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稽留流産手術について

専門医Q&A 女性の健康

稽留流産手術について

「術前処置、ラミナリアで体験談とかを調べても破水という単語は出てこず、大丈夫だったのだろうか?失敗とか?と思ってしまいました。」

2017.6.10

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ぽんたさん(43歳)


不妊治療で初めての妊娠でしたが、先日稽留流産のための手術を行いました。心拍確認後の8w2dの大きさで成長はとまり10週での宣告、11週での手術でした。宣告後も胎嚢だけは大きくなっていて、なかなか受け止められなかったのですが、出血も始まり手術に至りました。
手術前日ラミナリアの挿入。私の場合、激痛で力も入ってしまいさらに痛みを強くしたかもしれません。
挿入の際、破水がありましたが挿入後は全く痛みもなく手術も無事終了しました。
手術も済みホッとしているのですが、ラミナリア挿入で破水することはあるのでしょうか?
術前処置、ラミナリアで体験談とかを調べても破水という単語は出てこず、大丈夫だったのだろうか?失敗とか?と思ってしまいました。
先生はさほど気に留めた様子がなかったのですが気になります。




お話を伺った先生のご紹介

生田克夫 先生 (いくたウィメンズクリニック)


履歴
昭和51年 名古屋市立大学医学部卒業
平成 3年 名古屋市立大学産科婦人科学教室講師
平成 7年 名古屋市立大学病院分娩部助教授
平成10年 名古屋市立大学産科婦人科学教室助教授
平成12年 名古屋市立大学看護学部教授
平成15年 退職。 看護学部・大学院非常勤講師
資格
日本産科婦人科学会専門医
生殖医療専門医
医 学 博 士
所属学会
日本産科婦人科学会会員
日本生殖医学会(評議員)
日本受精着床学会(評議員)
日本産科婦人科内視鏡学会(評議員)
日本哺乳動物卵子学会会員
日本内分泌学会会員
日本母性衛生学会会員
米国不妊学会会員
欧州ヒト生殖学会会員
専門分野
生殖生理(妊娠に関する生理的な事柄)
生殖内分泌(月経周期のホルモン環境)
不妊治療


≫ いくたウィメンズクリニック




ラミナリアというのは、子宮の入口と子宮腔を広げるために使うラミナリアという植物の茎を消毒乾燥させたもので、水分を吸って元の太さに戻るかなり高度のある医療材料ですです。最近では高分子材の人工素材を使った棍棒状、綿花状になるものもあります。一般的にこれらのものは、水分を給水してふくらむことで子宮頸管を内側から広げ、手術器具を無理なく子宮内に入れられるようにするために、分娩や稽留流産時の子宮内膜掻爬術などに使用されます。
ぽんたさんの言う破水とは、ラミナリアを挿入した際に大きくなってきていた胎嚢が破れたということだと思いますが、これは特に珍しいことではありません。正常なお産の前にラミナリアを入れて破水したら問題ですが、いずれにしても流産手術が始まれば6週以降の手術では胎嚢は破れてしまいますし、破水させなければ胎児の組織は出せないので、特に問題があることではありません。医者が気に留めなかったというのもおかしなことではないと思います。
また、宣告後に胎嚢だけが大きくなってしまうというのもよくあること。そのまま放置すれば、子宮も膨らんでしまって手術をしづらくなりますから、ある程度のところで手術をする必要はあります。手術後に熱が出たと出血が長く続くとかであれば問題ですが、そういったことも特にないのであれば、特に気にする必要はないと思います。





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