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漢方薬の併用について
みっちさん(32歳)はじめまして。 妊娠希望で貧血気味・冷え性なので 3か月前から当帰芍薬散を飲んでいるのですが、友人に婦宝当帰こうをおすすめされたのですが、この2つは併用して飲んでも大丈夫でしょうか? 峯崎リヨ子 先生 (クスリのミネサキ) 私たちと一緒に悩みを解決しましょう 現在、日本では10組に1組のカップルが「不妊」に悩んでいるといわれる時代。「赤ちゃんがほしい」「どうして妊娠できないのだろう?」と悩んでおられる方がとても多いです。 そのことで、精神的ストレスになったり、自信を失いそうになっていませんか?今、ここで自分を見つめ直し、妊娠しない原因をあらゆる観点から検討し、悩みの解決に向かいましょう。 ご自分の心と身体に自信を持ってください。一人で悩まず、ご相談下さい。一緒に悩み解決のため頑張りましょう。 薬剤師:峯崎リヨ子プロフィール 日本不妊カウンセリング学会会員 認定不妊カウンセラー 日本食品保健指導士 周期調節法を本格的に勉強、実践し効果を上げているエキスパート集団「日本中医薬研究会会員」に所属。不妊症、皮膚病、腫瘍免疫、女性の身体のトラブルなどを専門に相談を受けている。 書籍「最新 東洋医学の名医134人」で紹介される。 ≫ クスリのミネサキみっちさんご相談有難うございます。 妊娠するためいろいろご努力なさっておられるようですね。「妊娠する身体つくり」のために、アドバイスさせていただきます。 「婦宝当帰膠」は中国名「当帰養血膏」と言いまして、「当帰」を70%含む高濃度の製剤です。 「当帰」は血液を補い身体を温め体力をつけ、子宮や卵巣の働きをよくする生薬で「女性の宝」として重宝されてきました。 「婦宝当帰膠」には当帰の他にも、気血を補う生薬が多数配合され、女性特有の諸症状、貧血、冷え症、めまい、そして生理にともなう諸症状、更年期障害などの改善に効果があります。 元気の「気」と血液の「血」を大いに補い、「ホルモン分泌を良くし生理を整える」作用に優れている薬です。 一方「当帰芍薬散」は元来「婦人の妊娠時の腹痛(切迫流産)」のために作られた処方ですが、生薬の構成が「補血・利水」の効能となっており、その効能を利用していろいろ応用されています。 {血虚,、脾虚湿盛}と言いまして消化機能が弱い、浮腫みやすい、軟便ぎみ、冷え症、貧血気味の体質の方の内分泌系や、自律神経系の失調を治すために使われます。 胃腸の代謝を良くすることで 浮腫みや水湿を改善し、血を補い増やして、血流を良くすることで貧血、冷え症、めまい 生理不順、頭痛、などを改善する漢方薬です。 「当帰芍薬散」を服用されても貧血、冷え症、婦人科疾患が改善されない時には「婦宝当帰膠」と併用されても構いません。 「婦宝当帰膠」と八ツ目製薬の「当帰養血精」はほとんど同じ処方です。どちらでも良いかと思います。 ただ、「当帰芍薬散」に「婦宝当帰膠」または「当帰養血精」を一緒に服用されることは「補血」を強化して「血不足」による諸症状を改善するという目的には良いのですが、「妊娠する力」を上げるためには補血だけでは不十分です。 みっちさんの気になる症状をチェック致しますと基礎体温から予測してホルモン不調が感じられます。 排卵障害、黄体機能不全などがあります。 また子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮ポリープなど中医学では「瘀血(おけつ)」「痰湿」と言いましてホルモン不調による血流障害、代謝障害と考えます。 そして生理前症候群PMSも激しいです(自律神経不安定)。こういう事を改善すると妊娠力がぐんと上がります。 「婦宝当帰膠」「当帰養血精」は「補血調経」です。それにプラスしてホルモンの状態を整えて排卵障害、黄体機能不全を改善する「補腎薬」や「瘀血」「痰湿」を改善する漢方薬や、PMS症候群を改善して自律神経を安定させる漢方薬などを生理周期に合わせて服用されますと体調もどんどん改善され「妊娠する力」がついてきます。 「当帰芍薬散」は出来たら妊娠されてから流産防止に服用されたら良い処方です。 漢方薬に詳しい専門家、周期調節法を勉強している専門家にご相談してみてください。
2013.1.26
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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胚移植までに何をしておくと良い?
ちょりんちょりんさん(37歳)12月に初めて採卵と胚移植を行いましたが、着床せず終わりました。男性不妊の顕微受精です。次は、融解胚移植です。それまでに、何をすると、少しでも効果があるのか教えて頂きたいです。 岡田 陽子 先生 (誠心堂 漢方館 浅草橋店) 早稲田医療専門学校(鍼灸)卒業。 現在、漢方薬誠心堂:鍼灸院爽快館新浦安店・鍼灸治療漢方館水天宮店にて勤務。 疼痛疾患以外にも不定愁訴に対する治療や子宝治療にも対応し、患者の訴えに対応できるようスタッフ育成にも力を入れています。 ≫ 誠心堂 漢方館 浅草橋店鍼灸師の岡田と申します。 男性不妊の顕微授精で、次回は融解胚移植なのですね? まず確認していただきたいのは、この凍結卵は、何分割でしょうか? 胚盤胞、桑実胚などクリニックによっては8分割で凍結するところもあります。 多くのクリニックなどは胚盤胞凍結になっております。 主に3日目は8分割で、5~6日目は胚盤胞まで分割されているはずです。 胚盤胞まで至り、ハッチング(膜を破る)となり着床段階に進むので、 まず現在できることは骨盤腹部の周囲を温める事をお勧めいたします。 骨盤内の血流改善を行うことで着床を促す事が目的です。 仙骨から出ている神経は、骨盤の底の方まで支配しておりますので、 一般に腹部を温める方が多いのですが、仙骨も温めることもお勧めいたします。 特に5~7日目辺りにが、インプラーテンションウィンドウ(移植の窓) という着床しやすい期間となりますので、当院に通院されている患者さんには、 この時期に鍼灸ご予約をお勧めしております。 ご自分でできる範囲では、たとえば冷やさないようにホッカイロで温める (低温やけどにご注意ください)方法が、一番簡単な方法かと思います。 以前の職場にいた時、お子さんが1人いる方とお話をしておりましたら、 その方は冷え性なのですが婦人科通院中は温めるなと言われたので、 温めないように努めていたのですが、なかなか妊娠せず、 いったん婦人科治療を中止し、ホッカイロ使用を開始したら、 すぐに妊娠したというお話も耳にしたことがありました。 やはり腹部骨盤周囲を温める事は、着床を助ける一つの手段かと思います。 ぜひ試してみて下さい。 あと、お灸もお勧めしますが、穴が分からないとやりにくいかと思いますので、 自分でできる範囲内でお試しくださいませ。 鍼灸師 岡田
2013.1.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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胚移植までに何をしておくと良い?
