愛おしいと感じる“愛着”を形成するとても大事な時期。この時期は特に、オキシトシンがたくさん出るように、赤ちゃんをいっぱい抱っこしてあげるといいですね。 ●「オキシトシン」の出やすい脳を子どもの頃に作ってあげよう 樋口氏:なかには赤ちゃんを抱くのが苦痛というお母さんもいると思います。最低どのくらい抱っこしてあげればよい、などの基準はありますか? 山口先生:スキンシップが大事だといっても、1日中ずっと抱っこしていなければいけないというわけではありません。オキシトシンは触れ合っていると10分くらいで増えてきます。効果は1時間くらい続きますので、1時間おきに10分しっかり触れ合いができれば大丈夫です。 その時におんぶをしてあげるのもおすすめです。おんぶは抱っこより重心の位置が安定して疲れにくいですし、肌と肌の触れ合いという観点でも密着度が高く、敏感なお母さんは背中で子どもの体調を感じ取れるとおっしゃいますね。 樋口氏:赤ちゃんのどこを触ってあげるといいというのはありますか? 山口先生:どこが効果的かという研究はないのですが、触れて気持ち良さを感じる神経というのはあり、その神経の密度は腕と顔に多くあります。 オキシトシンは肌と肌の触れ合いで最も出やすくなります。赤ちゃんの時にオキシトシンがよく出るようにしておくと、神経の配列がそのように作られ、大人になってもずっと心穏やかに人を信頼でき、ストレスにも強くいられるようになります。 ぜひたくさん触れてあげてもらいたいですね。 後編へ続く ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2017.3.20
コラム 子育て・教育
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今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法
保育士・中島先生★ラッキー工業社長・樋口氏対談今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法 育児コラムシリーズでは、これまで元保育士の中島澄枝先生に何度かご登場いただき、災害時の子どもの守り方や、かしこい子に育てる幼少期のかかわり方、コミュニケーション能力を身につける方法などについてお話をお聞きしてきました。今回は中島先生のお話の総まとめとして、今の時代だからこそもう一度見直してほしい日本の伝統的な育児方法について、老舗抱っこひもメーカーであるラッキー工業社長の樋口博之氏と対談していただきました。 中島澄枝先生 プロフィール37年間名古屋市の公立保育園保育士を務める。退職後の現在はNPO法人名古屋コダーイセンターの理事として、子育て支援者向けのセミナーの開催や保育室の運営などを行い、よりよい知育について日々研究・実践している。≫ 子育て広場&カフェ もんもの木 中島●育児の方法は地球上に無限大に多様にあります。日本には昔から「おんぶ」という文化がありました。ある調査で、日本では800年前から「おんぶ」による育児を行っていたという資料もみつかっています。 第二次世界大戦中に日本を戦後統治するためにアメリカ情報局による日本研究がなされました。民族学者のルース・ベネディクトによって「菊と刀」にまとめられています。戦争を通して西洋人が体験した日本人の独特な思考や気質を浮き彫りにし、その中で「日本人はどう育てられてきたか」を解明しています。第12章「子供は学ぶ」の中で詳細に述べられている、「二重にした帯で、子どもの脇の下とお尻のところを支え、帯を母親の肩にかけて前に回し、腰の前のところで結ぶ。」(中略)「日本の嬰児は人の中で暮らすので、じきに利口そうな、興味ありげな顔つきになる。そして自分を背中におんぶしている年上の子供たちの遊戯を、遊んでいる当人と同じように楽しんでいるような様子をしめす。」など分析記述しています。日本のおんぶは赤ちゃんをしばりつけるのではなく、赤ちゃんが自分でバランスをとってしがみつくのをひもだけで支えているスタイルに際立った特徴があると他のアジアの民族との違いを主張しています。 もう少し古くは大森貝塚の発見で有名なモースは、1877年に来日しています。彼の日本での生活を書いた「日本その日その日」では「この子どもを背負うということは、至る処で見られる。婦人が5人いれば4人まで、子どもが6人いれば5人までが、必ず赤坊を背負っていることは誠に著しく目につく。(中略)赤坊が泣き叫ぶのを聞くことはめったになく、又私は今迄の所、お母さんが赤坊に対して癇癪を起こしているのを一度も見たことはない。私は世界中に日本ほど赤坊のために尽くす国はなく、また日本の赤坊ほどよい赤坊は世界中にないと確信する」と述べています。おんぶは赤ちゃんを精神的、身体的に発達させる重要な方法のですね。 樋口●おんぶは体と体が密着するから暖かく安心感もあるし、高い位置からお父さんお母さんと同じ目線で周りの世界を見る“共同注視”で、さまざまなことを体感し理解して習得していくことができます。素晴らしい育児法なのですが、昭和の中ごろにタレントが抱っこひもを使っている映像が流れたのをきっかけに「抱っこ」が大ブームになり、日本に昔からあった「おんぶ」のスタイルは今やとても少数派になってしまいました。 中島●それが子どもの体の発達への影響としていろいろなところに現れていますよね。股関節が硬くて開かない子が多い、「うんてい」という遊具でぶら下がって移動できない子がいる、腰が安定せず肩車に乗れない子がいる…。これらができるようになるための股関節の柔軟性や手でつかむ力、腰の安定性は、幼少期におんぶで培われるところが大きいんですよ。 集中力がない、人の気持ちがわからないなどの精神面や、歩きが遅いとか言葉が出てこないなど発達面で心配があるお母さんは、ぜひ日本の伝統的な育児法である「おんぶ」を取り入れてみてほしいですね。 樋口●一番の理想は素手でおんぶして、子どもが自分の力で這い上がってしがみついていることです。でもそれをいきなりやるのはハードルが高いですよね。だからまずはおんぶひもを使ってみるといいと思います。 中島●ただできれば腰ベルトタイプ抱っこひもないものを選んでいただきたいです。お母さんの腰の位置に子どものお尻が来るのでは子どもの頭の位置が母親の背中位置になって低すぎて、お母さんの肩越しに前方が見えなく、母親との“共同注視”ができないんですよ。肩越しに周りが見えるというのが理想的です。一番のお勧めはやはり昔からある一本帯ですね。 樋口●おんぶが苦手な人は赤ちゃんを後ろにもっていく瞬間が怖いといいます。そういう人には最初は足ぐりがついているタイプのおんぶひもを使ってみるのがいいと思います。