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生理痛がひどく、着床しづらい
祈梨さん(31歳)元々生理痛がひどく、基礎体温も2層になっているとはいえ安定していないように思うのですが、病院の先生方からは「特に問題ない」と言われます。 体外受精で移植するも着床していないようでなかなかうまくいきません。 体質改善をしたいと、漢方専門の薬局でアドバイスをもらい漢方服用を始めると、基礎体温が整ってきました。このまま続けて妊娠までいきたいのですが、薬価収載のない漢方を多種勧められて服用するため、服用するのがとても苦痛なうえに薬代がとても高額になり体外受精もしている分金銭面でもとても精神的なダメージがあります。 少ない量や種類で服用できて効果的な(生理不順、生理痛、冷え症、精神安定、基礎体温安定など)漢方があれば是非ご指導いただきたく思います。 よろしくお願い致します。 岡 理絵 先生 (大慶堂漢方薬局) 大学卒業後、北海道の病院、その後東京の病院で薬剤師として勤務。 その頃は、とにかく「患者さんのために自分の出来る事はどんな事でも!」と全力で働いておりました。 気づくと私の体は、ひどい冷え性、生理痛、耳が聞こえずらく、さらには、内膜症、子宮筋腫も併発していました。 そこで、私の母が昔から学んでいた自然の恵みの漢方薬を服用。 「血のめぐり」を良くする事で、それまでの体の不調が嘘のように! 「気のめぐり」を良くした事によりストレスにも強いカラダになりました。 一つずつ症状が良くなる度に、毎日が楽に楽しく生活が出来る様になり、今は「生薬の魅力」にとにかく惚れ込んでいます! そして、2011年11月、私の様な体でも体質改善する事によって男児を出産しました。 どうか、あなたも自然の生薬のPOWERを感じて、毎日の生活が変わる事を実感してみてください!! ご予約はお電話でお待ちしております♪ ≫ 大慶堂漢方薬局気になる症状から診て、「血虚(けっきょ)」「肝気鬱血(かんきうっけつ)」「瘀血(おけつ) 」の状態が考えられます。 中医学では、血と気はつながっていますので、気のめぐりが悪いことから、血のめぐりも悪くなり(逆もある)、結果、瘀血の状態になり、いろいろな症状がでているのだと思います。 血虚の状態は子宮内膜の血流も悪くなりますし、内膜症などの基礎疾患も卵巣機能の低下により着床に影響がでている可能性があります。 妊娠しやすい体質にするには血虚、肝鬱、瘀血の状態を少しでも改善していくことで、子宮内膜も血流が良くなり、フカフカの温かいベッドをつくることで着床しやすい体になると思います。 また、血が増えて血のめぐりが良くなると気のめぐりも良くなり、精神的にも落ち着き、ストレスにも強い体になります。 すでに漢方薬で基礎体温が整ってきたようなので、体外受精をされるなら、なおさら漢方薬で心身のバランスを整えておくことをおすすめします。 周期調節法をメインにしながら、補血作用のある婦ふ ほうとう宝当帰きこう膠をベースに、月経の状態、FSH,LH,CA125,などの検査データ、基礎体温表などを考慮しながら漢方薬を決めていく必要があります。 ご質問にもあるように金銭面での心配は当然あると思います。 専門薬局でそのことも相談しながら、できる範囲で行うのが良いと思います。 漢方薬で、一番辛い症状から1つずつ改善していき日常生活での養生も併せてぜひ行ってみてください。 ① 食事は野菜中心の和食に良質のたんぱく質 ②女性ホルモンの分泌が盛んになる夜10時、遅くても11時には眠れなくても横になる ③ヨガやストレッチなどの適度な運動で、全身の血流と気の流れを良くしましょう ④肩の力を抜いて、ゆったりと過ごす時間、リラックスできる時間をつくる、交感神経と副交感神経のバランスをとることがホルモン分泌にも関係してきます 以上のことをぜひ楽しみながら続けてみてください。
2012.9.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
やくもさん(40歳)体質改善のアドバイス希望 水野裕章 先生 (北斗鍼灸院) ~不妊治療、ベビ待ちでお悩みの方へ~ 専門病院だけで、なかなか成果が出ない方、専門病院には行ってはいないけど悩んでいる方、立ち止まっていないで当院に来て下さい。 2011年9月14日現在不妊治療の患者様の通因数は、70人を超えています。 西は浜松、東は富士方面からも来院されています。 県内では、おそらく鍼灸院として一番不妊治療の患者様が多いです。 当院の考えは、東洋医学にこだわらず西洋医学と上手に手を組み専門病院で治療を受けられている方は、その成果が十分に引き出せるような治療を提供し又、まだ専門病院へは行かれていない方の場合専門病院での診察、治療の必要性を少しずつ患者様にお伝えし検査だけでもちゃんとした病院でしてもらいその上で、患者様と一緒にどのような治療がベストかを考えながら治療をしていくと言う考えです。 その他、特に日常生活の改善にも力を入れています。 ≫ 北斗鍼灸院やくもさん はじめまして、静岡県焼津市の北斗鍼灸院 院長の水野です。 体質改善をしたいなら、朝一番で、40分以上歩き夜は10時を目標に寝ること、夫婦生活はできるだけ多く取る事、食事は質素にすることです。 ぜひがんばって、トライして見てください。
2012.9.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
やくもさん(40歳)体質改善のアドバイス希望 湯浅 佳子 先生 (パクス・テルレーナ治療室) ■経歴 フェリス女学院大学文学部国際文化学科(現:国際交流学部)卒業後、医療系団体にて広報誌の編集・制作を担当。 その後、鍼灸専門学校へ入学、鍼灸師となる。東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科卒業。 在宅医療研修、アロママッサージサロンなどで臨床経験を積み、 パクス・テルレーナ治療室を開院。 鍼灸専門、女性・小児専門の治療院として子どもから大人まで様々な症例の臨床に横浜にて数多く取り組む。 パクス・テルレーナ治療室 横浜本院副院長 パクス・テルレーナ治療室 岡山井原分院院長 付属施設アロマ&美容鍼灸ルーム監修・代表 1971年生まれ 一児の母 民間資格 JAA認定アロマコーディネーター JAA認定アロマインストラクター 所属団体 女性鍼灸師フォーラム 日本鍼灸師会 東京スキンタッチ会 日本不妊カウンセリング学会 日本アロマコーディネーター協会など ≫ パクス・テルレーナ治療室東洋医学( 中国医学)では、女性の場合の「不妊」は「不孕(ふよう)」と呼び、代表的な原因が数種類あります。 それらの証(病名)は「腎虚(じんきょ)」、「気血両虚(きけつりょうきょ)」、「肝気欝結(かんきうっけつ)」、「痰湿(たんしつ)」、「血瘀(けつお)」、「陰虚血熱(いんきょけつねつ)」などです。 聞きなれない言葉ばかりだと思いますが、簡単に説明すると、根本的なエネルギー不足、体自体や生殖器にとどこおったり、発生する不要物、精神的なストレスなどが「不妊」の要因だということです。 これらの要因が子宮や卵巣の働きを悪くして「不妊」を招くのです。その要因を取り除いていくのが東洋医学(鍼灸)における「不妊」治療です。 やくもさんの症状で気になるのは、子宮や卵巣に筋腫、膿腫、ポリープなどがあるということです。 東洋医学ではこれらの状態は瘀血傾向にあると考えられます。 瘀血とは体のなかの血のめぐりが悪くなり、とどこおりができて不要なものが集まり、それが子宮や卵巣の腫瘍やポリープなどの塊になってしまうのです。 めぐりが悪くなりとどこおる原因も、ストレス、冷え、体力低下などさまざま。 体質改善するには、睡眠を十分とって疲れをとること、無理のない程度に自然の中で散歩をしたり、深呼吸をしてストレスを発散することです。 体を動かしたり、深呼吸をすることで、体のなかはもちろん、子宮や卵巣のなかのめぐりも良くなります。 ただし過度な運動や、義務になってしまうと、ストレスや疲れがたまって逆効果になるので注意してください。 鍼灸治療を受けるには、実際に話をうかがって東洋医学的な診察を行う必要があります。 そして不妊になった原因を突き止め、それに対して必要な治療を行っていきます。 そうすることで、子宮や卵巣の機能が向上し、妊娠しやすい体になっていくのです。 妊娠しやすい体になるということは、妊娠を維持し、元気に出産、産後を送れる状態のことです。 総合的な体質改善をするためにも鍼灸治療を受けることをおすすめします。
2012.9.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