ちょりんちょりんさん(37歳)12月に初めて採卵と胚移植を行いましたが、着床せず終わりました。男性不妊の顕微受精です。次は、融解胚移植です。それまでに、何をすると、少しでも効果があるのか教えて頂きたいです。 高橋昌子 先生 (誠心堂薬局 自由が丘店) 薬剤師、中医不妊症アドバイザー 北里大学薬学部卒業。 国際中医専門員。 不妊症や婦人科疾患などを中心に対応し、カウンセリング力を活かした精神面のケアも行っています。 ≫ 誠心堂薬局 自由が丘店初めまして、薬剤師の高橋です。 月経前の症状からすると、気の流れと血液の流れが滞っている状態が強いように感じます。イライラなどのメンタル面や過食などは気の滞りを、生理がなかなかこないというのは血液の滞りを示しています。通常でも生理前(高温期後半)は、妊娠の可能性があり、若干体の巡りは落ちますが、それが強く出る場合は体の緊張が強すぎますので、少し巡りを良くしてあげる方がいいです。 この時期の巡りを良くしておくと、生理が来た時に内膜がきれいにはがれますので、翌周期の内膜の質が上がりますので、移植周期の前の周期から体を整える事をオススメします。 具体的には、運動や入浴、自身のリラックス法を実践するなどがあります。運動に関しては、疲れやすい方は、やり過ぎると逆に具合を悪くしてしまう事もありますので、様子をみながら行って下さい。 また、卵が取れづらくなっていることや、冷え、むくみなどから腎陽虚(体が冷えやすい状態)も考えられます。食べ物では、漢方でも使うシナモンがおススメです。逆に、唐辛子は体は温めますが、ちょりんちょりんさんのご体質には不向きかと思います。 また、できましたら移植も温かくなってからされた方が結果が出やすいかもしれません。 自身で行う事も勿論プラスにはなりますが、体質を見極めて、より短期間で体質を変えていきたい場合は、漢方薬や鍼灸などをプロに任せてやってみることをお勧め致します。 ご自身のお体を大切にしながら、治療頑張って下さいね。 応援しています。
2013.1.7
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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高い低体温を下げたいです。
くるみさん(41歳)低温期に低温でないと良い卵ができないと聞くので、低温期に36.5℃以上あることが多い体温を下げるにはどうしたらいいのでしょうか。 また、手足が冷たくなる冷え性も改善したいと思っています。 三ツ川 友一郎 先生 (三ツ川鍼灸院) 私が鍼灸師になろうと考えたのは高校生の頃でした。子供のころから野球をしていたので高校生のころから近所の鍼灸院で肘や肩などの治療でお世話になっていました。将来は私もスポーツをしている人たちに治療をして喜んでもらえたらと思ったのがきっかけでした。 その後、鍼灸術の底知れぬ力を知ったのは、妹夫婦が赤ちゃんに恵まれないことで彼女に鍼灸術を施したのが始まりです。鍼灸術を施すことで生命力があがり、妹夫婦が自然妊娠し無事出産しました。生命の神秘に触れ、古代中国より日本に及ぶ三千年の伝統ある鍼灸術というのはすごいと改めて感じました。 まだまだ未熟な私ですが、鍼灸師としての技術だけでなく人間としての研鑽も重ね、この身体に優しい鍼灸術を一人でも多くの方に知ってもらいたいと思います。 ≫ 三ツ川鍼灸院くるみさんがとくに改善されたいのは、低温期の体温を下げたいことですね。 足腰のだるさや手足が冷たくなる、性欲がない、初経が遅かったなどの症状から「腎虚陰虚証(じんきょいんきょしょう)」の状態が考えられます。 腎には性行為、妊娠、出産などの生殖機能や、人の成長や発育を促進したり、若々しさを維持するなどの働きがあります。 腎の働きが十分であれば、女性の月経・妊娠、出産は正常に機能します。逆に働きが低下すれば「腎虚」という状態になり、未妊などの原因となります。 また、古典には「腎は水をつかさどり」と書かれており、腎に体液である水が不足すると熱が発生します。その熱があちこちに波及して、ほてりや寝汗、口が渇く、動悸といった症状がおこります。つまり体に必要な潤いが不足している状態ということです。 くるみさんが気にされている低温期の体温が高い症状を、東洋医学では以上のように捉えます。 腎の水が不足する原因は肉体労働による疲労や、性生活の回数が多すぎるなどです。 とくに、性欲が落ちたと感じている方の、無理は禁物です。 腎虚陰虚証を改善する食材としては、黒ゴマ、黒豆、ひじき、山芋、オクラ、ナマコ、なめこなど、黒いもの、ねばりのあるものを積極的に摂ると良いでしょう。 さらに潤い不足の人は、体に熱を生む唐辛子、こしょう、山椒などの香辛料を摂り過ぎないことです。香辛料は、体をほてらせるだけでなく、体の潤いを奪う作用があるからです。 それから食養生には優先順位があります。まずは少食であること、良く噛んで食べること(最低30回)、体質に合わないものを摂らないようにすることです。この3つができていなくては、体質に合って妊娠に良いものでも、効果は半減します。 鍼灸では腎をしっかり補いバランスを取ることで、妊娠力を高めます。体に優しい鍼灸治療の応援で、くるみさんにコウノトリが訪れることをお祈りしています。
2012.11.15
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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高い低体温を下げたいです。
くるみさん(41歳)低温期に低温でないと良い卵ができないと聞くので、低温期に36.5℃以上あることが多い体温を下げるにはどうしたらいいのでしょうか。 また、手足が冷たくなる冷え性も改善したいと思っています。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、くるみさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 低温期の体温が高く、それを下げたいとのことですが、体温は個人差があるので、多少の差はあって当たり前と考えてください。 確かに、低温期に体温がしっかり低くなっていないと良い卵が成長しないといいますが、体温は多少高めの方が、体の機能は正常に働きますので、36.5℃前後の体温であれば、気にされることはないと思います。 どちらかというと、高温期に体温が落ち込んでしまうことの方が妊娠には影響が大きいので、そちらを改善する方を優先させた方が良いかもしれません。 足腰のだるさと冷えを感じているようなので、明らかに腎気が弱っていることがうかがえます。初潮が遅かったようなので、もともと腎気が弱かったのでしょう。 寝不足は、良くありませんね。睡眠中は、陽の気が休み、次の日の活動のためにしっかりと陽の気を養います。睡眠が不足していると、その陽の気を十分に養うことができないので、昼間の活動に支障がでてしまうだけでなく、高温期に陽の気がしっかり働いてくれないので、着床にも影響が出てしまいます。 まずは、しっかりと睡眠をとり、気をしっかりと養って、陰の気と陽の気のバランスをとってくださいね。そうすると、次第に体温のメリハリも出てくるでしょう。
2012.11.15
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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漢方で改善しようか検討中です