足を入れてしまえば下に落ちないという安心感があります。それに慣れたら一本帯でのおんぶにチャレンジしていただきたいですね。慣れないうちは足ぐり付おんぶひも、慣れてきたら一本帯と熟練度に合わせて使い分けできるハイブリッドおんぶひもございますので、ご興味のある方は是非ラッキーまでお問い合わせください。(インターネット未掲載商品です。) jimu-lk@lucky-baby.co.jp ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご紹介より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「育児をテレビやスマホに任せてない?コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ 保育士・中島先生★ラッキー工業社長・樋口氏対談今こそ見直したい 日本の伝統的な育児法 育児コラムシリーズでは、これまで元保育士の中島澄枝先生に何度かご登場いただき、災害時の子どもの守り方や、かしこい子に育てる幼少期のかかわり方、コミュニケーション能力を身につける方法などについてお話をお聞きしてきました。今回は中島先生のお話の総まとめとして、今の時代だからこそもう一度見直してほしい日本の伝統的な育児方法について、老舗抱っこひもメーカーであるラッキー工業社長の樋口博之氏と対談していただきました。 中島澄枝先生 プロフィール37年間名古屋市の公立保育園保育士を務める。退職後の現在はNPO法人名古屋コダーイセンターの理事として、子育て支援者向けのセミナーの開催や保育室の運営などを行い、よりよい知育について日々研究・実践している。≫ 子育て広場&カフェ もんもの木 中島●育児の方法は地球上に無限大に多様にあります。日本には昔から「おんぶ」という文化がありました。ある調査で、日本では800年前から「おんぶ」による育児を行っていたという資料もみつかっています。 第二次世界大戦中に日本を戦後統治するためにアメリカ情報局による日本研究がなされました。民族学者のルース・ベネディクトによって「菊と刀」にまとめられています。戦争を通して西洋人が体験した日本人の独特な思考や気質を浮き彫りにし、その中で「日本人はどう育てられてきたか」を解明しています。第12章「子供は学ぶ」の中で詳細に述べられている、「二重にした帯で、子どもの脇の下とお尻のところを支え、帯を母親の肩にかけて前に回し、腰の前のところで結ぶ。」(中略)「日本の嬰児は人の中で暮らすので、じきに利口そうな、興味ありげな顔つきになる。そして自分を背中におんぶしている年上の子供たちの遊戯を、遊んでいる当人と同じように楽しんでいるような様子をしめす。」など分析記述しています。日本のおんぶは赤ちゃんをしばりつけるのではなく、赤ちゃんが自分でバランスをとってしがみつくのをひもだけで支えているスタイルに際立った特徴があると他のアジアの民族との違いを主張しています。 もう少し古くは大森貝塚の発見で有名なモースは、1877年に来日しています。彼の日本での生活を書いた「日本その日その日」では「この子どもを背負うということは、至る処で見られる。婦人が5人いれば4人まで、子どもが6人いれば5人までが、必ず赤坊を背負っていることは誠に著しく目につく。(中略)赤坊が泣き叫ぶのを聞くことはめったになく、又私は今迄の所、お母さんが赤坊に対して癇癪を起こしているのを一度も見たことはない。私は世界中に日本ほど赤坊のために尽くす国はなく、また日本の赤坊ほどよい赤坊は世界中にないと確信する」と述べています。おんぶは赤ちゃんを精神的、身体的に発達させる重要な方法のですね。 樋口●おんぶは体と体が密着するから暖かく安心感もあるし、高い位置からお父さんお母さんと同じ目線で周りの世界を見る“共同注視”で、さまざまなことを体感し理解して習得していくことができます。素晴らしい育児法なのですが、昭和の中ごろにタレントが抱っこひもを使っている映像が流れたのをきっかけに「抱っこ」が大ブームになり、日本に昔からあった「おんぶ」のスタイルは今やとても少数派になってしまいました。 中島●それが子どもの体の発達への影響としていろいろなところに現れていますよね。股関節が硬くて開かない子が多い、「うんてい」という遊具でぶら下がって移動できない子がいる、腰が安定せず肩車に乗れない子がいる…。これらができるようになるための股関節の柔軟性や手でつかむ力、腰の安定性は、幼少期におんぶで培われるところが大きいんですよ。 集中力がない、人の気持ちがわからないなどの精神面や、歩きが遅いとか言葉が出てこないなど発達面で心配があるお母さんは、ぜひ日本の伝統的な育児法である「おんぶ」を取り入れてみてほしいですね。 樋口●一番の理想は素手でおんぶして、子どもが自分の力で這い上がってしがみついていることです。でもそれをいきなりやるのはハードルが高いですよね。だからまずはおんぶひもを使ってみるといいと思います。 中島●ただできれば腰ベルトタイプ抱っこひもないものを選んでいただきたいです。お母さんの腰の位置に子どものお尻が来るのでは子どもの頭の位置が母親の背中位置になって低すぎて、お母さんの肩越しに前方が見えなく、母親との“共同注視”ができないんですよ。肩越しに周りが見えるというのが理想的です。一番のお勧めはやはり昔からある一本帯ですね。 樋口●おんぶが苦手な人は赤ちゃんを後ろにもっていく瞬間が怖いといいます。そういう人には最初は足ぐりがついているタイプのおんぶひもを使ってみるのがいいと思います。足を入れてしまえば下に落ちないという安心感があります。それに慣れたら一本帯でのおんぶにチャレンジしていただきたいですね。慣れないうちは足ぐり付おんぶひも、慣れてきたら一本帯と熟練度に合わせて使い分けできるハイブリッドおんぶひもございますので、ご興味のある方は是非ラッキーまでお問い合わせください。(インターネット未掲載商品です。) jimu-lk@lucky-baby.co.jp ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご紹介より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「育児をテレビやスマホに任せてない?コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2017.1.31
コラム 子育て・教育
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抱っこひもで 美しく歩き、産後の不調を解消!
