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妊活に欠かせない「補腎」という考え方

コラム 不妊治療

妊活に欠かせない「補腎」という考え方

誠心堂コラム

2016.6.2

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妊活に欠かせない「補腎」という考え方



「補腎」という言葉を聞いたことはありますか?
「腎」は腎臓の腎。「補」はおぎなうことですよね。そのため、「腎臓をフォローすること」と思いがちですが、実はちょっと違うんですよ。
中医学で言う「腎」とは、西洋医学の腎臓だけを指すのではなく、成長・発育・生殖・老化など生命の根本をつかさどっている臓器と考えます。腎に蓄えられた生命エネルギーの源となる栄養「腎精」が尽きる時に生命も尽きると考えられていますから、いわゆる「老化」は腎の状態次第ということになるのです。
もちろん、生殖能力と最も深い関わりがあるのも腎です。子宮・卵巣といった生殖器の働き、ホルモンバランスなど、妊活に欠かせない機能は、すべて腎によってコントロールされています。
もともと遺伝で腎のエネルギーが不足している先天的なことや、不摂生や加齢などの後天的なことによって腎の機能が低下してくると、不妊傾向になります。また、腎の中にも腎陰と腎陽という2つの働きがあり、陰は物質的なもの、つまり卵胞の発育に必要な栄養や潤い、子宮内の血液や粘液、女性ホルモンなどにあたります。一方で陽は子宮・卵巣の機能や、黄体ホルモンなど温かさを保つ力、妊娠力と考えます。
妊活では腎陰・腎陽のバランスをとりながら、腎の力を補っていくことが重要になってきます。腎の力を充実させるには植物性の漢方薬だけでは足りないこともあるので、動物性の漢方薬も使います。中医学には「補腎薬」が数多くありますから、高齢の方でも卵巣年齢(腎年齢)を実年齢よりも若く維持することができるため、より良い卵子の排卵も期待できますよ。
卵子の数は生まれた時点ですでに決まっています。それが初経の頃から女性ホルモンが活発になり、その刺激を受けて原始卵胞が順次育っていき、約190日かかって卵子を排卵するのです。ですから質の良い卵子が育つ体内環境を作るのも、最低6ヶ月はかかると考えてくださいね。






株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生

株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。

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