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卵子提供ってどうやって行われているの?
不妊治療を行うにあたって、卵子提供を伴う治療を必要とする方は、世界中にたくさんいらっしゃいます。卵巣機能不全、更年期障害、若年性更年期障害、女性側の年齢の問題など、その理由はさまざまです。ご自身の卵子での妊娠は難しいと診断された方であっても、卵子提供を伴う体外受精という方法を取ることによって、ご自身での妊娠・出産が叶います。とはいえ、卵子提供を受ける場合、日本国内では非常に難しいのが現状。実際には海外での治療を検討し、実施に至る日本人カップルが数多くいらっしゃいます。今回は、海外で行われている卵子提供について、国際的に活躍する生殖補助専門医、ニチケ・マルクス先生にお話を伺いました。 1.卵子はどのような形で提供されるのでしょうか?卵子提供の方法には、知り合いが提供者となる「非匿名」、提供者の身元が明かされない「匿名」、提供者のIDのみが開示される「ID公開」という3つのパターンがあり、採用される方法は国によって異なります。以下、詳しく見ていきましょう。(1) 非匿名での提供このケースに該当するのは、姉妹やいとこ・友人知人といった、患者と旧知の間柄にある女性が、卵子の提供者になる場合です。100件の治療のうち2・3件程度しか行われておらず、実際の施術数は少なめです。この場合、患者と提供者が一緒にクリニックへ行き、治療をスタートすることになります。卵子提供に伴う金銭の受け渡しは禁止されており、治療開始前にはカウンセラーとの面接の場で、お互いの関係を証明しなければなりません。この方法は、欧米ではベルギーで行われているほか、アメリカでも許可されています。アメリカの提供プロセスは通常ですととても厳しいのですが、非匿名の提供の場合、比較的すんなりと進行できるケースがほとんどです。(2) 完全に匿名での提供匿名での卵子提供の場合、患者も提供者もお互いに相手のことを知らないまま治療を行うことになり、将来誕生する子も提供者が誰であったのか知ることはできません。といっても患者が提供者の情報に一切アクセスできないわけではなく、本名や住所、パスポート番号といった個人を特定する情報以外の一般的な情報であれば、知ることができます。「匿名での卵子提供」は、さらに下記A・Bの2つのケースに分けられます。A. クリニックが提供者を選ぶケース患者の身体的特徴を尊重しながらクリニックが提供者を選ぶやり方で、スペインやイタリア、ブラジル、フランスなどで行われています。個人情報保護のため、患者は提供者の写真を見ることはできません。謝礼金が少額だったり、全く支払われなかったりするため提供者が少ない傾向にあり、特にもともとが少数派であるアジア系であると、提供者が見つからないこともあります。B. 患者が提供者を選ぶケース同じ匿名での提供でも、ウクライナや南アフリカでは、Aのケースと違って患者自らが提供者を選ぶことができます。提供者を選ぶ際には、個人を特定できる情報以外の一般的な情報に加え、候補者の写真を閲覧することも可能です。同時に、患者は提供者の個人情報を探さないと明記された書面にサインする必要があります。(3) ID公開による提供このケースでは、卵子の提供自体は匿名で行うものの、誕生する子が成人になった時点で、卵子提供者の身元を知る権利が生まれます。ただし、これはあくまでも子ども自身が持つ権利であって、親(患者)の権利ではありません。また、権利を行使することによって提供者の身元が判明しても、お互いへの何らかの請求権などは一切発生せず、親子関係に影響を及ぼすこともないとされます。IDの公開による提供はポルトガルやデンマーク、イギリスなどで行われていて、件数は年々増加しています。 2.卵子提供者へどの程度の謝礼を支払う必要がありますか?卵子提供には通院や検査、服薬、さらに麻酔を伴う採卵などが欠かせないため、提供者には大きな負担がのしかかります。ですから、国によっては提供者に対して謝礼が支払われることもあります。これは決して、卵子を売り買いするためのお金ではありません。提供者の時間や労力に対して支払われるものです。また謝礼金は提供者の外見や学歴、キャリアによって変動するものであってはいけないと定められています。アメリカでは上述の(1)(2)(3)全ての形での卵子提供が認められていますが、提供者とエージェンシー/クリニックは契約書を締結し、その契約に基づいて提供者が「仕事」をするという位置付けが取られています。 3.自分に適した方法を、どうやって選べば良いのでしょう?これまで見てきた通り、卵子提供の方法は国によって違っていたり、同じ「匿名」「謝礼」といった言葉が使われていても、それが意味する内容はまちまちであったりします。患者の考え方も多種多様で、提供者のことは一切知りたくないという方もいれば、性格や趣味まで詳細に把握しておきたいという方もいます。正解は一つではありません。海外で法に基づいた卵子提供を受けようかと検討している方は、ご自身にとって何が大切なのかをよく考え、パートナーがいる場合にはお互いにじっくり話をして、慎重に決断されることをお勧めします。 ニチケ・マルクス(Markus Nitzschke)先生 生殖補助医療専門医・産婦人科医。世界各国のクリニックでの経験を経て、現在は各所のクリニックと提携しながら国際的な活動を展開。特に卵子提供を伴う体外受精を行う。≫ Instituto de Reproducción CEFER(Amrita Fertility Japan提携クリニック)
2020.3.18
インタビュー 不妊治療
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【特集】ロング法とショート法【卵巣刺激の方法】
高刺激として代表的なのがロング法とショート法。卵巣に強い刺激を与え多数の卵子が採れることが期待されますがこれらの方法は人により向き・不向きがあり、副作用も考慮しなければいけません。高刺激法の利点や注意点について秋山先生にお聞きしました。
2020.3.18
コラム 不妊治療
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2020.3.17
コラム 不妊治療
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体外受精の時、どう卵巣を刺激し卵子を育てていくかは大きなポイントの一つです。どの刺激法が自分に合うのか?そこで卵巣刺激法決めに大切なことや、それぞれの特徴についてファティリティクリニック東京の小田原先生に伺ってみました。
2020.3.16
コラム 不妊治療
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【Q&A】体外受精をすすめられました!!-浅田先生
卵子が成長せず、注射で治療するも子宮が腫れてしまう。浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。
2020.3.15
専門医Q&A 不妊治療
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【Q&A】体外受精をすすめられました!!-北村先生
卵子が成長せず、注射で治療するも子宮が腫れてしまう。明大前アートクリニックの北村誠司先生にお答えいただきました。
2020.3.15
専門医Q&A 不妊治療
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【特集】周期数、妊娠率、出産率…数字マジックに惑わされない!【良い病院の選び方】
前号「不妊治療の実際」~2000人アンケート調査より~ では、不妊治療はクリニック選びが難しい! という実態が浮かび上がりました。いい病院を選ぶためにどんなデータや情報に注目するといいのか? 応援ドクターに取材しました!
