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流産掻把術の際の消毒の順番

専門医Q&A 女性の健康

流産掻把術の際の消毒の順番

2015.5.15

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しましまさん(37歳)

2度目の稽留流産掻把を受けました。(一度目は8週、2度目は7週)
局所麻酔で日帰り手術をするクリニツクだったのですが、
術前の消毒が
外陰部→内陰部→肛門→膣
一度に拭ったように感じ、消毒綿を変えている様には思えませんでした。
この1年半で、採卵、移植、ポリープ除去、掻把、計10回手術室に入っています。
繰り返し卵巣や子宮が傷ついているのに、消毒の順番が雑な気がして(素人判断ですが)
感染しないか不安です。子宮内の雑菌(環境)を調べる検査などは一度もありません。
生理が来れば子宮内はリセットされると安心していて良いのでしょうか?


お話を伺った先生のご紹介

内田昭弘 先生 (内田クリニック)


妊娠は、たくさんの複雑な経過を経てやっとで成立します。この経過のなかで、どこか1つでも問題をかかえていると妊娠にはつながりません。ご夫妻がどんな問題のために妊娠につながらないのかを知ることは、治療をすすめる上で大事なポイントになります。
当院のスタッフは、それぞれが不妊のスペシャリストをめざして、研修、勉強を行っていますので、私だけでなく、誰にでも、何でも気軽に聞いてください。

出身:島根県松江市
出身大学:島根医科大学医学部
所属学会:日本産科婦人科学会、日本不妊学会
日本受精着床学会、日本更年期医学会
趣味:ゴルフ、熱帯魚(淡水魚、海水魚どちらも)



≫ 内田クリニック

人間の体には基本的な防御機能があり、何かをしたとしても元に戻るところは戻っていきます。子宮が傷ついていると心配しているようですが、その心配は基本的にないと思っていいのではないでしょうか。

感染については、お腹の痛みとか発熱、おりものが増えるなどの症状があれば検査の必要もあると思いますが、症状がない限り心配ないと思います。本来、この消毒の流れで行けば、最後に消毒綿を替えていれば何も問題ありません。医療従事者として、当然、交換していると思いますが、症状が出ていないということであれば感染症はないと考えます。合計10回も手術室に入っている経過のなかで、感染を起こしたような症状がなかったとするならば、逆にとてもきちんとした対処をしてもらっていると考えてもいいのではないでしょうか。


生理によって子宮の内膜は一掃され、次の変化をするスタートの状態に戻ります。それをリセットと表現すれば、生理が始まれば子宮内はリセットされると考えていいと思います。子宮体癌(子宮内膜癌)の好発年齢は50歳以上の閉経後の女性です。その理由も生理があるなしが関与しています。たとえ子宮内膜に癌細胞があっても、生理がくればそれで一掃されるので癌が進展することはないとされているからです。そのくらいに子宮の中は生理の開始でいったんはクリアされると考えればいいのではないでしょうか。


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