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不妊カップルの2~3組に1組は男性側にも不妊原因が

コラム 不妊治療

不妊カップルの2~3組に1組は男性側にも不妊原因が

ジネコ読者に行ったアンケートでは、男性に不妊原因があると答えた人は26.6%でした。男性不妊の原因と治療法について伺いました。

2018.8.23

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ジネコ読者に行ったアンケートでは、男性に不妊原因があると答えた人は26.6%でした。WHOの調査でも高い割合となっています。男性不妊の原因と治療法について、とくおかレディースクリニックの徳岡晋先生にお伺いしました。



 



 


※2018年8月27日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.39 2018 Autumn」の記事です。





Doctor’s Advice


〜男性不妊でも治療は夫婦一緒に協力して〜
男性不妊がわかった場合、男性の多くは責任を感じて萎縮してしまいます。原因はそれだけではないことも多く、治療は夫婦二人でするものです。通院回数はどうしても女性のほうが多くなりますが、ぜひ一緒に病院に行き、二人で頑張ってほしいと思います。



お話を伺った先生のご紹介

徳岡 晋 先生(とくおかレディースクリニック)


防衛医科大学校卒業。同校産婦人科学講座入局。自衛隊中央病院産婦人科勤務後、防衛医科大学校医学研究科に入学し、学位(医学博士)取得。2005年、とくおかレディースクリニックを開設。

≫ とくおかレディースクリニック

WHOの調査結果では約半数が男性に原因あり


WHO(世界保健機関)が1996年に行った調査では、不妊原因が「男性のみ」にあると答えたカップルが24%、「男女両方」にあると答えたのが24%なので、2つを足すと約半数が男性に不妊原因があるという結果が出ています。これは20年前の調査です。最近の統計がとられていないのですが、今もそれくらいだろうと考えられています。
男性不妊の原因は主に精子の問題になります。精子は精巣でつくられ、そこから精巣上体を通り精管へと運ばれます。そして精嚢でつくられる精漿という分泌液と混じり合い、前立腺に送られて精液となります。射精時は尿道から外へ排出されます。精子の造精機能や、通過する道に問題があると男性不妊となります。



 



無精子症、乏精子症、精子無力症、射精障害の4つが主な原因


無精子症は精液の中に精子がまったく見当たらない状態で、精子はつくられているけど通路がふさがっている閉塞性無精子症と、精子がつくられていない非閉塞性無精子症があります。閉塞性は手術で通路を再建するか、精巣上体から精子を回収します。非閉塞性の場合は、精巣から精子を取り出すMDーTESEで精子を採取できる可能性があります。
乏精子症は精子濃度が1 mlあたり1500万個以下の場合です。全体の数で見るのではなく、濃度で診断します。性交渉の時に、射精時の精液量が6~7 mlあったとしても、腟の中にとどまるのは1~1.5 mlといわれています。その中に精子数がどれくらいあるかが大事なのです。たとえば1 mlあたり1000万個でも8 mlあれば8000万個になりますが、腟に残るのは1 mlなので、やはり少ないということになります。乏精子症の原因は精索静脈瘤が多いのですが、それでも30~40%で、それ以外は原因不明です。精子無力症は、精子の運動率が40%を下回っている場合です。乏精子症、精子無力症はクロミッドⓇ、漢方薬、アルギニンやマカ、ビタミン等のサプリメントの3本立てで精子の状態を改善していきます。
射精障害は、性交では射精できなくてもマスターベーションができれば、精子が回収できます。それも難しい場合は、前立腺を刺激することで射精をさせる方法があります。この治療は男性不妊専門医が行います。


診察、治療は不妊専門施設で受けることができる


男性不妊のほとんどは精液の異常ですから、不妊専門施設であれば精液検査で診断できます。また、睾丸の診察をする施設であれば、精索静脈瘤があるかどうかもわかります。診察ではオーキドメーターというスケールを使って、睾丸の容積を調べます。施設によって婦人科の医師が診察したり、泌尿器科の医師や男性不妊専門医が実施したりするので、確認してみるといいでしょう。
男性不妊というと泌尿器科に行くものだと思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一般的な泌尿器科は膀胱炎や前立腺肥大、腎臓疾患の診療を行うもので、男性不妊は診療対象にはなっていません。泌尿器科であれば、男性不妊の専門医がいるところに行く必要がありますが、全国で45名と非常に少ないので、不妊専門施設に行くほうが早いと思います。
また、不妊専門施設と通常の泌尿器科では治療の方向性も違います。泌尿器科では当然、精索静脈瘤や精管を開通するなどの治療が優先されます。不妊専門医の立場から考えれば、その手術を待っている間に女性の年齢が上がってしまうことのほうが懸念されます。それなら、少ない精子を集めて人工授精をしたり、体外受精にチャレンジするほうが、早く妊娠という結果に到達できると考えます。 無精子症の場合は精巣から精子を取り出す手術(TESE)を受ける必要がありますが、これは男性不妊の専門医しかできません。今は多くの不妊専門施設が外部の手術のできる医師に依頼して同じ施設内で連携を取ってできるようになっているので、確認してみるといいでしょう。


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.39 2018 Autumn
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