harukaさん(34歳)太り気味なのが原因でしょうか、いつ排卵したかがわかりにくく、月経周期が不安定で早まったり遅れたりして、月経がくるたびに落ち込みます。 排卵誘発剤のクロミッドを使用しなければ、低温期が長くて高温期が低めになります。 このような体質を漢方で改善することは可能でしょうか? 矢野間明美 先生 (春日部第一薬局) 薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師・自然薬師 国立健康栄養研究所 栄養情報担当者(NR) 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー 開局後約30年間、沢山のお客様から喜びのお声を頂いております。 自然療法を基本とし、一人一人の体質に合わせた、妊娠しやすい食養生や生活養生もご指導しています。 お客様との触れ合いを大切にしていますので、治療以外のお話やお悩みも、お話しくださいね。私達と一緒に、希望を持って前向きに始めましょう。 2人目希望・男性不妊のご相談も多数お受けしています。 ≫ 春日部第一薬局月経期・卵胞期・排卵期・黄体期と、それぞれの時期におこるホルモン分泌の変化が順調であることが妊娠しやすい体の条件です。 そして、「質の良い卵子と精子が出会うこと」「柔らかいふかふかの子宮内膜をつくること」が必要です。 harukaさんは、月経周期が不安定で低温期が長く、高温期への移行に時間がかかることから、卵胞が十分に育ちにくく、排卵がスムーズ行われていない。 そのため黄体ホルモンが十分に分泌されないので、高温期の体温が低くなり不安定になるのだと思われます。 このような状態を漢方では、体のエネルギーである「気」が不足し、生殖力の源である「腎」の機能が低下している「腎虚」といいます。 さらに月経がはじまっても体温が下がらないのは、血のめぐりが悪くなっている「瘀血」が考えられます。 まずは腎の機能を高め、温かな子宮環境を保つ「温補腎陽」と気血を補う「益気養血」の作用がある漢方薬を使っていくと良いでしょう。 クロミッドを使用されているようですが、長く使うと子宮内膜が薄くなる傾向があり、受精しても着床しにくくなったり、排卵前のおりものも少なくなることから排卵がわかりにくくなります。服用後体重が増える方も多いのです。 今のharukaさんには自然にホルモン分泌できる体へ導いていくほうが良いのではないでしょうか。 月経期は、最も体を大切にする時期です。気血を補うこと、気血のめぐりを良くする2点に注意してみましょう。 気血を補うのは、ナツメ、プルーン、干しぶどうや、黒豆、黒ごま、黒米などの黒い色の食べ物、小松菜、春菊などの野菜です。これらの食材を使ったお粥がおすすめ。 気血のめぐりを良くするには、体を冷やさないこと。なかでも温灸はとても良い方法です。 月経がきて落ち込むことはストレスを生み、気のめぐりを悪くします。月経期は妊娠のチャンスをつくる時期です。 月経1日目は妊娠1日目と考え、明るい気持ちを持つよう心がけましょう。
2012.11.15
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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少しでも妊娠しやすい体に改善したいのですが……。
雪乃さん(41歳)今年の1月~7月まで排卵誘発(自然、ショート2回)をして、3回顕微授精をしましたが陰性でした(男性不妊)。 来年からまた治療を開始する予定ですので、少しでも妊娠しやすい体に改善した いと思っています。 とくに手足先、お尻、お腹がひんやりとしているのを改善したいです。 野口藤子 先生 (漢方のサツマ薬局) 不妊専門カウンセラー 子宝が授かるために、西洋・東洋の垣根を越え、「妊娠」そして「元気な赤ちゃんを授る」ことを最終目的として一緒に頑張っていきたいと思います。 西洋医学の不妊治療で精神的、身体的にもおつかれになったご夫婦も大勢いらっしゃいます。 ぜひ、ご相談下さい。 「不妊」の問題は、友達に相談する事はできるでしょうか? なかなか相談しにくい・・・という方が多いのではないでしょうか。 また、相談しても正しい不妊の知識で教えてくれる友人というのは、なかなかいないというのが現状です。 噂やインターネット上の知識に惑わされて、かえって不安になる事もあります。 漢方などは、体質によって効いたり効かなかったりします。 当店では、漢方アドバイザーや漢方カウンセラーが対応いたします。 まずは、自分のご不安を整理するために、カウンセラーにご相談されてみてはいかがですか? 自分自身でも意識していない生活習慣で、不妊になっている方もいます。 良かれと思ってやっていた事が原因だったりする事もあります。 お客様の顔色や髪、舌(舌診)、などを直接見させていただいたうえ、血流計で測定もいたしますので、ぜひ直接ご来店いただく事をお薦めします。 そしてお客様にあった漢方薬や健康食品をご提案させていただきます。 もちろん、病院で不妊治療をされている方でもご安心してご相談下さい。 病院の治療を否定するような事はございませんし、たくさんの方が病院と併用されていらっしゃいます。 お客様お一人に対し約1時間ほどお時間をお取りしております。 人に話す事によって、頭や心の中が整理される事もあります。 ゆっくり相談されて、心の荷物を下ろしてみてはいかがでしょう。 ※お一人様にしっかり時間を費やすため、予約制となっております。 ・日本統合医療学会会員 ・補完医療協会会員 薬剤師 野口藤子 漢方アドバイザー小室敏美 漢方アドバイザー 新井誠子 ≫ 漢方のサツマ薬局妊娠力は夫婦の片方の弱さを片方が補ってこそ、ついてくるもので、それがよい結果につながるのです。 最高の治療をしながら結果が出なくて、心身ともにヘトヘトになって、不安定な状態だと思います。 雪乃さんは41才ですから、まだまだ時間は十分あります。 6か月間本腰を入れて、ご夫婦の体質改善をするのが、一番の早道です。 東洋医学でいう腎がしっかり充実すれば生命力も妊娠力も充実します。 先天的にも腎が弱くても、後天的に腎を強くすることができますし、それで子宝に恵まれます。 現代社会の生活は、ストレスが多く、ハードな毎日です。 それが不妊を引きおこし、その不妊治療で腎の力をそこないがちです。 まずは、生活を見直してみましょう。 なかでもとくに気をつけたいのが食事ですね。 赤ちゃんが授かりやすくなる食材は、黒豆、黒ゴマ、ひじき、海藻、いか、かき、いわし、鮭、いくら、かれい、きな粉、ナッツ類などです。 雪乃さんの体質は漢方的に腎陽虚で気血両虚と考えられます。 症状に合わせた漢方薬や健康食品を飲み、しっかり土台づくりをしてください。 ご夫婦で不妊症改善のツボを押し合うのもおすすめです。 ・気海(きかい) へそから指幅2本下。 ・関元(かんげん) へそから指幅4本下。 ・中極(ちゅうきょく) へそから指幅5本下。 ・三陰交(さんいんこう) 内くるぶしの中心から指幅4本上。 ・太衝(たいしょう) 足の甲で、第1指と第2指の骨が交わるところのくぼみのなか。 ・天住(てんちゅう)・風池(ふうち) 首の後ろを通っている2本の太い筋の外側にあるくぼみのなか。 ・腎兪(じんゆ) 直立したとき、肘が脇腹にあたる位置と同じ高さの背骨から、左右外側へ指幅2本ずれたところ。 ・次髎(じりょう)・中髎(ちゅうりょう) 仙骨には左右に4つずつのくぼみがあり、 上から2つ目のくぼみが次髎。3つ目のくぼみが中髎。 ・胞盲(ほうこう) 次髎から左右に指幅3本外側。 ・湧泉(ゆうせん) 足のつま先から、かかとの約1/3のところにあるくぼみのなか。
2012.11.14
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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アレルギー症状を改善したいです。