ゆうゆさん(37歳)約4年半当帰芍薬散を飲んでいます。生理痛や冷え性改善に飲み始め、今は劇的に改善されています。 今の悩みは卵子の質の改善んに繋がる良い漢方がないかと思っています。医師は卵子の質の改選に繋がる物は医学的に無いといわれました。でもレーザー等で改善を試みる等あるので、漢方にもあると嬉しいです。 受精卵の質が悪いのにも関わらず妊娠経験が2度ありますが、悲しい事に「死産」「流産」になりました・・・。 もし卵子の質に問題があるのであれば教えて頂きたいです。 岩本治美 先生 (ときわ漢方薬局) 東京薬科大学卒結婚後、夫の家が薬局経営していたので2人の子供を育てながら調剤業務に従事。子育ても一段落したころ現在の漢方の恩師に出会い、漢方の勉強をはじめる。その後、漢方相談薬局として多くのお客さまの相談に対応。月経不順・月経痛・月経前症候群・更年期など、女性特有の症状に対応。なかでも不妊の相談が多く、たくさんの喜びの声をいただいている。 ≫ ときわ漢方薬局卵の改善は漢方薬で役立てることがあると思います。 漢方では腎は生命力をつかさどると考え、命の発生・誕生に大きく関わってきます。 また、腎は「先天の精」といわれるくらい、生まれながらのエネルギーとの関わりが深いとも考えられています。 卵の改善には、この腎の状態を改善することが重要です。 卵の改善以外でも排卵が確認しづらい、低温期から高温期への移行に時間がかかる、高温期の上昇が遅い、排卵期の体温上昇が緩やかなども、腎を改善する漢方薬で良くなることが多くあります。 腎の改善には大きく2つのパターンが分かれます。 1つは腎陽虚と呼ばれる状態。これは体を温める力が弱い方に見られることが多いです。 2つ目は腎陰虚と呼ばれる状態。こちらはホルモン療法を長く続けている方に多く見られます。 当帰芍薬散は血のめぐりを改善するので、服用で冷え性が改善されたのでしょう。 しかし、腎経に入っていく漢方薬ではないので、これのみで卵の改善は難しいと思います。 月経前の頭痛や周期のばらつき、月経中のイライラ感・不安感があることから、情感の不安定さもありますね。 この状態を中医学では肝気鬱結といいます。体中の気がスムーズにめぐっていないことを指します。 この状態がある方は基礎体温を一定に保つことができません。この肝気鬱結も妊娠のしづらさに関係しています。 また、気の流れの悪さは血の流れの悪さにも関係してきますので、それも考慮した漢方薬をおすすめします。 月経周期の遅れや着床後すぐの流産などを考慮すると腎の弱さに脾の弱さも加わっていると思われます。 脾が弱いから衝任胞宮の気血が不足し、胞宮の機能が低下していると考えられます。 流産しないために、妊娠前だけでなく妊娠後も気血を補う漢方薬を。 妊娠中に服用できる漢方薬もあるし、妊娠中は服用できない漢方薬もありますので、専門家の意見を聞いて服用してください。
2012.9.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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婦人病予防など
みーみーさん(36歳) 私は筋腫、内膜症(チョコレート嚢胞)ができやすい体質のようです。 筋腫は20数個できて、中にはゴルフボール大のものも数個ありました。 去年開腹手術でとりましたが、1年も経たずに再発しています。 チョコレート嚢胞は、今年の夏から不妊治療を開始して悪化しました。 漢方などで、すこしでも予防などができたらと思うのですが・・・。 引間紀之 先生 (升屋栄貫堂薬局・ひきま鍼灸院) "薬剤師・鍼灸師・学会認定不妊カウンセラー。 薬科大学卒業後、漢方専門薬局に8年間勤務し中医学を修得。在勤中に鍼灸学校に通い鍼灸師資格を取得。 1995年、埼玉県寄居町にて升屋栄貫堂薬局、ひきま鍼灸院を開設。 2015年、埼玉県坂戸市に子宝専門鍼灸院を開設。" ≫ 升屋栄貫堂薬局・ひきま鍼灸院筋腫やチョコレート嚢腫は状況によっては妊娠の妨げとなることもありますので、できれば筋腫の再発や嚢腫の悪化は避けたいですね。 みーみーさんの場合、筋腫、嚢腫、レバー状の塊などができやすいという特徴がありますが、漢方ではこのような状態を「瘀血」といいます。 月経痛もその症状のひとつです。 また、月経前のイライラなど感情、情緒の変化がおこりやすいのは「気滞」という体質によります。 瘀血は血の質や流れが良くないことから生じ、全身の栄養不良や老廃物の蓄積をまねきます。 妊娠が成立するには、元気な卵子が育ち、受精卵を受け入れる温かい子宮内膜も必要です。 しかし、良質な血液が卵巣、子宮に届かなければ卵巣機能、卵子の生育状態、さらに子宮内膜にも悪影響をあたえます。 気滞とはストレス状態が長く続き、気のめぐりが停滞した状態で、西洋医学では自律神経のアンバランスと考えられています。 この気滞がホルモンバランスにも影響し、瘀血を増悪させる原因にもなります。 こうした体質は一朝一夕でできあがるものではありません。 長年続けてきた食事や運動、生活スタイルなど、日常のすべてが体質づくりに関わっていますから、日々の生活を見直すことも大切です。 瘀血を改善するには、体を冷やさないこと。 寒い環境は避け、入浴は湯舟に浸かってください。運動も血行を改善するので定期的に行いましょう。 気滞の改善には香味野菜や酸っぱいものを多く摂ってください。 また、「心のゆとり」をつくるようにしましょう。趣味などに没頭できる時間を持つのもいいですね。 漢方や鍼灸を利用するのもおすすめです。 漢方には瘀血や気滞を改善するため、それぞれに「活血薬」「理気薬」という独特な薬があります。 鍼灸でツボを刺激するとホルモン系、神経系などに作用し、気血の流れを整えます。 漢方、鍼灸どちらかでもいいし、両方でもかまいません。 西洋医学の治療と併用することで、ホルモン剤による副作用緩和も期待できます。
2012.9.29
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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経血と排卵 基礎体温の変化
ばにらさん(45歳)鍼灸を始めて半年になります。 ここ3.4ヶ月程経血は少なく、2日目はそれなりですが3日目に量はかなり減りもう終わり?と言った感じで生理痛も最近はありません。過去に時々ありました。 色は時々茶色っぽいけどさらさらしてます。 先周期と今周期は排卵チェックを予定日1.2日前から数日しても陽性にならずなのに予定日辺りから胸の張りははっきりとあります。ほぼ28日周期で次の生理が来ます。 来周期は3.4日前から排卵チェックをしようと思います。 過去には丁度生理の14日前に排卵チェックははっきり陽性になってました。排卵が早く来てしまっているのか、もしくはちゃんとされていないのか。それはクリニックで診て頂かないと分からないかもしれませんが。 こう言った状況はどのようなものと考えられるでしょうか? 今は不妊クリニックから離れており、詳しい検査をしたのは1年前で当時は異常はみれないとのことでした。 老化が原因だとは思いますが、この状況で思いつく事があればアドバイスいただきたく。 また、今の鍼灸師は漢方について印象が良くないようで 処方されておりません。 鍼灸師によって考え方が様々なようですが、受ける時期について 排卵前に続けてするのがいいのか 排卵以降に続けてするのがいいのか、このままもう少し鍼灸を続けていくか 漢方に切り替えるか 色んな鍼灸師からのご意見頂けたらありがたいです。 徐大兼 先生 (アキュラ鍼灸院) 当院で治療を担当いたします鍼灸師は全員、高度生殖医療など不妊治療の専門知識をもって治療にあたっております。不妊カウンセラー(日本不妊カウンセリング学会認定)の資格をもった鍼灸師が多いのも大きな特徴です。 東洋医学のみならず、高度生殖医療などの西洋医学的知識も学んでおりますので、病院では聞きにくいこと、聞き忘れたことなど、不妊治療に関する質問にもお答えすることができます。 また、英語、中国語での対応もいたしますので外国人の患者様も多く、インターナショナルな雰囲気の治療院です。 不妊治療専門 アキュラ鍼灸院では”体に優しいハリ治療”を心がけておりますので、ほとんど痛みはありません。むしろ、深いリラックス効果のために眠ってしまわれる方も多いのです。リラックスすることにより、不妊治療の成績にも関係するといわれる、“ストレス”をやわらげます。 また、鍼は全て一回使用のみの使い捨てですので、衛生面でも安心して治療を受けていただけます。 渋谷や青山の喧騒を離れた、モダンな治療院でしばし日頃のストレスを忘れてみませんか?一日も早くその腕に赤ちゃんが抱けますよう、鍼灸師全員がたゆむことなく西洋・東洋医学の知識を深め、つねに最善・最新の治療を提供させていただきます。スタッフ一同皆様のお越しをお待ちしております。 ≫ アキュラ鍼灸院排卵検査薬は尿に排出されるLHを測定し、一定量測定できたら陽性となります。 陽性ではないのは、LHサージが予定より早く終わってしまったか、LHサージがおこっていないかのどちらかです。 まず、検査日を今より2、3日早めて検査してみましょう。 もしかすると月経から8~10目ぐらいで、LHがすでに上昇しているかもしれません。 ただし、この時期で陽性反応がでても、未熟卵のまま排卵している可能性があるので、妊娠は期待できないかもしれません。 年齢が40歳を超えると、前の周期の卵胞がきちんと排卵されずに残像卵胞として残っている可能性があるため、クリニックで血液検査とエコーで卵胞の状態を確認することをおすすめします。 また、気になる症状として経血量の減少や日数短縮をあげてますが、FSH及びAMHの数値をみれば、卵巣年齢がどれぐらいのところに来ているか目安になります。 鍼灸治療を続けるかお悩みのようですが、通院頻度と治療回数は、不妊治療の目的によって変わります。体外受精・人工授精の代替補完治療の場合は、前後に通院して治療を受けるのがおすすめです。 自然妊娠や体外受精の準備のために、体質改善や妊娠しやすい体づくりを希望する場合は2~3か月前から治療を受けるといいでしょう。 週に1回のペースでコンスタントに通院したほうが、スポット的に治療を受けるより妊娠率が高くなります。 40歳を過ぎると時間的なあせりから、治療を早く展開していきたいと考える方がほとんどですが、残念ながら妊娠にいたるまでの治療期間、治療回数は35歳を境に増えることが当院の不妊治療分析データから分かってます。 結果を残すためには、排卵前、排卵以降と分けるのではなく、週に1回、体のメンテナンスをかねて、一定期間治療を継続することが必要です。 治療に併せて、食事、生活習慣の改善することで、シナジー効果が発揮され、より妊娠力が高まります。
