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知っておきたい!日本の伝統&年末年始 お正月編

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知っておきたい!日本の伝統&年末年始 お正月編

2010.12.8

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知っておきたい!日本の伝統&
年末年始


多くの伝統的な行事が忘れられていくなか、年末から年始にかけての行事は今も多くの人に受け継がれています。
でも意外と本来の意味や決まりは知られていないのでは?この機会に正しい知識とマナーを身につけましょう。



お正月編



「お正月は家族の心を一つにして 一年間頑張る力を蓄える行事です」


年神様をお迎えし、家族の健康と幸せを願う時


お正月は、もともとその年の新しい年神様をお迎えしてお祀りし、豊作を祈願する行事でした。今では豊作を祈願するという本来の意味はなくなりましたが、初詣に出かけたり、おせちやお雑煮を食べたりと、ほとんどの人が大切に守り続けている行事の一つとなっています。
元日の朝、初日の出を拝むために出かける人もいますが、これはかつて初日の出とともに年神様が現れると信じられていたから。太陽を拝み、一年の幸福を祈念していたのです。年神様をお迎えする時、目印になるのが門松です。昔は他の常緑樹が使われていましたが、松は枝が上を向いて神様を待っているような形であることと、「松」=「待つ」をかけて松の木が使われるようになりました。「松がないと神様は降りてこられない、アンテナのようなもの。今は松が印刷された紙を貼るお家もあるようですが、ぜひ本物を飾りたいですね」(岩下先生)


鏡餅の飾りにはそれぞれ縁起のいい意味がある


image正月飾りのなかでも華やかな鏡餅は、本来は神様のご神体です。私たち日本人はお米を食べて生きているので、そこに神様が宿ると考えられてきました。
鏡餅の飾り方には意味があります。裏白は「夫婦円満」、ゆずり葉は「家系が続く」、昆布は「喜ぶ」、橙は「代々栄える」など。干し柿を飾る時は中心に6個、両端に2個ずつ飾ります。「外はニコニコ、中は睦まじく」という意味です。「日本人は“言霊”といって、言葉に魂があり、幸せを祈る言葉を口に出すことで、本当に幸せになると考えます。代々家が栄えるとか、幸せになるという、言葉の力をもらって1年を元気に過ごしていると思います。飾るだけでなく、言葉にすることが大事なのです」(岩下先生)




元気を蓄えてお正月明けからの活力に


元旦から一月七日までが「松の内」といい、年神様が家にいる期間です。門松やしめ縄などのお正月飾りは、一月七日にはずします。これを神社やお寺の境内に持ち寄って焼く行事がどんど焼き。多くは一月十五日に行われます。燃やす時の煙にのって、新年に訪れた年神様が天上に帰っていくといわれています。鏡餅を下げる鏡開きは一月十一日。昔から刃物ではなく、手や木槌で割ってお汁粉などにして食べます。こうしてお正月が終わり、普段の生活に戻っていきます。「年神様から元気をもらって、“今年も頑張るぞ”と仕事に向かう。お正月は年の初めにそういう気持ちになるための、家族の行事ですね。年末に大掃除して、年越しそばを食べて、新年になったらお祝いをして、おせちを食べて。みんなで一つのことをやり遂げたね、また明日から頑張ろうねという、心が一つになれる行事なのだと思います」(岩下先生)


迷いがちなお正月のマナーを解決!


「何となくやってきたけど、このやり方ってあっているの?」「どんな意味なの?」など今さら人に聞けないお正月のマナーについて、岩下先生が疑問にお答えします。


Q:お年玉は子どもに必ず渡すものなの?


A:お年玉は、もともと年神様の魂をもらったその家の年長者が、下の者に分けるという意味のものです。年神様にお供えした餅をおろし、分け与えたのが始まりです。だから年少者や自分より地位の低い人に渡すもの。上司の家に行って、その家の子に渡すのはおかしいのです。お金ではなく、図書カードなどでもいいでしょう。


Q:お年賀やお年始回りの決まりはありますか?


A:お歳暮とお年賀はセットになっていると考えましょう。お歳暮は1年の感謝の気持ちを伝え、お年賀は「今年もよろしく」のご挨拶。だからお年賀はお金をかけず、挨拶だけ行くのでもOK。お年始回りは昔は元旦に行っていたものですが、今は2日から松の内の7日までがいいでしょう。年内に訪問日を伝えておくといいですね。


Q:初詣はいつまでに行くべきですか?


A:毎年、初詣の時期は有名神社が大賑わいとなりますが、まずは自分たちが住んでいる地域を守ってくれている氏神様にお参りをするのが基本。氏神様に「今年もよろしく」のご挨拶をしてから、遠くの有名神社にお参りするのがいいと思います。できれば三が日、遅くとも7日までにお参りしたいものです。


Q:お神酒をいただく時の作法は?


A:お神酒は神様にお供えしたお酒のこと。お参りをすると、お神酒が振る舞われることがあります。これは「直会(なおらい)」といい、神様にお供えしてあった食べ物やお酒をいただき、神様の力を身に受けて神様の元気をいただくことです。いただく時は両手で盃を持って三口に分けていただき、軽く指で拭って戻します。


Q:七草がゆはなぜ食べるのですか?


A:1月7日の朝に七草がゆを食べる風習があります。これを食べると、1年間病気にならず元気に過ごせるといわれています。もともとはお正月のご馳走で疲れた胃腸を休め、不足しがちな青菜を食べるためというのが始まり。「これで1年元気に過ごせるね」と言葉の魔法をかけながら食べましょう。


Q:神社での正しいお参りのしかたは?


A:参道の中央は神様の通り道なので、端を歩きます。手水舎で左手→右手→口の順で清め、最後にひしゃくを縦にして柄の部分を洗います。神前に進んだら、鈴をならしてから賽銭を入れます。拝礼は「二礼二拍手一礼」。深く2回おじぎをし、拍手を2回してお祈り、最後に深いおじぎを1回します。

Q:2つお参りすると神様がケンカするって本当?


A:しません。昔から日本にはかまどの神様、水の神様など神様がいっぱいいます。だから喧嘩はしません。家にお札を飾る時も、真ん中に天照大神、右が氏神様の神社のお札、左側が他の神社のお札というふうに飾ります。神社だけでなく、川崎大師や浅草寺など、お寺にお参りに行くのも問題ありません。


Q:出していない人から年賀状が届いたら?


A:年賀状は新年のご挨拶。相手が挨拶してくれたら、挨拶を返すのは当たり前ですよね。出していない人から年賀状が届いた時はすぐに返事を書きましょう。先方に1月7日の松の内までに届くのであれば、年賀状として返信します。それ以降になるようなら、寒中見舞いとしてお返事を出しましょう。



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