ジネコHOME > 妊娠・出産 > その他 > 風しん、はしかなどの感染症について妊娠前にチェック!
ジネコHOME > 妊娠・出産 > その他 > 風しん、はしかなどの感染症について妊娠前にチェック!

風しん、はしかなどの感染症について妊娠前にチェック!

風しん、はしかなどの感染症について妊娠前にチェック!

2016夏 p70

2016.6.3

あとで読む





Vol.1 風しん、はしかなどの感染症について


健康な体で、元気な赤ちゃんを産むためには今から何をしておけばいいのでしょうか。妊娠する前に知っておくこと・やっておくことを秋山レディースクリニックの秋山芳晃先生に教えていただきました。



風しん



「先天性風疹症候群」は年間約30例。妊娠前、もっとも予防したい感染症


風しんは風疹ウイルスが原因で起こる病気で、潜伏期間は2~3週間といわれています。主な症状としては発熱、その翌日くらいから小さく赤い発疹が顔から全身に一気に広がります。また、耳の後ろや後頭部のリンパ節が腫れて痛んだり、目の充血や関節痛を訴える人も多く、成人患者の3割に39度以上の高熱が出たという報告も。ただし、“三日ばしか”という別名もあるように、症状はそれほど長く続きません。
妊娠中の女性が感染すると、生まれてくるお子さんに「先天性風疹症候群」が生ずる可能性があり、そのリスクは感染した時期によって異なりますが、妊娠の初期が特に危険です。妊娠4週では風しんに罹った妊婦の50%以上(100%近いという報告も)、8週では35%、12週で18%、16週で8%という頻度で、先天性風疹症候群が起きたという報告があります。
影響は赤ちゃんに現れ、白内障や緑内障、心疾患、難聴、精神や体の発達の遅れが出ることがあるとされているんですね。
流行しやすい季節は特にないようですが、近年アジアでは、ある程度の周期で流行しています。予防ができる疾患ですから、妊娠を考えている方はしっかり予防を。まず、医療機関で風しんの抗体を調べて、抗体がなければワクチンを打っておくこと。ワクチン接種後は2カ月間避妊をしなければいけないので、特に高齢で不妊治療を予定している方は早めに調べて、対処しておくことが大切です。



ご主人も一緒にワクチン接種を!


風しんはこれまでワクチンの接種制度が何度も変わったため、十分な抗体をもっていない年代層が存在します。以下の年代に当てはまる方は特に注意を。
● 昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性
● 昭和54年4月2日~昭和62年10月1日生まれ、昭和62年10月2日~平成2年4月1日生まれの男女
風しんは風邪のように感染しやすいので、ご主人も予防することをおすすめします。




はしか



赤ちゃんへの影響はないけれど流産や早産などを引き起こすことも


はしかは麻疹ウイルスが原因で起こる感染症で、潜伏期は10~12日といわれています。症状としては発熱やせき、くしゃみなどの風邪様症状のほか、耳の後ろや首から始まり、全身に及ぶ発疹などがあります。
はしかのように通常は子どもが罹る感染症は、大人になって罹ると症状が重くなることがあるんですね。特に妊婦は免疫力が低下していますから、重症化する可能性もあります。また、乳幼児が罹った場合、肺炎や脳炎などの合併症を起こすと死に至るケースも。
これまで妊婦さんがはしかに感染するケースはまれだといわれていましたが、最近、ワクチン接種率の低下により、成人のはしかが増加傾向にあり、妊娠中の発症報告も増えています。
妊娠中に罹患した場合の赤ちゃんへの影響ですが、はしかにより先天異常が増加することはないとされています。しかし、流産や早産、子宮内胎児死亡の増加が報告されているので、風しんほど怖がる必要はないと思いますが、注意は必要です。
予防・対策としては、風しん同様、はしかもワクチン接種が有効。抗体があるかどうか調べて、なければ妊娠前にワクチンを接種しておきましょう。はしかと風しんの混合ワクチンがあるので、当院では同時に接
種を行ってしまうことが多いですね。すでに抗体をもっている人が接種しても問題はありません。ただし、こ
れもワクチン接種後は2カ月間避妊が必要となります。



そのほかの感染症



近年、増加傾向の病気もあるので知識をもっておくことが大切!


●水ぼうそう

ヘルペスウイルスの仲間である水痘・帯状疱疹ウイ
ルスによる感染で起こります。主な症状は発熱と発疹。発疹は全身性で強いかゆみを伴い、紅斑、丘疹を経て、短時間で水疱になります。
妊娠初期(20週以前)に感染すると、確率は2%程度と低いのですが、「先天性水痘症候群」を発症する可能性があり、流産のリスクがあるほか、新生児に発育障害、神経性の異常、眼球異常、骨格異常など、さまざまな奇形症状が現れることがあります。
症状が特徴的なので、子どもの頃に罹ったと認知している人が多いと思いますが、記憶があいまいな場合は念のため抗体を調べ、ワクチンの接種で予防することができます。


●トキソプラズマ症

トキソプラズマという原虫が原因で起こる感染症です。感染のリスク要因は、加熱不十分な肉類の摂取や土との接触、海外旅行、猫(特に外飼い猫や野良猫)との接触など。感染しても症状がないことが多いのですが、妊婦が初めて感染した場合は流産や死産のほか、胎児が感染して脳の異常や視力障害を起こす場合も。多くの産院では、妊娠初期の検査でトキソプラズマの抗体も調べています。


●梅毒

梅毒トレポネーマという細菌が原因で、主に性交渉により感染し、最近は増加傾向にあるとされています。
妊娠中に感染すると、流産や早産、死産のほか、胎児発育不全を起こすことも。この病気は妊娠初期のスクリーニング検査で抗体を調べ、診断・治療を行うことができます。





秋山レディースクリニック 秋山 芳晃先生

東京慈恵会医科大学卒業。東京慈恵会医科大学附属病院、国立大蔵病院に勤務後、父親が営んでいた産科医院を継ぎ、不妊症・不育症診療に特に力を入れたクリニックとして新たに開業。クリニックではブライダルチェックの際に風しんへの注意喚起を促しているとか。「これから不妊治療を始めようとしている方も、感染症などの正しい知識を身につけ、早い時期に予防・対策をしていただきたいですね」と先生。

≫ 秋山レディースクリニック




 





【特集】 妊娠前に知っておきたい 秋山先生のセルフメンテナンスチェック


Vol.2 「体重と妊活」について



出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.30 2016 Summer
≫ 掲載記事一覧はこちら




あとで読む

この記事に関連する記事

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top