マピコさん(40歳)足の冷え、月経前の情緒不安定やむくみなど、月経前困難症を改善したいと思っています。 また、月経前にアレルギー症状(蕁麻疹、鼻炎)がひどくなるのは、何か因果関係があるのでしょうか? アドバイスをお願いします。 峯崎リヨ子 先生 (クスリのミネサキ) 私たちと一緒に悩みを解決しましょう 現在、日本では10組に1組のカップルが「不妊」に悩んでいるといわれる時代。「赤ちゃんがほしい」「どうして妊娠できないのだろう?」と悩んでおられる方がとても多いです。 そのことで、精神的ストレスになったり、自信を失いそうになっていませんか?今、ここで自分を見つめ直し、妊娠しない原因をあらゆる観点から検討し、悩みの解決に向かいましょう。 ご自分の心と身体に自信を持ってください。一人で悩まず、ご相談下さい。一緒に悩み解決のため頑張りましょう。 薬剤師:峯崎リヨ子プロフィール 日本不妊カウンセリング学会会員 認定不妊カウンセラー 日本食品保健指導士 周期調節法を本格的に勉強、実践し効果を上げているエキスパート集団「日本中医薬研究会会員」に所属。不妊症、皮膚病、腫瘍免疫、女性の身体のトラブルなどを専門に相談を受けている。 書籍「最新 東洋医学の名医134人」で紹介される。 ≫ クスリのミネサキマピコさんの気になる症状で、一番先に目に入ったのが「不妊治療にストレスを感じている」でした。 月経前の不定愁訴、つまり月経前症候群(PMS)の症状である、イライラ、怒りっぽい、落ち込みやすいという情緒不安定、また、過食気味、食欲不振、月経前のむくみ、足の冷えなど、ストレスからでている心身の不調。 これらをご自身も改善したいと思うのはもっともなことです。 中医学ではPMSを「気滞」「肝鬱気滞」と考え、対処します。 ストレスから「気」の流れが悪くなって「気滞」または「気滞瘀血」となり、それが「肝 熱」や「鬱熱」を生じてイライラ、怒りっぽい、落ち込みやすいという症状が起こるのです。 また、「気滞」で流れが悪くなると、足の冷えやむくみが生じます。 この症状の改善には「疏肝理気」「理気活血」の漢方薬で「気の流れ」を良くします。 また、月経前にアレルギー症状( 蕁麻疹、鼻炎) もひどくなるようですが、これは月経前のホルモンが不安定になることで免疫も不安定となり、アレルギーがひどくなるのです。 この原因を中医学では「肝鬱」と「腎虚」と考えます。 ですので「疏肝」と「補腎」の漢方薬で症状改善し免疫を安定させます。 PMSや月経前のアレルギー改善が、自律神経系、ホルモン系、免疫系を安定させ「妊娠しやすい体質」につながるのです。とはいっても「妊娠力」を上げるには自身の弱点を知り、その体質改善をしなければなりません。 マピコさんには、中医学の漢方による「周期調節法」をおすすめします。 この方法は、西洋医学のホルモン変化に合わせて中医学の漢方薬効果を最大限に活かし「妊娠しやすい体質」に近づけます。 周期調節法のメリットは、身体全体の機能を整えながら、「質の良い卵」「着床しやすい ふかふかの子宮内膜」をつくり、妊娠しやすい体質に改善できることです。 マピコさんに合った周期調節法で体質改善し「妊娠力」を高めたら、西洋医学の治療が、 より効率よくいくと思います。
2012.11.14
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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月経の周期が不安定です。
ショコラさん(41歳)月経の周期が不安定で、排卵誘発剤を使用しても 卵がたくさんできず、無排卵となることもあります。 去年の夏に18週で流産。 その翌年の4月に再度体外受精するも、採卵のタイミングも前回より早まり、分割も遅く、結果着床せず。 その後、2か月低刺激で排卵誘発するも、卵が育たず、無排卵に。以後、鍼灸にたまに通うが、生理後2週間で生理になることが、2回ほど(連続ではない)。 アドバイスをお願いします。 小島晃 先生 (小島薬局 本店) 1990年東京薬科大学。3年間大手製薬会社で東京の大学病院を担当し、西洋医学の医療現場を学ぶ。高度に細分化された西洋医学の治療に疑問を感じ始めているとき、人間全体を見る中医学を知る。 東京・高円寺(現在は中野に移転)にあるイスクラ中医薬研修塾で1年間学び、1994年より小島薬局本店で漢方相談に従事する。 1995年から3年間北京中医薬大学日本校で中医学をさらに研鑽し、1998年の卒業と同時に国際中医師試験に合格する。 1997年より日本中医薬研究会学術委員を務め、2002年~2006年まで日本中医薬研究会学術委員長を務める。 2003年7月発刊の「東洋医学の名医134人徹底紹介」に紹介される。 2008年5月に自身が学んだイスクラ中医薬経営塾の講師に就任する。 2008年7月に湖北民族学院の客員教授に就任する。 2011年1月に日本中医薬研究会学術委員長に再び就任する。 2011年3月に湖北中医薬大学の客員教授に就任する。 著書に「女性の悩みは漢方で治す」(知道出版)、「不妊症周期療法のお話」(自費出版)がある。 現在、小島薬局本店で漢方相談を行い、後進の指導や中国医学の普及に努めている。 ≫ 小島薬局 本店漢方医学から診ると、腎虚、瘀血、肝気鬱結の症状が見られます。 無排卵性月経や無月経、排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができない、稽留流産したことがある、初経が同世代のなかで遅かった、足腰のだるさや冷えを感じる、40歳以上であることから「腎虚」症状が考えられます。 月経終了から後に腰やお腹が重くて痛い、子宮筋腫、内膜症、卵巣嚢腫、子宮ポリープ、卵管癒着などがあるのは「瘀血」の症状です。 最後の「肝気鬱結」は、月経前にイライラしやすく、怒りっぽい、落ち込みやすい、体温の上下変動が激しい、月経周期が不安定、低温期から高温期の移行に時間がかかるなどから考えられます。 腎虚にはいろいろなタイプがあります。 ショコラさんは、初潮が遅かったなどから卵巣機能低下が見られるので、基本的には腎精不足です。 しかし、冷え症などから腎陽虚、エストロゲンの不足から腎陰虚の症状もあるなど複雑です。 低刺激で排卵誘発しても卵が育たなかったことから、腎虚の症状は軽くないようです。 そこへ体外受精を繰り返したことで卵巣に負担がかかり、さらに腎虚の症状が進んだと思われます。 通常の植物性の補腎薬ではあまり効果が期待できないので、鹿茸・紫荷車(胎盤エキス)・亀板などの〝血肉有情の品〞といわれる動物性生薬を配合した補腎薬を選ぶと良いと思います。 次に瘀血も少し重いようなので、水蛭・三陵・我朮などの作用が強く嚢腫や癒着を改善する効果が優れた駆瘀血薬を選びましょう。 最後に肝気鬱結ですが、肝気を巡らせてストレスを和らげる柴胡や香附子を含む漢方薬がおすすめです。 状況から見て簡単に改善するケースではないと思われますが、流産前までは排卵していたのなら、体質に合った漢方製剤を服用することで、卵巣機能が改善する可能性はあると思います。 むしろ、漢方薬でしか現在の状況の改善は難しいと思います。
2012.11.9
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸の痛みについて