2012.9.29
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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合うか合わないのか、分からない
Pandaさん(37歳)漢方薬、鍼灸 などありますが、自分に本当に合っているのか、分かりません。 何か判断基準などはあるのでしょうか? 西洋医学の薬はほぼ明らかに効果を認識できますが、東洋医学の判断基準を教えてください。 米山章子 先生 (ビッグママ治療室) 神奈川衛生学園専門学校卒 はり師灸師按摩マッサージ指圧師 日本鍼灸師会会員 不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 一元流鍼灸術講師 東海大学大磯病院東洋医学科にて3年にわたり研修 平成9年10月 神奈川県小田原市にて、『鍼灸リラクゼーションビッグママ治療室』を開業 平成17年 師である伴先生と共に『一元流鍼灸術』を立ち上げる。 平成20年3月 「不妊!大作戦」(たにぐち書店)を発刊 平成21年 7月 山下湘南夢クリニックにて『不妊と鍼灸』一般講演 10月 徳島県鍼灸師会主催、『不妊と鍼灸治療』一般講演、専門家向け講演 平成23年 不妊カウンセリング学会にて、『鍼灸来院時の主訴から考察する不妊カウンセリングの役割』を発表、奨励賞を受賞 平成26年8月 日本中医学会雑誌 論文掲載 『東洋医学的生命観に基づく鍼灸:難治性不妊治療への取り組み』 平成27年5月 全日本鍼灸学会 松山 『女子胞の力を増やすことによって、妊娠出産に至った症例よりの考察』 平成27年12月3日 山下湘南夢クリニック主催『第2回不妊治療を考える集い』にて ~「女子胞力を磨く、鍼灸にできること」を講演 平成28年6月 不妊カウンセリング学会『東洋医学的手法による、体表観察から行う不妊カウンセリング』を発表 そのほか、一般向け、専門家向け不妊治療関連講演にて、不妊鍼灸治療についての啓蒙活動行う。 ≫ ビッグママ治療室東洋医学では、治療の前にしておくべきことが2つあります。 1つは情報集めの「四診」。 問診や脈、舌、腹、全身の経穴などを実際に見て触れることなどを通して、情報を引き出していきます。 2つ目は「治療方針の決定」。 四診で得られた情報を元に、「赤ちゃんと出会うには、どのような体づくりをしていくのが良いのか」を考えていきます。 最後に「鍼灸治療」。 治療方針に沿って行われます。 不妊で悩んでいると「赤ちゃんができる、体に良い」ということは、何でも試してみたくなりますよね。 でも、あれもこれもと、足し算していって無理を重ねると、それが逆にストレスになることもあります。 年齢や、いままでの不妊治療歴なども大切な情報です。 また、現代の不妊治療は、高度生殖医療もふくめ、多くの「技術」の選択をすることができます。 ですから、四診によって得られた現在の状況と、西洋医学もふくめた、さまざまな選択肢を併せて考えながら、統合的に「治療方針の決定」を行なっていくことがとても大切です。 鍼灸が合うのかどうかということは、この統合的な治療方針に沿って考えます。 鍼灸が必要であるのか、漢方も考えた方がいいのか、西洋医学を優先すべきか、食生活や養生が一番必要なのかなど、時間の問題も含め、あなたの不妊治療に必要なことを、しっかり優先順位をつかんで進めていきましょう。 赤ちゃんを授かるためには、体を暖め養うことが必要だし、子宮や卵巣の血流を良くしていくことも大事です。 また、全身のストレス状態を解消することがポイントでもあるというように、さまざまなケースがあります。 鍼灸治療は、鍼とお灸を使い、いろいろな形でアプローチすることで、それらに対し多くの効果を発揮しています。 治療院での鍼灸治療と平行して、自宅で毎日お灸をしていただくと、効果をより高めることもができます。 Panda さんにとって、効果の期待できる方法を提案してもらえるといいですね。
2012.9.29
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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不育症の予防
わしゃしゃさん(32歳)今年5月、9月と二度続けて流産しました。不育症の検査も視野に今後の治療を進めていこうと思っていますが、自分でも何かできることはないかと、体質改善の方法を探しています。 堀江昭佳 先生 (堀江薬局 エル店) 出雲大社の参道で88年続く老舗漢方薬局の4代目。 薬学部を卒業後、薬剤師となったのち、 対症療法中心の西洋医学とは違う、東洋医学・漢方の根本療法に魅力を感じ方向転換。 本場中国の漢方医から学ぶ中、不妊に悩む友人の相談を受け、漢方で妊娠したことに感動 し、婦人科分野、中でも不妊症を専門とするようになる。 自身の薬局には分野を問わず年間5千件を超えるさまざまな予約相談があり、 特に不妊女性からの過去3年の妊娠報告は260名を超える。 ≫ 堀江薬局 エル店5月、9月と二度続けての流産、おつらかったですね。 でも、わしゃわしゃさんには、妊娠できる力があるのは間違いないということです。 流産自体は、珍しいことではありません。妊娠経験者の40%が流産を経験しているといわれます。 病院での検査は大切ですが、同時に体質改善で、気になるさまざまな症状を良くして、妊娠力を高めましょう。 まず気になるのが、体重と身長のバランスであるBMIが17.7しかないことです。 18.5を下回ると女性ホルモンバランスが悪くなり、多嚢胞性卵巣など、排卵障害のリスクが高まるといわれています。 実際に、PCOS、高プロラクチン血症などのトラブルもあるようなので、52.2kgの体重はほしいところです。 体重を意識的に減らしているなら、食べる量を増やしましょう。胃下垂などで太りにくい体質ならば、「中気下陥」状態の可能性があります。 これは、内蔵などを本来あるべき場所に留めらられず下がってしまう体質のこと。 下痢や痔といったトラブルが出やすく、大切な胎児をしっかり子宮内に留める力が弱ります。 この状態では、胃腸(漢方では脾といいます)は正しい働きができません。そうなると「気血」が不足し、体調もイマイチになり、婦人科のさまざまなトラブルを招く原因となってしまうのです。
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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黄体機能不全に効果的な漢方は
よこたんさん(34歳)現在人工授精をしています。 黄体期初期のプロゲステロンが 5.2㎎/mlと標準より低く黄体機能不全と診断されました。 現在は排卵後HCG注射とルトラールで治療しています。 漢方に興味があり少しでも改善出来たらと思っているのですが何か良い物があれば教えて欲しいです。 竹内 聡 先生 (漢方の本陣薬局) 薬剤師 国際中医専門員A級レベル 不妊カウンセラー 日本薬局協励会、日本薬局専門同志会、生態防御研究会などで自然医学を学び、日本中医薬研究会で中医学を中国中医師のもとで9年近く学んだ後、 2004年7月、中国政府認定国際中医専門員A級レベル資格取得。 同時に不妊カウンセラー学会にて、不妊婦人病の西洋医学知識を学び、2007年6月「NPO法人不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー」の資格を取得。 日本中医薬研究会不妊専門部会に所属し、不妊周期調節法の大家夏桂成老中医に師事。年1回中国南京中医薬大学付属病院で研修、日本、中国で不妊周期調節法の剣山を重ねている。 ≫ 漢方の本陣薬局プロゲステロンは高温期に、排卵後の卵胞からでてくるホルモンで、不足の状態を黄体機能不全といい、西洋医学では、高温期を中心に治療します。 一方、東洋医学では、卵の質が悪いとホルモンの分泌も悪くなることにポイントをおきます。 ですから良い卵ができるように低温期も補助することを考えます。 また排卵の状態が悪いと、黄体になるのに時間がかかり黄体初期のホルモン値が上がらないので、排卵を助ける漢方薬も大切になります。 低温期から高温期の移行に時間がかかる原因は、ストレスや気血の不足などです。 それが卵の質、排卵の状態などにも影響して、黄体機能不全になる可能性が高いのです。 生命を生み出す源の腎の力が弱いと良い卵ができず、加えて気血の不足があると、体温も低くなり、妊娠しにくくなると考えます。 このような場合には腎陽と気血を補う漢方薬がおすすめ。 腎陽を補なって体を温める漢方薬には、参茸補血丸や双料参茸丸、参馬補腎丸などがあります。 また、腎は陰(水)の働きと陽(火)の働きがあり、卵の成長にはどちらも大切です。 この陰と陽のバランスがとれるよう、月経周期に合わせて、杞菊地黄丸など腎陰を補う漢方薬が必要になる場合もあります。 いずれにしろ周期調節法で漢方薬を服用することをおすすめします。 加えて血を補う、婦宝当帰膠もおすすめです。 病院の治療と漢方薬は安心して併用できます。 ホルモン治療を長く続けていると、腎に負担がかかり、腎虚になる傾向があるので、腎を補う漢方薬はとても大切です。 治療が長期化すると副作用の影響も大きくなるので、体の負担を考えて体調がととのうまで、治療をお休みするのも1つの方法です。 日常生活で行える養生法で大切なポイントは、冷たい物の飲食を避け、体を冷やさないような服装を心がけることです。 また、十分な睡眠時間をとるように心がけ、ストレスを緩和するような時間を少し でもつくるようにしましょう。
