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40代の不妊治療~時間がない……治療以外にできることはある?~

コラム 不妊治療

40代の不妊治療~時間がない……治療以外にできることはある?~

2016春p64

2016.3.4

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時間がない……治療以外にできることはある?



「妊娠するためにできることは何でもやろう」との思いから、治療以外にもさまざまな健
康法やサプリメント、漢方、鍼治療などを試される方が大勢います。それらは実際に効果があるのでしょうか。浅田レディースクリニックの浅田先生にお聞きしました。


妊娠するためにしたほうがいいことは何?


治療以外でも妊娠のために良いといわれることは多くありますが、いずれも代替医療や健康法ではあっても、直接、妊娠率を上げるものではありません。ただ、健康法の多くは血液の循環を良くすることが中心になっています。卵巣に作用するホルモンは血液の流れに乗って運ばれますので、そういった意味では、同じように治療していても血流の悪い人よりはいいだろうということはいえます。
サプリメントについても、それを服用することで卵子の質を良くしたり、妊娠率を上げるということはできません。卵子を成長させるのはあくまでもホルモンです。
当院でも「Asadaサプリ」という抗酸化作用に特化したサプリメントを作っていますが、これは子宮内膜が厚くならない人の子宮内に低酸素状態をつくり、着床や胚の培養をサポートするという発想から生まれたものです。
なぜなら、私たちは普段20%の
酸素の中で生きていますが、胚の培養に適しているのは5%の低酸素状態。血管の塊のような臓器で高酸素環境である子宮の内膜が厚くなるのも、血管から離れ、子宮内に一時低酸素環境をつくるためのメカニズムといわれています。ですから特に胚移植前後の子宮内低酸素維持の補助として考えています。普段でもアンチエイジングや健康増進のための抗酸化剤は重要です。
とはいえ、これも卵子を良くすることはできません。
今、市場で不妊改善のためにいいといわれていることのほとんどは、むしろ妊娠してから赤ちゃんのためにやったほうがいいことばかりだと思います。


具体的な治療ではどんなことが有効?


30代後半に比べ、40代の人はもともと卵子が老化しているため、体外受精でも一般不妊治療でもそんなに差はないのではないかという意見もあります。しかし、もともと確率が低い上に、さらに途中でロスがあればもっと成績は悪くなります。したがって当院では、できるかぎり多くの受精卵をつくって、その受精卵が育つかどうかが40
代の治療の要だと考え、体外受精を中心にしています。
ただ、体外受精を中心にしても、そこは3通りに分けています。1つ目は40代前半でまだ卵巣予備能が良く、注射を打ったら10個、20個と採卵できて、普通の体外受精ができる人。次に、40代の多くがそうですが、卵巣予備能が低く、内服のクロミフェン中心の簡易の体外受精を行う人。
問題は、SH、LHがすでに上昇し、閉経移行期に入りかかっている3つ目のケースです。この場合に、ピルやカウフマン療法などでFSHを下げ、何周期も同じことを繰り返していると、時間だけつぶし、結局、何もできなくなってしまいます。
当院では、卵胞ホルモンを使って、FSH、LHが上がらない状態を保って治療をしていきます。そうすることで、本当にもう卵子がなくなって何もできないという前のフェーズに対処できると考えます。この方法は20、30代の早発卵巣不全にも有効です。生理不順があれば、まずはAMHを測り、単にホルモンのバランスが悪いのか、本当に卵子がなくなりかけているのかを知ることが大切です。
また、体外受精をすると、高齢の人の卵子は見た目や成長が悪いと思いがちですが、そんなことはありません。分割期では差はありませんが、胚盤胞になる率も下がります。それは体外培養のストレス負荷において、若い卵子よりも高齢な卵子は脆弱だから。そこで当院では、40代は胚盤胞移植にこだわりません。胚盤胞まで待たずとも早めに戻すことで妊娠できる症例は増えます。


40代の不妊治療で知っておくべきことは?


まずは、卵子の真実を知ってほしいと思います。不妊治療がいつまでできるかという目安には年齢と、もうひとつ卵巣予備能があります。卵巣予備能については、よく45歳相当とか何歳相当の予備能という言い方を耳にしますが、これは誤解のもとで、正しくありません。同じ年齢でも卵巣予備能の差によっては、治療の内容も治療を続けられる期間も変わってきます。
また、妊娠にも出産にも適齢期があります。当院でも47歳で出産まで至った例もありますが、それはオリンピック級の記録で、ごくまれな例です。
何歳になったら諦めよということはありませんが、客観的なデータを見て、正しい知識を身につけて自分で判断できるようになってほしいと思います。それは正しい人生設計をするためにも大事なことです。





浅田レディースクリニック 浅田 義正先生

名古屋大学医学部卒業。1993年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。2004年、浅田レディースクリニック開院。2006年、生殖医療専門医認定。2010年、浅田レディース名古屋駅前クリニック開院。先生のご自宅には、奥様の特技という空中ブランコの本格的施設が完備!昨年9月末放映のTV番組「ナニコレ珍百景」でも紹介されました。先生も昨年、初挑戦し、「意外にあっさり飛んで成功しちゃった」とか。次のチャレンジを楽しみにしているそうです。

≫ 浅田レディースクリニック




 





出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.29 2016 spring
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