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排卵誘発剤について

専門医Q&A 女性の健康

排卵誘発剤について

2014.10.23

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さくらさん(35歳)

自然周期では排卵するのに誘発剤を使用すると卵胞は育つのに排卵しません。医師には誘発剤が排卵を抑制する因子はないと言われました。次回、注射の単位を減らしてみるかと提案されましたが、セキソビットでも排卵しなくなるのに注射で排卵するようになるのか、誘発剤自体、自分の体に良い影響があるのか疑問です。これからどのように治療を進めていけばいいのでしょうか?


お話を伺った先生のご紹介

内田昭弘 先生 (内田クリニック)


妊娠は、たくさんの複雑な経過を経てやっとで成立します。この経過のなかで、どこか1つでも問題をかかえていると妊娠にはつながりません。ご夫妻がどんな問題のために妊娠につながらないのかを知ることは、治療をすすめる上で大事なポイントになります。
当院のスタッフは、それぞれが不妊のスペシャリストをめざして、研修、勉強を行っていますので、私だけでなく、誰にでも、何でも気軽に聞いてください。

出身:島根県松江市
出身大学:島根医科大学医学部
所属学会:日本産科婦人科学会、日本不妊学会
日本受精着床学会、日本更年期医学会
趣味:ゴルフ、熱帯魚(淡水魚、海水魚どちらも)



≫ 内田クリニック

さくらさんはPCO(多嚢胞性卵巣)ぎみで、おそらくOHSSを防ぐために10月は点鼻薬を使われたとのこと。点鼻薬は効果がでにくい方もいるので排卵をしっかり促せない場合もありますが、8月にHCGを使ったのにも関わらず排卵しなかったというのは考えられないと思いますね。先生は何を持って「排卵しなかった」と判断されたのでしょうか。

卵胞のサイズは確認されているようですが、それだけではなく、卵子が育っている証拠をみるためには血液中のエストラジオールの値を調べることも重要です。エストラジオールの値が上がっていれば卵子の発育があり、その次の流れとしては排卵しかないはずなので。このあたりの見極めがしっかりできていたかどうかが問題だと思います。結論をいうと、「排卵誘発剤を使ったから排卵しなかった」ということはないと思いますね。

PCOの方はもともと排卵に障害があるので、卵胞をきちんと育てて排卵まで持っていくには少し工夫が必要になってきます。
10月の治療では、ゴナール75単位を5日間、50単位を3日間使っていますが、当院なら逆に50単位を5日間使って、卵胞の育ちが遅かったら少し増やしていく。多いところから減らしていっても育ったものは全部育つので。逆に少なければ育つものが限定されるので、あとから量を増やしてもそれほど卵胞の数は増えないはず。体への負担も減らすことができるようになると思います。
少し時間はかかると思いますが、うまくコントロールしていけばお薬できちんと卵胞が育ち、排卵も起こると思うので、希望を持って治療を続けていただきたいですね。


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