不安定な骨盤、肩こり、腰痛… 抱っこひものつけ方が原因かも… ポスチュアスタイリストとして活躍中のポスチュアウォーキング協会・岡野真美先生にお話を伺いました。 ポスチュアスタイリスト岡野真美先生 スタイリスト歴10年。二度の出産経験から、自身の経験をもとにした産後のケアレッスンが大好評。 産後のママによくある身体のトラブルとは… 産後のママに聞かれる身体のトラブルといえば「肩こり、首の痛み、腰の痛み」。この原因のひとつに、育児のなかでも長い時間と体力を必要とする「抱っこ」が挙げられます。育児には不可欠な「抱っこ」には「抱っこひも」も欠かせません。この抱っこひも、あなたは正しい使い方ができていますか? ラクだから、調整する時間がないから…といってベビーのお尻がママの腰あたりにきていたり、肩ひもがゆるゆるになっていたりしませんか? 美しい姿勢で美しく歩く“ポスチュアウォーキング”とは? ポスチュアスタイリストの岡野真美先生は、2人のお子さんを持つママ。実は岡野さんも、産後の子育て中に身体の不調を感じ、さらには下がってしまったヒップラインに愕然としたそう。そこで、もともと実践していたポスチュアウォーキングを、抱っこひもをつけながら実践することで不調を乗り超えたのだとか。 「ポスチュアウォーキングは“美しい姿勢で美しく歩く”ことをテーマとしています。目線を上げて正しい姿勢で歩くと、気持ちも前向きになり、身体のラインもととのってくるんです」と岡野先生。ウォーキングと聞くと、ママひとりのイメージがありますが、抱っこひもをつけながらのポスチュアウォーキングも可能なのだそう。 「街を歩くママ達の抱っこひもの装着を見ていると、ほとんどの方が装着位置が下だったり、肩ひもが外側に開いてしまって猫背になっている。これが肩こり、腰の痛みになりやすいんです。まずは抱っこひもを正しくつけて、きれいな姿勢を作ったうえでウォーキングをするだけで、身体の不調が減り、そのうえ気持ちも前向きになるはずです」。このママの姿勢を美しくキープするためにおすすめなのが“ベビービョルン”の抱っこひもなのだそう。 「ベビービョルン」の抱っこひもはどこがおすすめ? もともとスウェーデン生まれのベビービョルン。人間工学に基づいて開発された抱っこひもが大人気で、現在では日本人の体型にあわせたタイプも登場しています。「おんぶひもの逆パターンで、ひもが背中でクロスするようなデザインなので、重力が分散されます。肩の負担は驚くほど少ないです。また、ほかの製品の場合、ベビーを抱えたまま背中のバックルを留めるのですが、背中に手が届かないので、結局首の付け根でバックルを留める。だから、必然的に猫背になり姿勢が悪くなってしまいます。その点、ベビービョルンはバックストラップを肩甲骨の下に固定して、ベビーを乗せる前にそのまま頭からかぶればOKなのです」と岡野先生。実際つけてみると、肩甲骨下にバックルが設定されることで、姿勢がすっと伸びているのがよく分かります。この美しい姿勢でウォーキングすることがおすすめ。 次に、ベビービョルンの装着方法から歩き方をご紹介します。 ベビービョルン・抱っこひもの正しい装着方法 抱っこひもをつけたポスチュアウォーキング ■抱っこ紐のつけ方を詳しく知りたい方へ 産後ダイエットウォーキング ポスチュアウォーキング協会 不安定な骨盤、肩こり、腰痛… 抱っこひものつけ方が原因かも… ポスチュアスタイリストとして活躍中のポスチュアウォーキング協会・岡野真美先生にお話を伺いました。 ポスチュアスタイリスト岡野真美先生 スタイリスト歴10年。二度の出産経験から、自身の経験をもとにした産後のケアレッスンが大好評。 産後のママによくある身体のトラブルとは… 産後のママに聞かれる身体のトラブルといえば「肩こり、首の痛み、腰の痛み」。この原因のひとつに、育児のなかでも長い時間と体力を必要とする「抱っこ」が挙げられます。育児には不可欠な「抱っこ」には「抱っこひも」も欠かせません。この抱っこひも、あなたは正しい使い方ができていますか? ラクだから、調整する時間がないから…といってベビーのお尻がママの腰あたりにきていたり、肩ひもがゆるゆるになっていたりしませんか? 美しい姿勢で美しく歩く“ポスチュアウォーキング”とは? ポスチュアスタイリストの岡野真美先生は、2人のお子さんを持つママ。実は岡野さんも、産後の子育て中に身体の不調を感じ、さらには下がってしまったヒップラインに愕然としたそう。そこで、もともと実践していたポスチュアウォーキングを、抱っこひもをつけながら実践することで不調を乗り超えたのだとか。 「ポスチュアウォーキングは“美しい姿勢で美しく歩く”ことをテーマとしています。目線を上げて正しい姿勢で歩くと、気持ちも前向きになり、身体のラインもととのってくるんです」と岡野先生。ウォーキングと聞くと、ママひとりのイメージがありますが、抱っこひもをつけながらのポスチュアウォーキングも可能なのだそう。 「街を歩くママ達の抱っこひもの装着を見ていると、ほとんどの方が装着位置が下だったり、肩ひもが外側に開いてしまって猫背になっている。これが肩こり、腰の痛みになりやすいんです。まずは抱っこひもを正しくつけて、きれいな姿勢を作ったうえでウォーキングをするだけで、身体の不調が減り、そのうえ気持ちも前向きになるはずです」。このママの姿勢を美しくキープするためにおすすめなのが“ベビービョルン”の抱っこひもなのだそう。 「ベビービョルン」の抱っこひもはどこがおすすめ? もともとスウェーデン生まれのベビービョルン。人間工学に基づいて開発された抱っこひもが大人気で、現在では日本人の体型にあわせたタイプも登場しています。「おんぶひもの逆パターンで、ひもが背中でクロスするようなデザインなので、重力が分散されます。肩の負担は驚くほど少ないです。また、ほかの製品の場合、ベビーを抱えたまま背中のバックルを留めるのですが、背中に手が届かないので、結局首の付け根でバックルを留める。だから、必然的に猫背になり姿勢が悪くなってしまいます。その点、ベビービョルンはバックストラップを肩甲骨の下に固定して、ベビーを乗せる前にそのまま頭からかぶればOKなのです」と岡野先生。実際つけてみると、肩甲骨下にバックルが設定されることで、姿勢がすっと伸びているのがよく分かります。この美しい姿勢でウォーキングすることがおすすめ。 次に、ベビービョルンの装着方法から歩き方をご紹介します。 ベビービョルン・抱っこひもの正しい装着方法 抱っこひもをつけたポスチュアウォーキング ■抱っこ紐のつけ方を詳しく知りたい方へ 産後ダイエットウォーキング ポスチュアウォーキング協会
2017.1.16
コラム 子育て・教育
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あなたが今使っている「抱っこひも」。 ちゃんと使えていますか?
ママの必需品ともいえる抱っこひも。 自分の身体の“センス”で選んで お出かけにも、おうちの中でも使える「抱っこひも」や「おんぶひも」。ママになったあなたは、何を基準に選びましたか? また、選ぼうとしていますか? ベビーヨガアソシエイトの高橋先生は「“ボディセンス”を磨き、抱く人・抱かれる人にとって適切なものを選んでほしい」と言います。さて、“ボディセンス”とはどういう意味なのでしょう?老舗抱っこひもメーカーであるラッキー工業社長の樋口博之氏とともにお話を伺います。 高橋由紀氏 プロフィール㈱ベビーヨガアソシエイトCEO・プログラムディレクター。自身の身体の不調からヨガを始め、日本古来の育児法や養生法に基づくベビーヨガ・キッズヨガなどのプログラムを日本で初めて開発。また、海外、日本全国含めて約1,000人以上の講師を育成。プライベートでは2人の女の子のママ。 高橋:2013年、赤ちゃんが抱っこひもから転落する事件が話題に。今まで私は、ヨガを通じて「素手で抱くことの大切さ」を伝えてきました。けれど、今の育児では抱っこひもが欠かせなくなっています。素手の抱っこの大切さだけを伝えるだけでは、ダメだと感じたのです。