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そろそろ体外受精へ進みたいのですが夫が賛成してくれません

そろそろ体外受精へ進みたいのですが夫が賛成してくれません

そろそろ体外受精へ進みたいのですが夫が賛成してくれません

2013.6.21

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相談者
みかんさん(29歳)
■ 治療を休み&転院しつつ、タイミング療法半年、人工授精2回とステップアップしています。現段階では夫婦ともに原因は見つかっていません。そこで、原因を探るためにも体外受精に挑戦してみたいのですが、主人がどうしても賛成してくれません。昨夜も主人に「やっぱりやってみない?」と聞いたら、「できるかどうかわからない治療に20万も30万も出せない」と言われてしまいました。主人はとても子ども好きで、夫婦仲もいいほうだと思います。お金がないことで子どもを諦めることができません。どうしたら主人を説得できますか?



ジネコ:みかんさんとご主人は、普段は仲がいいそうですが、治療のこととなると意見が合わないようです。


臼井先生:ご夫婦仲がよくても、治療中、ちょっとしたことで意見が食い違うと、そのままお互いのベクトルがどんどんずれていって、最悪、離婚してしまうというカップルもいらっしゃいます。基本的に不妊治療は二人の治療をするわけで、二人の気持ちが一致していなければできません。もし今、みかんさんとご主人の考え方がずれているのなら、修整していくことが必要だと思います。


ジネコ:ご主人は「うまくいくかどうかわからない治療に何十万も払いたくない」ということで、体外受精を反対されているようですが。


臼井先生:確かに、体外受精に進めばすべての方が妊娠できるというわけではありません。でも、不妊治療だけでなく、人生全般において100%確証のあることはないのでは。たとえば、今、元気な僕でさえ、もしかしたら明日、事故に遭ってしまうかもしれない。会社を作ろうと何百万円も投資をしても、成功するか失敗するかは誰にもわかりません。
体外受精に進むとどうしても費用はかかってきます。それを「もったいない」と思うか、「必要」と思うかは、それぞれの人生における価値観で判断されることだと思います。お子さんをつくることがお二人の人生にとって、どのくらい大切なことなのか。みかんさんとご主人は、その根本的な部分をきちんと話し合われたことがあるのでしょうか。
もし話されていないのなら、ひざを突き合わせて徹底的に話し合うべきだと思います。ケンカをしてもいいから、本音で意見を言い合う。その結果、「まだ体外受精に進みたくない」ということなら、それは仕方がないことだと思います。


ジネコ:このような患者さんの場合、医師から強く説得するということはないのでしょうか。


臼井先生:僕は決して無理強いはしません。「こちらの治療のほうがいいと思います」というご提案はさせていただきますが、「進むかどうかはご夫婦で決めてください」と、最終的には患者さんに決断を委ねるようにしています。お二人が望んでしている治療ですから、やはりご夫婦が結論を出すべきだと思いますね。


ジネコ:ご主人がこのような意見を持つのはなぜだと思いますか?


臼井先生:もしかしたら、不妊治療に関する正しい知識をお持ちではないのかもしれません。もし認識が不足されているようなら、ご主人も奥さまと一緒に不妊治療の勉強会に出席されてみてはどうでしょうか。体外受精まで行っている施設であれば、患者さんを集めて定期的に勉強会や説明会を開いていると思います。当院でも行っていますが、ご夫婦で参加されている方がほとんどです。奥さまだけでなく、男性も関心を持たれている方が多いですよ。
また、普段の診察については、毎回ご主人が同席することは難しいと思うので、夜、ご主人が帰宅して一息ついたら「今日、こういう治療をしたんだよ」「先生からこんなことを提案されたよ」と報告して、情報を共有していただくといいですね。「このまま人工授精を続けていった場合の妊娠率はどれくらいあるのか」「こういう理由だからステップアップしたほうがいい」「体外受精ではどんな治療をしてどこに費用がかかるのか」など、説明会や日々の診察から正しい情報を得ることができれば、ご主人も奥さまの意見に耳を傾けるのではないかと思います。
ご主人はもう名前を考えているほど、お子さんを望んでいるとのこと。治療費用を気にされていますが、体外受精に進むべき納得できる理由を理解されれば、今の考えは変わってくるのではないかと思います。


ジネコ:もし体外受精に進んだ場合、トライする回数などを事前に決めたほうがいいでしょうか。


臼井先生:経済的な負担もあるので、最初から期限を決めるという方もいるかもしれませんが、僕は決めないほうがいいと思います。たとえば5回までとか、3回以内……と決めてしまうと、プレッシャーがかかって気持ちが重たくなってしまいますよね。僕は1回1回が勝負だと思っています。次回のことを考えて臨んではいません。だから、みかんさんご夫婦も回数を決めず、まずは1回受けられてみてはどうでしょうか。その後続けていくかどうかは、やってみた結果を見て考えればいいと思います。
もし失敗した場合、また体外受精をする、という選択肢だけではありません。場合によっては人工授精やタイミング療法にステップダウンすることもあります。


ジネコ:そう考えると気持ちが少し楽になりますね。


臼井先生:経済的に大変だったら、費用のかからない低刺激で排卵誘発をするという方法もあります。同じ体外受精でもいろいろな治療の組み合わせがありますから、一度病院に相談されてみるといいですね。
このようにきちんと知識を得て、それをご夫婦でシェアリングすることが大切です。お二人が納得していないと治療がうまく進んでいきませんし、治療の結果も受け入れづらくなると思います。みかんさんもこのまま諦めず、まずはお互いの気持ちを確かめ合うことから始めてみてください。



吉田 淳 先生
愛媛大学医学部卒業。産婦人科・泌尿器科医。生殖医療指導医・臨床遺伝専門医。東京警察病院産婦人科、池下レディースチャイルドクリニック、東邦大学第一泌尿器科非常勤講師などを経て、1999 年木場公園クリニックを開院。不妊症治療の情報収集のため、アメリカや日本国内の不妊症専門施設の見学・研修を数多く積んでいる。先日、iPS細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中教授と同世代の先生。「社会が僕に求めているのはやはり臨床。患者さんが待っていてくれるし、患者さんを診ることも好き。僕の戦場はここだと思っています」。





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