2020.3.13
コラム 不妊治療
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【特集】知識を最大の武器にして、納得のいく病院選びを【良い病院の選び方】
前号「不妊治療の実際」~2000人アンケート調査より~ では、不妊治療はクリニック選びが難しい! という実態が浮かび上がりました。いい病院を選ぶためにどんなデータや情報に注目するといいのか? 応援ドクターに取材しました!
2020.3.12
コラム 不妊治療
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【特集】病院選びの目安にも…不妊治療に必要な検査とは?【良い病院の選び方】
前号「不妊治療の実際」~2000人アンケート調査より~ では、不妊治療はクリニック選びが難しい! という実態が浮かび上がりました。いい病院を選ぶためにどんなデータや情報に注目するといいのか? 応援ドクターに取材しました!
2020.3.11
コラム 不妊治療
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【特集】治療データを正しく読み取ってクリニックを選択しよう 【良い病院の選び方】
前号「不妊治療の実際」~2000人アンケート調査より~ では、不妊治療はクリニック選びが難しい! という実態が浮かび上がりました。いい病院を選ぶためにどんなデータや情報に注目するといいのか? 応援ドクターに取材しました!
2020.3.10
コラム 不妊治療
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【Lesson1:不妊の原因と検査】奥裕嗣先生の不妊治療はじめて講座
不妊症の原因はさまざまで、女性側や男性側、その両者に見つかることや基本の検査では見つからない因子が隠れていることも。不妊治療をはじめる前に知っておきたい不妊症の原因や検査について、レディースクリニック北浜の奥裕嗣先生に教えていただきました。
2020.3.9
コラム 不妊治療
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【Q&A】セトロタイドの注射の場所について-浅田先生
皮下注射であれば腕でもいいの? 浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。
2020.3.8
専門医Q&A 不妊治療
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青葉レディースクリニック産婦人科医 小松一先生の妊娠前に始める母親教室
今から学んでおきたい妊娠と歯周病の関係について、今回は青葉レディースクリニックの小松先生とあべなおこ歯科クリニックの安部先生が解説いたします。
2020.3.6
コラム 妊娠・出産
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いつかはママになる女性のための「プレコンセプションケア」とは?
赤ちゃんを授かるには夫婦ともに健康が大切。ママには“準備期間”が必要。栄養は偏っていませんか?生理のトラブルはありませんか?必要な予防接種は受けてきましたか?ママになるための体の準備は、10代から始めるのがベストとも……。あなたは大丈夫?
2020.3.5
コラム 妊活
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迷っていないで即行動!さあ、検診を受けに行こう
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2020.3.4
コラム 妊活
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当日の流れを知りたい! 潜入! レディース検診
婦人科やレディースクリニックってどんなところ? 検診ってどんなことをするの? マキさんに広尾レディースのレディースコースを体験してもらいました。
2020.3.3
コラム 妊活
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今、自分のカラダを見つめよう
昨年行った不妊治療経験者2000人アンケート。治療で感じている生の声を届け、反響を集めました。コメントで多かったのが、「若いから大丈夫」という認識を変えなければいけないこと。今号では、若いうちに検査を受けることの必要性を考えます。
2020.3.2
コラム 妊活
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【her story vol.65[前編]】長きにわたる不妊治療、流産、死産を乗り越えて
【her story vol.65[前編]】 自分が経験した悲しみ、喪失を学びに代えて 相談室を開設。そして、自分が産めなくても 育てることはしてみたいと夫に伝えました。
2020.2.28
コラム 不妊治療
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治療とスケジュールについて、不足しがちなビタミンD【1月の人気まとめBEST5】
2020年1月の10本のジネコまとめで、アクセス数の多かった記事をご紹介します。皆さんが一番気になったまとめは?
2020.2.27
まとめ ジネコセレクト
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天気のよい日は空を見上げて「ママ、ここにいるよ」
38歳で不妊治療を開始して42歳で妊娠。 明るく笑って、楽しく生活していれば、きっと来てくれると信じていました。
2020.2.27
コラム 不妊治療