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
アヤさんさん(40歳)体質改善のアドバイス希望 徐大兼 先生 (アキュラ鍼灸院) 当院で治療を担当いたします鍼灸師は全員、高度生殖医療など不妊治療の専門知識をもって治療にあたっております。不妊カウンセラー(日本不妊カウンセリング学会認定)の資格をもった鍼灸師が多いのも大きな特徴です。 東洋医学のみならず、高度生殖医療などの西洋医学的知識も学んでおりますので、病院では聞きにくいこと、聞き忘れたことなど、不妊治療に関する質問にもお答えすることができます。 また、英語、中国語での対応もいたしますので外国人の患者様も多く、インターナショナルな雰囲気の治療院です。 不妊治療専門 アキュラ鍼灸院では”体に優しいハリ治療”を心がけておりますので、ほとんど痛みはありません。むしろ、深いリラックス効果のために眠ってしまわれる方も多いのです。リラックスすることにより、不妊治療の成績にも関係するといわれる、“ストレス”をやわらげます。 また、鍼は全て一回使用のみの使い捨てですので、衛生面でも安心して治療を受けていただけます。 渋谷や青山の喧騒を離れた、モダンな治療院でしばし日頃のストレスを忘れてみませんか?一日も早くその腕に赤ちゃんが抱けますよう、鍼灸師全員がたゆむことなく西洋・東洋医学の知識を深め、つねに最善・最新の治療を提供させていただきます。スタッフ一同皆様のお越しをお待ちしております。 ≫ アキュラ鍼灸院アヤさんが、現在気になっている月経前、月経中の不調や排卵誘発剤を使用してもたくさん卵ができないなどから卵巣機能の低下やホルモンのアンバランスが可能性として考えられますが、それを少しでも改善するために自分でコントロールできるのは、まさに体質の改善= 生活習慣の改善です。 卵巣の年齢は、実年齢と完全にはリンクしていせん。 個人差がかなりあり、その差を生み出す様々な因子の中でどのように生活しているかが深く関わっています。現在、多くのクリニックが強い誘発で卵をたくさん採る方法をとっていますが、刺激を少なくして、数はすくなくても質の良い卵を採るという方針のクリニックもあります。重要なのは、数よりも卵の質なので、それを少しでも高めることに着目して、生活習慣の改善に取り組まれてはいかがでしょうか? 生活習慣の改善 1 睡眠を整える まず、自律神経に大きく支配されているホルモンのアンバランスを整えるには、睡眠がとても重要です。 寝不足の日が多いとありますが、睡眠によって多く出てくるホルモンのひとつである成長ホルモンの分泌は、睡眠をとらないとかなり乱れることが分かっています。このホルモンは、細胞分裂を促進し、傷ついた細胞を修復する働きがあります。 それ故に、睡眠が不足したり、リズムが崩れると、身体は効率よく修復 されなくなってしまい、病気にかかるリスクが高くなったり、妊娠のことで言えば、卵の生成や子宮内膜の調整もうまくいなかくなってしまいます。 生活習慣の改善 2 冷えを取る また、挙げられている項目の多くが、冷えが原因となっているのではないかと考えられますが、日常的に運動はされていますか? 冷えやむくみ、水分を欲しないなどから余計な水分が体の中に停滞している可能性も考えられます。筋肉の量が少なく、代謝の低い方は余分な水分を出しにくいため、体がむくみ、そして体が水っぽいので冷えます。そして、体が冷えると免疫力も低下し、風邪もひきやすくなります。 冷えとむくみを解決するために、まずできることは筋肉量をを増やすことです。筋肉が増えると体温が上がり、基礎代謝が上ります。 また筋肉のポンプ作用で、静脈とリンパ管の不要な水や老廃物を排出する働きを活発化させむくみの改善も期待できますが、そのためには簡単に始められるウォーキングが最適です。 それに加えて体を冷やさない生活環境を整えること。まず、服装にはいつも気を配ることが大切です。冷えが体内に入り込みやすいおなか、腰、足首、かかとは、どんな季節でもしっかりガードするようにしましょう。今ならちょっとした外出でもマフラーと手袋を忘れずに。 冷気が手首や足首から入ってこないような服装を心がけてください。 そして、入浴はシャワーですませず、できるだけゆっくりと湯船につかる習慣をつけてください。 生活習慣の改善 3 規則正しい食リズム そして、3つ目に重要なのは食事です。 1日3回、規則正しく食事をすることは体によいとよく言われています。その理由の1つに私たちの体に備わっている生体リズムを正しく機能させることがあげられます。 体には、約1日を周期とする体内時計があり、このリズムが神経系、ホルモンの代謝を調整して体の恒常性を保っています。 たとえば、いつも決まった時間帯に食事をとっていると体はそれを記憶していて、その食事時間に合わせて消化酵素などを分泌して消化の準備状態に入ります。そのため、栄養素が効率よく体内にとり込まれるのです。また腸の働きが規則正しく、活発になるので、便秘解 消効果も期待できます。つまり、規則的な食事は体のリズムを調節する大切な役割となるのです。 また、体が1日に必要とする栄養素を過不足なく補給するためには、新鮮な食材を自ら調理しバランスよく食べることです。 5大栄養素を過不足なく摂ることが食事の基本です。 野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルは、抗酸化作用を高めます。たとえ、サプリメントで補充しても、サプリメントで補充できない栄養成分は無数に存在します。 ですから、1日3食バランスよく食べることはとても重要です。 よりくまなく、しっかりと栄養補給をお考えであれば、妊娠前後に特化したサプリメント「プレママプラス ママになりたい!」がおすすめです。 生活習慣の改善 4 自宅灸のすすめ 当院では自宅灸を患者様におすすめしております。最近では様々な家で簡単にできるワンタッチ灸が普及していますので、是非活用してください。 当院の院長がまとめたお灸のツボの解説動画サイトがありますので、「あったがブレンド灸」で検索し、参考にしていただければ幸いです。 最後に 卵巣の機能を改善するには数か月の時間がかかります。 安定したリズムを取り戻すまで、焦らずにまず上記の4つの生活習慣改善項目を続けていくことで、今回気になる症状としてあげた項目が少しずつ改善され良い結果に結びつくことを願っております。 アキュラ鍼灸院 院長 徐大兼
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
アヤさんさん(40歳)体質改善のアドバイス希望 関村順一 先生 (sekimura鍼灸院) ≫ sekimura鍼灸院お身体を拝見していないので断言はできませんが、月経の状態から東洋医学では「肝うつ」という気のうっ帯が見受けられます。肝うつが強くなりすぎると腎虚という腎の気が不足してきます。アヤさんのお身体でいうと「下半身のだるさ、冷え」「疲れやすい」などの症状が腎虚です。また、子宮筋腫などの疾患があるかただと、お血といって血液の循環がスムーズでない場合が多いです。気の流れないところには血も流れていかないので、まずは気の流れをスムーズにしていくことがおすすめです。 そして、妊娠するためには腎の余力が必要になります。「腎」は東洋医学では生命力の源や生殖機能を司るところです。 腎の土台をしっかり作って、気の流れ、血液の循環も整えるようなお身体作りをしていきましょう。 アヤさんは時々無性に甘いものやお酒、炭酸飲料など飲みたくなるときがありませんか?そして次の日に「やってしまった」と落ち込んだりしませんか? この時々無性に甘いものなどを欲することは、食べることにより身体の気があがりすぎているのを下げようとするシグナルなのです。 甘い物、お酒、炭酸飲料は極陰性といって下げる力、拡散する力が強すぎる食べ物です。 そのような極陰性の食べ物では気を下げすぎてしまい、陽の気が不足してだるさや冷えなどの症状が現れます。 そして不足分を補おうとがんばる→あがりすぎてしまう→甘い物を欲する→また冷える・・・という悪循環になります。 