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妊娠率が高くなるタイミングはいつですか?

専門医Q&A 不妊治療

妊娠率が高くなるタイミングはいつですか?

2017Webコラム

2017.6.15

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妊娠率が高くなるタイミングはいつですか?


2017/6/15 下川理世(赤坂レディースクリニック)







相談者:みーぽこさん(32歳)


タイミング法を始めるため、先月初めから近所の産婦人科を受診してます。先生に「高温期が低めで短いですね」と言われ、エコー検査をして「今度の排卵日が21日頃」と指導されました。
そこで質問です。仮に排卵日が21日なら19、20、21日が性交渉のタイミングの日と考えればよいでしょうか。排卵検査薬も使った方が確実ですか?
治療を始めたばかりで、排卵日の予測の仕方、治療の基本的なことがよくわかりません。今後の治療方針も含めてアドバイスをいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします



 



不妊治療の第一歩は何をするんですか?


まず不妊治療は、女性も男性も不妊の原因がないかどうかを確認するため、いくつか検査をするところから始めます。女性の場合、妊娠に大きな役割を果たすのは子宮や卵巣、卵管などの生殖器と、排卵や受精、着床などを行うホルモンです。そのため初診時、患者さんの基礎体温表をもとに生殖器に病気がないか、ホルモンの働きに異常がないかなどを調べます。検査は問診、超音波(エコー検査)、血液・尿検査です。


女性の体は26~35日を一サイクルとして「低温期(卵胞期)、排卵、高温期(黄体期)」と変動します。ホルモンが妊娠の準備にさまざまな働きをするので、その働きに異常がないかを調べます。一通りの検査がすむまでに約2ヵ月。精密検査が必要な場合はさらに時間がかかります。


そこで35歳以下で初診の方で、特に異常が見当たらない場合は、タイミング法に挑戦しながら検査を進めます。ただし、35歳以下でもAMH(抗ミュラー管ホルモン)が低い人は、タイミング法での自然妊娠は難しいと判断し、人工受精から始めます。


黄体ホルモン濃度を調べて10ng/ml以下でしたら、排卵後に注射や内服薬で補充します。とは言っても、これはあくまで体質の問題なのであまり深刻にならないでください。


●低温期(卵胞期)/月経が終わり、卵胞ホルモンによって卵巣内で次の卵胞が成長する時期。期間は個人差がある。
●排卵/十分に成長した卵胞が破裂して排卵が起きる。低温期から高温期に変わる境目に排卵が起きる。
●高温期(黄体期)/排卵後、黄体ホルモンによって子宮の内膜を厚くする。受精しやすくするためで期間は約2週間前後。17日以上高温期が続けば妊娠の可能性あり。妊娠しなければ月経が始まる。


タイミング法の排卵日を予測する検査に何があるか知りたいです。


タイミング法とは、病院で排卵日を正確に予測し、性交渉をして妊娠につなげる治療です。一般的には、3つの検査で排卵の自然現象を観察しながら、排卵日を予測します。

①卵巣内の卵胞の大きさをエコーで観察
②黄体ホルモン濃度を血液と尿で検査
③おりもの(頸管粘液)の状態を検査

エコー検査は2~5㎜の小さい卵胞も観察できるので、排卵日予測にはかなり有効です。また、黄体ホルモンが急激に増えることを「LHサージ」と言います。このLHサージが起こるタイミングをつかめれば、排卵日を予測することができます。LHサージを検知するために実施するのが血液と尿の検査です。さらに、おりものの量や状態でも排卵日を予測できるので、頸管粘液をとって顕微鏡による検査を行います。


妊娠率が高くなるタイミングはいつですか?


排卵日が予測できたらいつセックスをするか。最も妊娠の可能性が高まるのは、排卵日2日前と言われています。次いで排卵日前日、排卵日3日前です。21日が排卵日でしたら19、20、18日の順と言えますね。でもセックスは1日よりも複数日ある方がいいので、排卵日を含む前後5日間に、パートナーと協力して頑張って行いましょう。
市販の排卵検査薬は、先生に言われた排卵日に確信を持つために使ったり、病院は排卵日の2~3日前に受診するのですが、その目安に使うと便利です。




下川先生より まとめ


今後の治療の進め方ですが、タイミング法を半年間行っても妊娠しなければ人工授精に進みましょう。人工授精を4~5回行ったのにもかかわらず、妊娠できなかったら体外受精へと進みます。
パートナーの不妊検査は済んでいますか。不妊治療にはパートナーの協力は必要です。かかりつけの先生ともよくコミュニケーションをとり、疑問や不安はその場で解消するようにしましょう。




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お話を伺った先生のご紹介




下川理世先生(赤坂レディースクリニック)
福岡県出身。山口大学医学部卒。

2000年慶応義塾大学医学部産婦人科入局。その後、静岡赤十字病院産婦人科、市川総合病院産婦人科リプロダクションセンター、湘南IVFクリニック(現メディカルパーク湘南)を経て、2016年4月、赤坂レディースクリニックを開業。婦人科診療から不妊治療まで総合的に行っている。不妊治療に関しては一般不妊治療から体外受精、顕微授精など高度生殖補助技術まで行う。「負担が少なく、医学的根拠に基づく的確でスピーディな医療」をモットーに不妊治療をサポート。

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