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低AMHで高FSHの状態。 不妊治療でできることは?

専門医Q&A 不妊治療

低AMHで高FSHの状態。 不妊治療でできることは?

37歳からの不妊治療、低AMH・高FSHでうまくいきません。今後の不妊治療はどのように進めていけばよいのでしょうか。オリーブレディースクリニック、山中智哉先生にお話を伺いました。

2018.12.20

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相談者:helenさん(40歳)



不妊治療の継続について(低AMH・高FSHです)

はじめまして。不妊治療の継続についてご相談させてください。

37歳から不妊治療を考え、大学病院にて卵管の検査等を進めながら仕事の調整をするまでは職場近くのクリニックでタイミングをみていました。
昨年は2度ほど高温期が20日近く続いたことがあり、期待をしておりましたが妊娠まで至らず、AIHに移行を踏まえてMRI検査等も済ませ、2月にクロミッドを使用しましたが卵胞の確認ができず、血液検査をしたところFSHの値が78.2まで上がっており、カウフマン周期を3ヵ月とりましたがその後、結果FSH62.7でした(不妊治療開始頃はAMH0.1、FSH10くらい)。
これまで32歳の時に左側のチョコレート嚢腫を腹腔鏡手術しており、子宮内膜症のほか、子宮筋腫数センチのものが2、3個ありますが、筋腫については着床には問題ないだろうということで、これまで手術による切除等はすすめられていません。

あと1、2年は治療を続けたいと考えているのですが、不妊治療でできることはありますでしょうか。よろしくお願いいたします。



現在の卵巣機能はどのような状態だと思われますか?




まずAMH(抗ミュラー管ホルモン)の値に着目してみると、不妊治療を開始した37歳当時は0.1だったということですね。そこから3年経って、40歳の今は計測できない値まで下がってきていることも考えられます。AMHは卵巣の中にどれくらいの卵が残っているのかを示すとされており、この値が低いということは前胞状卵胞も少ないといわれています。0.1でも低めで、それでも卵巣機能はギリギリ保たれていましたが、3年後の現在はさらに厳しい状態になっているのかもしれません。


30代の段階でAMH値が低い原因について、元々卵子数に問題があったのか、手術により卵巣の良い部分が失われて機能が下がってしまったのか、はっきりはわかりませんが、卵巣機能が落ちてきている、つまり閉経に近い状況に近づいてきているのは確かだと思います。


FSHの数値も極端に高いようですが。


78.1という値は排卵誘発剤のクロミッドを服用している時に計測したようなので薬の影響もあるかと思いますが、それにしても高い数値だと思います。


また、カウフマン療法を3ヵ月実施した後の数値が62.7とのこと。これも3年前の10と比べると飛び抜けて高い値ですね。カウフマン療法ではエストロゲンとプロゲステロンのホルモン剤を使いますが、FSHはエストロゲンに左右されやすいホルモン。カウフマン療法やピルによる治療を止めるとエストロゲンの値が下がって生理になるのですが、FSHはその下がってきている状態を感知して動き出すので、治療直後の周期はリバウンドでFSH値がポンと上昇することがあります。


リバウンドで高くなっているのか、それとも卵巣機能の低下で高くなっているのか、それを見極めるにはLHの数値がカギになってくるのでは。LHはサージといって排卵直前に大量に放出されますが、エストロゲンが上がって卵胞が育っていく過程ではずっと低空飛行の分泌を保っています。つまり、エストロゲンにはあまり影響されないホルモンなんですね。また、このホルモンは黄体形成ホルモンといって、排卵を起こして黄体化させる働きがありますが、反面、卵胞形成を抑制する作用もあるといわれています。LH値が高ければ高いほど卵胞は育ちにくい状況といえるでしょう。


FSH値が高くてもLH値が正常であれば治療によるリバウンド、LHが10以上の高値であればやはり卵巣機能の低下が疑われると思います。


今後、どのような形で治療を続けていけばいいのでしょうか。


厳しい状態であるとは思いますが、妊娠の可能性はゼロではありません。卵巣の状態、3年間も同じ治療を続けて結果が出ていないことを考えると、体外受精に進むことも選択肢の1つ。卵子がちゃんと採れるのかどうか見極めることもできると思います。


経済的なことやお仕事の事情、ご夫婦の考え方などですぐに体外受精に進める状況でなければ、一般不妊治療でできることをすべてやる。


この方は慢性的にエストロゲンが足りない状態なので、エストロゲンを補充しながら卵胞をみていくという治療がベースになると思いますが、それに加え、DHEAというサプリメントでさらにエストロゲンの分泌を促したり、少しでも卵巣機能を温存できるようにビタミンCやビタミンEを使う抗酸化療法、血流を良くするお薬を飲むことなどを試されてもいいのでは。普段の食生活では大豆製品を積極的に摂ることもおすすめします。


体外受精、一般不妊治療のどちらを選ぶにしても「まだ2~3年は大丈夫」ではなく、ここ1年が勝負だと思います。今の状況でできる限りのことを行って、妊娠のチャンスをつかんでいただきたいですね。


お話を伺った先生のご紹介

オリーブレディースクリニック 山中智哉 先生


山梨医科大学卒業。医学博士。日本産科婦人科学会専門医。米国ISFN認定サプリメントアドバイザー。点滴療法研究会認定医。産婦人科医として様々なキャリアを積み、10年以上の不妊治療経験を持つ。体外受精をメインに、一人ひとりの異なる悩みに合ったオーダーメイドの治療を提案。妊娠しやすい体に整えるためのアドバイスや処置も積極的に行い、不妊に悩む患者さんを統合的にサポート。

≫ オリーブレディースクリニック麻布十番

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