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和痛分娩とは? 無痛分娩と違いはあるの?

インタビュー 妊娠・出産

和痛分娩とは? 無痛分娩と違いはあるの?

和痛分娩の方法やメリット・デメリット、無痛分娩との違いについて、おおいウィメンズクリニックの大井 隆照先生に伺いました。

2018.9.12

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ここ最近、浸透しつつある和痛分娩。その方法やメリット・デメリット、また無痛分娩との違いについて、おおいウィメンズクリニックの大井 隆照先生にお話を伺いました。




和痛分娩って何?


和痛分娩とは、麻酔を使って分娩時の痛みを緩和する方法です。痛みがまったくない出産を目指してしまう時にいきむ力が弱くなって、分娩におけるリスクが高くなることがあります。そのため、麻酔の深さを調節し、妊婦さんが落ち着いて出産ができる程度に痛みを和らげて、できるだけ自然に、自分の力で産めるようにするのです。


 


和痛分娩の方法は?


和痛分娩のなかでもっとも一般的なのが、硬膜外麻酔を用いる方法です。麻酔は、子宮の出口の状態、陣痛の間隔や強さ、分娩の進行の速さなどを考慮し、確実に分娩が進行することがわかった時点で開始します。出産は陣痛が規則的になった時点をスタートとしますが、あまり早い時期に麻酔を開始してしまうと、しっかりした陣痛がこなくなったり、子宮の収縮が弱くなってしまい分娩が長引いてしまう場合もあるからです。
ただし、出産は個人差が大きく、2人目、3人目という場合には出産の進行も早いので、そのタイミングを個々に見極めることが重要になってきます。

具体的な麻酔の処置は、背中を丸くした体勢になってもらい、背骨の間から、その奥にある硬膜外腔といわれるところに注射針を刺し、針の中から細いチューブを入れていきます。針を抜いた後、チューブは背中に留置され、その後はそのチューブから少しずつ麻酔を注入します。この処置にかかる時間は約10~20分程度です。麻酔は15分~20分すると徐々に効いてきます。
なお、チューブは出産終わったところで抜きますが、その際の痛みはほとんどありません。


 


和痛分娩のメリット。通常の分娩の1/3以下の痛みに


和痛分娩の最大のメリットは、痛みを軽減し、リラックスした状態で出産できるという点です。痛みの感じかたには個人差がありますが、通常の分娩の1/3以下の痛みに抑えるというイメージです。痛みが少ないと出産後の疲労も軽く、産後の回復も早くなるといわれています。
子宮口や産道が硬く狭かったりすることで分娩の進行が遅くなることがあります。硬膜外麻酔をすることで産道がゆるみ、分娩がスムーズに進行することもメリットの一つに挙げられるでしょう。
また、和痛分娩では、出産中の赤ちゃんへの酸素供給が保たれるため、自然分娩で生まれた赤ちゃんよりも元気だったという報告もあります。


 


和痛分娩にはデメリットも!


和痛分娩にはデメリットもあります。麻酔が深くなりすぎると、娩出力(赤ちゃんを誘導しながら出してあげる力)が落ちてしまい、分娩が長引いてしまいます。そういった状況では、医療者がおなかを押したり、赤ちゃんの頭を器械でひっぱる吸引分娩や鉗子分娩になることもあります。そのような出産は、赤ちゃんに負担がかかり、母体の内臓損傷などの合併症のリスクも高くなります。

なお、和痛分娩では麻酔などを使用するため、その分費用は加算されます。当クリニックでは、自然分娩の費用に加えて8万円が必要になります。


 


和痛分娩と無痛分娩、医学的に違いはない


一般的に、和痛分娩よりも広く認知されているのが無痛分娩です。その字面から、和痛分娩が「痛みを和らげる分娩」、無痛分娩が「痛みのない分娩」と思われがちですが、医学的にはその定義に明確な違いはありません。
痛みに対する感じかたには個人差があるため、同じ量の麻酔を使っても感じかたはさまざまです。
どちらも硬膜外麻酔を使うのが一般的ですが、ほかにも静脈や筋肉に注射する方法もあります。その方法の違いで、名称を使い分けているところもあるようです。医療機関により、いろいろなニュアンスがあるといえるでしょう。


 





大井先生より まとめ



痛みに対する感受性や忍耐力には個人差があります。人によっては痛みに耐えられず、パニック、狂乱状態になってしまい、安全な出産ができなくなることもあります。
「楽に出産したい」から和痛分娩を選択するというのではなく、自分自身が痛みにうまく対処して分娩ができそうなのか、または痛みを和らげた出産が適しているのかを考えて選択するべきです。そのためには、和痛分娩に対する知識を深めることも重要です。





お話を伺った先生のご紹介

大井 隆照 先生(おおいウィメンズクリニック院長)


日本産婦人科学会専門医、日本産婦人科腫瘍学会会員、日本周産期・新生児医学会会員、日本臨床細胞学会会員、日本癌治療学会会員、母体保護法指定医。
2004年、昭和大学医学部卒業後、静岡済生会総合病院、国立がん研究センター中央病院、静岡県立静岡がんセンターに勤務後、長年地域に密着して産婦人科診療を行っていた前原ウィメンズクリニックを継承し2016年におおいウィメンズクリニックを開院。妊婦さんや患者さんが納得するまで説明し、ここに来てよかったと思ってもらえるよう、一人ひとりにベストを尽くしているという大井先生。和痛分娩の正しい知識を得てから選択してもらうために、月に1回和痛分娩の説明会も行っている。


≫ おおいウィメンズクリニック

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