この悪循環をなくすことが、お食事面のアドバイスです。 砂糖など甘いものや、油物を制限することにより、気があがりすぎることを防ぐことができます。 そのほか気をめぐらすために、深い呼吸をするのもおすすめです。東洋医学では呼吸は気をめぐらす動作なのです。 そして、深い呼吸はリラックス効果もありますが、筋肉にとっても良いのです。 なぜ筋肉?と思いますが、呼吸には呼吸補助筋といって筋肉を使用します。 さらに深い呼吸は、浅い呼吸では使われない筋肉をたくさん使用します。 アヤさんの肩甲骨周りがゴリゴリしているのなら、普段浅い呼吸ばかりしている証拠です。 身体はいろいろな筋肉が連動して働いています。 肩がこって頭痛がする、ということがよくあります。一つの悪いところがあると、それと連動して他が悪くなったりします。 まずは深い呼吸をして、たくさんの筋肉を動かしていきましょう。 しばらくすると、肩甲骨周りのゴリゴリが楽になっていきます。すると今より深い呼吸ができるようになって、たくさんの気がめぐるようになるはずです。 そして、妊娠するためのお身体作りでは、卵子のことがなにより大切です。 老化の原因は「酸化」といって「サビ」が原因といわれています。 サビを落とすことが卵子のためにも、お身体のためにもおすすめです。 卵子の周りにある卵胞液は、抗酸化物質であるメラトニンをいっぱい溜め込んでいます。メラトニンは脳の松果体で分泌されるホルモンで、時差ぼけを治す睡眠ホルモンとして知られています。 メラトニンは光の量に敏感なので、寝るぎりぎりまでテレビやパソコンの明るい画面をご覧になるのはやめましょう。 寝る前は照明を暗めにしたり、アロマを焚いたりなどして良質な睡眠をつくっていきましょう。 おだやかな良質な睡眠をつくることが、メラトニンの働きを活発にしてくれます。 参考になりましたでしょうか。 良質な食事と睡眠が私たちの身体を作っていきます。 がんばりすぎない体質改善をしていきましょう。
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
penginさん(38歳)体質改善のアドバイス希望 不妊治療を始めて2年、体外受精にステップアップして 4ヶ月目になります。 今までに2度体外受精に挑戦し、1回目は移植後途中で 分割がストップ、2回目は移植前に成長が止まってしまいました。 先月から鍼灸院にも通い始めましたが、通院直後はお腹周りも柔らかくポカポカしているのですが、すぐに腰から足にかけて冷えてしまいます。 暑がりで汗をかいたままにしておくと発疹が出来やすい為、普段は割と薄着の事が多いですが、冷房対策にと 腹巻を巻き、仕事中は膝掛けも使っています。 辛いものは苦手ですが、香味野菜は好きなのでネギや生姜などは普段の食事でも摂取を心がけています。 年齢に比べると卵巣年齢が高く(46歳と言われました) 排卵の際も超音波で確認できる卵胞は多くて4個、先月は1個しかありませんでした。 主人の側には検査しても原因は見当たらないそうです。 10年前と比べて10㎏以上太ってしまったし、通勤も1時間以上かかるので、ストレスも関係あるのかも、と思っています。 アドバイスを宜しくお願いします。 水野裕章 先生 (北斗鍼灸院) ~不妊治療、ベビ待ちでお悩みの方へ~ 専門病院だけで、なかなか成果が出ない方、専門病院には行ってはいないけど悩んでいる方、立ち止まっていないで当院に来て下さい。 2011年9月14日現在不妊治療の患者様の通因数は、70人を超えています。 西は浜松、東は富士方面からも来院されています。 県内では、おそらく鍼灸院として一番不妊治療の患者様が多いです。 当院の考えは、東洋医学にこだわらず西洋医学と上手に手を組み専門病院で治療を受けられている方は、その成果が十分に引き出せるような治療を提供し又、まだ専門病院へは行かれていない方の場合専門病院での診察、治療の必要性を少しずつ患者様にお伝えし検査だけでもちゃんとした病院でしてもらいその上で、患者様と一緒にどのような治療がベストかを考えながら治療をしていくと言う考えです。 その他、特に日常生活の改善にも力を入れています。 ≫ 北斗鍼灸院penginさん はじめまして、静岡県焼津市の北斗鍼灸院 院長の水野です。 当院では、特に体質改善には日常生活の改善が不可欠という考えで、治療をしています。 具体的には、朝、40分以上歩き、夜は10時を目標に寝る事。 夫婦生活は、できるだけ多く取る事、食事は質素が一番というような事を出来るだけ行ってもらうようにしております。 その結果、今年は、すでに50人を超える方が妊娠し、30人を超える方が卒業されました。 ぜひ、がんばってトライして見てください。
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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体質改善のアドバイス希望
penginさん(38歳)体質改善のアドバイス希望 不妊治療を始めて2年、体外受精にステップアップして 4ヶ月目になります。 今までに2度体外受精に挑戦し、1回目は移植後途中で 分割がストップ、2回目は移植前に成長が止まってしまいました。 先月から鍼灸院にも通い始めましたが、通院直後はお腹周りも柔らかくポカポカしているのですが、すぐに腰から足にかけて冷えてしまいます。 暑がりで汗をかいたままにしておくと発疹が出来やすい為、普段は割と薄着の事が多いですが、冷房対策にと 腹巻を巻き、仕事中は膝掛けも使っています。 辛いものは苦手ですが、香味野菜は好きなのでネギや生姜などは普段の食事でも摂取を心がけています。 年齢に比べると卵巣年齢が高く(46歳と言われました) 排卵の際も超音波で確認できる卵胞は多くて4個、先月は1個しかありませんでした。 主人の側には検査しても原因は見当たらないそうです。 10年前と比べて10㎏以上太ってしまったし、通勤も1時間以上かかるので、ストレスも関係あるのかも、と思っています。 アドバイスを宜しくお願いします。 原 徳子 先生 (女性専門治療院 さくら治療室) 私は十数年岡山在住の師匠に指示し、修行の時代に大勢の患者様と出会い、お話しを聞くうち、女性が本当に心から自分の身体の状態を相談できる、女性特有の症状に詳しい女性専門の治療院が少ない事が分かり、それが女性専科さくらを立ち上げるきっかけとなりました。 不妊治療やレディースケアなど、治療といいながら、その治療に対する精神的ストレスが多いのも事実で、その為に不妊治療を断念した、 というお話しをよく聞きます。不妊治療は、心穏やかな温もりに満ちた、幸せなひと時であってほしいと願っています。 「未病を治すとは」、病気になる前に病気を治す=病気になりにくい体にすることですが、実際には病気と病気でない身体との境目は とても分かりにくいもので、病気でない時期にいかにケアするかで、病気になるか健康をとり戻すかが決まってきます。 その、病気でない時期に少しでも多くの方を健康に導く事のできる鍼灸師やセラピストを育ていく事も私の使命の一つと考えています。 ≫ 女性専門治療院 さくら治療室20代の若い時期に、子宮内膜症になりかけて、8年間もピルを服用されていたことがとても気になります。 というのも、ピルの長期間服用は腎虚傾向になりやすいからです。 腎虚になると、結果的に血流が悪くなり淤血になります。 Pengin さんも腎虚からくる瘀血になっていると思います。 淤血になると、代謝異常や月経困難、湿疹など皮膚への影響もおきやすく、血圧異常や肥満傾向にもなります。 また、腎の陽気を損なうので、下半身がとくに冷えやすくなります。 腎は生殖機能をつかさどっているので、子宮・卵巣などへの影響も少なくないのです。 間脳にある、視床下部は情動行動中枢で、ストレスの影響を受けやすい。 また、体温調節中枢・下垂体ホルモン調節中枢でもあるので、過度のストレスは卵胞ホルモン・黄体放出ホルモンにアンバランスをおこすことがあります。 趣味を見つけたり、気分転換をするなどして、できるだけストレスをためない生活を心がけましょう。 辛いものは苦手とのことですが、適量の辛味は腎を助けます。また、肺や大腸にも効能があり、ストレスを発散し、体を温めてくれます。 らっきょう、しそ、たまねぎなどを使ってみてはいかがでしょうか。 鍼で腎気を補うことで淤血を改善させ、お灸で骨盤や内臓を温めていくことでホルモンのバランスを調整していくことをおすすめします。 鍼灸を続けることで、良い卵子ができるようになり、栄養に満ちたフカフカの子宮内膜に改善し、受精卵をしっかり着床することができるようにな ります。 ただ、受精卵を着床させるために最も大切なことは、不妊治療が機械的な作業になるのではなく、プロセスをふくめて、すべての過程が幸せな気持ちで行えること、幸せな時間であることが、より効果をあげてくれると思います。 イライラやストレスがあると、せっかくの不妊治療、鍼灸治療も効果が半減されてしまいますから。
2012.9.28
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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どうすれば良い卵が採れますか?
