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子宮頸がん検診とHPVについて

専門医Q&A 女性の健康

子宮頸がん検診とHPVについて

「私が心配なのは、その頸部の傷にHPVが付いたら、深部までウィルスが入っていってしまうのではないかということです。」

2014.2.2

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ちーこさん(31歳)


先生こんにちは!
さっそくなんですが、ご質問いたします。
2012年11月、なかなか赤ちゃんが授かれないと近くの婦人科を受診しました。
その際、受けた子宮頸がん検診で、3bの診断を受けました。
その後、すぐにLEEP法で円錐切除をしました。術後、クラス1、HPV検査(型番までわかるタイプの検査)も陰性でウィルスも検出されませんでした。その後、6ヶ月に一度の検診を受けていて、2013年8月もクラス1。
そして今回2014年2月を先日受けてきました。
手術をしてから、半年後の2013年4月から不妊治療を始め、誘発剤とAIHとタイミングをがんばってるのですが、なかなか結果が出ず、更に主人から新たなHPVをもらうのではという不安もあります。
今回の検診の結果は、まだわからないのですが、気になることがあります。
それは、細胞診によって、少し出血したようなのですが、ちょうど排卵しそうなタイミングがきており、検診の当日は避けたのですが、その翌日の夜中に子作り行為を行ってしまいました。おりものには、少し茶色のものが混ざっていたかもしれません。
そして、性交渉を行った翌日、排卵期の卵白のようなおりものにスジでスゥ〜っと血が混ざってました。
やはりまだ出血していたのでしょうか。
私が心配なのは、その頸部の傷にHPVが付いたら、深部までウィルスが入っていってしまうのではないかということです。
子宮頸がん検診の後のSEXは(避妊なし)先生はどうお考えでしょうか?
再感染と再発が1番怖いです。
よろしくお願いします。




お話を伺った先生のご紹介

生田克夫 先生 (いくたウィメンズクリニック)


履歴
昭和51年 名古屋市立大学医学部卒業
平成 3年 名古屋市立大学産科婦人科学教室講師
平成 7年 名古屋市立大学病院分娩部助教授
平成10年 名古屋市立大学産科婦人科学教室助教授
平成12年 名古屋市立大学看護学部教授
平成15年 退職。 看護学部・大学院非常勤講師
資格
日本産科婦人科学会専門医
生殖医療専門医
医 学 博 士
所属学会
日本産科婦人科学会会員
日本生殖医学会(評議員)
日本受精着床学会(評議員)
日本産科婦人科内視鏡学会(評議員)
日本哺乳動物卵子学会会員
日本内分泌学会会員
日本母性衛生学会会員
米国不妊学会会員
欧州ヒト生殖学会会員
専門分野
生殖生理(妊娠に関する生理的な事柄)
生殖内分泌(月経周期のホルモン環境)
不妊治療


≫ いくたウィメンズクリニック




円錐切除をして、その部分を触ると出血するというのはよくあることで、珍しいことではありません。人工授精の際などに触ると、半分以上の割合で出血することがあります。本来、不連続なところを無理やり縫い合わせてあるわけですから、その傷口のところはどうしても出血しやすいのです。ですから、出血自体は特に心配しなくても大丈夫です。
 また、再発についてもほとんど心配はないと思います。この子宮頸がんのHPVというウイルスは、本来、皮膚と粘膜の境の細胞のところに居続けるため、そこがガン化してくるというもので、コンジロームやヘルペスなどのように皮膚表面の細胞に傷ができて、そこから感染し、すぐ発症するというものではありません。ですから頸部の傷にHPVが付いても、問題となる生理的部位は手術で切り取ってありますから、むやみに再発、再感染するということは起こりません。しかし、そういう細胞が離れた場所に飛んでいたりする、ということもあるので定期的なガン検診は必要かと思います。
  
 さらに心配を回避するのであれば、HPVのワクチンを接種されてもいいかと思います。ワクチンを接種することで、HPVのウイルスを取り去る作用をするしっかりとした抗体が体内にできますから、今後、ウイルスに感染したとしても普通の人と同じように、1年くらいで体から取り去ることができますので、これまでのような結果になる可能性は極めて低くなると思います。





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