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多嚢胞の治療。今後どうすればいいの?

専門医Q&A 不妊治療

多嚢胞の治療。今後どうすればいいの?

多嚢胞の治療方法について迷っています。相談者のようなケースは珍しいのでしょうか?フェニックスアートクリニックの藤原敏博先生にお伺いしました!

2018.11.16

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相談者:ayaさん(29歳)




卵胞が多く育ってしまいます。




多嚢胞にて治療中です。


4月周期にクロミッドにて排卵し妊娠しましたが、流産となり8月より治療再開しました。
前周期にクロミッド5日間の服用で3つの卵胞がおおきくなってしまいタイミングを見送りました。 今周期はレトロゾールに薬を変更して5日間服用し、現在D12ですが卵胞のチェックに行ったところ右側に11mm〜14mmの卵胞が5,6個ありました。


レトロゾールは1つの卵胞を大きくしてくれると薦めていただいたのですが...
こんなことはなかなかないと言われました。


 


薬が合わないのか効きすぎなのでしょうか?


通院中の病院では体外を検討するのも良いと言われてしまい、前回タイミングで
授かったのに急に体外に進むことになるのは想定外で戸惑っています。


今周期も見送りとなった場合、次周期は薬を減らしてみようと思いますが体外も前向きに検討すべきでしょうか?


フェニックスアートクリニック 院長 藤原敏博 先生




藤原先生より回答


多嚢胞性卵巣症候群(以下PCOS)と診断されたというayaさん。


PCOSにおける治療でクロミッドの服用は、第一選択肢として用いられ、約7割の方に排卵が起こるとされています。


残念ながら流産となってしまったようですが、ayaさんにとってクロミッドの服用は無効ではなかったと考えます。


 


次に服用したレトロゾールについてお話します。レトロゾールもホルモンをコントロールすることで卵胞の発育を促す作用があるため、不妊治療に利用されています。クロミッドには内膜を薄くして、頸管粘液を少なくする副作用があるため、自然妊娠を望む場合、この副作用が足を引っ張ることもありますが、レトロゾールは、副作用も少ないと言われています。一部の学会では、クロミッドよりも妊娠しやすいという臨床報告があり、レトロゾールを最初に使う例も増えてきているようです。


 


レトロゾールを服用して「こんなことはなかなかない」と言われたそうですが、確かに私の経験からも発育する卵胞の平均は1~3個なので、5~6個発育していたのは頻繁にあることとはいえません。残念ながら原因についても不明です。


 


また「体外受精を勧められたことに戸惑っている」とのこと。確かに、排卵誘発剤から突然の体外受精へのステップアップには戸惑われるでしょう。もちろん体外受精はゴールに近い方法ではありますが、まず先に、治療する患者さんが何を望まれているかが重要です。


ayaさんは一度クロミッドで妊娠しているので、精子側の問題はないと考えられます。


投与量や投与期間を工夫する必要はあるかも知れませんが、もう一度排卵誘発剤を使用して、自然妊娠を目指してみるというのもひとつの選択です。


 


それから、腹腔鏡手術についてはご存知でしょうか? 卵巣ドリリング法といって、卵巣の表面を刺激して小さな穴を数か所にあける方法で、これにより排卵が戻るという方も少なくありません。


もうひとつ、ごく少量の排卵誘発剤を連日自己注射する方法もあります。


投与量の細かい調節が可能で、針も細く、痛みがほぼなくて、保険適用されています。


体外受精は、たくさん卵子を採卵できれば、あとは一つずつ移植でき、多胎の可能性もなくなるので確かにメリットはありますが、その前の段階で上記のような選択肢があります。


 


また、月経が33日周期と記載されているのも少し気になります。


排卵誘発剤を使った結果が33日周期であれば、治療を行うことに問題はないですが、排卵誘発剤を使わなくても生理がきているなら、PCOSではないからです。


 


PCOSは、


①月経異常の症状がある


②卵巣に多数の小さな卵胞が確認される


③血液中の男性ホルモンか黄体化ホルモンの値が高い


この3つをすべて満たした状態をいうので、診断に間違いないかも今一度確認をしてみてください。


 


29歳という年齢を考えると、いきなり体外受精にステップアップせず、上記のような方法でもう少し頑張ってみるのも選択肢かと思います。


 


治療方針でよくわからないことがあれば遠慮せずに質問し、また場合によっては他の医師に相談したりもして、ご自分が納得いく方法を選択して妊娠を目指していくのがよいと思います。



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お話を伺った先生のご紹介

フェニックスアートクリニック
院長 藤原敏博 先生


東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院女性診療科・産科講師、周産母子診療部IVFセンター長、山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡センター センター長ならびに国際医療福祉大学臨床医学研究センター 大学院教授を歴任。今年9月に開院したフェニックス アート クリニックの院長に。都心でありながら、静かな場所に建つクリニックは、シックなヨーロピアンインテリアで、患者さんの気持ちがリラックスできるような設計に。

≫ フェニックスアートクリニック

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