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妊娠率を上げるために胚盤胞で凍結させた胚の移植を基本に考えています ~体外受精の胚移植~

コラム 不妊治療

妊娠率を上げるために胚盤胞で凍結させた胚の移植を基本に考えています ~体外受精の胚移植~

不妊治療は、医師の方針や患者さんの希望などで、さまざまな治療の選択肢があるのが特徴です。そこで今回は、5人の先生に同じ質問をしてみました。

2010.11.25

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Question1
体外受精で、新鮮胚と凍結胚、また初期胚と胚盤胞を移植する場合、妊娠率について、どう考えますか?
また胚盤胞を移植する場合、胚盤胞になるまでの時間や子宮内膜の厚さで、妊娠率は変わりますか?



妊娠率を上げるために胚盤胞で凍結させた胚の移植を基本に考えています


ジネコ:分割胚と胚盤胞、どちらの移植が多いですか?
小田原先生:当院では基本は胚盤胞で移植をしています。分割胚のうち、胚盤胞までいく卵は半分くらいで、そこまでいった卵は妊娠率が高くなります。当院での着床率は、分割胚で移植すると30代で卵1個あたり18%、胚盤胞のグレードAだと43%というデータが出ています。胚移植の数が原則1個という状況で妊娠率をある程度キープするためには、やはり胚盤胞を基本にするという考え方がいいのかなと思っています。

ただ採卵数が少なければ胚盤胞までいかないこともあり、そうすると移植をできないという精神的なダメージがありますよね。ですから一応のラインとして、卵が5個以上採れた場合に胚盤胞移植を原則としています。数が少ない場合ですが、1~2個の場合には3日目の分割胚移植、3~4個の場合は3日目に一度来院いただき、分割の状況をみてすぐに戻すか、あと2日待って胚盤胞にするかを決めています。胚盤胞になるまでの時間は、通常受精後5日目ですが、6日でも状態のいい胚盤胞に関しては妊娠率で変わることはありません。
ジネコ:胚盤胞移植で考えられるリスクはありますか?
小田原先生:卵を体外で培養することによる流産率とか、先天異常率が増えないかということですね。それは決して高くならないと考えられています。ゲノムインプリンティング異常も、生まれた赤ちゃんを見ても特に増えているということはないですね。1つだけ胚盤胞移植での明らかなリスクというのは、一卵性の双子が増えるということです。当院では分割胚の場合には0.3%なのですが、凍結した胚盤胞で移植すると2%になります。それが培養条件によるものなのか、まだまだわからないのですが、胚盤胞のリスクとして患者さんにもお伝えしています。
ジネコ:新鮮胚と凍結胚はどちらのほうが多いのですか?
小田原先生:当院では、凍結胚のほうが新鮮胚より妊娠率が高いというデータが出ています。30代の方に胚盤胞で1つの卵を戻した場合は新鮮胚で38%、凍結胚で42%、2つ戻した場合は44%と55%という結果で、凍結胚を移植したほうが妊娠率が高くなっています。ただし単純に成績だけいいから全部凍結、という考え方はとっていません。刺激法による子宮内膜の状態や、エストロゲンの数値などがよくない場合、自然周期には戻さずあとで凍結胚を移植しようという考え方です。
ジネコ:胚移植を行う時の子宮内膜の基準はありますか?
小田原先生:子宮内膜は妊娠のための大事な要素になります。厚さに関してはいろいろな考え方がありますが、経験的に薄いと妊娠率が下がるので、薬を使って厚さを保っていくようにしています。当院の目安は7.5mm。十分な厚さということでは10㎜ですね。あとは内膜の形状が正常な木の葉パターンと呼ばれる形になっていることが大切です。




ファティリティクリニック東京 小田原 靖先生

東京慈恵会医科大学卒業、同大学院修了。1987年、オーストラリア・ロイヤルウイメンズホスピタルに留学し、チーム医療などを学ぶ。東京慈恵会医科大学産婦人科助手、スズキ病院科長を経て、1996年恵比寿に開院。

≫ ファティリティクリニック東京




 





【特集】 先生の治療方針聞かせてください!


Question1:体外受精の胚移植


着床率が高いのは一度凍結させた胚の自然周期での移植だと考えています


胚盤胞まで育てた受精卵の移植で、さらにすべて凍結してシート法で戻す方法を基本としています


初回は初期胚移植で。なるべく手を入れず、シンプルにいったほうがいいと思います


良好な胚盤胞を得ることが妊娠率を上げるポイントだと考えています


Question2:体外受精の目安


目安はあくまで目安、問題にぶつかった場合に他院の先生方との連携も重要だと感じています


初回採卵での高い妊娠率を目標に、患者さんに適した刺激法を選択します


卵巣予備能力=抗ミュラー管ホルモン(AMH)を一番の目安としています


成熟卵を多く採ることよりも、患者さんに合った卵巣刺激法を選ぶことが大切


リスクと妊娠率のバランスを考えると低刺激法で6~8個が理想的だと思います


Question3:ステップアップについて


女性の年齢と卵巣予備能力、精子の状態、治療回数、不妊原因を総合的に加味して考えています


基本的なデータを参考にしつつもご夫婦そろって納得できるかが決め手になります


生活や個人によって基準はそれぞれ。時にはジャンプアップも提案します


ステップアップ治療は一つの目安。治療のプランや内容を知ることで不安は解消。


まずは効果的な治療方法や妊娠率などの情報を提供。ご夫婦の意思を最優先して一緒に決めていきます




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