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卵子の不思議 ~卵子の仕組みと妊娠・知っておきたい基礎知識

まとめ 不妊治療

卵子の不思議 ~卵子の仕組みと妊娠・知っておきたい基礎知識

女性の体の中で毎月成熟している卵子は、どんな風に生まれるのでしょうか。生命の神秘が詰まった卵子についてご紹介します!

2018.4.26

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女性の体には、妊娠・出産のためにさまざまな機能がそなわっていますが、中でも卵子は赤ちゃんの誕生には不可欠です。


卵子(卵)が精子と出会うことで細胞分裂がはじまる様子は、テレビなどで目にしたことのある方も多いかもしれません。私たちの体の中では、日々どんなことが起こっているのでしょうか。


今回は、卵子についての情報をまとめてご紹介します。


卵子はいつ生まれる? そもそも知りたい基礎知識


女性自身のことであっても、卵子についての正しい知識が身についていることは案外少ないものです。最初に、卵子が生まれるメカニズムについて知っておきたいですね。


 


“女性はお母さんのお腹の中にいる時から、卵巣の中に一生分の卵子をもっています。卵子のもとになる細胞は受精後2週間という妊娠の超初期につくられ、その後アメーバ状に運動しながら卵巣のもとになる臓器にたどり着きます。そして卵母細胞となり、どんどん数を増やしていきます。この細胞はつくられるとすぐに卵胞という袋につつまれ、原始卵胞になります。その数は妊娠5~6カ月の胎児の頃が一番ピークとされ、700万個ともいわれています。


その後、卵子が新たにつくられることはなく、生まれた時にはすでに200万個、月経がはじまる頃には30万個ぐらいまで急激に減少します。そして排卵するしないにかかわらず毎日30~40個ずつ減り、閉経近くなると数千個程度になります。女性が一生を通じて排卵する卵子の数はわずか500個ほどで、そのほかの卵子のほとんどは成熟せずに消滅してしまいます。卵巣の中の卵子の数には個人差がありますが、AMH(抗ミュラー管ホルモン)という卵巣予備能を調べる検査で、卵巣に残っている卵子の数をある程度予測することができます。


もう一点大事なことは、卵子は新しくつくられないため20歳の時に排卵された卵子は約20年間、40歳なら約40年間、卵巣の中にいたことになり、卵子は母体とともに加齢しダメージが蓄積していくことです。”


 


女の子の赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時に卵指数のピークを迎えるというのが驚きですね! 


また、卵子は新しくつくられるのではなく、すでにあるものが順番に成熟していくので、妊娠には年齢が大きく関係するといわれるのですね。



"Point!


★生まれた時から一生分の卵子をもっています。


★卵子が新しくつくられることはありません。


★年齢とともに卵子は減り、老化していきます。


★卵子の成熟、排卵にはホルモンが関係しています。


★卵子は卵管采によって吸い上げられます。"


中村先生 教えて!たまごのこと【第1回テーマ:卵子のメカニズム】



卵子予備能がわかる! AMHの検査とは


※出典:浅田レディースクリニック(2015年1月~2016年4月)


 


前段で出てきたAMHとは、卵子予備能、つまり卵子が検査時点でどの程度卵巣にあるのかを大まかに把握できる値とされています。具体的にはどんな検査を行えばわかるのでしょうか。


“AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略。日本語では抗ミュラー管ホルモンともいわれ、もともとは生殖器にかかわるホルモンの一種です。なぜ、抗(アンチ)と呼ばれるかというと、ミュラー管というものが胎生期の女性生殖器の原型であり、AMHは、そのミュラー管の発達を抑制するホルモンとして、検出されるものだからです。


女性の場合、重要になるのは主に思春期以降です。卵巣の中にあった原始卵胞が少しずつ成熟するにつれ、卵子の周りの顆粒膜細胞からAMHを分泌し始めます。それが血液中に漏れて出てくるため、血中AMH値は発育段階の卵胞の数と比例すると考えられています。


つまり、AMHは血液検査で測れるものであり、その値は、卵巣内にどれぐらいの数の卵子が残っているか、卵巣の予備能がどれほどかを予測する目安となります。”


 


しかし、卵子予備能と「いい卵子」には関係があるかといえば、それはまた違うようです。


 


“AMHと卵子の質に相関関係はありますか?


