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体外受精の流れ②|不妊治療

コラム 不妊治療

体外受精の流れ②|不妊治療

体外受精の流れ②|不妊治療

2015.9.9

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不妊治療といってもその治療方法はいろいろ。
ここでは高度不妊治療(ART)と呼ばれる体外受精の流れについて解説します。






英ウィメンズクリニック 塩谷 雅英先生

島根医科大学卒業。卒業と同時に京都大学産婦人科に入局。体外受精チームに所属し、不妊治療の臨床の傍ら研究を継続する。1994年から神戸市立中央市民病院に勤務し、顕微授精による赤ちゃん誕生に貢献。2000年3月、英ウィメンズクリニックを開院。

≫ 英ウィメンズクリニック





 




 体外受精の治療ステップ


STEP 2 採卵 卵子を卵巣から取り出します


卵巣から卵子をいったん体外に取り出すことを、採卵といいます。HCGを投与した場合、約40時間後に排卵が起こりますので、排卵が起こる前に採卵を行います。HCGの代わりにGnRHアナログの点鼻スプレー(ブセレキュア?やスプレキュア?など)を使用した場合も同様です。採卵にあたっては通常、点滴で静脈麻酔をしてから行いますが、低刺激法や自然周期法などで発育卵胞が3個前後と少ない場合には、痛み止めの坐薬を使用するだけで採卵を行います。 実際の採卵では超音波を見ながら経腟的に卵胞を穿刺(せんし)・吸引して卵子を取り出します。採卵した卵子はすぐに培養液の入ったディッシュに移され、培養器(マルチガス低酸素培養器)の中に保管されます。採卵は15分程度で終了し、ベッドでお休みいただいた後、日帰りすることが可能です。静脈麻酔を使用しない場合には、採卵直後に帰宅していただける場合が多いです。


STEP 3 受精 採取した卵子と精子で受精が成立


採卵終了後、男性には精液を採取していただきます。当日、来院できない場合は、事前にお渡しする専用の容器に精液を採取して持参していただく方法があります。また、あらかじめ精液を凍結保存させていただくことも可能です。
こうしておけば、遠方への出張があっても治療を滞りなく進めることができます。受精方法には、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)、スプリット法の3通りがあります。
精液の状態や過去の治療経過などを参考にしてどの受精方法が最適か、患者さまと相談しつつ決定していきます。

【体外受精(IVF)】
精子濃度が2000万/mL以上、精子運動率が20%以上、SMIが50以上である場合にはこの体外受精が基本となります。
ただし、これはあくまで目安です。採取された精液は培養液にて遠心分離・洗浄し、スイムアップ法、および密度勾配遠心分離法で運動良好な精子を選択し回収します。
こうして集めた精子を、卵子を入れたシャーレの中に10万〜20万/mLの濃度になるように調整して加えます(媒精)。
これが体外受精です。媒精後、十数時間で受精が起こります。


【顕微授精(ICSI)】
精子濃度が1000万/mL未満、精子運動率が20%未満、SMIが50未満である場合にはこの顕微授精が基本となります。
顕微授精では、顕微鏡で観察しながら良好精子を選び、インジェクションニードルと呼ばれる細い針を使って精子を卵子の細胞質内に注入します。高度なテクニックを要する治療です。


【スプリット法】
精子濃度が1000万/mL以上、2000万/mL未満である場合など、体外受精が向いているのか顕微授精が向いているのか迷う場合があります。このような時に行うのがこのスプリット法です。
採卵で得られた卵子を2つのグループに分け、一方を体外受精、一方を顕微授精とします。こうすることで、両方の治療を同時に行うことができ、それぞれのメリット、デメリットを分散できます。費用は、顕微授精の費用となります。


出典:Hanabusa with jineko.net






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