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胚盤胞のグレードは良好でも、着床しません。ほかの方法も検討すべき?

コラム 不妊治療

胚盤胞のグレードは良好でも、着床しません。ほかの方法も検討すべき?

「内膜や卵子の状態も良好だそうですが、これまで一度も妊娠の兆候がなく、何が原因なのかがわからなくて苦しい毎日です。」

2016.8.22

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胚盤胞のグレードは良好でも、着床しません。ほかの方法も検討すべき?



相談者:えりんさん(35歳)
原因がわからず、苦しんでいます
結婚6年目、不妊治療歴は3年。ずっと同じクリニックに通っています。今まで夫婦ともに受けられる検査のほとんどを受けましたが、AMH値が少し低いほかはすべて正常とのこと。人工授精6回を経て顕微授精にステップアップしてからは、ロング法で11個を採卵し、体外2個と顕微5個で7個を凍結しました。3回目までどれも結果は陰性で、4回目の移植では内膜吸引して薬で内膜をつくり、SEET法を施したうえで胚盤胞と桑実胚の2個を戻しましたが、やはり陰性に終わりました。内膜や卵子の状態も良好だそうですが、これまで一度も妊娠の兆候がなく、何が原因なのかがわからなくて苦しい毎日です。担当医には質問しづらい雰囲気で、質問しても納得のいく答えを得られそうにないので、何かアドバイスをいただけたら嬉しいです。



 えりんさんから頂戴した質問シートには、検査結果の詳細や投薬名なども詳しい記載がありました。目を通されてどのようなことが問題点と思われますか。


柏崎先生:見る限り問題点は何もなく、投薬も含めてやるべきことはきちんとなさっているようですし、治療法も極めてスタンダードで申し分ありません。AMH値もご年齢にしては少し低いかな、という程度ですが心配するほどでもないでしょう。何が原因なのかがわからない、典型的な「原因不明の不妊」とされるタイプです。疑われるのは「着床障害」ですが、これも原因不明の不妊においては便利な言葉で、つまりは現状の生殖医学では明確な解決法を見出せないということ。日本ではまだ認められていませんが、2、3年後には導入されるのではないかと示唆されている「着床前診断」が可能になれば、卵子のDNAを調べるなどして、ある程度の改善は見込めるようになるかもしれません。


 今後どうするべきか、具体的なアドバイスをお願いします。


柏崎先生:「不妊の原因がわからず、苦しい毎日」という言葉が気になります。かなりのストレスがかかっているのではないでしょうか。身体的には特に問題はないと思われるので、低刺激や自然周期に戻して“数より質”の採卵にされてもいいかとも思います。
また、年齢的にもまだお若くて余裕があるので、思い切って治療をお休みし、通院や治療のストレスからしばらく解放されてもいいかと思います。不妊治療、特に顕微授精の段階にまでなると、ご夫婦がセックスレスになりがち。ちょっと休んで、ご夫婦でご旅行でもし、リラックスしたら自然妊娠したといったケースも実は少なくないのです。あくまでも、妊娠の原点は夫婦間の性交渉にありますから、どうか治療だけに頼らず、ご夫婦で積極的に仲良くなさっていただきたいと思います。


 通院されているクリニックには、「質問しづらい」という不満も。


柏崎先生:不妊治療に限らず、医師への質問に遠慮は不必要ですから、ささいなことでも担当医に投げかけてください。「忙しそう」、「ほかに多くの患者さんが待っていらっしゃるし」などと忖度なさらずに、聞きたいことはありのままにドクターに聞いてください。
もし、それでも納得のいかない対応をされることがあったら、転院も視野に入れてよいかと思います。不妊治療は、患者さんとドクターとの二人三脚のようなものですから、足並みが揃わないとうまくはいかないのです。お互いの信頼関係を築けるかどうかが、不妊治療の第一歩だとも思います。ご自分も勉強し、「ギフト法」などを提案してみては?
「このクリニックなら、安心してすべてを委ねられる」と思って通うのと、「評判はいいらしいけれど、何となく私には合わない」と不信感を持って通うのでは、明らかに違いが生じると私は思います。不妊治療はストレスに左右されやすいので、治療そのものがストレスになっては本末転倒。安心して通えるクリニック、心身ともに委ねられる信頼できる医師のもとで、ぜひ治療を続けてください。





かしわざき産婦人科 柏崎 祐士 先生

京都府立医科大学医学部卒業。2000年まで日本大学板橋病院で主に不妊治療に従事し、その間、米国エール大学医学部産婦人科で研修。その後、「かしわざき産婦人科」副院長に。日本生殖医学会生殖医療専門医、日本婦人科内視鏡認定医。

≫ かしわざき産婦人科




 




出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.31 2016 Autumn
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