そこで、抱っこひもメーカーの考えを知りたいと思い、いろいろなメーカーを調べたところ、ラッキー工業さんのHPで、おんぶの大切さをうたった記事が目に留まり、連絡をさせていただきました。 樋口:私の会社は82年もの間、抱っこひもを作っています。現代はモノがあふれ、育児に関する道具がたくさんありますが、「使ってはいるけど、物の本質が伝わっていない」と、前々から感じていました。そんな時に、高橋先生からご連絡をいただき、是非何か一緒にできないかと感じました。 高橋:本来「抱っこ」は、“子どもを全身全霊で抱きしめる”、「おんぶ」は“目で見るのではなく身体と感性で子どもの様子を感じ取る”という大きな意味を持っています。特に「おんぶ」は日本の素晴らしい育児文化で、子どもが立つ・歩くなどの運動を獲得する前に、その体験を共有できます。また、社会性や空間把握能力が育まれ、コアを鍛えます。さらに、おんぶだとママの骨盤を自然と閉じる効果も期待できます。ベビーヨガでは、まず、子を抱くときに身体のどこを支えると赤ちゃんが安定するのか、体験を通じ理解することが大切だと考えています。その感覚を最大限生かして良い抱っこひもを選んでほしいと思っています。ところが、今の抱っこひも選びの基準は、どれだけおしゃれか? ママがどれだけ快適か? にフォーカスされている…。そんな状況を危惧しています。 樋口:最初に先生に「抱っこひもって、いらないですよね」と言われた時には衝撃を受けました(笑)。でも、高橋先生のように、良いものをきちんと選んで、伝播してくれる人に、「ちゃんと道具を使うことで幸せになれる」ことを伝えて欲しいと思っています。 高橋:昔の日本は、赤ちゃんをおんぶすることが日常でした。そして、川の字になって添い寝をして、いつでも母乳があげられるような育児をしていました。それがいつの間にか、抱っこがほとんど、と逆転してしまい、母子分離で寝る欧米スタイルも入ってきました。産後うつや、子どもの発達障害の増加などの社会問題も増えています。抱かない育児法など時代により、様々な育児法が提唱されましたが、その影響が出るのは10年以上後になってからのこと。だからこそ、ママ達には、最新の情報や流行に惑わされることなく、知恵を身につけ、自分らしい選択をしてほしいと願っています。私はそんな思いで、日本に昔から伝わる育児法を伝えています。 樋口:そんな先生のママの身体をしっかりコントロールして育児に取り組もう!という姿勢に、私たちも参加したいと考えています。 高橋:私たちのベビーヨガプログラムのひとつに「赤ちゃんのやわらか抱き方講座」というものがあります。ヨガの知恵に基づき、赤ちゃんとの触れ合いを楽しむ抱っこやおんぶを伝えています。ご興味のある方はぜひ、ご参加ください。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ ママの必需品ともいえる抱っこひも。 自分の身体の“センス”で選んで お出かけにも、おうちの中でも使える「抱っこひも」や「おんぶひも」。ママになったあなたは、何を基準に選びましたか? また、選ぼうとしていますか? ベビーヨガアソシエイトの高橋先生は「“ボディセンス”を磨き、抱く人・抱かれる人にとって適切なものを選んでほしい」と言います。さて、“ボディセンス”とはどういう意味なのでしょう?老舗抱っこひもメーカーであるラッキー工業社長の樋口博之氏とともにお話を伺います。 高橋由紀氏 プロフィール㈱ベビーヨガアソシエイトCEO・プログラムディレクター。自身の身体の不調からヨガを始め、日本古来の育児法や養生法に基づくベビーヨガ・キッズヨガなどのプログラムを日本で初めて開発。また、海外、日本全国含めて約1,000人以上の講師を育成。プライベートでは2人の女の子のママ。 高橋:2013年、赤ちゃんが抱っこひもから転落する事件が話題に。今まで私は、ヨガを通じて「素手で抱くことの大切さ」を伝えてきました。けれど、今の育児では抱っこひもが欠かせなくなっています。素手の抱っこの大切さだけを伝えるだけでは、ダメだと感じたのです。そこで、抱っこひもメーカーの考えを知りたいと思い、いろいろなメーカーを調べたところ、ラッキー工業さんのHPで、おんぶの大切さをうたった記事が目に留まり、連絡をさせていただきました。 樋口:私の会社は82年もの間、抱っこひもを作っています。現代はモノがあふれ、育児に関する道具がたくさんありますが、「使ってはいるけど、物の本質が伝わっていない」と、前々から感じていました。そんな時に、高橋先生からご連絡をいただき、是非何か一緒にできないかと感じました。 高橋:本来「抱っこ」は、“子どもを全身全霊で抱きしめる”、「おんぶ」は“目で見るのではなく身体と感性で子どもの様子を感じ取る”という大きな意味を持っています。特に「おんぶ」は日本の素晴らしい育児文化で、子どもが立つ・歩くなどの運動を獲得する前に、その体験を共有できます。また、社会性や空間把握能力が育まれ、コアを鍛えます。さらに、おんぶだとママの骨盤を自然と閉じる効果も期待できます。ベビーヨガでは、まず、子を抱くときに身体のどこを支えると赤ちゃんが安定するのか、体験を通じ理解することが大切だと考えています。その感覚を最大限生かして良い抱っこひもを選んでほしいと思っています。ところが、今の抱っこひも選びの基準は、どれだけおしゃれか? ママがどれだけ快適か? にフォーカスされている…。そんな状況を危惧しています。 樋口:最初に先生に「抱っこひもって、いらないですよね」と言われた時には衝撃を受けました(笑)。でも、高橋先生のように、良いものをきちんと選んで、伝播してくれる人に、「ちゃんと道具を使うことで幸せになれる」ことを伝えて欲しいと思っています。 高橋:昔の日本は、赤ちゃんをおんぶすることが日常でした。そして、川の字になって添い寝をして、いつでも母乳があげられるような育児をしていました。それがいつの間にか、抱っこがほとんど、と逆転してしまい、母子分離で寝る欧米スタイルも入ってきました。産後うつや、子どもの発達障害の増加などの社会問題も増えています。抱かない育児法など時代により、様々な育児法が提唱されましたが、その影響が出るのは10年以上後になってからのこと。だからこそ、ママ達には、最新の情報や流行に惑わされることなく、知恵を身につけ、自分らしい選択をしてほしいと願っています。私はそんな思いで、日本に昔から伝わる育児法を伝えています。 樋口:そんな先生のママの身体をしっかりコントロールして育児に取り組もう!という姿勢に、私たちも参加したいと考えています。 高橋:私たちのベビーヨガプログラムのひとつに「赤ちゃんのやわらか抱き方講座」というものがあります。ヨガの知恵に基づき、赤ちゃんとの触れ合いを楽しむ抱っこやおんぶを伝えています。ご興味のある方はぜひ、ご参加ください。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/≫ facebookページ https://www.facebook.com/luckykogyo/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2016.12.21
コラム 子育て・教育
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コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる
育児をテレビやスマホに任せてない? コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる 若い人のコミュニケーション能力が下がってきているといわれています。インターネットの発展や、友達と遊ばず一人でゲームする時間が長いことが原因だという声が多いですが、もっとさかのぼってみると、実はそれは幼少期の経験からつながっているという場合もあります。 生きていくうえでとても大切な、人と対話する力。 37年間保育士として育児に携わってきた中島澄江先生に、コミュニケーション力を高める子どもの育て方をお聞きしました。 中島澄枝先生 プロフィール37年間名古屋市の公立保育園保育士を務める。退職後の現在はNPO法人名古屋コダーイセンターの理事として、子育て支援者向けのセミナーの開催や保育室の運営などを行い、よりよい知育について日々研究・実践している。≫ 子育て広場&カフェ もんもの木 ●テレビやスマホがないと家事ができない!? 私は長い間、育児支援の活動をしていますが、多くのお母さんたちが家事をするために子どもにDVDやスマホなどのデジタルメディアを見せているということに驚いていました。夕方、ごはんの用意をしなければならない時間に子どもはぐずります。「テレビやDVDなしで、どうやってご飯を作るのですか」とお母さんたちは言うのです。 保育士として働いていた時も、近年、人の話が聞けない子、落ち着きがない子が増えてきているのも気がかりでした。幼少期は脳が急速に発達する大事な時期。その時期の子どもの相手をデジタルメディアに任せるのは、実はとても危険なことなのです。 ●言語の習得は生きたコミュニケーションの中で アメリカの若い研究者が面白い実験をしました。英語を母国語とする子どもの2つのクラスに、1つは中国人が週に1回1時間中国語の絵本を読んであげ、もう1つのクラスは同じ内容をDVDに撮って観させました。それを半年間続けたところ、実際に中国人が来て読み聞かせをしたクラスの子は中国語を聞き取れるようになったけれど、DVDで聞かせたほうはそれができなかったのです。 言語というのはコミュニケーションのためのツールであって、情報をもらうためのツールではありません。コミュニケーションするなかで言葉を聞こうとするから、DVDではなく、生身の人間が来て話すほうが聞き取れるようになったわけです。 同じ理由で、ガード下で電車がガーガーと走っている中でも私たちは会話できます。うるさい音の中から聞きたい音を聞き取るからです。しかしそれを録音したものでは話を聞き取ることができません。人間の脳は相手とのコミュニケーションをとろうとするため聞き取る力が伸びるのです。 デジタル映像から流れる一方向の言葉は刺激としては入ってきても、そこから聞き取る力はついていかないのです。 ●お母さんは家事ができて子どもも喜ぶ“おんぶ”スタイル 私はおんぶでの育児を推奨していますが、出発はデジタルメディアから子どもの脳を守りたい、ということでした。おんぶは両手があくため、料理などの家事ができるのはもちろんですが、それ以外にも赤ちゃんにとって、とても大きなメリットがあります。 まず、おんぶは母親の背中の上で自由な行動ができ、さらに自らの意思で母親の身体にしがみつくことができるので自発的な安心を獲得することができます。(抱っこだと強制的な密着になってしまいます。)おんぶしたらすぐに寝てしまう子もいるくらいです。 さらに、おんぶでは高い位置からお母さんの肩越しにいろいろな景色を見ることができます。子どもはお母さんが見ているものを一緒に見て、見たものを理解し、体感して、覚えていきます。これを「共同注視」といい、社会性も育っていきます。また、普段の視界とは違うものが見える楽しい時間で、知的好奇心も刺激されます。 デジタルメディアの世界ではなく、ぜひおんぶで現実の広い世界をたくさん見せてあげてくださいね。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ 育児をテレビやスマホに任せてない? コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる 若い人のコミュニケーション能力が下がってきているといわれています。インターネットの発展や、友達と遊ばず一人でゲームする時間が長いことが原因だという声が多いですが、もっとさかのぼってみると、実はそれは幼少期の経験からつながっているという場合もあります。 生きていくうえでとても大切な、人と対話する力。 37年間保育士として育児に携わってきた中島澄江先生に、コミュニケーション力を高める子どもの育て方をお聞きしました。 中島澄枝先生 プロフィール37年間名古屋市の公立保育園保育士を務める。退職後の現在はNPO法人名古屋コダーイセンターの理事として、子育て支援者向けのセミナーの開催や保育室の運営などを行い、よりよい知育について日々研究・実践している。≫ 子育て広場&カフェ もんもの木 ●テレビやスマホがないと家事ができない!? 私は長い間、育児支援の活動をしていますが、多くのお母さんたちが家事をするために子どもにDVDやスマホなどのデジタルメディアを見せているということに驚いていました。夕方、ごはんの用意をしなければならない時間に子どもはぐずります。「テレビやDVDなしで、どうやってご飯を作るのですか」とお母さんたちは言うのです。 保育士として働いていた時も、近年、人の話が聞けない子、落ち着きがない子が増えてきているのも気がかりでした。幼少期は脳が急速に発達する大事な時期。その時期の子どもの相手をデジタルメディアに任せるのは、実はとても危険なことなのです。 ●言語の習得は生きたコミュニケーションの中で アメリカの若い研究者が面白い実験をしました。英語を母国語とする子どもの2つのクラスに、1つは中国人が週に1回1時間中国語の絵本を読んであげ、もう1つのクラスは同じ内容をDVDに撮って観させました。それを半年間続けたところ、実際に中国人が来て読み聞かせをしたクラスの子は中国語を聞き取れるようになったけれど、DVDで聞かせたほうはそれができなかったのです。 言語というのはコミュニケーションのためのツールであって、情報をもらうためのツールではありません。コミュニケーションするなかで言葉を聞こうとするから、DVDではなく、生身の人間が来て話すほうが聞き取れるようになったわけです。 同じ理由で、ガード下で電車がガーガーと走っている中でも私たちは会話できます。うるさい音の中から聞きたい音を聞き取るからです。しかしそれを録音したものでは話を聞き取ることができません。人間の脳は相手とのコミュニケーションをとろうとするため聞き取る力が伸びるのです。 デジタル映像から流れる一方向の言葉は刺激としては入ってきても、そこから聞き取る力はついていかないのです。 ●お母さんは家事ができて子どもも喜ぶ“おんぶ”スタイル 私はおんぶでの育児を推奨していますが、出発はデジタルメディアから子どもの脳を守りたい、ということでした。おんぶは両手があくため、料理などの家事ができるのはもちろんですが、それ以外にも赤ちゃんにとって、とても大きなメリットがあります。 まず、おんぶは母親の背中の上で自由な行動ができ、さらに自らの意思で母親の身体にしがみつくことができるので自発的な安心を獲得することができます。(抱っこだと強制的な密着になってしまいます。)おんぶしたらすぐに寝てしまう子もいるくらいです。 さらに、おんぶでは高い位置からお母さんの肩越しにいろいろな景色を見ることができます。子どもはお母さんが見ているものを一緒に見て、見たものを理解し、体感して、覚えていきます。これを「共同注視」といい、社会性も育っていきます。また、普段の視界とは違うものが見える楽しい時間で、知的好奇心も刺激されます。 デジタルメディアの世界ではなく、ぜひおんぶで現実の広い世界をたくさん見せてあげてくださいね。 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご案内より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「あなたが今使っている『抱っこひも』。ちゃんと使えていますか?」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2016.12.6
コラム 子育て・教育
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(後編)肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!
肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 トラブルを起こす前に、早めに保湿、続けて保湿 佐藤先生:赤ちゃんの肌トラブルの相談には、どんなものが多いですか?新井先生:アトピー性皮膚炎はもちろん、おむつかぶれ、よだれや食べこぼしによるかぶれなど様々です。実は、秋冬でもあせもが増えています。赤ちゃんの体温は高いので、着せやすい・脱がせやすい服装でこまめに温度調節をしてあげるといいでしょう。肌着の素材も、通気性がよく、静電気の生じないような木綿などを選んでください。また、よくあるのが赤ちゃんの顔や頭に炎症の出やすい乳児性脂漏湿疹です。適切なスキンケアがなされなかったり、赤ちゃんがかゆがってひっかくと悪化するので注意が必要です。佐藤先生:肌トラブルが起きた場合の対処法は?新井先生:小児科できちんと診てもらうことをおすすめします。治療は、スキンケアの指導、そして炎症の程度に応じてステロイド軟こう等を使うこともあります。トラブルが起こる前から皮膚の清潔、こまめな保湿が大切ですね。また室内環境や肌着選び、爪のお手入れにも注意してみるとよいと思います。アトピー性皮膚炎も、食物アレルギーも、こまめにしっかり保湿し、“潤いのバリア”をつくって、肌を外的刺激から保護することで軽減できることがわかってきました。「カサカサしてかゆい」「乾燥してヒリヒリする」などと、まだ言葉にできない赤ちゃん。その肌をまもってあげられるのは、お母さんだけ!赤ちゃんのスキンケア方法はとっても簡単です。「やさしく洗って、しっかり保湿する」この二点が基本です。早くからのケア、続けてのケアが、赤ちゃんの肌をまもり、トラブルに負けない丈夫を育てます。 「うちの子にはコレ!」は、ママが見つけて 佐藤先生:妊娠中や出産後の女性はホルモンのバランスが不安定で、肌荒れを起こしやすくなります。赤ちゃんに触れるママ自身も、保湿が必要なのです。大人が使用するボディローションやクリームは、赤ちゃんには使えませんか?新井先生:香料や着色料が入っているとしたら、やはりおすすめできません。余計な刺激物が入っているものや、食物アレルギーを防止する観点からも、ピーナッツオイルなど食物蛋白が成分に入っているものは避けた方がよいでしょう。保湿剤に関しては、病院の処方箋でも市販の赤ちゃん用保湿剤でもどちらでも良いので、使いやすいものを選んでもらっています。赤ちゃんの保湿については、入浴後と、できれば朝も。そして肌を拭いたりした場合にはその都度保湿してあげたいですね。たっぷり使って頂きたいので値段も気になりますし、女性のコスメ選びと同じで、大いに迷うところです(笑)。佐藤先生そうなると、コスメ同様に口コミやSNSなどでの評判などが気になるところでしょうね。ママの厳しい目で、しっかり選んであげないと!赤ちゃんの肌をまもるための5つのポイント①できるだけ早い時期から、こまめにスキンケアして保湿を②お風呂上りや肌を拭いた時には、保湿剤を塗り直して③赤ちゃんの体温は高いので、脱ぎ着しやすい服装を④刺激は禁物!桃を扱うように優しく触れて⑤肌トラブルが起きたら、できるだけ早く医療機関へ肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 前回の記事から、「肌にバリアをつくる」ファムズベビーを引き続き使っています。使えば使うほど、知れば知るほど、この製品のスゴさに驚かされます。今では私のドレッサーのセンターに構えています。個人的な意見なのですが、何がスゴイかというと、・潤っている時間が長いので乾燥肌に最適、塗り直しが必要ない・水仕事をしたあとも潤っている(乾燥しない)・くつずれしない・化粧下地に最高(ノリが良く、くずれにくく、落としたあとのつっぱり感が違う、肌の調子がよくなった)今のような乾燥時期だと、毎年、水仕事で手が荒れてあかぎれを起こすけれど、ファムズベビーを水仕事前にすり込んでおくと、全然手が荒れません!洗剤を使ってもバリアが落ちずに長持ちするから、洗剤の刺激からまもり、潤いを閉じ込めている感じがする。使い始めは手が荒れていたけど、今はそれもキレイな手に蘇りました!「ファムズベビー」スゴすぎる!この喜び、誰かに話したい気持ちは使った人は分かってくれるはず!そして、愛用者の皆と話しながら、びっくりするような使い方がないか試したいとも思ってます!驚きの使い方があったら教えてほしいな! 肌トラブルに負けない丈夫な肌へ潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(後編) 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、とてもデリケート。なのに、おむつかぶれやよだれ、食べこぼし、汗、これからの季節は乾燥など、日常生活には肌荒れの原因がいっぱい!さらに、アトピー性皮膚炎などの心配も。しかし、保湿&保護を心がければ、多くの肌トラブルは防げることもわかってきました。どうすればより効果的に赤ちゃんの肌をまもれるか、佐藤病院の佐藤先生、新井先生にうかがいました。肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 佐藤病院 佐藤 雄一先生医学博士・産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。佐藤病院院長・高崎ARTクリニック理事長を務める。専門分野だけでなく、栄養学や抗加齢医学などの知識も深く、患者さんにも積極的に「食の重要性」を指導。自身も食生活に気を配り、日本体育協会公認スポーツドクターでもあるので運動も欠かさない。今年は東京マラソンを見事完走! 佐藤病院 新井 弥生先生医学博士・日本小児科学会専門医 特定医療法人博仁会第一病院 常勤医師 赤ちゃんからお年寄りまで、その方の生活に根差した全人的医療を心がけ、日々診療にあたっている。プライベートでは2児(男児)の母 トラブルを起こす前に、早めに保湿、続けて保湿 佐藤先生:赤ちゃんの肌トラブルの相談には、どんなものが多いですか?新井先生:アトピー性皮膚炎はもちろん、おむつかぶれ、よだれや食べこぼしによるかぶれなど様々です。実は、秋冬でもあせもが増えています。赤ちゃんの体温は高いので、着せやすい・脱がせやすい服装でこまめに温度調節をしてあげるといいでしょう。肌着の素材も、通気性がよく、静電気の生じないような木綿などを選んでください。また、よくあるのが赤ちゃんの顔や頭に炎症の出やすい乳児性脂漏湿疹です。適切なスキンケアがなされなかったり、赤ちゃんがかゆがってひっかくと悪化するので注意が必要です。佐藤先生:肌トラブルが起きた場合の対処法は?新井先生:小児科できちんと診てもらうことをおすすめします。治療は、スキンケアの指導、そして炎症の程度に応じてステロイド軟こう等を使うこともあります。トラブルが起こる前から皮膚の清潔、こまめな保湿が大切ですね。また室内環境や肌着選び、爪のお手入れにも注意してみるとよいと思います。アトピー性皮膚炎も、食物アレルギーも、こまめにしっかり保湿し、“潤いのバリア”をつくって、肌を外的刺激から保護することで軽減できることがわかってきました。「カサカサしてかゆい」「乾燥してヒリヒリする」などと、まだ言葉にできない赤ちゃん。その肌をまもってあげられるのは、お母さんだけ!赤ちゃんのスキンケア方法はとっても簡単です。