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太ってると妊娠しにくい?

専門医Q&A 不妊治療

太ってると妊娠しにくい?

肥満と妊娠には、どんな関係があるのでしょうか。御苑アンジェリカクリニックの神藤慧玲先生にお話を伺いました。

2018.9.28

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ちょこさん(27歳)
『なかなか妊娠出来ません…。』


私は結婚して6年になり子作りをして5年になります。一度も妊娠出来ません…。

身長は163センチ、体重が90キロあるせいか基礎体温つけてもタイミング方法やってもなかなか妊娠出来ません。

旦那の方は標準な体型なのですが、私自身も病院に行ってちゃんと排卵しているのか調べてもらった結果、ちゃんと排卵していて生理も毎月遅れることなく生理がきてしまいます。
やはり体重が原因なのでしょうか?卵管造影検査も考えているところです。






神藤 慧玲 先生(御苑アンジェリカクリニック 院長)







体重と妊娠率は関係ありますか?


体重と妊娠率についてご心配されているちょこさん。同じような悩みをもつ方も少なくないと思います。


肥満度を診断するBMI指数があります。計算は簡単で「体重(kg)÷身長(m)²=BMI」で数値を割り出します。この数値が25を超すと「肥満」になるのですが、ちょこさんの場合、BMI指数が33.87。適正体重より31.55kgプラスとなります。


過去のデータによると、肥満の方の妊娠率はそうでない方と比べて、下がるという結果があります(画一的な原因が判明しているわけではありませんが)。また、体外受精では肥満の方の場合、胚盤胞までいく確率が低いという結果もでています。
そして、妊娠した場合も軽度肥満の方で11.8%、高度肥満の方(BMI指数35以上)で13.6%流産率が上がるというデータもあるので、やはり肥満は不妊および不育のリスクであると言えます。


妊娠してからも妊娠糖尿病、妊娠高血圧などに陥りやすく、また、赤ちゃんの子宮体内死亡率も高まります。病気があることでハイリスク妊娠となり、大きな病院でしか出産できない場合もあります。そして、自然分娩を望んでいても、脂肪が軟産道(子宮頚部・膣などを含む、出産時の赤ちゃんの通り道)の邪魔をしたり、腹圧が通常の方より足りず、結果帝王切開になる確率が3,4倍に増えてしまいます。


 


体重以外で考えられる原因はありますか? また、今後の治療方法は?


上記のように、データ上では肥満が不妊の原因となる可能性は否定できません。しかし、不妊の約半数は男性側の原因、そして約1割は原因不明といわれていますので、詳しい婦人科の検査や、卵管造影検査、AMH指数、そしてご主人の精液検査を受けてみることをお勧めします。


また、肥満には何らかの病気が潜んでいる可能性があります。たとえば甲状腺の病気、ステロイドホルモンの異常、糖尿病などの糖代謝異常、このような病気がないかを調べるのもひとつの方法です。会社の検診結果なども参考にしてみてください。


タイミング療法だけを漫然と続けているよりも、まずはご自身のからだの検査、そしてご主人も精液検査を受けていただき、次の手段を考えてみてください。


 



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お話を伺った先生のご紹介

神藤 慧玲 先生(御苑アンジェリカクリニック 院長)


千葉大学医学部卒業。千葉県内および東京都内大学病院、東京山手メディカルセンター、慶愛クリニック、慶愛大木クリニック、北里研究所東洋医学研究所漢方外来陪席を経て、2017年1月御苑アンジェリカクリニックを開院。クリニックではアンチエイジング治療などにも精力的に取り組み、あらゆる年代の女性をサポートしている。


≫ 御苑アンジェリカクリニック

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