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顕微授精の流れ|不妊治療

コラム 不妊治療

顕微授精の流れ|不妊治療

不妊治療といってもその治療方法はいろいろ。ここでは高度不妊治療(ART)と呼ばれる顕微授精の流れについて解説します。

2015.9.28

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はらメディカルクリニック 原 利夫先生

1983年、慶應義塾大学大学院医学研究科修了にて医学博士学位を取得。同大産婦人科助手時代、日本初の凍結受精卵ベビー誕生の一員として活躍。その後、東京歯科大学市川病院講師、千葉衛生短大非常勤講師を経て、1993年はらメディカルクリニックを開院。

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 37人に1人が体外受精・顕微授精で生まれている


タイミング法や人工授精などの一般不妊治療で妊娠しない場合や、卵管閉塞、無精子症などの原因がわかっている場合、高度不妊治療である体外受精&顕微授精に進むことで妊娠が望めるようになります。実際、2010年には、37人に1人が高度不妊治療で生まれています。

体外受精・顕微授精は、まず排卵誘発をして卵子を育てることから始めます。育った卵子を卵巣から採り出し、体外で精子と受精させます。この時、シャーレの中で自然受精させるのが体外受精、顕微鏡を見ながら精子を直接卵子に注入するのが顕微授精です。ともに受精を確認後、培養し、分割した受精卵を子宮に戻します。

体外受精と顕微授精、どちらで行うかは採卵個数や精子の状態、これまでの治療結果などを考慮して、ご夫婦と相談しながら決めていきます。受精率は当院のデータでは、体外受精が75~80%、顕微授精が80~85%となっています。妊娠率
は年齢によっても違いますが、1回の移植あたり平均30%前後となっています。


 身体的、経済的な負担がぐんと増加するのは確か


高度不妊治療は保険の利かない自由診療のため、治療費はこれまで以上にかかります。また排卵誘発や採卵、移植など
治療の過程が増えることで、女性の通院回数が一般不妊治療より多くなります。

排卵誘発剤は、ホルモン分泌を正常に整えたり、卵胞の数を増やして育てる作用があります。特にこの排卵誘発をどのようにやるかで、通院回数は変わります。飲み薬や自己注射を使えば多少回数は減らせますが、採卵近くになると超音波検査やホルモン測定があるため、採卵までに少なくても4~5回の通院が必要になります。奥様の負担が大きくなるのは間違いありません。


 顕微授精(ICSI)


精子・卵子が1個ずつあれば受精可能


年齢とともに精子が入りにくくなる

採卵方法は通常の体外受精と同じ。採卵数が少ない場合や、体外受精がうまくいかなかった場合、顕微授精を行うと受精する可能性がアップ。卵子の周りにある透明帯は年齢が上がると硬くなり、精子が入っていきにくくなります。その場合は、精子を針で強制的に卵子の中に注入する顕微授精が有効に。



1個の正常な精子があればOK!

無精子症や乏精子症などで極度に運動精子が少ない場合、通常の体外受精では厳しくても、顕微授精であれば受精する可能性があります。無精子症や射精障害の場合は、手術によって精巣から直接精子を回収。卵子の細胞質内に直接注入するため、運動能力のない精子や精巣から採り出した精子細胞で受精させることも可能。


出典:MEN'S JINEKO






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