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経血量が多い!過多月経の原因は?

インタビュー 女性の病気

経血量が多い!過多月経の原因は?

生理の出血量が異常に多い過多月経。貧血など、日常に支障をきたすことがあります。慢性的に過多月経の方はこの異常に慣れてしまっている場合があり、治療の機会を逃してしまうことも。こまざわレディースクリニック・柴田哲生院長に解説していただきます。

2018.11.4

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月経中、ナプキンが1時間持たない場合は過多月経


過多月経とは、月経の出血量が非常に多くなる症状です。個人差がありますが、正常な量は20~140ccです。80㏄でも貧血になると言われていますが、1回の月経量が140cc以上になると過多月経とされます。とはいえ、何㏄の出血があったかを現実に測ることは難しいので、下記のような患者さんの訴えで診断します。特に多いのが★のものです。


  


<過多月経の判断基準>


1)月経中に昼でも夜用のナプキンを使う日が3日以上ある。


2)ナプキンをつけてから1時間経たずに漏れることがある。★


3)レバーのような塊が出る。★


4)月経量が増えて日数が長くなった。★


5)立ちくらみやめまい、動悸、息切れなどがある。


6)階段の上り下りや、布団の上げ下ろしがきつい。★


7)疲れやすい。体がだるい。


8)健診などで血液中の鉄分が少ないといわれた。


 


過多月経を引き起こしている原因はさまざま


過多月経の原因は大きく分けて「器質性疾患のある過多月経」、「器質性疾患のない過多月経」の2つがあります


  


■器質性疾患のある過多月経


主に子宮の病気や異常が原因で起こる過多月経です。子宮筋腫(なかでも粘膜下筋腫は出血量が最も多いタイプ)、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどによるものです。


 


■器質性疾患のない過多月経


子宮に異常がなく、ほかにも原因となる病気がない場合に起こる過多月経には、下記のような原因が挙げられます。


 


A)内分泌(ホルモン)異常


ホルモンバランスが崩れることで「破綻(はたん)出血」が起こる場合があります。厳密には月経ではありませんが、出血量が多くなる場合があり、輸血が必要になることもあります。


 


B)血液凝固障害


婦人科系ではなく、内科系要因で発症する過多月経もあります。それが「血液凝固障害」。血液の凝固機能が弱まり、出血しやすくなる病気です。


 


C)そのほか、悪性腫瘍など


月経ではなく悪性腫瘍が原因で出血する場合もあります。


 


過多月経は原因を把握した上で、それに合わせた治療を行う


 器質性疾患のある過多月経の場合、原因となっている子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮ポリープなどの疾患をまず治療することが先決です。それらの治療方法にもそれぞれいくつかの選択肢があります。病状だけでなく、年齢や妊娠希望の有無などを考慮しつつ、医師は治療方法を患者さんと相談しながら決めていきます。


  


<治療法>


■外科的治療


1)開腹手術と内視鏡手術(腹腔鏡手術・子宮鏡手術)


子宮を全部摘出する場合と、病巣の部分だけを摘出し子宮を温存する場合があります。


 


2)マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)


妊娠を希望しない人や、閉経間近でも「子宮がなくなるのはイヤ」という方に対して行う治療法が「マイクロ波子宮内膜アブレーション」。腟から子宮へ細い管状の器具(アプリケーター)を入れ、超音波画像を見ながら、子宮内膜をマイクロ波で焼灼(しょうしゃく)する治療法です。これによって格段に出血量が減ります。ただし、がん細胞がある人や筋層に1㎝以上の厚みがない人、子宮の内腔の変形がある人には適用が難しいとされています。


 


■薬物治療


1)ピルを使う


ピルは黄体ホルモンの働きで内膜が厚くなることを抑えるので、この働きによって出血量を減らすことができます。


 


2)止血剤を使う(トラネキサム酸)


シミをとる薬や喉の抗炎症剤と同じ成分のものを使用します。これを飲むと出血量が少なくなります。


 


3)子宮内システム(レボノルゲストレル放出IUS)を挿入する


別名「ミレーナ」ともいい、もともとは避妊具です。子宮の中に入れて使います。子宮の中で黄体ホルモンを持続的に放出し、内膜が厚くなるのを抑えるため、出血量が少なくなります。ただし、筋腫が大きい人は器具がずれたり脱落する恐れがあるので、向きません。器質性疾患のない過多月経の人に有効です。


 





柴田 先生より まとめ



過多月経の大きな原因の一つ、子宮筋腫が突然発症することはありません。知らず知らずのうちに病変が大きくなり、それにともなって過多月経になり、貧血がひどくなっていきます。しかし、当の本人はその状態に体が慣れてしまって、過多月経を自覚していない場合があります。いずれにしてもそのまま放置しておくことは非常に危険です。上記の<過多月経の判断基準>のどれかに該当する場合は、必ず医療機関で受診してください。問診、超音波検査、月経のパターン(基礎体温)で過多月経の原因が判明し、あなたに合った治療法も見つかります。



お話を伺った先生のご紹介

柴田 哲生 先生(こまざわレディースクリニック 院長)


昭和大学医学部、医学部大学院卒業。牧田総合病院産婦人科医長、大和徳洲会病院産婦人科部長、昭和大学産科婦人科専任講師、せんぽ東京高輪病院婦人科部長を経て、平成21年、こまざわレディースクリニックを開設。日本産科婦人科学会専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医。プライベートでは、愛猫にメロメロ。また、ビリヤードなど趣味も多彩。

≫ こまざわレディースクリニック

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