たまさん(36歳)凍結胚移植後にすすめられて針をしてもらったのですが腰のあたりに激痛がはしりました 5時間以上たちますが今もジリジリ痛みます 肝臓が弱ってるからと説明されましたがこのまま通って大丈夫なのでしょうか? 有名な所のようですがまたあんに痛い思いは辛いです この治療で赤ちゃんができなかったらと考えてしまってなりません 米山章子 先生 (ビッグママ治療室) 神奈川衛生学園専門学校卒 はり師灸師按摩マッサージ指圧師 日本鍼灸師会会員 不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 一元流鍼灸術講師 東海大学大磯病院東洋医学科にて3年にわたり研修 平成9年10月 神奈川県小田原市にて、『鍼灸リラクゼーションビッグママ治療室』を開業 平成17年 師である伴先生と共に『一元流鍼灸術』を立ち上げる。 平成20年3月 「不妊!大作戦」(たにぐち書店)を発刊 平成21年 7月 山下湘南夢クリニックにて『不妊と鍼灸』一般講演 10月 徳島県鍼灸師会主催、『不妊と鍼灸治療』一般講演、専門家向け講演 平成23年 不妊カウンセリング学会にて、『鍼灸来院時の主訴から考察する不妊カウンセリングの役割』を発表、奨励賞を受賞 平成26年8月 日本中医学会雑誌 論文掲載 『東洋医学的生命観に基づく鍼灸:難治性不妊治療への取り組み』 平成27年5月 全日本鍼灸学会 松山 『女子胞の力を増やすことによって、妊娠出産に至った症例よりの考察』 平成27年12月3日 山下湘南夢クリニック主催『第2回不妊治療を考える集い』にて ~「女子胞力を磨く、鍼灸にできること」を講演 平成28年6月 不妊カウンセリング学会『東洋医学的手法による、体表観察から行う不妊カウンセリング』を発表 そのほか、一般向け、専門家向け不妊治療関連講演にて、不妊鍼灸治療についての啓蒙活動行う。 ≫ ビッグママ治療室たまさん こんにちは 鍼灸の痛みについてのご質問ですね。 凍結胚の移植後に鍼灸を受けられたのですね。 受精卵がしっかり着床できるようにと目標をもっての施術ではないかと思います。 上手く結果につながるようにと思います。 さて、鍼灸のいたみについてですが、 鍼灸治療とひとくちにいっても、先生方によって用いる針は様々で、また使い方も 様々です。なかなか一般論として、鍼灸が痛いのかどうかというお返事は難しいかなと思います。 施術する立場から言わせていただきますと、痛い痛くないよりも、 より『結果を出せる』方法を選択することが多いように思います。たまさんを 施術してくださった先生もきっとそういった思いからの施術であったのではないかと 考えます。 私は鍼灸をさせていただく立場でもありますが、患者として鍼灸のファンで 治療もよく受けています。私は恐がりで『痛い』治療や『強い』治療は苦手です。 ですので私自身が自分の治療院で提供している鍼灸治療は、『痛み』や『刺激』に 配慮した治療をしています。鍼はいろいろなやり方もあります。ぜひ、今度受けるときに その先生に相談されてはいかがかと思います。きっと何らかの説明、配慮を してくださるのではないかと思います。気持ちよく治療が受けられることも 大事なことですね。 よい結果につながりますようには、
2012.11.2
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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鍼灸の痛みについて
たまさん(36歳)凍結胚移植後にすすめられて針をしてもらったのですが腰のあたりに激痛がはしりました 5時間以上たちますが今もジリジリ痛みます 肝臓が弱ってるからと説明されましたがこのまま通って大丈夫なのでしょうか? 有名な所のようですがまたあんに痛い思いは辛いです この治療で赤ちゃんができなかったらと考えてしまってなりません 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、たまさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 移植後に鍼治療をしたようですが、その際の痛みが残っているようですね。その先生は、肝が弱っているからとおっしゃっていたようですが、確かに、弱っている部分というのは、過敏になっている場合があるので、他の場所よりも痛く感じることがあります。 その痛みによって、赤ちゃんができなくなってしまうのではということを心配されているようですが、それは全くの取り越し苦労ですので、安心してください。 最近は、ネットで鍼灸の様々な情報が、飛び交っていますが、高温期や妊娠初期に三陰交を刺激すると流産するというような情報があるのはご存知かと思いますが、実際に三陰交に強い刺激を与えても流産はしないというのが、現在では定説になっています。 鍼灸の本場、中国でも、三陰交や太衝、合谷など、古典に流産や人工中絶になると記載されている経穴に強い刺激を与えても、全くその通りにならなかったという報告がされています。 ですので、基本的に余程強い刺激を与えても、妊娠に対してマイナスに働くことは、極めてまれであるということは、今や鍼灸治療の常識となっています。 それよりも、鍼灸治療によって、不安な気持ちになることの方が、妊娠にはマイナスに働きますので、決して鍼灸治療を受けたことによって、妊娠に悪影響を及ぼすことはないということだけは、しっかりと理解してください。 たまさんは、とてもナイーブな方のようですので、鍼の刺激がいつまでも残っていることに対して、とても不安に感じられたかと思います。本来であれば、そのような不安を抱かせないように、鍼灸師がしっかりとフォローするべきなのですが、それが不十分だったのでしょう。 この回答によって、少しでも不安感が取り除かれて、鍼灸治療に対して前向きに取り組んでいかれれることを、願っています。
2012.11.2
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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ひどい冷え性と不妊治療のストレス
ようこさん(33歳)ひどい冷え性に悩んでいます。 排卵から月経時に腹痛があり、不妊治療にストレスを感じています。 そのせいかちょっとしたことでも落ち込みます。 とくに月経がくるたびに「今回もだめだった」とがっかりしてしまいます。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館ひどい冷えに悩んでいるとのことですが、典型的な陽虚証という症状がうかがえます。 体全体の代謝機能が低下しているのが原因です。 加えて足腰のだるさや性欲がないなど、腎気の弱さも出ているので、基本的な体質は腎陽虚証といえます。 腎気は生殖機能と密接な関係があるので、腎気が弱いと生殖機能がしっかり働かず、不妊症になりやすいのです。 腎陽虚証だと、体が温められないので水がとどこおり、浮腫などもおきてます。 水分をあまり欲しないのは、体に余分な水分があるためでしょう。 めまいや立ちくらみは、その余分な水分が頭部を犯すことと、もともと気が不足しているために、頭部に十分な栄養が届かないために起きていると考えられます。 子宮筋腫や内膜症、卵巣膿腫などがあるようですが、これらは、血液循環の悪い状態の瘀血が原因。瘀血は冷えからくるものが多いのです。 陽虚によって体を温めることができないため、結果、瘀血になってしまい、子宮筋腫や内膜症などの症状を引きおこしていると考えられます。 また、余分な水分があるため、体全体の循環が阻害されて瘀血の症状を悪化させています。 日常で気を付けることは、積極的に体を温めることです。 とくに下半身の冷えが強いと思いますので、しっかりとお風呂に浸かって、体の芯から温めましょう。 瘀血には適度な運動が効果的です。 一日30分程度のウォーキングやヨガ、太極拳など、体に負担にならない運動をしましょう。 ストレスが溜まっているようですから、へその下3寸のところにある、へそ下丹田で深く息を吸い込む、複式呼吸をすると、体がリラックスして気を補えます。 鍼灸治療では、腎陽を補う治療が中心になります。腎陽を補うことで、自分で体を温める力をつけ、生殖機能をUPさせていきます。 体が温かくなり気が充実してくると、余分な水分も減り、血液を送り出す力も出て、体全体の循環が改善していきます。
2012.11.1
