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移植のやり方について。

専門医Q&A 女性の健康

移植のやり方について。

2017.4.29

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さとちん。さん(34歳)

初の凍結胚盤胞移植が陰性に終わりました。
病院によって治療法や方針が違うのは分かってはいましたが。

2点ほど疑問に感じたことがあったので、宜しくお願い致します。

まずは移植前にホルモン値など一切、検査はありませんでした。ちなみに人工周期での移植でしたが、内膜が厚くさえなっていれば問題ないとの事で、移植してもらいました。
内膜が厚くなることも大事だとは分かっていますが、移植に適するホルモンの数値は関係無いんでしょうか?ホルモン値が悪ければ、内膜が厚くてもあまり意味が無くなってしまわないでしょうか?内膜の厚さよりもホルモン値の方が重要では無いんでしょうか?

それと、アシストハッチングをお願いして移植しました。私のお世話になっている病院では受精卵の写真や、移植前のアシストハッチングした卵の写真も一切見せてはくれません。
判定日の日に、アシストハッチングが上手くいってなかったみたいだ。と言われました。
その時はショックで詳しく聞けませんでしたが、後から自分で調べて見たら、普通はアシストハッチングがちゃんと出来てるか確認してから移植するはず!と。
全て終わってから、上手くいってなかったなんて、あり得るんでしょうか?

まだ移植する卵は5〜6個あり、次もお願いするつもりではいますが、、何だか他の方のお話を聞いているとあまり良い方法で治療がされていないんでは、、と不安になってしまいます。病院を信じたいですが、お金もかかるし不安です。
ちなみに大学病院に通っています。

お忙しいところ申し訳ございませんが宜しくお願い致します。


お話を伺った先生のご紹介

浅田義正 先生 (浅田レディース名古屋駅前クリニック)


医学博士
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本生殖医学会認定生殖医療専門医


1982年 名古屋大学医学部卒業

1988年 名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充医療法)」の専門外来を担当

1992年 医学博士

1993年~1994年 米国最初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事
The Jones Institute For Reproductive Medicine, Eastern Virginia Medical School, Norfolk, Vairginia

1995年 名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。以後、辞職まで名古屋大学の顕微授精症例の全症例を自ら担当同年5月、精巣精子を用いたICSIによる妊娠例の日本初の報告

1998年 ナカジマクリニック不妊センター開設

2004年 浅田レディースクリニック(現浅田レディース勝川クリニック)開院

2010年 浅田レディース名古屋駅前クリニック開院

2018年 浅田レディース品川クリニック開院


【著作本】
「浅田レディースクリニック パーフェクトガイドブック」
初めての不妊治療クリニック選びに迷っている方や
当院の治療方針に興味をお持ちの方にお読み頂きたい本です。




≫ 浅田レディース名古屋駅前クリニック

まず、人工周期での移植で内膜が厚くさえなっていれば問題ないというのは、その通りで間違ってはいません。要するに、内膜が厚いことが子宮内の低酸素環境を担保するものであって、その時にホルモン値が高い、低いは関係ありません。

ただ、黄体ホルモン値と胚の発育が同調していなければ問題ですが、それは自然周期で移植する際の方が起きやすいこと。人工周期の場合は、黄体ホルモンを使い始めた日にちで移植日を合わせればまず問題ありません。

ホルモン値が重要になるのはむしろ採卵の時です。この時にホルモン値を重要視して成熟卵をきちんと採り、受精卵を作っていれば、その後の融解胚移植の際には、ホルモン値はまったく重要ではありません。なぜかといえば内膜が主役で卵を育てるわけではなく、内膜はいわば植木鉢、畑みたいなもので、ある程度の厚みがあればあとはその受精卵次第で決まるからです。もっと極端なことを言えば、低酸素環境であれば、内膜がない卵管内でも卵は順調に育ちます。

疑問なのは、アシストテッドハッティングがうまくいっていないという発言です。

現在のアシステッドハッチングというのは、昔のように卵の殻の透明体を酸で溶かすのではなく、ボタンひとつでレーザーで簡単にできること。そこに成功も失敗もないと思います。
しかも、胚盤胞であれば次の日には着床していますから、この場合の妊娠判定マイナスというのは、着床後何日目でダメになったのかということで、その判定の時点でハッチングがうまくいかなかったという説明は私には理解できません。

また、アシステッドハッチングがきちんとできているかを患者さんに確認してもらってから移植する、ということは通常ではあり得ません。なぜなら、アシステッドハッチングをした時点で、その状態はすでに医師の目ではっきりと確認できているはずですから。

ただ、例えば当院では、移植する日の朝に撮った卵の動画をCDでお渡しすることはしています。また、移植時にはモニターで移植直前の卵を見せることはあります。その場合に、ハッチングしていたら、状態を確認することはできますが、それがすべてのクリニックでの当然のやり方かといえば、そうではありません。

今回のケースは特に医師側の説明不足という点が否めませんが、当院でも説明会で常に強調しているのは、患者さんと医師がそれぞれにできることとできないことを認識する重要性です。それを分けて考えないと、むしろ患者さんとってはストレスになります。

例えば、何個目の卵であなたは妊娠できるよと言ってあげられればいいですが、実際のところそれは医師にもわかりません。
また、どんな不妊治療の選択をするかで、その人の人生設計が変わってしまうことだってあります。

それだけに、我々医療者側は特に責任の重さを感じて、安易な治療はできませんし、いい加減な説明をしてはいけないと思います。


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