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PCOSなのにDHEAを処方された。

専門医Q&A 女性の健康

PCOSなのにDHEAを処方された。

「医者にテストストロンの件をもう一度確認してDHEA摂取をやめたほうが良いのでしょうか。」

2014.10.2

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ななさん(40歳)


初めまして。1年前に心音確認前に流産した現在40歳の者です。去年末から生理周期が50日以上になる時が増え不安になり、不妊治療にかかって3か月ほどたちます。テストストロン値が0.61ng/mlあるにもかかわらず、医者は「テストストロンが低いから」とすぐにDHEAを処方しました。飲み始めて3か月たちますが、生理周期は長いままです。生理周期の長さから、私がPCOSであることは明らかだと医者が言っているのに、DHEAを強くすすめてくる理由がわかりませんが、「副作用もあるしあまり飲みたくない」というと「卵の質を改善するために処方したのだから」といわれました。医者にテストストロンの件をもう一度確認してDHEA摂取をやめたほうが良いのでしょうか。                            また、私の旦那は精子質に問題があるため、体外受精しか方法がないと言われました。3か月前に悪い検査結果を見てから、精子の質改善用サプリを飲んでいますが、その改善結果を見るための再テストを体外受精前にする予定もないようです。海外の医者にかかっているため、ケアが日本より適当なことは明らかですが、つっこんで質問するべきでしょうか。



お話を伺った先生のご紹介

蔵本武志 先生 (蔵本ウイメンズクリニック)


我が国では夫婦の10~15%が「不妊症」であると言われています。不妊であるため不安になったり、周囲からプレッシャーを受けるなど、言葉では表現できない悩みもあると思います。現在では、不妊治療の分野も飛躍的な進歩を遂げ、以前ではあきらめざるを得なかった症状でも赤ちゃんを授かることの出来る時代になっています。
当院は、21世紀における理想の生殖医療を目指し、さらなるレベルアップを図るため、2003年10月に生殖医療センタービルを建設しました。ご夫婦のお気持ちや考えを尊重しながら、患者様お一人お一人に適切な治療を心と体のケアという側面から段階的に行っています。私をはじめとしたスタッフ一同が最高の医療を駆使して治療にあたります。気持ちをリラックスさせて、ご一緒にがんばりましょう。
昭和27年4月29日生まれ。
山口県柳井市出身。
日本産科婦人科学会専門医、日本不妊学会評議員、日本受精着床学会評議員、日本不妊カウンセリング学会監事、アメリカ、ヨーロッパ生殖医学会(ASRM、 ESHRE)会員、博多区医師会理事、JISART理事、福岡生殖医学懇話会 代表世話人、日本生殖医学会生殖医療専門医、福岡県医師会母体保護法指定医師、九州大学特任講師


≫ 蔵本ウイメンズクリニック




PCOSと考えて良いでしょう。月経周期が50日の場合、
無排卵か排卵が非常に遅いものと思います。
テストステロンは測定法により基準値が違いますが、
当院基準は閉経前の女性は0.1~0.5ng/mlですので、0.61はやや高値です。
DHEAはある種の男性ホルモンなので止めるべきです。
ご主人の精子の正常形態率ですが、WHOの2010年版では
少なくとも4%以上となっていますので、
2%は奇形精子が多く、受精しにくいと考えられます。
ただ、精子の状態は体調によっても変わるため、
精液検査は少なくとも2回以上行ってから判断します。
早めに再度の精液検査を受けてください。
その結果、やはり精子奇形率が高ければ、受精率が最も良い
顕微授精(ICSI)をお勧めします。
ななさんの年齢から考えて、これからどんどん
卵子の質が低下していきますので、
少しでも早い時期に治療された方が良いと思います。
AMHが6.5ng/mlなので、まだかなりの卵子が
卵巣内にあると考えられます。
顕微授精の際、全胚凍結して別の周期に移植するとより着床率は上がります。





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