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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ひどい冷え性と不妊治療のストレス
ようこさん(33歳)ひどい冷え性に悩んでいます。 排卵から月経時に腹痛があり、不妊治療にストレスを感じています。 そのせいかちょっとしたことでも落ち込みます。 とくに月経がくるたびに「今回もだめだった」とがっかりしてしまいます。ようこ様 初めましてこんにちは みなみ野治療院 コウノトリ漢方薬店 代表 山田紘子と申します。 不妊治療は心身ともに負担が大きく 先が見え辛い治療です。 月経がくると、せっかく頑張ったのにと がっかりしますよね・・・。 その落ち込みやストレスが、気滞や気虚を引き起こし 心身の流れを悪くします。 その流れの悪さや冷えから心身の本来の機能が発揮できなくなり 悪循環を引き起こしてしまいます。 それが冷えや婦人科疾患の原因となる事もあります。 鍼灸の治療ではそれらの疲れをリセットし 心身の流れを改善し卵や子宮内膜の状態を向上させ 機能を高める事ができます。 鍼灸などの治療を並行してお受けいただく事で ようこ様の妊娠力を向上させる事ができます。 ようこ様にコウノトリが飛んできますよう 心よりお祈りしております。
2012.11.1
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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いろいろ改善して妊娠力を上げたいです。
ひまりさん(35歳)体外受精をしていますが、着床するまでにいたりません。 月経がくるたびにがっかりして落ち込んでしまいます。 下痢をしやすく、足腰のだるさや冷えを感じ疲れやすいのも気になります。 古村滋子 先生 (漢方の健伸堂薬局) 今日の高度生殖医療の進歩はめざましく、今や「卵の核移植」まで進み、今後いかなる状況になるのかは未知の世界です。 その影で、高度生殖医療を受けながらも希望が叶えられず不安と焦りと苛立たしさを抱え、「もう漢方しかない」「最後に漢方でも」との思いを込めて漢方薬に一筋の光を求める方が多くおられます。 「漢方薬とはどういうものなのか?」「周期調節法とはどのようなものなのか?」「興味はあるが聞く機会がない!」との声を受け、当特集では、漢方薬を使った周期調節法をわかりやすくご紹介していきます。 鍼灸も含めた漢方を自分のライフワークと決めて40年。小さなミクロの世界から1つの生命体に進化して、この世に生まれてくる生命。その神秘の世界に感動しつつ、「新しい生命の誕生」に感涙する家族の姿に心打たれ、この仕事に携われる喜びを感じています。 赤ちゃんを授かりたいと願う方たちを応援する「命を繋ぐ」仕事を、皆様とともに築いていきたいと思います。 ≫ 漢方の健伸堂薬局冷え症や下痢をしやすく足腰がだるいことから「脾腎陽虚」の体質だと思います。 また、冷えが進むと血液循環が悪くなる「瘀血」体質が子宮筋腫、子宮内膜症などの原因になっているのでしょう。 月経前のイライラや怒りっぽく落ち込みやすい、「肝鬱」もあるので、これらの体質を踏まえて月経周期に合わせた漢方の服用がおすすめ。 妊娠機能をつかさどる「腎」をサポートしていくことは多くの女性にとって必要なこと。 とくに、ひまりさんの年齢になると、腎の働きを助ける漢方薬が必要となってきます。 東洋医学では「女性は7の倍数」で体が変化すると考えられており、28才が最も妊娠に適している時期で、それ以降妊娠力は徐々に低下していくと考えられています。 ですから妊娠力を上げるためには、腎の機能を補う漢方薬が不可欠となります。 日常生活では体を冷やさないことを心がけます。外からの防寒はもちろんですが、体のなかから温めるために、冷たいものは控えます。 加えて体を温めるような食材でバランスのとれた食事を摂るようにしましょう。 また、腰回りの血流を良くするために腹筋、背筋を使うような運動を積極的に行いましょう。 夜は疲れた体を休める時間です。十分な英気を養うために、せめて日付が変わらないうちに寝るようにしましょう。 冷え症には婦宝当帰膠、当帰芍薬散などの補血薬を服用します。 また、血液循環を良くするために冠元顆粒、桂枝茯苓丸などの活血薬を併せるのもいいでしょう。 さらに腎の機能を高めるために、さらに参茸補血丸、八味地黄丸などの補腎薬、そして気持ちを安定させるために逍遥丸、加味逍遥散などの疏肝薬も併せて服用することをおすすめします。 漢方薬に加えて、鍼や灸を併用すると血液循環が良くなり、冷えの改善や着床の手助けをしてくれると思います。 家庭で手軽にできる、温灸やツボ刺激療法を行ってみてください。
2012.10.24
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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多嚢胞性卵巣症候群に良い漢方はありますか?
えれくとろんさん(27歳)まったく排卵のない、重度の多嚢胞性症候群(PCOS)です。 現在クロミッドの治療をしているのですが、自分でも何か改善しなければと思っています。 PCOSにも効果のある漢方はあるのでしょうか? 曖昧な質問で申し訳ないですが、よろしくお願いします。 かしたに陽子 先生 (漢方薬の一陽館薬局) 女性のための漢方相談専門薬局として、相談スタッフ7名は全員女性。 不妊症・月経不調など女性特有の心身のトラブルについて相談が多く寄せられます。 輝く女性の笑顔のために一陽館薬局だからできること、女性だからこそ分かり合えることがあります。 おひとりお一人お悩みの症状も生まれ持った体質も生活環境も異なるわけですから漢方相談は個別相談が基本であり、その相談自体からオーダーメイドであることは当然のことであるという考えに立ってしっかりとお客さまに寄り添い、サポートしています。 店主:かしたに 陽子 一陽館薬局 代表 管理薬剤師 漢方薬生薬認定薬剤師 不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー ≫ 漢方薬の一陽館薬局多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の改善、その先の妊娠をふまえた漢方相談は、私のところでも大変多いのです。 クロミッドなどを服薬しても反応が低く、なかなか改善が見られなくて悩んでいる方も多いですね。 また、薬を飲んでいればなんとか反応しているけど、薬による刺激がなければ月経不順戻ってしまう、という声もよく耳にします。 一言でPCOSといっても、月経周期に大きな乱れがない方もいれば、年に数回しか月経がこない方もいます。 PCOSの場合は、基礎体温で低温期が長く続き、不定期に排卵しそうな動向があるのに排卵にいたらず、排卵日が予測しづらい状況がみられます。 初潮以来の月経不順を薬でコントロールしてこられた、えれくとろんさんが思っているように、自力で成熟卵胞ができて、人工的な(排卵誘発剤など)刺激がなくてもスムーズに排卵するには「体の力」を高めることが重要になります。 PCOSは卵胞の成熟に関わるホルモンの働きや卵が育つ卵巣内環境、そして、排卵に関わるホルモンバランスや血流などの連携がうまくいかないことが原因とふまえて、漢方薬で対処していくのが良いのではないでしょうか。 具体的には、卵胞の成熟やホルモン活動に関わる「腎精」を養う「補腎薬」、血流を整え排卵を取り巻く環境を改善するための「駆瘀血薬」を中心に、状況に合わせた漢方薬を継続的に服用していくことで、順調に排卵を迎え、月経周期が安定する体質改善を目指していきます。 日常生活では「睡眠を十分にとる」、「疲労やストレスをためこまない」、「規則正しい生活リズム」を心がけます。 また、食事では甘いものや炭水化物を摂りすぎないことや冷たいもの、生ものなど体を冷やすものは控えることが大切になります。 生活習慣やストレスは本人や家族が思っている以上に根深く、一人で解決しようと思うほど逆効果。子宝の先生やパートナーと二人三脚で一緒に乗り切ってほしいですね。
