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原因不明でAIHもうまくいかず。体外受精に進むべき?

コラム 不妊治療

原因不明でAIHもうまくいかず。体外受精に進むべき?

2009夏

2016.10.13

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原因不明でAIHもうまくいかず。体外受精に進むべき?


具体的な原因がないのに妊娠しない。そんな「原因不明の不妊」はどうしたらいいのでしょうか。
浅田レディースクリニックの浅田先生に相談しました。



ねこさん(31歳)
低温期の採血では異常なし。しいて言えばプロラクチン値が69で少し高いだけ。糖尿や甲状腺、排卵後の黄体ホルモン値も正常、子宮内膜症も卵管異常もなく、ヒュナーテストも良好……となると、卵が問題!?1年間不妊治療を続けていますが、私のような場合は体外受精のほうが成功率が高いのでしょうか?



投稿者のねこさんは、ご主人とともに、特に原因のない不妊症で人工授精も5回目とのこと。今後、体外受精に進もうかという相談なのですが、アドバイスをお聞かせください。


浅田先生:まずは「原因不明」ということですが、僕に言わせたら不妊治療の基本的な検査では、不妊の本当の原因はわからない。検査でわかるのは、妊娠が可能かどうかの最低条件だけです。


最低条件というと?


浅田先生:例えば、精子があるか、排卵があるか、卵管が詰まっていないか、子宮の状態は?などです。そういった部分に問題がなければ、とっくに妊娠しているはずで、不妊症の本質的な「原因」というのは、子宮の中で起きている現象の中にある。それがピックアップ障害であり、受精障害や着床障害、卵の質の問題などにあたります。だから、ねこさんの場合は「原因不明」とはまだ言えないと僕は思います。


ねこさんの投稿へ寄せられたコメントの中にもある、性交後の精子の運動率をみる検査〝ヒュナーテスト〞は受けるべきでしょうか?


浅田先生:ヒュナーテストは、性交後3~5時間後の子宮頸管粘液をとって検査するものですが、時期をちょっとはずすと精子の動きがぐんと減って死んでいたりして、不正確な結果になります。夫が自ら精液検査に協力してくれない場合以外、私はやりません。
ヒュナーテストより、より正確で信頼できる精
子不動化抗体を、私は血液検査で調べています。


やはり次は体外へ進むべきだと?


浅田先生:そうですね。相談内容にもある通り、ピックアップ障害など不妊症の本質的な原因は、体外受精をしてみないとわからない。不妊症の治療というのは、ある治療をして、それに対して結果=妊娠するかどうかで判断するもので、他の疾病の治療とは根本的に違います。いわゆるタイミング療法から始まって排卵誘発、人工授精、それでダメなら体外受精、顕微授精へと進む「ステップアップ治療」なんです。それは患者さんにとって、最低限の治療によって最短で妊娠するための効率のいい方法で、その人の年齢や卵巣の予備能力などを加味してダラダラやるべきものでもない。
人工授精で妊娠できる人は、5回ほど行えば9割くらいは妊娠しているもの。それがダメで体外受精に進んだ途端、1回で妊娠したという人は6割くらいいます。それだけピックアップ障害というのは不妊の原因として多いのではと思いますね。


自然周期の体外受精というのもあると聞きますが?


浅田先生:それは非常に効率が悪いと思います。つまり、通常の体外受精のように1回でたくさんの卵を採るのではなく、その人の自然の排卵期に合わせて採卵するから、1回の採卵数も少ない。卵の数が少なければ良い卵の数も少ないわけですから、妊娠率も低くなります。結果が出なければ、毎回通院する時間も、お金もかかりますよね。それに女性の卵子は、歳をとるごとに減り、質も落ちていきます。どんどん下り坂に入っていくのに、あえて時間を無駄に過ごす方法をとるのは、非常にもったいない話です。


なるほど。歳をとればとるほど、ステップアップも早めにしていく必要があるわけですね。最後に、初めての体外受精に際しての注意点は?


浅田先生:注意点というか、体外受精というのは人の体外で人工的に受精卵を作り、培養させてから子宮に戻して妊娠させる方法ですから、結局大事なのは医者や培養士の技術。例えば、うちには培養士が11人いますが、確実な結果を出す技術を持つために3年は勉強してから、実際の現場に立っています。体外受精を行うクリニックや病院はたくさんありますが、その技術、培養室のあり方などをよく吟味してください。施設によって技術や値段も違います。
うちでも行っていますが、治療前の説明会へ出たり、治療に納得できなければ医師を変えていくことも大事だと思いますよ。





浅田レディースクリニック 浅田 義正 先生

名古屋大学医学部卒業。1993年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。2004年、浅田レディースクリニック開院。

≫ 浅田レディースクリニック




 





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