「やさしく洗って、しっかり保湿する」この二点が基本です。早くからのケア、続けてのケアが、赤ちゃんの肌をまもり、トラブルに負けない丈夫を育てます。 「うちの子にはコレ!」は、ママが見つけて 佐藤先生:妊娠中や出産後の女性はホルモンのバランスが不安定で、肌荒れを起こしやすくなります。赤ちゃんに触れるママ自身も、保湿が必要なのです。大人が使用するボディローションやクリームは、赤ちゃんには使えませんか?新井先生:香料や着色料が入っているとしたら、やはりおすすめできません。余計な刺激物が入っているものや、食物アレルギーを防止する観点からも、ピーナッツオイルなど食物蛋白が成分に入っているものは避けた方がよいでしょう。保湿剤に関しては、病院の処方箋でも市販の赤ちゃん用保湿剤でもどちらでも良いので、使いやすいものを選んでもらっています。赤ちゃんの保湿については、入浴後と、できれば朝も。そして肌を拭いたりした場合にはその都度保湿してあげたいですね。たっぷり使って頂きたいので値段も気になりますし、女性のコスメ選びと同じで、大いに迷うところです(笑)。佐藤先生そうなると、コスメ同様に口コミやSNSなどでの評判などが気になるところでしょうね。ママの厳しい目で、しっかり選んであげないと!赤ちゃんの肌をまもるための5つのポイント①できるだけ早い時期から、こまめにスキンケアして保湿を②お風呂上りや肌を拭いた時には、保湿剤を塗り直して③赤ちゃんの体温は高いので、脱ぎ着しやすい服装を④刺激は禁物!桃を扱うように優しく触れて⑤肌トラブルが起きたら、できるだけ早く医療機関へ肌トラブルに負けない丈夫な肌へ 潤いのバリアで、赤ちゃんの肌をまもろう!(前編)はこちら 前回の記事から、「肌にバリアをつくる」ファムズベビーを引き続き使っています。使えば使うほど、知れば知るほど、この製品のスゴさに驚かされます。今では私のドレッサーのセンターに構えています。個人的な意見なのですが、何がスゴイかというと、・潤っている時間が長いので乾燥肌に最適、塗り直しが必要ない・水仕事をしたあとも潤っている(乾燥しない)・くつずれしない・化粧下地に最高(ノリが良く、くずれにくく、落としたあとのつっぱり感が違う、肌の調子がよくなった)今のような乾燥時期だと、毎年、水仕事で手が荒れてあかぎれを起こすけれど、ファムズベビーを水仕事前にすり込んでおくと、全然手が荒れません!洗剤を使ってもバリアが落ちずに長持ちするから、洗剤の刺激からまもり、潤いを閉じ込めている感じがする。使い始めは手が荒れていたけど、今はそれもキレイな手に蘇りました!「ファムズベビー」スゴすぎる!この喜び、誰かに話したい気持ちは使った人は分かってくれるはず!そして、愛用者の皆と話しながら、びっくりするような使い方がないか試したいとも思ってます!驚きの使い方があったら教えてほしいな!
2016.11.11
コラム 子育て・教育
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じぃじ・ばぁばが扱いやすいグッズを選んで、もっと孫育てに参加してもらおう!
じぃじ・ばぁばが扱いやすいグッズを選んで もっと孫育てに参加してもらおう! ひと昔前に比べ、今どきのジジババ世代は、ほんとうにみなさん若くて元気。おじいちゃん、おばあちゃん達が、もっと育児協力(=孫育て)しやすい世の中になれば、どの世代にとってもハッピーな未来に変わるのではないでしょうか。そんな想いを胸に、孫育てグッズを世に送り出している「BABAラボ」代表の桑原さんに、孫育てを応援するグッズや、じぃじ・ばぁばに赤ちゃんをお願いする時の心得などについて、ラッキー工業の樋口社長がシニアの育児のポイントをお聞きしました。 BABAラボ 代表 桑原 静さん「100歳まで働けるものづくりの職場」を目指して「BABAラボ」を設立。開発した「孫育て」グッズが第10回キッズデザイン賞、優秀賞・少子化対策担当大臣賞を受賞。地域に根ざして女性や高齢者が生き生きと働ける環境づくりを実践し、メディアからの取材や、セミナー講師の依頼も多数。≫ 「BABAラボ」ホームページ ママたちがいつも使っている育児グッズ。 実はじぃじ・ばぁばには使いにくかった! 今では出産後も働き続ける女性が一般的となり、保育園不足などが社会問題化しています。仕事を持つママたちは、同居はしていなくても、イザという時は親に頼るというケースも実際に多いと思われます。そして赤ちゃんをじぃじ・ばぁばにお願いするというのに、育児グッズはママ目線で作られたものばかり。実は以前、子どもをお義母さんに預けた時、ほ乳瓶の目盛りを見間違えてとっても薄いミルクを与えてしまっていたのです。そんな私自身の実体験がもとになり、BABAラボのおばあちゃんたちの意見を取り入れて開発したのが「ほほほ ほ乳瓶」です。見やすい目盛りや持ちやすい形状で、じぃじ・ばぁばにも安心して使える孫育て商品。おかげさまでたいへん評判もよく、本年度の第10回キッズデザイン賞にて、優秀賞・少子化対策担当大臣賞にも選ばれました。≫ 「ほほほ ほ乳瓶」はコチラ じぃじ・ばぁばに子どもをあずける時は おんぶひもか簡易型抱っこひもを一緒に 今回、BABAラボのおばあちゃん達とそのお孫さんに、いろいろな抱っこひもやおんぶひもを試してもらいました。ママには人気の抱っこひもも、装着が複雑だったりしてババたちには使いこなせないようです。抱っこ文化はもともと西洋から入ったもの、それに対しておんぶは日本古来のスタイル。日本人の体型にも合っていると言われます。ジジババ世代には、かつて自分の子育ての時に使い慣れていて、体にも負担が少ないおんぶひもがオススメです。また自分で歩くようになったお孫さんと一緒にお散歩をしていて、途中で疲れて抱っこをせがまれた時などの“ときどき抱っこ”をサポートしてくれる、ウエストポーチタイプの抱っこひも「ポルパン」も便利という声が多かったです。じぃじ・ばぁばに赤ちゃんのお世話をお願いする時は、このように使いやすいグッズも一緒に用意してあげられると、もっと孫育てがしやすく、また頼みやすくなるかもしれません。≫ じぃじ・ばぁばにオススメのおんぶひもはこちら ≫ 一番簡単に使える抱っこひも「ポルバン」はこちら じぃじ・ばぁばにもっと頼ってみよう。孫育てに参加してもらえば三世代がハッピーな世の中に! ここに面白いデータがあります。人間の脳細胞を接合するシナプスの数は、65歳から激減するというのです。この現象を食い止めるには、なるべく身体を動かして刺激を得ること。年齢的にもちょうどお孫さんを持つ方が増える頃合い、積極的に孫育てに参加することは、ジジババ自身の健康のためにもよいのです。日本は“迷惑をかけない”文化が強く根付いていて、協力してもらうことを遠慮しているママも多いような気がします。元気で若い今どきのジジババに、もっと頼っていいのではないでしょうか。実際、「孫の面倒を見るのをどう思うか?」というアンケートでは、大多数が「嬉しい」と答えています。一方で「嬉しくない」という答えの理由は、「こちらの都合を配慮しない」、「感謝の気持ちがない」というものでした。今のシニア世代は活動的ですので、お出かけや予定もいろいろあるでしょう。子どもを預ける際は、相手の都合も配慮するべきです。また、感謝の気持ちや言葉は、いくら伝えても伝えすぎることはありません。たとえどんなに近しい親であっても、ありがとうの気持ちはいつもきちんと言葉と態度で伝えましょう。それがじぃじ・ばぁばに協力をお願いするときの一番の秘訣です。