2012.10.4
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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胚移植後の三陰交へのお灸について
ゆいかさん(35歳)こんにちは。 先月の29日に体外受精で2日目新鮮胚移植をしました。 1日に、鍼へ行きまして、三陰交などへの鍼やお灸をしてもらいました。(不妊に詳しいとの触れ込みの鍼灸院です) その後、自宅でも三陰交や関元へのお灸をするように勧められて、昨日今日と三回お灸してしまいました。 後で気になりネットで調べると、移植後は三陰交への鍼やお灸はしない方がいいとのこと・・・ 流産させるツボだと書かれていました。 鍼灸院では、陽性反応が出たらやめるように言われました。 せっかく良かれと思い、鍼に行ったのにこれでは上手くいかなくなりそうでとても悲しいです。 やはりこの鍼とお灸のせいでうまくいかないでしょうか。 着床時期は、3日~5日にかけてくらいかな・・・と思っています。(あくまでも自己判断です) どうぞよろしくお願い致します。 水野裕章 先生 (北斗鍼灸院) ~不妊治療、ベビ待ちでお悩みの方へ~ 専門病院だけで、なかなか成果が出ない方、専門病院には行ってはいないけど悩んでいる方、立ち止まっていないで当院に来て下さい。 2011年9月14日現在不妊治療の患者様の通因数は、70人を超えています。 西は浜松、東は富士方面からも来院されています。 県内では、おそらく鍼灸院として一番不妊治療の患者様が多いです。 当院の考えは、東洋医学にこだわらず西洋医学と上手に手を組み専門病院で治療を受けられている方は、その成果が十分に引き出せるような治療を提供し又、まだ専門病院へは行かれていない方の場合専門病院での診察、治療の必要性を少しずつ患者様にお伝えし検査だけでもちゃんとした病院でしてもらいその上で、患者様と一緒にどのような治療がベストかを考えながら治療をしていくと言う考えです。 その他、特に日常生活の改善にも力を入れています。 ≫ 北斗鍼灸院ゆいかさん はじめまして、静岡県焼津市の北斗鍼灸院 院長の水野です。 三陰交2移植後に、鍼や、温灸をやっても何も問題はないです。 当院では、移植後にも普通に行っていますが、今年はすでに50人を越える方が妊娠し、30人を超える方が卒業されています。 皆さん、三陰交には治療してますよ。 あまり、気にしないでいいと思います。
2012.10.4
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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胚移植後の三陰交へのお灸について
ゆいかさん(35歳)こんにちは。 先月の29日に体外受精で2日目新鮮胚移植をしました。 1日に、鍼へ行きまして、三陰交などへの鍼やお灸をしてもらいました。(不妊に詳しいとの触れ込みの鍼灸院です) その後、自宅でも三陰交や関元へのお灸をするように勧められて、昨日今日と三回お灸してしまいました。 後で気になりネットで調べると、移植後は三陰交への鍼やお灸はしない方がいいとのこと・・・ 流産させるツボだと書かれていました。 鍼灸院では、陽性反応が出たらやめるように言われました。 せっかく良かれと思い、鍼に行ったのにこれでは上手くいかなくなりそうでとても悲しいです。 やはりこの鍼とお灸のせいでうまくいかないでしょうか。 着床時期は、3日~5日にかけてくらいかな・・・と思っています。(あくまでも自己判断です) どうぞよろしくお願い致します。三陰交は子宮の血流を増加させ、生殖機能を高める補腎・補血のツボとして古来より重要とされてきました。 ゆいかさんの月経の状態が年齢とともに変化してきたのは、加齢による「腎気」の低下かと思われます。 「腎」は、月経や卵巣機能などの生殖器系をつかさどります。 また、めまいや立ちくらみを起こしたり、落ち込みやすいことから気虚や血虚、腹部瘀血やのぼせなどもあるかと思われます。 東洋医学では「五行(木・火・土・金・水)」を体と対応させ、それらのバランスを調整することで妊娠力を向上させます。 鍼灸の治療は全身のツボを組み合わせて効果をだすので、1つのツボが流産を引き起こすことはないのです。 三陰交が流産を促すツボであれば、不妊の方への使用は禁忌となるでしょうが、そのような事実はまったくありません。 心配事は体を緊張させ、気・血・津液の流れがとどこおり、子宮内の環境が悪化します。 安心してゆったり過ごすことで、妊娠力を高めることができます。 インターネットではさまざまなうわさが事実のように書き込まれていますので、心配の種を見つけることもあるかと思います。情報に振り回される性格だからと、妊娠中不要不急なネット検索を控えた方もいました。 心と体は密接に結びついています。 ゆったりした気持ちで過ごし、食事はバランスよく、冷たいものは控えます。さらに薄着は避けて冷えが気になるときはしっかり保温、それでも冷えるならカイロなどで加温してください。 しめつける服や下着は避けて、できれば靴下は五本指ソックスを履きましょう。 赤ちゃんは天からの授かりものです。その赤ちゃんをお母さんがしっかり受け止めてあげることで、子宮に根を張り成長してくれます。 赤ちゃんの生命力を信じ、ていねいな生活を送ることで妊娠力が向上します。 ゆいかさんにコウノトリが飛んできますよう、心よりお祈りしております。
2012.10.4
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
たまこさん(40歳)体質改善のアドバイス希望です。 体外受精6回やるも、稽留流産14週、化学流産2回、陰性3回。 今年3月より鍼灸院に通っているが、通ってから結果がでない。 元々ストレスを受けやすく、冷え性で、食事量も少ないです。 逆流性食道炎を長く患っています。 それにより、体重が42→32→38。 流産後、摂食障害の治療をしていて、だいぶ良くなりました。 体重が44。 自律神経の乱れもなおってきたと、先生には言われるが。 また、5月頃から左腰辺りが痛く、冷えにも敏感になり、風が当たっただけでも痛くなります。 6回目が陰性になったばかりで、これからどのようにしていけばいいのか、分からず、ご指導のほどよろしくお願いします。 神薗克也 先生 (鍼灸治療室 翠明館) 当院に来院されている患者のうち9割以上は女性。しかも、その7割以上は不妊治療の方。一般に鍼灸治療は、腰痛や肩こりの治療と思われがちですが、実は、婦人科系や内科系の疾患にとても有効な治療方法なのですね。腰痛や肩こりで悩んでいる方と同じくらいに、婦人科系や内科系の症状で悩んでいる方は大勢います。内臓の不調からきている腰痛や肩こり、頭痛もありますので、そういう方には内臓の機能を整えないと、すっきりと治りません。特に、女性の場合は、ホルモンバランスによって多種多様な症状が現れます。 当院では、全身のアンバランスを整えていく治療をしていますので、体の様々な不調がすっきりとなくなっていきます。生理不順の延長線上に不妊症があり、さらにその延長線上に更年期障害があります。生理を整えることが、すなわち女性の健康を保つポイントなのですね。是非一度、体に優しい自然な治療方法の鍼灸治療をお試しください。 ≫ 鍼灸治療室 翠明館はじめまして、たまこさん。 翠明館治療室の神薗といいます。 体外受精で陽性反応が出ても、流産をしてしまうようで、 妊娠が継続しにくいようですね。 