よもぎさん(33歳)先日、4回目のIVFも分割停止で中止になりました。 なかなか成熟卵が採れず、 誘発しても1個採れるか採れないかで、 いつも様子を見て、とか、培養して なんとか成熟卵になったところで顕微授精しています。 1度だけ、移植までいけましたが 後の3回は分割停止や受精せずで終了しています。 身体を整えて次に挑戦しようと、 鍼灸・漢方を考えています。 漢方は、婦宝当帰膠を半年ほど飲んでいますが 正直なところ、効果が実感できていません。 周期療法を勧めていただいたのですが、 踏み切れずに今まできてしまいました。 職場の近くに不妊に強い鍼灸院を見つけたで 通ってみようかと思うのですが、 どれくらいのペースで通うものでしょうか? 鍼・漢方以外でも何かこうしたほうがよいという アドバイスがありましたらお願いします。 徐大兼 先生 (アキュラ鍼灸院) 当院で治療を担当いたします鍼灸師は全員、高度生殖医療など不妊治療の専門知識をもって治療にあたっております。不妊カウンセラー(日本不妊カウンセリング学会認定)の資格をもった鍼灸師が多いのも大きな特徴です。 東洋医学のみならず、高度生殖医療などの西洋医学的知識も学んでおりますので、病院では聞きにくいこと、聞き忘れたことなど、不妊治療に関する質問にもお答えすることができます。 また、英語、中国語での対応もいたしますので外国人の患者様も多く、インターナショナルな雰囲気の治療院です。 不妊治療専門 アキュラ鍼灸院では”体に優しいハリ治療”を心がけておりますので、ほとんど痛みはありません。むしろ、深いリラックス効果のために眠ってしまわれる方も多いのです。リラックスすることにより、不妊治療の成績にも関係するといわれる、“ストレス”をやわらげます。 また、鍼は全て一回使用のみの使い捨てですので、衛生面でも安心して治療を受けていただけます。 渋谷や青山の喧騒を離れた、モダンな治療院でしばし日頃のストレスを忘れてみませんか?一日も早くその腕に赤ちゃんが抱けますよう、鍼灸師全員がたゆむことなく西洋・東洋医学の知識を深め、つねに最善・最新の治療を提供させていただきます。スタッフ一同皆様のお越しをお待ちしております。 ≫ アキュラ鍼灸院よもぎさん、ご質問ありがとうございます。アキュラ鍼灸院、鍼灸師、小林と申します。 「どうすれば良い卵が採れるか?」というテーマは、多くの人が悩む問題です。外からの力で、誘発をして顕微受精させても、肝心の受精卵の質が良くなくては、せっかくの機会も台無しになってしまいます。卵の質というのは、それを育てる期間の母体そのものの健康状態が重要になります。そのためには、よもぎさんがお考えのように、身体をしっかり整えていく必要があります。 卵胞内の卵母細胞そのものは、母体の出生のときにすでに細胞分裂をしていて、その数は決まっています。けれども、卵胞は排卵のときが来るまでは、分裂の途中で休眠状態となっており、排卵前からおよそ375日かけて目を覚まし、成長を始めます。とくに二次卵胞という段階まで成長すると、顆粒膜細胞という卵胞を取り巻く細胞が明確になり出し、毛細血管のネットワークが形成され卵胞への血液循環が活発になりはじめます。その時期が排卵前のおよそ85日前くらいと言われています。その後、胞状卵胞という段階になると、ホルモンの影響を受けて急激に成長していきます。 つまり、卵の質を良くするためには、卵が豊富な血液循環を受け始める3ヶ月くらいの期間しっかりと身体つくりをしていく必要があることになります。アキュラ鍼灸院でも、患者様のお身体の状態によっても変わりますが、3ヶ月くらいの治療期間を目安として通院いただいております。頻度としては、生理周期による体調の変化の過程を見ていくために、週一回程度の来院をお勧めしております。 婦宝当帰膠は、血液を補い、血液の流れを良くして、冷えを取っていく働きがあるので、婦人科疾患、不妊治療ではよく使われる、打って付けのものになりますが、人それぞれ抱えている体質は様々ですので、その人にあった体調管理法が重要になります。鍼灸や漢方を選ぶ基準としても、体質、ライフスタイルなど、体調全般において、きちんとした問診をしてくれて、お身体の状態をよく診てもらえ、体調管理のアドバイスしてくれるところをお勧めします。 鍼灸、漢方以外では、先ほども述べたように人それぞれ有効なものは違いますが、適切な食事、質の高い睡眠、適度な運動、規則正しい生活というのは、細胞一つ一つを活性化させて、ホルモンのバランスを整えるのに一番の間違いない方法です。 体調管理は卵の成長に合わせ、3ヶ月を目安として、腰を据えて行っていってみてはいかがでしょうか?また、「受精卵」の質ということでは、精子の質も同様に体調の影響を受けます。ご主人様の体調管理も含めて、ご夫婦でお身体つくりに取り組んでください。 ご質問の内容にお答えできていたでしょうか?ご不明な点などあれば、またお気軽にご質問ください。 アキュラ鍼灸院 鍼灸師 小林
2012.8.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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どうすれば良い卵が採れますか?
よもぎさん(33歳)先日、4回目のIVFも分割停止で中止になりました。 なかなか成熟卵が採れず、 誘発しても1個採れるか採れないかで、 いつも様子を見て、とか、培養して なんとか成熟卵になったところで顕微授精しています。 1度だけ、移植までいけましたが 後の3回は分割停止や受精せずで終了しています。 身体を整えて次に挑戦しようと、 鍼灸・漢方を考えています。 漢方は、婦宝当帰膠を半年ほど飲んでいますが 正直なところ、効果が実感できていません。 周期療法を勧めていただいたのですが、 踏み切れずに今まできてしまいました。 職場の近くに不妊に強い鍼灸院を見つけたで 通ってみようかと思うのですが、 どれくらいのペースで通うものでしょうか? 鍼・漢方以外でも何かこうしたほうがよいという アドバイスがありましたらお願いします。 関村順一 先生 (sekimura鍼灸院) ≫ sekimura鍼灸院卵子が受精し、分割を進めていくには、排卵前つまり卵胞の発育段階で効率よく栄養を蓄える必要があります。 卵胞および卵子は、卵胞液から栄養分を吸収します。その卵胞液は何から作られるかというと、私達の全身を巡っている血液です。 卵巣は、親指の先程の大きさですが、そこには細かい血管が網の目のようにはりめぐらされています。ここを通る血液が卵胞液となり、卵胞および卵子に栄養を送ります。また、発育の過程で出た老廃物も回収してくれるのです。 つまり、卵の質を良くするなら、この卵胞液の元となる血液がキレイで栄養に富んだものであることと、血液の流れがスムーズでないといけないと思います。 反対に、血管が詰まっていたり、血液がドロドロしていたり、冷えていると、血液の滞りが生じます。この状態を東洋医学の言葉では「瘀血(おけつ)」と言います。瘀血では、卵胞への充分な栄養がゆき渡らず、質の良い卵となるのは難しいでしょう。 臨床経験から、手足の冷え、皮膚のカサつきや吹き出物、生理痛、生理不順、生理の血に塊が見られたり、子宮筋腫や卵巣のう腫を持つ方の中には、瘀血体質の方が多くいらっしゃいます。血液は全身を巡っていますので、体で起きていることは、おそらく卵巣でも同じことが起こっていると考えられるのです。 では、瘀血を改善していく方法とは何でしょうか? 一つ目は鍼灸です。鍼灸は血流を良くすることが得意です。 卵胞は約2〜3ヶ月かけて発育します。ですから、この期間に充分に栄養を蓄えられるよう、定期的に鍼灸治療を行うのが良いでしょう。当院には週に1回程度のペースで来院されている方が多くいらっしゃいます。加えて、胚移植日の鍼治療で妊娠率が向上したというデータがありますので、その時期の治療もお勧めしています。 二つ目は食事です。ご自身で口にしたものが血液を作ります。糖分や脂肪分など血液がドロドロになるような食品や、私達の体の中で利用しきれない食品添加物等を避けて、質の良い食事を取ることが必要です。 よもぎさんも飲まれている婦宝当帰膠は、血虚(けっきょ)体質を改善するもので、毎周期の生理で血を消耗している女性にとって欠かせない漢方薬であるのは間違いありません。しかし卵子の質を良くするのであれば、瘀血の改善をするのが近道かと思います。 また、生理が始まってから排卵までの日数が、早過ぎても遅過ぎても質の良い卵とは言えません。卵の発育や排卵をコントロールしているホルモンも血液で運ばれますから、瘀血体質ですと運搬がスムーズに行えなくなってしまいます。 鍼灸治療の他にも、体をを冷やさない、質の良い食事をとる、ホルモンバランスが整うような規則正しい生活をするなど、ご自身ででして頂く事はあります。よもぎさんの前向きな姿勢が、妊娠へと繋がるよう心より願っております。
2012.8.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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卵管の疎通が悪い
