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長い歴史のなかで得た中医学。その理論とは?

コラム 不妊治療

長い歴史のなかで得た中医学。その理論とは?

誠心堂コラム

2016.1.29

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長い歴史のなかで得た中医学。その理論とは?



前回は中医学のおおまかなあらましを説明したので、今回は中医学の治療法と治療手段についてお話しします。

中医学は長い歴史の中で得た経験から生まれた医学です。そこに「気血津液学説」(きけつしんえきがくせつ)「陰陽学説」(いんようがくせつ)「五行学説」(ごぎょうがくせつ)という3つの中国古代哲学が理論の支えとなっています。なんだか難しい言葉なので、それぞれを簡単に説明しますね。

まず、「気血津液学説」とは、身体の機能を動かす源は「気」(き)・「血」(けつ)・「津液」(しんえき)という、3つの物質だという考え方です。その3つの中の「気」は生命活動の根源であるエネルギー源。「血」は全身を巡りながら、全身の臓器や器官に潤いと栄養を与えます。「津液」は、よだれ、涙、鼻水、汗、尿など、血以外の身体の体液全てのことです。これらが十分にあってスムーズに体内を回ることで健康は維持され、不足したり滞ると不調や病気になると考えます。

「陰陽学説」とは、全てのものを陰と陽に分け、それらは対立する関係にあるという考え方です。例えば、陽が太陽で陰が月。陽が男で陰が女。もちろん人の身体にも陰と陽があり、健康な時はそのバランスが保たれていますが、それが崩れると病気になると考えます。

妊活で重要な女性ホルモンにも陰陽があって、エストロゲン(卵胞ホルモン)は陰、プロゲステロン(黄体ホルモン)は陽です。このバランスが崩れていることが不妊につながることもあるのです。

「五行学説」とは、自然界に存在するものを、「木・火・土・金・水(もく・か・ど・こん・すい)の5つに分類し、それぞれに作用したり変化するという考え方。
体内にある五臓(肝、心、脾、肺、腎)も自然界とつながっていて、「木は肝」「火は心」「土は脾」「金は肺」「水は腎」と割り当てられ、それぞれがお互いに働きを促したり抑えたりする関係にあるのです。

つまりまとめると、中医学でいう健康とは、身体を構成している「気・血・津液」の量が十分あって、それらがスムーズに体中を循環している状態。そして陰陽のバランスが保たれ、五臓が協調的に働いている状態なのですね。





株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生

株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。

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