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「妊婦健診」は赤ちゃんと妊婦さんの健康を確認する大切な健診

インタビュー 妊娠・出産

「妊婦健診」は赤ちゃんと妊婦さんの健康を確認する大切な健診

妊娠判明から出産まで定期的に行われる妊婦健診。いつ、何を確認しているかをコシ産婦人科院長の和泉 玲子先妊娠判明から出産まで定期的に行われる妊婦健診。いつ、何を確認しているかをコシ産婦人科院長の和泉 玲子先生に伺いました。生に伺いました。

2018.10.19

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妊娠判明から出産まで定期的に行われる妊婦健診。いつ、どんなことを確認しているかについて、コシ産婦人科院長の和泉 玲子先生に伺いました。




妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんの異変にいち早く気づくために不可欠


妊娠発覚から出産までは複数回の妊婦健診があります。日本産科婦人科学会が出していて、産婦人科医の指針となっている「産婦人科診療ガイドライン」に則ると、妊娠判明から11週頃までは3回程度の超音波検査を行い、12週~23週までは1カ月に1回、24週~35週までは2週間に1回、36週以降は週1回のペースで健診があり、その回数は全部でおおよそ14回になります。医療施設の方針や経過によっては多少健診の回数が増える場合もあります。

妊婦さんのなかには、「経過が順調なら1回ぐらい健診に行かなくてもいいかな」と思っている人もいるかもしれません。
でも万一、おなかの赤ちゃんや妊婦さんにトラブルが起こっていた場合、健診を受けていないと大きなトラブルに発展し、場合によっては命に危険が及んでしまうこともあります。「あのとき受診していれば助かったかもしれないのに…」と、後悔しないためにも、必ず妊婦健診は受けてください。

今は多くの自治体で母子手帳を交付される際に、妊婦健診の費用の一部を公費で負担する補助券(正式名は妊婦健康診査費用補助券)が同封されます。健診費用の負担が軽減できるので、これらを利用して妊婦健診をきちんと受けるようにしましょう。

妊婦健診は赤ちゃんと妊婦さんの健康を守る大切な健診です。特に超音波(エコー)について「性別をチェックする」ことが主な目的だと思っている妊婦さんも見受けられますが、そうではないことを知っておいてください。


 


初期、中期、後期と確認する項目はそれぞれ異なる


では、いつ、主にチェックをしているのか、妊娠初期、中期、後期にわけて解説します。
また、妊娠期間を通じて健診時には体重、血圧、尿検査を行い、大きなトラブルをいち早く察知できるようにします。


 


妊娠初期に行われる超音波検査と血液検査の内容とは


妊娠初期(妊娠6週~10週)に行われる主な検査項目を解説します。
まずは初診で血圧、体重測定、尿検査を行います。当院では、妊娠が確定した方に今までの手術歴や既往歴、家族の健康状態、心療内科の受診歴など24項目にわたる「問診表」をお渡しし、次回の健診までに回答して持ってきていただきます。下記に挙げた検査はベーシックなものですが、その問診表をもとに、必要な検査などをプラスして行っていきます。

<妊娠初期に超音波検査で主に確認すること>
・正常妊娠か異所性妊娠かの確認
・心拍の確認
・双胎かどうかの確認
・子宮筋腫、卵巣嚢腫の有無の確認など
・予定日確定(頭殿長と呼ばれる赤ちゃんの頭からお尻を測り、その大きさから予測)
※妊娠10週までは腟からみる経腟超音波検査ですが、12週以降はおなかの上から診る経腹超音波検査になります

<妊娠初期に行う血液検査>
・貧血の有無、血糖検査
・血液型、不規則抗体検査
・肝炎(B型、C型)、梅毒、エイズウイルス、HTLV-1、トキソプラズマ、風疹などの感染症の検査など

<妊娠初期に行うその他の検査>
・子宮頸がん検査、腟分泌物検査


 


妊娠中期(妊娠16週~27週)に行われる超音波検査と血液検査の内容とは


妊娠中期は主に超音波では赤ちゃんの発育が正常か、切迫流産、早産のリスクがないかをチェックしていきます。また、血糖値によっては、血液検査で妊娠糖尿病ではないかも再度確認します。