こさむさん(39歳)結婚9年にして初めて不妊専門クリニックを受診しました。卵管通水を受け、痛みは結構ありました。先生は『痛みがあるのは通りが悪くなってるから体外受精をしましょう』と言われました。 しかし、翌日また看護士に尋ねると『通ってはいますよ』との事。体外受精の説明をしてくれた看護士も『通ってはいるけど痛みがあるのは狭くなってるから。自然妊娠の可能性がない訳じゃないけど』との事。 体外受精はやりたくないのです。 鍼灸治療は効果ありますか? 関村順一 先生 (sekimura鍼灸院) ≫ sekimura鍼灸院卵管通水検査で痛みがあったのは、卵管内が月経血で汚れているか、クラミジアによる卵管の癒着や子宮内膜症の可能性も考えられます。 クラミジアや子宮内膜症の検査は済んでいますか?まだなら不妊症の相談に行ったとき、一緒に検査をしましょう。 月経血は本来、子宮から膣側に排出されるのですが、卵管を逆流し、お腹のなかに落ちる方も多いのです。 調査によると3割の方にそのような傾向があるそうです。 毎周期、逆流した血液が卵管内部にこびりつき、汚れが落ちなくなり詰まっていくのです。 卵管が完全に詰まる前に逆流を治さないと、体外受精をするしか妊娠の可能性がなくなります。 逆流の原因は自律神経失調が考えられます。 不妊治療や仕事などのストレスで自律神経が上手く機能しなくなり、卵管本来の役目を果たさなくなるのです。 卵管は卵巣とつながっていません。卵巣から飛び出る卵子を卵管が受け取るのですが、つながっていないので取りこぼしがあります。 いつも取りこぼしている状態をピックアップ障害と呼びます。 取りこぼしがあれば精子と出会えないので、妊娠もしないのです。 妊娠の可能性はあるけれど妊娠が難しいのは、西洋医学ではピックアップ障害に対するすべがないからです。 卵管がピックアップできる機能を持っていれば、受精は可能でしょう。また、卵管内の液体が卵子に栄養をあたえながら分割できる状態ならば妊娠も可能でしょう。 しかし、現状の汚れた卵管内部では、どうなのでしょうという疑問もあります。 ですから自律神経失調を調整することと、通水もしくは子宮卵管造影検査を卵管内部の掃除を目的として行なうのが良いのではないでしょうか。 鍼灸治療は自律神経の機能調整にすぐれています。 月経血の逆流を防ぐのはもちろん、ピックアップ障害の改善にも、鍼灸治療をおすすめします。 卵管が完全に詰まってしまう前に、早めの鍼灸治療を。
2012.8.30
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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流産後について
もんぷちさん(32歳)私は3月にケイリュウ流産そし生理3回見送り今回妊娠しましたが多分ケイリュウ流産だろうと診断されました。 2回とも心拍確認出来ず… 一人出産している事と前回も血液検査で何も異常がないことで今回も異常ないと思うし、偶然だと言われました。けど私は納得出来ず何故継続出来ないのか悩んでおります。不育症ダイヤルにも相談しましたが特に検査出来ないと言われました。 まだ手術してないですが次に向けて良い漢方などありますか? 真鍋立夫 先生 (シマヤ真鍋漢方薬局) 「薬剤師・鍼灸師」真鍋 立夫 (社)日本漢方交流会前理事長 (社)香川県鍼灸師会前会長 古典鍼灸「経絡治療学会」理事・香川県支部長 日本伝統鍼灸学会評議員 日本バイ・デジタルO-Ring学会認定鍼灸師 不妊症の治療においては、現代医学的に考えて問題の見つかるタイプの物で、例えば卵巣機能不全や、卵管の閉塞、卵巣のう腫であったり、子宮筋腫があったり、等の方がいらっしゃいますが、それらの原因と思われるものに対処しても、不妊症が改善しなかったり、あるいは現代医学的にはこれといった原因の見当たらない方が実は大変大勢いらっしゃいます。 漢方医学的には、月経の状態は無論のことですが、現代医学ではあまり不妊の原因として問題視されない、冷え症、軟便または便秘、夜間の排尿、慢性的な起床時の腰痛や食事の好みの偏りなどをむしろ重視いたします。 ≫ シマヤ真鍋漢方薬局手術で子宮のなかを妊娠前の状態に戻したときは漢方でいう「瘀血(おけつ)」が発生し、産後と同じようにいろいろな不定愁訴がでやすいことを考えて服薬します。 一般的には「芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)」や「芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」を用います。 子宮内膜に着床した受精卵が成長してゆく時期には「脾」の働きが最も重要になります。 稽留流産は3〜6か月の時期に起こりやすいようですが、その時期には「心包」から「三焦」「脾」「胃」と、主に消化器官に関わる臓器が形成され、それらに関与する経脈が働きます。 胎児の脾が形成されるころは、母親の脾も重要な働きを余儀なくされるのです。 それが不調なときに「ツワリ」が症状として出やすくなります。 しばしば流産する方は、受精卵の成長がうまくいっていないのですから、妊娠中や妊娠する可能性のある時期の食生活に気をつけてください。 「脾」の働きを害する食事は、甘いもの、砂糖の過食です。 とくに果糖、グラニュー糖は消化吸収する過程で、ビタミンB1、とカルシウムを大量に消耗し、免疫の低下や精神神経の安定に影響します。 次に冷たいものの過食。「脾」は冷えと湿気を嫌います。 妊娠中に過食して太る人もいますが、これもいけません。 妊婦は痩体が良いのです。お産もそのほうが軽く済みます。 水分を多く摂取した水太りもいけません。妊娠中の養生薬に「当帰散(とうきさん)」や「白朮散(びゃくじゅつさん)」がありますが、「当帰」という薬は肝や腎の血を増やし、「白朮」という薬は、体のなかの余分な水分を排出します。 体の余分な水分を排出する、ハトムギ茶や、体を温める玄米を焙煎したサプリメントもあります。 また、水分を排出するためには、自然塩を適宜食べることも必要です。 稽留流産に限らず流産を防ぐためには、保温に気を付け、甘いもの冷たいものの過食を避ける。そして水分の摂り過ぎに注意をしてください。 これを守らなければ、どんな良い薬を飲んでも効果はないといえます。
2012.8.24
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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初採卵・分割せず・・
ペコさん(39歳) KLC系列のクリニックで、今月初めて採卵をしました。クロミッドを使う低刺激周期法で2つ採卵することができました。1つは受精せず、1つは3分割で停止してしまいました。先生には「加齢と1ヶ月前まで通っていた病院で使用したHCG注射の影響が考えられます。このまま来月も同じように採卵しても、同じことの繰り返しになるので、フラノバールを飲んで調整をとりましょう。」と言われました。 以前の病院では、タイミング療法でHCG注射を打ち一度妊娠するも8週で流産してしまいました。次周期は、いい採卵・受精・分割になれるようにするには、鍼灸は効果的でしょうか?どのくらいの頻度で通ったほうがいいのでしょうか? 水野裕章 先生 (北斗鍼灸院) ~不妊治療、ベビ待ちでお悩みの方へ~ 専門病院だけで、なかなか成果が出ない方、専門病院には行ってはいないけど悩んでいる方、立ち止まっていないで当院に来て下さい。 2011年9月14日現在不妊治療の患者様の通因数は、70人を超えています。 西は浜松、東は富士方面からも来院されています。 県内では、おそらく鍼灸院として一番不妊治療の患者様が多いです。 当院の考えは、東洋医学にこだわらず西洋医学と上手に手を組み専門病院で治療を受けられている方は、その成果が十分に引き出せるような治療を提供し又、まだ専門病院へは行かれていない方の場合専門病院での診察、治療の必要性を少しずつ患者様にお伝えし検査だけでもちゃんとした病院でしてもらいその上で、患者様と一緒にどのような治療がベストかを考えながら治療をしていくと言う考えです。 その他、特に日常生活の改善にも力を入れています。 ≫ 北斗鍼灸院ペコさん はじめまして、静岡県焼津市の北斗鍼灸院 院長の水野です。 当院では、安価な料金により週に2.3回を目安に治療をしています。 しかし、鍼灸治療だけではあまり効果が期待できないと思います。 ですので、当院では生活改善に力をいれその指導も行っております。 その結果、妊娠51人に対し、卒業生が26人、現在6人が卒業へ向け継続中です。 当院のHPを見てもらえばわかりますが、オンタイムで成績を公表しております。 ですので、鍼灸治療だけということでなく生活改善にも力を入れて治療を受けてみてください。
2012.8.20
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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初採卵・分割せず・・
