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体外受精とPMS治療。

専門医Q&A 漢方・鍼灸

体外受精とPMS治療。

2010.9.16

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やこさん(35歳)

今年に入り子宮外妊娠で流産をし、体外受精に夏から切り替える事にしました。
もともとPMSがひどく、流産後に悪化しています。PMS の治療で体外受精と平行してできるものはありますか?体外受精で通院しながらでも飲める漢方や薬がありましたらアドバイスお願いします!


お話を伺った先生のご紹介

峯崎リヨ子 先生 (クスリのミネサキ)


私たちと一緒に悩みを解決しましょう
現在、日本では10組に1組のカップルが「不妊」に悩んでいるといわれる時代。「赤ちゃんがほしい」「どうして妊娠できないのだろう?」と悩んでおられる方がとても多いです。

そのことで、精神的ストレスになったり、自信を失いそうになっていませんか?今、ここで自分を見つめ直し、妊娠しない原因をあらゆる観点から検討し、悩みの解決に向かいましょう。
ご自分の心と身体に自信を持ってください。一人で悩まず、ご相談下さい。一緒に悩み解決のため頑張りましょう。



薬剤師:峯崎リヨ子プロフィール

日本不妊カウンセリング学会会員 認定不妊カウンセラー
日本食品保健指導士
周期調節法を本格的に勉強、実践し効果を上げているエキスパート集団「日本中医薬研究会会員」に所属。不妊症、皮膚病、腫瘍免疫、女性の身体のトラブルなどを専門に相談を受けている。
書籍「最新 東洋医学の名医134人」で紹介される。



≫ クスリのミネサキ

やこさん、子宮外妊娠はとても残念で辛いことでしたね。当社にも子宮外妊娠で卵管切除、その後体外受精2回目で妊娠された36歳の方がいらっしゃいますよ。その方もPMSが顕著でした。
不妊治療自体とてもストレスです。ましてや流産は精神的に大きなダメージを受けますのでPMSも酷くなったのでしょう。

PMS(月経前症候群)は生理1週間、訳もなくイライラしたり、怒りっぽくなったり落ち込んだりと、精神的に不安定になりますし、頭痛、めまい、むくみ、便秘など体の不調も起こりやすいですが、生理が始まると消える場合が多いです。酷い人は生理中まで続きます。

PMSは排卵後の黄体ホルモン(プロゲステロン)と排卵前の卵胞ホルモン(エストロゲン)のバランスの問題とか、黄体ホルモンの急激な分泌低下で自律神経が不安定になるとか、脳内神経伝達物質セロトニンが生理前急に低下するからとかいろいろ考えられてます。

PMSは妊娠を望む場合リスクになりますね。完熟卵胞の発育や排卵に悪影響を与えやすし、また子宮内膜を厚くするのにもブレーキをかけてしまいます。
やこさんの場合体外受精を成功させるのには、よい卵胞を採卵できる事とふかふかの厚い子宮内膜が必要です。そのためPMSをなるだけ軽くしておいた方がいいです。

というのは排卵が起こる機序は間脳の視床下部のゴナトトロビン放出ホルモン(Gn-RH)→脳下垂体の卵胞刺激ホルモン(FSH)→卵巣→卵胞発育というようなホルモンの流れがあります。
PMSその症状は視床下部に影響を与え一連ののホルモンの流れのバランスがうまくいかなかったり、また逆にプロラクチン(乳汁ホルモン)が高くなったりします。そうなると卵胞発育や内膜に悪影響を及ぼすのです。
また気づかぬうちに、プロラクチンが高いままだったらPMSの症状が強く出る場合もあります。
流産後ひどくなったのでしたら プロラクチンも関係しているのかもしれませんのでプロラクチンの検査もなさってみてください。
もし高プロラクチンの時にはプロラクチンを下げる薬剤や漢方薬を飲むことでPMSが軽くなることも多いですよ。

★PMSを楽にするには漢方薬が得意分野ですよ。
中国医学ではPMSを「気滞」ととらえます。つまり「気」の巡りが悪く気持ちが詰まった状態と考えるのです。漢方薬治療としては「理気剤」と言いまして「気」を発散し「気」の巡りを良くする漢方薬を使います。「加味逍遥散」「逍遥丸」「開気丸」「半夏厚朴湯」などがあります。

また、PMSが起こるのは「血」不足や「血」の巡りも悪いという根本の原因もあります。ですので併せて「補血」「活血」といって「身体の栄養」を補い、「血液の流れもよくする漢方薬もお勧めです
「婦宝当帰膠」「当帰芍薬散」「冠元顆粒」「芎帰調飲第一加減」
などがあります。

これらの漢方薬は不妊治療(体外受精)をするうえで、身体を丈夫にし、気持ちを緊張させずにリラックスさせ、安定したホルモン分泌にする。その結果PMSも解消され 良い卵胞と子宮内膜を作るサポート漢方薬です。
病院の治療との併用はより良い結果を生むための手助けをします。安心してご利用なさってください。
PMS改善には漢方薬がとても効果がありますよ。
ご自分の体質、症状に合わせて服用ください。



★余談として食べ物でもPMSを軽くしましょう。
 
香の良い野菜を利用しましょう。気持ちがリラックスします。
  紫蘇、生姜、セロリ、パセリなど
  
カルシュウムの多いものはイライラなど解消しますよ。
 小魚、チーズ、海藻・・など。

イソフラボンの多い食品は女性ホルモンの分泌をよくします。
納豆、トーフ、豆乳など

★そのほかPMS対策として アロマオイル、ハーブティー、気功 、 体操 散歩 などなどご参考までに。    




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