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泌尿器科での検査を検討。男性側の検査は何回? 検査の正確性は?

コラム 不妊治療

泌尿器科での検査を検討。男性側の検査は何回? 検査の正確性は?

「男性側の検査は何回ありますか?泌尿器科で検査をして、異常がない場合、転院先で検査をしなくても済みますか?」

2013.6.19

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相談者
hana28さん(31歳)
■ 今の病院では、卵がやや小さいけれど特に問題ないと言われ、タイミング療法で4カ月が経過。そこでは男性側の検査ができないので、泌尿器科での検査をすすめられています。夫に検査をお願いしたいのですが、私が1カ月先に転院を考えているため、夫は二度手間だと言います。男性側の検査は何回ありますか?泌尿器科で検査をして、異常がない場合、転院先で検査をしなくても済みますか?また、どこの泌尿器科でも検査結果に正確性はあるのでしょうか?



ジネコ:男性側の検査は泌尿器科で受けるものなのでしょうか?


松山先生:これには、むずかしい問題もあります。婦人科の場合は、婦人科医の間でいろいろと連携が取りやすいのですが、泌尿器科は、まだ不妊治療に造詣の深い医師が少ないといった課題もあります。
婦人科も、かつては周産期と腫瘍治療が中心で、不妊治療はメジャーな分野ではありませんでした。現在の泌尿器科は、当時の婦人科と同じ状況なのでしょうね。ですから、もしも泌尿器科で検査を受けられるのであれば、まず不妊治療に詳しい先生を選ぶことをおすすめします。これから泌尿器科における男性不妊分野もメジャーになってくるとは思います。


ジネコ:そもそも泌尿器科とは、どういった医療が中心なのでしょうか。


松山先生:泌尿器科医をしている友人によると、泌尿器の腫瘍治療が中心だそうです。泌尿器科といっても対象は外性器だけではありません。たいていの病院は腎臓・尿管・膀胱などを併せていることが多いですね。その他、STD性感染症の治療などを行っているそうです。
泌尿器科が生殖医療にかかわる内容としては、精液所見の把握とそのレベルをどうやって上げていくか。さらにPESAやTESEなどの精子採取といった技術的なことのようです。
精巣細胞から精子を造成するまでには、74~75日かかるといわれているので、その間の造成機能がもっと解明されてくるといいと思います。


ジネコ:泌尿器科で精子のレベルを上げるということは可能なのですか?


松山先生:精子の状態によると思います。卵巣が間脳・下垂体からのホルモンに影響されているように、精巣でも同じことがいえます。ですから、男性のホルモン検査でも、ここを見分けます。
なかでも間脳・視床下部はストレスを受けやすいため、ストレスを受けると、女性の生理が止まってしまうのと同じようなメカニズムで、男性の精巣にも悪影響を及ぼすと考えられています。ですから、当院では、間脳に支障がある男性にもクロミッドⓇを処方することがあります。
男性には生理という現象がないので、わかりにくいという点もあります。たとえば、正常に勃起して精子も採れているのに、精液検査をすると結果にばらつきがある。または、精液量が少なくても精子量は十分という場合もあります。特に、何回か精液検査をすると、量は同じなのに、内容が大きく違うという人は多いですね。


ジネコ:先生の病院では、泌尿器科医と連携を取られているそうですね。


松山先生:泌尿器科医は常勤ではなく、月2回だけですので、ある程度は婦人科医がリードして進めていかなければなりません。精液検査やホルモン検査の結果によっては、さすがに婦人科医は泌尿器診察ができませんから、そこはお任せするというスタンスで行っています。


ジネコ:男性側の検査は、何回行うのでしょうか?


松山先生:正常範囲の所見であれば、2回検査する必要性はないと思います。1回目の検査結果をもらっておけば、転院先での参考になるかもしれません。ただ、難しいのは、結果が思わしくなかった場合です。この場合、転院先の医師の考え方やスタンスによって、判断は違ってくると思います。同じ精液所見を見ても、再検査するのか、または人工授精や体外受精に進むのかは、医師によって判断がわかれるでしょう。
精液検査に関していえば、生殖医療を行っている婦人科でも、結果をもとに人工授精や体外受精など方向性を決めることはできます。ただ、結果によっては、泌尿器科の受診をすすめるのか、婦人科医でわかる範囲で薬を処方するのか。ここでも、医師によって判断がわかれるのではないかと思います。
もしかすると、ご主人が泌尿器科の検査をすすめられているということは、精液検査だけでは対策不能なことがあるのかもしれません。


ジネコ:泌尿器科での検査をすすめられる場合、どんな理由が考えられますか?


松山先生:まず、精液所見に異常があるかもしれないということです。精液所見が思わしくない理由として、泌尿器科的なアプローチで間脳・下垂体―精巣系のホルモン系統について、何かわかるかもしれません。
さらに精巣を取り巻く環境(精巣上体炎、精索静脈瘤など)に異常がある場合です。人によっては精巣の大きさを測ることもあります。精巣が大きいと水腫が溜まっている可能性、小さいと萎縮している可能性があります。特に後者の場合は、精巣機能が落ちていることが多いため、TESEでの精子採取が難しく、MD-TESEに進むこともあります。それでも結果が出ない場合は、後期精子細胞やAID(非配偶者間人工授精)を行っている病院を紹介することもあります。


ジネコ:ご主人が検査に抵抗を感じているようにも見受けられますが……。


松山先生:最初は、抵抗されるお気持ちはよくわかります。最初から精子検査をするつもりで来られる人もなかにはいますが、いきなり夫婦で来て、精液検査になると抵抗を感じる方は多いでしょうね。
ちなみに当院では、初診に近い状態で来られて、前情報もない場合、男性には、まずヒューナーテストを行っていただきます。精子の存在が確認できれば、とりあえずクリア。ここでヒューナーテストの所見が悪ければ、精液検査をお願いすることもあるという流れです。実は、このステップが、男性の抵抗を和らげる突破口の1つになっているのではないかな、と思いますね。



松山 毅彦 先生
東海大学医学部卒業。小田原市立病院産婦人科医長、東海大学付属大磯病院産婦人科勤務、永遠幸レディースクリニック副院長を経て、1996年厚仁病院産婦人科を開設。日本生殖医学会生殖医療専門医。おひつじ座のA型。同院では最新医療を積極的に取り入れる一方、産科併設のメリットを生かし、より安心して出産を迎えられるよう、不妊治療から出産、育児までをトータルにサポートする。




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