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【原因不明の不妊治療】原因不明の場合の治療の進め方

コラム 不妊治療

【原因不明の不妊治療】原因不明の場合の治療の進め方

2016冬

2016.11.1

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原因不明の不妊治療
原因不明の場合の治療の進め方


検査をしてもはっきりとした不妊の原因がわからない場合、加齢による卵子の老化も考えられます。そのような時にどんな心構えで治療を進めたらいいのか、うめだファティリティークリニックの宮崎和典先生にお話を伺いました。


原因不明の不妊は加齢による影響が大きい


一般的に女性は35歳以上になると、妊娠率の低下とともに流産率も増加します。これは加齢による卵の染色体異常や受精後の胚の発育の悪化によると考えられていますが、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。ただ高齢の女性でも、年齢の若い女性のドナーから卵子提供を受けると妊娠率が上がることから、女性の妊にんよう孕力の低下は加齢による卵子の質の低下が大きな要因であることがわかっています。細胞内のミトコンドリアの機能低下と卵子の老化を関連づける研究結果が報告されてはいますが、詳細はまだ何もわからない状況といってよいでしょう。


一般不妊治療と体外受精を組み合わせて考える


当院で体外受精による不妊治療を行っている患者さんの平均年齢は39・8歳。半数の患者さんが40歳以上という状況のなか、最近は治療する側としても難しい局面が多いです。
以前は40歳以上の患者さんには、最初から体外受精をすすめていましたが、最近は30代の方にも、希
望者には最初から体外受精をすすめています。当院の場合、38歳以上で初診に来られた方には、「1年以内に一度は体外受精も考えておいてね」と伝えるようにしています。卵巣予備能には個人差があり、38歳ですでに手遅れになりかけている方もいらっしゃいます。実年齢だけでなく、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の値などを参考にしながら、その方に合った治療のステップアップが必要です。
それに、よく「一度、体外受精に進むと、もう前の治療には戻れない」と思い込んでいる方がいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。特に原因不明の不妊で結果が出ない場合、残された時
間を無駄にすることなく、いろいろな治療法を試してみるべきだと感じています。卵管や精子に決定的
な不妊因子があるような場合は別ですが、体外受精だけ、タイミング療法や人工授精などの一般不妊治
療だけと、分けて考える必要はまったくありません。。
 


それぞれの段階の治療からわかることがある


不妊治療にはタイミング療法や人工授精などの一般不妊治療から、体外受精や顕微授精などの高度生殖補助医療まで、段階を追って治療を進めていくステップアップという考え方があります。「原因不明」と一言でいいますが、不妊症に関する一般的なスクリーニング検査だけではわからないことが、実際の治療過程で判明したり、推測できたりすることがたくさんあります。
まずタイミング療法では、卵胞チェックやホルモン値の検査によって、実際の排卵日がずれていないかどうかを確かめることができます。生理周期が長めの方のなかには、毎月きちんと月経があっても年に数回しか排卵されていないような方がいらっしゃるので注意が必要です。
性交後の女性の子宮頸管粘液を顕微鏡で調べるヒューナー検査では、卵子と精子がうまく出会うこ
とができているか、つまり頸管因子がないか、ある程度のことがわかります。
また、不妊治療にはご主人の協力が不可欠です。ご主人の協力を得られないと、そのために治療を先に進めることができず、女性が高齢化してさらに状況を悪くすることも懸念されます。たとえ精液検査をされていても、一度きりの検査結果では男性側の不妊の原因が見つけられないことも。人工授精を行えば、卵管のピックアップ障害や本当に男性因子がないかどうかを推測することができます。
もし費用の問題があるとしたら、排卵誘発法の見直しと人工授精という治療もいいと思います。
卵子の質の改善には、レスベラトロール、エルカルニチン、DHEA、メラトニンなど、アンチエイ
ジング系のサプリメントや漢方薬も試してみる価値があるでしょう。





うめだファティリティークリニック 宮崎 和典先生

大阪医科大学医学部卒業。学生時代の新生児医療への興味がきっかけとなり、体外受精や不妊治療の世界を志す。同大学産科婦人科講師を経て、1992年に不妊症、不育症治療専門クリニック、宮崎レディースクリニック開業。開業当初より泌尿器科の専門医による男性不妊外来を開設する。A型・しし座。最近、また釣りにはまっているという先生。「青モノは泳ぐのが速いから難しいよ」と、楽しそう。以前はタイの大物を狙っていたが、今は和歌山沖のトローリングでカツオを追いかけているそうです。

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出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.32 2016 Winter
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