気になる症状を拝見すると、体質的に脾と腎がかなり弱いようです。 冷えもかなり強くなってきているようなので、東洋医学的には、 脾腎陽虚と呼ばれる状態で、体の気が充実していないので、 体を温めることができず、妊孕力もありませんので、妊娠はしても 妊娠を継続する力がないのです。 それから、逆流性食道炎とのことですから、気逆の症状も あるようです。環境の変化やストレスに敏感で、気が滞りやすく もともと弱い消化器に影響を与えてしまい、それと伴に精神的にも 不安定になってしまうのです。 たまこさんのような複雑な症状の方は、西洋医学と併用されると なかなか結果が出ないことがありますので、まずはしっかり体を 整えてから、体外受精などの治療を受けられると良いかもしれません。 冷えの症状も強いようですから、自宅でお灸をされると良いでしょう。 お臍を中心とした上下左右に、胃腸を整える経穴がたくさんあります。 中かん・天枢・関元などの経穴に毎日お灸をしましょう。お臍を 温めることもとても有効です。 足にある三陰交や足三里にもお灸をすると、婦人科系の症状を 改善しつつ、胃腸系も整いますので、たまこさんにはぴったり かもしれません。 自律神経を整えるには、頭の天辺にある百会が良いでしょう。 指先でちょっと強めに頭の芯に響くように指圧すると、じんわり 刺激が伝わって、気持ちが良くなります。 女性の月経は、自律神経の影響を強く受けますので、日常的に メリハリをつける生活習慣を付けることをお勧めします。 焦らず、ゆったりとした気持ちで体を整えて、その日を待ちましょう。
2012.10.2
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
春薫さん(40歳)高プロ&抗核抗体値高&筋腫持ちです。 薬を服用して治療に臨んでますが、 良い結果につながりません。 卵子の老化等も気になります。 子宮内環境を良くするために効果的なものはありますか? 鈴木康弘 先生 (くすり天龍堂) 営業時間内で、お客様のご都合のよい時間帯にご来店ください。私の顔を見たら、「ご相談なんですが・・・」とおっしゃるだけで結構です。あとは私が対応いたします。 特に予約制はとっておりませんので、ご来店順にご相談へと入ります。子宝相談の場合には、あれば基礎体温表、婦人科での検査結果を持参ください。 当店の目標は、お母さんとなるお客様の体質を高める事です。日頃の不快な症状が消えていくことが良い兆候といえます。 *当店のHP「子宝相談」をよくご覧になってからご来店ください ≫ くすり天龍堂婦人病・免疫疾患を抱えて不妊治療しているが結果に結びつかない春薫さん。 東洋医学的に子宮環境を良くして幸運を引き寄せたいのですね。 漢方では体内を「気血水」で満たし、スムーズにめぐっているのを健康と考えます。 気のとどこおり(気滞)からおこる症状は、高温期中の下落、PMS(精神不安・食欲不安定・便秘・腹部脹満)、HPRL(高プロラクチン血症)、胸の張りです。 血のとどこおり(血瘀)は、低温期に体温が下がらない・その後上昇、生理痛、婦人病各種、着床障害、のぼせ。 水のとどこおり(痰飲)は、腰がだるい、浮腫みなどです。 免疫疾患と卵巣嚢腫・子宮内ポリープは痰飲の絡むことが多いようです。 「気血水」が体に不足している場合を虚証といいますが、春薫さんは血虚証と腎虚証が見られます。 月経量が少ない、めまい・立ちくらみが血虚証で、基礎体温で温度差が少ない、足腰のだるさや冷えなどが腎虚証です。 これらから気滞と瘀血が原因のようです。 体内の流れが良くないことがわかったのではないでしょうか。 もちろん流れが悪くなるのは、それなりの理由があるのです。 理由はいくつかありますが、春薫さんの場合は体内の虚に乗じて、外因(風・寒・湿)、内因(ストレス)、食毒などの病因が入ってきています。 これは体の弱り、すなわち体のウロに病因が入って、めぐりをとどこおらせ、偏った体質を形成するのです。 体内の過剰な部分、不足している部分が複雑に絡み合った場合の養生法ですが、体内のめぐりの悪さは年齢や体力不足から来ているので、規則正しい生活をした上で無理のない運動を持続していくことが大切です。 よく休みよく動くというメリハリのある生活が求められます。 漢方薬の得意分野は補うことです。春薫さんには栄養をつける補血薬と体をイキイキさせる補腎薬がおすすめ。 その上で血をサラサラにする駆瘀血薬、気のめぐりを良くする理気薬や疏肝薬が効果的だと思います。
2012.10.2
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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低温期が短く体温が高め
うさうささん(47歳)低温期の体温が高め(36.5~36.6)で低温期が10日~13日です。 AIHをしていた時に排卵済みになることも多く、いまは体外受精に進んでいます(2回採卵、4回移植) ショート法(フェリング225単位とイトレリン)で4~10個卵胞ができ、半分は受精します。 高齢のため初期胚で移植するのですが、まだ一度も着床したことがありません。 凍結に進めるのは受精した数の半分です。(2日or3日目培養) 低温期の体温が高く期間が短いとあまり良くない卵胞になると聞きました。 少しでも良い卵を育てるにはどうしたら良いのでしょうか? 深谷幹子 先生 (深谷薬局養心堂) 湖北民族学院客員教授 妊娠授乳サポート薬剤師 妊娠しやすい体作りを全力でサポート 子宝に向って一緒に歩んでいきましょう。 女性特有の悩みについての相談にも乗っています。女性同士、わかりあえる事も多いかと思います。 ちょっとした事でも気になったら、気軽にメール又は電話でご相談下さい。 相談する気になった事で、もう大きな一歩を踏み出しています(^-^)/ ≫ 深谷薬局養心堂体低温期が高く周期が短くなってきた場合、FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値が上がってきている可能性があります。 FSHは卵巣機能低下と関係あるといわれています。 うさうささんの場合もFSHが高いなら、卵巣機能やバランスをつかさどる「腎」の働きを高める、補腎の漢方を増やすのもいいかと思います。 子宮筋腫、内膜症、卵巣膿腫、子宮ポリープ、卵管癒着などは、いろいろな汚れが溜まっておこると漢方では考えます。 これが低温期の体温が上がる原因にもなります。 さらに血流を悪くして、卵巣機能の低下、着床率が下がる原因にもなります。 体質、状況、月経周期によって使う漢方は違ってきますが、子宮に筋腫、嚢腫、ポリープがある影響を考えると、汚れを綺麗にする漢方を強化するのも良い方法かと思います。 血は全身をめぐって、臓器や組織に栄養を届け、老廃物を処理して潤いをあたえたり、精神状態を安定させる働きがあります。 食養生として赤や黒いもの(人参、ほうれん草、黒ゴマ、黒砂糖黒豆、レバー、豚肉、鶏肉、なつめ、クコの実など)がおすすめです。 腎は生殖機能、成長、発育、ホルモンの分泌、免疫全般など生命活動の根本を担っています。 年齢の影響がでやすいのですが、食事や生活習慣の養生でスピードを減速することは可能です。 食養生として、木の実や粘り、渋みのある(くるみ、松の実、クコの実、黒ゴマ、山芋など)、温性の食材がおすすめです。 卵巣機能やバランスを整えるには「血」と「腎」の養生がとても大切です。 毎日の生活養生としては、冷たいものの飲食は控えなるべく温かいものにする。 とくに月経中は体を冷やさないようにする。 入浴や散歩など、心と体をリフレッシュすることを心がける。 ストレス発散の工夫も大切です。 体外で育つ卵胞の数や受精する卵胞の数がしっかりあるので、食養生と生活養生、漢方養生が力となって、喜びの声につながることをお祈りします。
2012.10.2
専門医Q&A 漢方・鍼灸