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4回目の人工授精に失敗。体外受精の準備期間中も人工授精を続けるべき?

コラム 不妊治療

4回目の人工授精に失敗。体外受精の準備期間中も人工授精を続けるべき?

「あと2~3カ月で人工授精をいったんやめて、体外受精を待つか、体外受精ができるまで人工授精を続けるか迷っています。」

2016.8.18

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4回目の人工授精に失敗。体外受精の準備期間中も人工授精を続けるべき?



相談者:ジュンさん(26歳)
体外受精の準備期間中に人工授精をするか迷っています
不妊治療歴5カ月。なかなか赤ちゃんができなくて検査を受けたら、主人は精子の運動率が60%、私は片方の卵管が曲がっていて60点とのこと。さらに私は排卵のタイミングが人より遅いタイプだそうです。先生から「自然妊娠は難しそうなので、人工授精をしましょう」といわれてトライしましたが、先日4回目の人工授精に失敗。2回目の時は「今回は精子の量も数値もいいから、少し希望をもてますよ」とのことで期待していたのですが……。今月を含めてあと2~3回(合計で6~7回)人工授精をして妊娠
しなかったら、体外受精へのステップアップを考えています。ただ、今は経済的に苦しく、体外受精ができるのはまだ先になりそう。あと2~3カ月で人工授精をいったんやめて、体外受精を待つか、体外受精ができるまで人工授精を続けるか迷っています。



 年齢的にはまだ若いのに自然妊娠が難しいのは、精子の運動率や女性側の卵管や排卵に問題があるからなのでしょうか。


大島先生:精子の運動率は60%ということですね。WHOの基準だと40%以上なら基準値の範囲となっていますから、それほど気にされることはないと思います。人工授精をする時に洗浄精子の数が出ると思うのですが、それはどの程度だったのでしょうか。重要なのはその数のほうで、人工授精をする場合、1000万個以上の運動精子は必要だと思います。
女性側の問題についてですが、よくわからないのは卵管が曲がっているといわれたとのこと。卵管というのはもともとぐにゃぐにゃと曲がっているのが正常で、直線状のほうが良くない。詳しい状況がわからないので、これについては何ともお答えできません。
排卵のタイミングが遅いことに関しては、もしかしたらこの方はインスリンの数値が高い可能性があります。身長158㎝で体重は85kg。肥満ぎみでBMI値が高い人はインスリンの数値も高い場合が多いんですね。そのような状態だと排卵に障害をきたすことがあります。調べていないようでしたら、きちんと検査したほうがいいでしょう。


 治療についてですが、これまで人工授精に4回挑戦して結果が出なかったとのこと。このご夫婦にとって人工授精は有効だと思われますか。


大島先生:人工授精で治療するのは間違っていないと思いますが、ちょっと気になるのは
排卵誘発をしているかどうかということです。お薬を使うと卵巣が腫れてしまう方もいて、少しお休みが必要になる場合があるのですが、この方は毎月人工授精をされているので、おそらく排卵誘発はしていないと思われます。
いくら人工授精をしても、排卵誘発をしなければ自然妊娠と結果はほとんど変わりません。1個の排卵で、それがいつもいい卵子とは限らないので、妊娠率は向上しないのでは。当院のデータだと、34歳以下で排卵誘発をして人工授精を行った場合、1回目、2回目で
20%の方が出産までいく妊娠しているんですね。ですから、タイミング法でも人工授精でも、必ず排卵誘発をするようにしています。


 では、排卵誘発をして人工授精を続ければ、この方も妊娠を期待できますか?


大島先生:体外受精へのステップを考えるのはまだ早いと思いますね。女性が26歳とまだお若いし、経済的な負担も大きいと思うので、しばらく排卵誘発をしながらの人工授精で頑張ってみてもいいのではないでしょうか。もしインスリン抵抗性があるようなら、インスリンの数値を下げるメトホルミンというお薬も併用すれば妊娠率をさらに向上できるのではないかと思います。
20代の方であれば、まだ5回は人工授精でトライできると思います。体外受精を考えるのはその後でも遅くないでしょう。
妊娠している人の平均排卵数は2.7個、妊娠していない人は2個と有意な差があるので、当院では妊娠のチャンスを高めるためには1個より、注射による誘発で2~3個排卵するくらいの治療が望ましいと考えています。ただ排卵数が増える分、双子など多胎のリスクも若干高まるので、そこは医師の説明をきちんと受けて、臨んでいただきたいですね。





大島クリニック 大島 隆史 先生

自治医科大学卒業。1982年、新潟大学医学部産科婦人科学教室入局。産婦人科医として3年間研修後、県内の地域病院の1人医長として4年間勤務。1992年、新潟大学医学部において医学博士号を授与される。新潟県立がんセンター新潟病院、新潟県立中央病院勤務を
経て、1999年、大島クリニックを開設、院長に就任。

≫ 大島クリニック




 




出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.31 2016 Autumn
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