ペコさん(39歳) KLC系列のクリニックで、今月初めて採卵をしました。クロミッドを使う低刺激周期法で2つ採卵することができました。1つは受精せず、1つは3分割で停止してしまいました。先生には「加齢と1ヶ月前まで通っていた病院で使用したHCG注射の影響が考えられます。このまま来月も同じように採卵しても、同じことの繰り返しになるので、フラノバールを飲んで調整をとりましょう。」と言われました。 以前の病院では、タイミング療法でHCG注射を打ち一度妊娠するも8週で流産してしまいました。次周期は、いい採卵・受精・分割になれるようにするには、鍼灸は効果的でしょうか?どのくらいの頻度で通ったほうがいいのでしょうか? 直永せつ子 先生 (ナオエ夢鍼灸院 近江八幡院) 私自身の体の異常を知ったのは、20歳を過ぎた頃でした。 以前からの生理不順に増して、生理前の激しい腹痛と40度近い発熱が続き生理が来なくなり出したため地元の内科さんで熱だけでも下げてもらおうと診察を受けると、これは婦人科さんに行ったほうがいいよと言われました。悩みましたが、嫌々ながらも仕方なく婦人科を訪ねることにしました。 初診では解らず、幾度か内診や検査、基礎体温表をつけながら受診をしてしばらくした頃に、子宮奇形に伴う卵巣萎縮、無排卵性月経、経血が卵管へ逆流して起きている事がわかりました。 その時先生から『結婚していない若い女性にこんなこと言うのは言いにくいのですが、おそらく今の医学では結婚してもお子さんは望めないことは覚悟しといて下さい』と言われた時は、まさか自分が子供の出来ない体なんて思ってもいなかった事で、なんで?どうして?と半信半疑信じたくない事実に、どのようにして帰宅したかわからないほどショックを受けました。 女性として結婚や出産の体験は夢であったし、どちらも私には望めないと思うと涙が止まりませんでした。思ってもいなかった結果に日々ストレスが積もり、御夫婦連れや赤ちゃんを見るのも辛くおぞましくなっていきました。 でも少しでも何とかしていただけないかとお願いすると、生理前に起こる高熱を下げる治療と無排卵月経の治療を薬と注射でしていただくことになり、定期的に通院する日々となりした、しかし3年余り過ぎても一向に芳しく無いのと、通院中待合室で、見たくなくても目に入る妊婦さんの姿や会話を聞くことの辛さと、焦り、疲れイライラも極限となり精神状態もおかしくなっていきました。 そんな時今の院長と知り合い『どこまでよくなるか解らないけど、東洋医学の治療で自分に出来る限りの治療をして後は神様・仏様におまかせして』と言ってくれて東洋医学の治療と結婚と同時スタートすることになりました。 楽しいはずの新婚時代も、私の頭の中は毎日毎日子供が出来るだろうか?とばかりで、基礎体温表症候群でした。低温期しかないだの、高温期がないだの、月経が来てしまっただのその都度泣いて落ち込む日々の連続でした。そんな私に対して主人は根気よく付き合ってくれました。おかげさまで約2年半余りが過ぎ一人の娘を授かる事できた時は、奇跡としか言えない夢のような事実に涙しました。長く辛い年月でしたが、主人の協力と優しさで救われ事に感謝しています。 そして、神様が私にくださった奇跡に、少しでもお返しが出来たらよいのにといつも思っていました。 そんなある時、主人から女性の鍼灸師として出来ることは、私が体験した同じ悩みを抱える女性に、お子さんが授かるよう不妊治療をさせて頂くことでないかなとアドバイスを受けました。 この様なことから、私の体験も踏まえながら、少しでもより多くの女性にお子さんが授かる事を日々願いながら治療をさせて頂いております。又、来院して頂いている女性の中には、お子さんが授からない事のストレスやプレッシャーに加え、日常生活の疲労、人間関係や環境で悩みを持っている人も多く、体ばかりか精神的にも負担のかかった方がいらっしゃいます。 個人個人の持つ負担を少しでも軽減、改善し解消していただいて、心身共に健康な状態になるようにと願って毎日治療させていただいてます。 治療の結果お子さんがお出来になるたび、あの頃を思い出し夫婦共々涙が出るほど嬉しい思いをさせていただいております。 日本不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 直永 せつ子 ≫ ナオエ夢鍼灸院 近江八幡院受精しなかったり、分割が進まない体験をされている方は、ペコさんに限らずうちの患者さんでもいらっしゃいますよ。 治療も大切ですが、その前に生活習慣の改善をしましょう。 それが良い結果につながっていくからです。 一人ひとり改善する内容は違いますが、ペコさんの場合は今までの経緯を拝読したところ、3か月ほど前から月経血の量が減ったことや、流産を体験されていることから、体の冷え、とくに下半身の冷えの影響もあるのではないかと思えます。 せっかく血流を良くする当帰芍薬を服用されているのですから、衣類や寝具、入浴法、睡眠時間、疲労、食生活や生活習慣の改善をプラスしてみてください。 相乗効果が出ると思いますよ。 また、ペコさんの体重は身長と年令からは適正範囲ですが、体脂肪は適正範囲でしょうか? 体脂肪は少なすぎても多すぎても卵に影響します。 もしも体脂肪が、年令から見て適正範囲を超えているなら、食事の時間帯や内容、バランスを改善してください。 適正な体脂肪率になれば、より早く妊娠しやすい条件の体にととのうと思います。 一人ひとり違う生活習慣のなかで、自分自身の負担になっている点を改善し養生することは、自然妊娠でも、人工授精や体外受精でも、良い結果につながりますよ。 鍼灸治療をおこなうことで、女性の卵巣に影響する腎や脾の機能や、生殖機能のなかでも、卵巣や卵管に影響する肝・膀胱(婦人科に関係のある経絡)の機能が高まるという例が、当院の患者さんにも多くいます。 鍼灸治療の通院期間や回数は症状によって個人差があります。 私の所では、東洋医学的に良導絡という機械で子宮や卵巣の状態が把握できるので、その数値によって治療期間の目安がつきます。 最終的には月1~2回で大丈夫ですが、初めのうちは1週間から10日に1回の間隔での通院が一般的で効果も期待できると思います。
2012.8.20
専門医Q&A 漢方・鍼灸
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FSHを下げる効果のある漢方薬
ハルさん(41歳)39歳半ばから治療を始めましたハルと申します。 年齢的に卵巣機能が低下していて生理三日目のFSHがいつも高値です。今月の数値は33でした。高い数値が続き治療が思うように進められず行き詰まってしまいました。婦宝当帰膠は現在3本目が飲み終わりそうですが他にFSHを下げる効果が期待できる漢方はありますか? 福田優基 先生 (福田漢方薬局) 〜女性の笑顔のために〜 漢方薬の不妊治療では、病院の検査で見つからない歪み、病気に向かっている「未病」の状態を重視し、全体の調和を大切にします。 たとえば「冷えすぎた身体は温め」「火照った身体は冷ます」お一人お一人の体調をお聞きして、体質を検討し、処方を調整します。 漢方薬を服用するうちに、 「冷えていた身体が溶けるように温かくなってきた」 「これまでの動けなくなるような生理痛がなくなった」 と体質の変化を感じる方もおられます。 こうして、からだの土台をしっかりと整えて、患者様と共に願いを叶えれたら。 笑顔で『生まれました!』と報告してもらうこと。 それを楽しみに、がんばっています。 ≫ 福田漢方薬局競馬にたとえると、ホルモンを調整する「脳下垂体」と「卵巣」の関係は騎手と馬。 そして、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)は手綱と鞭の関係です。 ベストな状態は、お互いのバランスがとれていること。 しかし、治療で内服や注射による排卵誘発で卵巣を刺激し続けると、卵巣は疲れだします。 ですからFSH(手綱)を出しても、なかなか思うようにいかない。 そこで脳下垂体(騎手)は「手綱が足りない。もうちょっと必要だな」と、FSHを高くするのです。 つまりFSHが高くなる原因は「卵巣が疲れている」ことですから、元に戻すためには、卵巣を休ませて「力を回復させる」ことが大切です。 あせる気持ちはよくわかりますが、休むという勇気が必要な時期かもしれません。 漢方ではこのようなときに、早く卵巣を回復させる、次の周期の卵の質を良くするという2点から処方を考えます。 バランスの良い食事・生活環境・睡眠を基本にして、漢方薬で腎陰・腎精を補います。 腎陰・腎精とはこの場合、卵を取り巻く機能と卵の質を意味します。 処方としては六味地黄丸や杞菊地黄丸、鹿茸という生薬を使った漢方製剤があります。 現在服用している婦宝当帰膠など補血の処方薬と併用してください。 治療を開始した時期からの月経不順も気になります。 強い疲れやストレスによっても月経不順はおこります。 不妊治療へのあせり、不安感などが強いと気の流れがとどこおります。 このような症状には気の流れを整えて掃除をする、加味逍遥散などを併用します。 この状態が悪化し、気鬱が溜まり熱を生じると、寝付きが悪い、悪い夢を見るといった状況もおこります。 こうなると、溜まった熱を改善する琥珀などの処方が良いでしょう。 状況に応じて処方を変える必要があります。 FSH値が高いのを、「手詰まり」と考えないで、体が休憩を欲している「サイン」だと、前向きに捉えるようにしましょう。
2012.8.17
専門医Q&A 漢方・鍼灸