 


まったくないと考えたほうがいいです。卵子の質はあくまでも年齢が一番大きな要因です。


患者さん自体で見ると、AMHが高いほうが閉経も遅いし、注射を打ってたくさん採卵できれば不妊治療の効果も出やすいので、その分、有利とはいえます。ただ、受精卵1個1個が良いか悪いかということには関与していません。


極端に言えば、非常に卵巣予備能が悪い20歳の人で受精卵が1個できた人と、40歳で卵巣予備能が良くて1回で受精卵が20個できた人では、どちらが妊娠に近いかといったら、20歳で1個の人のほうがずっと妊娠に近いのです。


同年齢内でのバラつきがあるという点でいえば、同じ40歳で20個採れた人と1個採れた人では、20個採れた人のほうがいい卵子に巡り会える確率が高い分、有利。でも20歳の人ほどではありません。”


 


AMHは不妊治療のステップアップをどんなタイミングで行うかといった治療計画の参考になる値であるということですね。



"AMHの値が良いとか悪いというのは、妊娠できるできないということではありません。不妊治療がいつまでできるかという目安の材料として使ってください。妊娠率とAMHを直接結び付けると理解が歪んでしまいます。"


AMHの検査



卵子の成熟と不妊治療の関係とは?


赤ちゃんが生まれるためには、成熟した卵子に精子が到達することが必要です。不妊治療では、段階によって卵子の成熟をうながすことがあります。


 


“まず、卵子というのは成熟した段階でちゃんと採らないと結果が出ないわけで す。成熟していないということは、成熟を阻害する素因があるのか、成熟卵の採卵の仕方が下手だということ。GV期(卵核胞崩壊開始前の卵子)からちょっと成熟するとMⅠ、完全な成熟卵をMⅡと言いますが、本当に成熟卵がまったく採れない人や、MⅠばかり採れる人というのは当院でも過去に数人いました。中の染色体がバラバラになっているとか、次の段階の染色体の配分がうまくいかずに未熟卵の形のものがたくさん含まれているという患者さんは実際にいます。でもこれは、ごく例外的な人です。詩音さんは、これまで自然周期採卵や低刺激での採卵をされてきたということですが、これは、本当に若い人で何もしなくても成熟卵が育つ人、あるいは高齢になって注射をたくさん打ってもその効果がないという人には有効ですが、普通の生殖年齢の人に行う採卵としては、極めて成績の悪いものになると思います。”


“PCOSというのは、排卵障害に起因する月経異常です。エコー所見で卵胞がたくさん見えて、排卵しにくい病態で、AMH(卵巣予備能)を測るとかなり高い値が出る。詩音さんは測っていないようですが測ってみると高いはずで、月経周期が長いのも特徴が表れています。


排卵は、卵子の数も成長も人によってもともと違いますが、何個か何十個かの卵子が育っていくなかでだんだん絞られていって、1個大きな卵子が育ってあとは萎んでいく、というのが普通の仕組みです。でもPCOSの人はそこの仕組みがうまくいっていないので、中途半端に育っている卵子が卵巣の中にいっぱいあるんですよ。いっぱいあるということはどういうことかというと、刺激をきちんとして補助してやらないと成熟卵まで育たないんです。”


“PCOSの病態をよく理解した、刺激がきちんとできるクリニックでやりな さい、というのがアドバイスですね。それと“成熟卵をちゃんと採る”ということが一番大事、PCOSの人は特にそうです。1個か2個、成熟卵になるのを待つと、ほかの卵子もみんな成熟卵になる。そうすると一回の採卵で兄弟分をつくっても余るくらいの受精卵ができるんだけど、それをきちんと治療できるクリニックでなければ、いつまでたっても結果は出ません。


卵巣予備能と年齢を評価して、その人に合った刺激で成熟卵を採って、それも何個か採れるなら採ってあげる。卵子の数のマキシマムは、半年前に育ち始めた原始卵胞の数で決まっています。その目安がAMHです。成熟卵をちゃんと採るのがドクターの技術で、それを傷めずに培養して育てていくのが培養士の技術です。”


 


卵子が成熟し、きちんと受精できる環境にあることが、生命誕生のひとつの条件と言えそうです。



"PCOSの人は「卵子が悪い」と言われ続けてきたんですが、それは患者さん側の問題ではなくて、治療する人の技量です。PCOSが不妊治療のなかで一番ドクターの技量の差が出るところで、それをいかにうまくできるかが、僕は不妊治療専門医の実力のバロメーターだと思いますよ。"


セカンドオピニオン│高度不妊治療(ART) 体外受精を4回行いましたが未成熟卵しか採卵できず、妊娠に至りません。



いかがでしたか? 卵子、そして妊娠、出産という、本当に神秘的な仕組みが、私たち人間をはじめとした哺乳類には備わっているのですね。


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