そのように円満なコミュニケーションや、孫育てを応援するグッズによって、もっとジジババの孫育てが浸透すれば、三世代みんなが共にハッピーで、明るい未来になると思います。BABAラボではこれからも、「おばあちゃんによるおばあちゃんのための孫育てグッズ」をたくさん発信していくつもりです。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご紹介より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「育児をテレビやスマホに任せてない?コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/ じぃじ・ばぁばが扱いやすいグッズを選んで もっと孫育てに参加してもらおう! ひと昔前に比べ、今どきのジジババ世代は、ほんとうにみなさん若くて元気。おじいちゃん、おばあちゃん達が、もっと育児協力(=孫育て)しやすい世の中になれば、どの世代にとってもハッピーな未来に変わるのではないでしょうか。そんな想いを胸に、孫育てグッズを世に送り出している「BABAラボ」代表の桑原さんに、孫育てを応援するグッズや、じぃじ・ばぁばに赤ちゃんをお願いする時の心得などについて、ラッキー工業の樋口社長がシニアの育児のポイントをお聞きしました。 BABAラボ 代表 桑原 静さん「100歳まで働けるものづくりの職場」を目指して「BABAラボ」を設立。開発した「孫育て」グッズが第10回キッズデザイン賞、優秀賞・少子化対策担当大臣賞を受賞。地域に根ざして女性や高齢者が生き生きと働ける環境づくりを実践し、メディアからの取材や、セミナー講師の依頼も多数。≫ 「BABAラボ」ホームページ ママたちがいつも使っている育児グッズ。 実はじぃじ・ばぁばには使いにくかった! 今では出産後も働き続ける女性が一般的となり、保育園不足などが社会問題化しています。仕事を持つママたちは、同居はしていなくても、イザという時は親に頼るというケースも実際に多いと思われます。そして赤ちゃんをじぃじ・ばぁばにお願いするというのに、育児グッズはママ目線で作られたものばかり。実は以前、子どもをお義母さんに預けた時、ほ乳瓶の目盛りを見間違えてとっても薄いミルクを与えてしまっていたのです。そんな私自身の実体験がもとになり、BABAラボのおばあちゃんたちの意見を取り入れて開発したのが「ほほほ ほ乳瓶」です。見やすい目盛りや持ちやすい形状で、じぃじ・ばぁばにも安心して使える孫育て商品。おかげさまでたいへん評判もよく、本年度の第10回キッズデザイン賞にて、優秀賞・少子化対策担当大臣賞にも選ばれました。≫ 「ほほほ ほ乳瓶」はコチラ じぃじ・ばぁばに子どもをあずける時は おんぶひもか簡易型抱っこひもを一緒に 今回、BABAラボのおばあちゃん達とそのお孫さんに、いろいろな抱っこひもやおんぶひもを試してもらいました。ママには人気の抱っこひもも、装着が複雑だったりしてババたちには使いこなせないようです。抱っこ文化はもともと西洋から入ったもの、それに対しておんぶは日本古来のスタイル。日本人の体型にも合っていると言われます。ジジババ世代には、かつて自分の子育ての時に使い慣れていて、体にも負担が少ないおんぶひもがオススメです。また自分で歩くようになったお孫さんと一緒にお散歩をしていて、途中で疲れて抱っこをせがまれた時などの“ときどき抱っこ”をサポートしてくれる、ウエストポーチタイプの抱っこひも「ポルパン」も便利という声が多かったです。じぃじ・ばぁばに赤ちゃんのお世話をお願いする時は、このように使いやすいグッズも一緒に用意してあげられると、もっと孫育てがしやすく、また頼みやすくなるかもしれません。≫ じぃじ・ばぁばにオススメのおんぶひもはこちら ≫ 一番簡単に使える抱っこひも「ポルバン」はこちら じぃじ・ばぁばにもっと頼ってみよう。孫育てに参加してもらえば三世代がハッピーな世の中に! ここに面白いデータがあります。人間の脳細胞を接合するシナプスの数は、65歳から激減するというのです。この現象を食い止めるには、なるべく身体を動かして刺激を得ること。年齢的にもちょうどお孫さんを持つ方が増える頃合い、積極的に孫育てに参加することは、ジジババ自身の健康のためにもよいのです。日本は“迷惑をかけない”文化が強く根付いていて、協力してもらうことを遠慮しているママも多いような気がします。元気で若い今どきのジジババに、もっと頼っていいのではないでしょうか。実際、「孫の面倒を見るのをどう思うか?」というアンケートでは、大多数が「嬉しい」と答えています。一方で「嬉しくない」という答えの理由は、「こちらの都合を配慮しない」、「感謝の気持ちがない」というものでした。今のシニア世代は活動的ですので、お出かけや予定もいろいろあるでしょう。子どもを預ける際は、相手の都合も配慮するべきです。また、感謝の気持ちや言葉は、いくら伝えても伝えすぎることはありません。たとえどんなに近しい親であっても、ありがとうの気持ちはいつもきちんと言葉と態度で伝えましょう。それがじぃじ・ばぁばに協力をお願いするときの一番の秘訣です。そのように円満なコミュニケーションや、孫育てを応援するグッズによって、もっとジジババの孫育てが浸透すれば、三世代みんなが共にハッピーで、明るい未来になると思います。BABAラボではこれからも、「おばあちゃんによるおばあちゃんのための孫育てグッズ」をたくさん発信していくつもりです。 ≫ 歩育に最適♪肩のこらない抱っこひも「POLBAN」 ≫ 世界中で愛される日本製スリング「おしりSUPPORI」 ≫ 積極的におんぶをして赤ちゃんの可能性を広げましょう。 ≫ ラッキーベイビーストア(楽天市場店) 自由ヶ丘店のご紹介より多くのパパ・ママに正しい抱っこひもの使い方や、知育につながるおんぶひもをひろげたいという思いでOPENした自由ヶ丘店も、早6ヵ月が過ぎました。連日多くの方にご利用いただきありがとうございます。 ラッキー工業 (日本で一番長い歴史をもつ抱っこひも・おんんぶひもメーカー)ラッキー工業は創業以来82年の間、パパ・ママと赤ちゃんを見つめ続け、時代に必要とされる抱っこひもやおんぶひもを提供してきました。単に赤ちゃんを移動するためだけの道具ではなく、赤ちゃんの成長を育むアイテムとして、実に4000万人以上の方に使ってきていただいた実績があります。 子育て中のパパ・ママ、おじいちゃんおばあちゃん、そしてもちろん主役である赤ちゃん、みんなに幸せになってもらいたいという願いから、保育士をはじめ育児の専門家ととともに、すぐに役立つ子育てコラムを12回シリーズでお届けします。 次回は「育児をテレビやスマホに任せてない?コミュニケーション力は乳幼児期の向き合い方で変わる」です。お楽しみに! ≫ 会社ページ http://www.lucky-baby.co.jp/#≫ 楽天ページ http://www.rakuten.ne.jp/gold/luckybabygoods/自由ヶ丘店OPEN!自由ヶ丘駅から徒歩5分。20種類以上の抱っこひも・おんぶひもの試着、相談ができるメーカー直営専門店。保育士資格保有者やわらべうたの先生など、多岐にわたる専門スタッフがお待ちいたしています。≫ ショップ http://item.rakuten.co.jp/luckybabygoods/c/0000000275/
2016.11.4
コラム 子育て・教育