<妊娠中期に超音波検査で主に確認すること>
・赤ちゃんの発育状態
・胎盤の位置(分娩時のリスクを確認)
・頸管長の長さ(切迫流産、早産のリスクを確認)
・羊水量

<妊娠中期に血液検査で主に確認すること>
・貧血の有無
・肝機能検査
・糖負荷試験
食後に糖分50gを含有するジュースを飲み、1時間後に採血して血糖値を調べ、妊娠糖尿病のリスクがないか確認します。
上記の検査で基準値を超えた人は、精密検査を受けます。糖分75gのジュースを飲み採血して妊婦糖尿病を診断します。(所要時間:2時間)


 


妊娠後期(妊娠28週~)に行われる超音波検査と血液検査の内容とは


妊娠後期に行われる超音波では分娩に備えて胎盤の位置、赤ちゃんの発育、体位を主に確認します。また、この時期に症状が出やすい貧血にも注意が必要です。

<妊娠後期に超音波検査で主に確認すること>
・赤ちゃんの発育状態
・胎盤の位置(分娩時のリスクを確認)、胎盤機能のチェック
・頸管長の長さ(切迫早産のリスクを確認)
・赤ちゃんの体位

<妊娠後期に血液検査で主に確認すること>
・貧血の有無


 


赤ちゃんの形態異常や心臓などを注意して確認


おなかの赤ちゃんにトラブルがあった場合、トラブルの種類によっては生まれてすぐに処置をしないと、命にかかわるケースもたくさんあります。そのために「産婦人科診療ガイドライン」に基づいて超音波検査や血液検査が行われていますが、当院ではより詳しく赤ちゃんの異常やトラブルを発見し、対処するために、以下の検査を独自で行っています。

<初期精密超音波検査>(所要時間:20分)
妊娠12~13週の時に検査。比較的重いと考えられる赤ちゃんの形態異常を早期に発見できる特徴があります。

<中期精密超音波検査>(所要時間:20分)
妊娠18週と22週に検査。赤ちゃんの頭や腹部、顔面、四肢などの形態異常を細かくチェックしています。また臍帯の状態を確認し、胎盤の位置やへその緒の状態もみています。

<心臓精密超音波検査>(所要時間:40分)
22~25週頃に任意で行う検査です。胎児異常の中で多いとされている赤ちゃんの心臓異常を詳しく超音波で診察することで、異常を早めにキャッチすることができ、早めに対策を講じることができます。


 


安全なお産ができる分娩施設を選んで


妊婦健診をきちんと受けることも大切ですが、分娩施設をしっかり選ぶことも「安心できるお産」をするために重要です。
「安心できるお産」をするためには、急な帝王切開など緊急対応が可能か、他の医療機関との連携が取れているか、十分なマンパワーがあるかなどをチェックして分娩施設を選んでください。
さらに、プラスアルファのポイントとして、お産についての知識や妊娠中の過ごし方のアドバイスなどを行う母親学級を開催している医療施設だと、緊張せずにお産にのぞめるかもしれません。


 





和泉先生より まとめ



妊婦健診は忘れずに受診を
妊婦健診は、おなかの赤ちゃんと妊婦さんの健康状態を定期的に確認するための大切な健診です。妊娠初期、中期、後期と妊娠の時期ごとに超音波検査、血液検査を行い、大きなトラブルがないかをチェックしていきます。異常がある場合、ケースによっては、命にかかわる場合もあるので、ぜひ忘れずに受診するようにしてください。





お話を伺った先生のご紹介

和泉 玲子 先生(コシ産婦人科理事長・院長)


日本産科婦人科学会専門医。母体保護法指定医。医学博士

1978年東京女子医科大学卒業。1983年に先生のお母さまが開院されたコシ産婦人科に常勤となる。普段は穏やかな雰囲気だが、赤ちゃんと妊婦さんのこととなると、その命を守るために「血に飛び込む覚悟」で、一生懸命に診療にあたってくれる熱血先生へと変身する。現在では先生の娘さんも、ともに診療にあたっている。

≫ コシ産婦人科

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