HOME > 不妊治療 > その他 > 40代で始める不妊治療。知っておきたいことと心構え
HOME > 不妊治療 > その他 > 40代で始める不妊治療。知っておきたいことと心構え

40代で始める不妊治療。知っておきたいことと心構え

コラム 不妊治療

40代で始める不妊治療。知っておきたいことと心構え

2017Autumn P62-63

2017.8.22

あとで読む




40代で始める不妊治療。知っておきたいことと心構え


福井 敬介 先生(福井ウィメンズクリニック)




 


結婚のタイミングや仕事の都合など、さまざまな理由で40代から不妊治療を始める人も少なくありません。一方で、40代から始める不妊治療には40代なりの知識があったほうがいいそうです。福井ウィメンズクリニックの福井先生にその心構えについてお聞きしました。


最初の心構えで大切なことは?


当クリニックでも40代から不妊治療を始める方は多いです。多くの方は、事前にある程度の知識を得てから来られますが、なかには「治療をすればいずれ妊娠できるだろう」とのんびり構えている方もいます。しかし、漫然と治療をすることはおすすめしません。40代からの不妊治療は、計画性とスピードが大切ですから。

私はまず最初に40代の不妊治療における現実を説明しています。全国平均と当クリニックにおける妊娠のデータをお見せすることで、皆さんの意識が変わることが多いですね。現実を知っていれば、いつまで治療を続けるか、治療はどの段階まで進むか、といった計画を立てて治療を始めることができます


不妊治療の後には高齢出産の現実も


高齢で妊娠するということは、高齢で出産するということですから、妊娠できても40代で出産することのリスクについても考えたうえで挑んでほしいと思います。当クリニックの場合は、不妊治療だけでなく産科もありますので、特にそのあたりも一緒に考えていきたいと思います。

一般的に35歳以上の出産は高齢出産と言われます。地域や規模によっては、高齢出産を断る病院もあるかもしれません。しかし、断られたからといって落ちこむ必要はありませんよ。高齢出産には妊娠高血圧症候群の発症率が上がるなど、さまざまな影響がありますし、妊娠後期に前置胎盤になる危険性もあります。前置胎盤になると帝王切開となり輸血などで母体への負担が大きくなります。また、流産や早産のリスクも高まります。

リスクに対応できる設備が整った病院ならいいのですが、対応できない病院もあります。そのあたりをわかったうえで断っているだけのことですから、逆にちゃんとしている病院といえるでしょう。ですから、高齢出産に対応できる設備の整った病院を探せばいいと思いますよ。


妊娠が目標ではない。出産後をイメージして


不妊治療をしていると、どうしても妊娠することが目標になってしまいます。ですが、妊娠したら高齢出産を乗り越えなければいけませんし、出産後には高齢育児が待っています。仕事と育児の両立や、子どもの将来など、出産後のこともイメージしながら不妊治療を進めるのが理想的ですね。また、リスクに怯えてばかりでも仕方ないので、できるだけいいコンディションを整えることも大切です。十分な睡眠や塩分を控えた食事などの生活習慣にも気をつけましょう。




福井先生より まとめ


漫然と治療を続けるのが一番よくないです。まずは現実を知り、早めのステップアップを考えましょう。



 



[無料]気軽にご相談ください

 



お話を伺った先生のご紹介





福井 敬介 先生(福井ウィメンズクリニック)


1989年、日本大学医学部卒業。卒業と同時に愛媛大学産科婦人科に入局、愛媛大学大学院医学専攻科修了。2000年愛媛大学産科婦人科学助教授。2001年、「高度な生殖医療をより身近な医療として不妊カップルに提供したい」と、福井ウィメンズクリニックを開設する。夏号の取材でジムに通い始めたことを話されていた福井先生。その後、見事ダイエットに成功しました。「まずは3カ月と決めてジムに通いました。何事も期限を決めるのは大事なことですね」と先生。


≫ 福井ウィメンズクリニック


 


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.35 2017 Aummer
≫ 掲載記事一覧はこちら


 



あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top