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不妊治療に耐えられる体になりたいです

専門医Q&A 漢方・鍼灸

不妊治療に耐えられる体になりたいです

2012.4.5

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きなこさんさん(37歳)

鍼灸師より腎虚と診断されています。
自然妊娠できたらいうことないのですが、不妊治療の医師から卵巣老化を指摘されていますし卵管の狭窄もあるので、体外受精が第一と考えています。
子宮や卵巣の状態を良くしたいのはもちろんですが、まずは薬や注射に耐えられる体に漢方でなりたいなと思っています。

アドバイスをお願いします。

(気になる症状)
・不妊治療にストレスを感じている


お話を伺った先生のご紹介

福田優基 先生 (福田漢方薬局)


〜女性の笑顔のために〜

漢方薬の不妊治療では、病院の検査で見つからない歪み、病気に向かっている「未病」の状態を重視し、全体の調和を大切にします。
たとえば「冷えすぎた身体は温め」「火照った身体は冷ます」お一人お一人の体調をお聞きして、体質を検討し、処方を調整します。 漢方薬を服用するうちに、
「冷えていた身体が溶けるように温かくなってきた」
「これまでの動けなくなるような生理痛がなくなった」
と体質の変化を感じる方もおられます。
こうして、からだの土台をしっかりと整えて、患者様と共に願いを叶えれたら。
笑顔で『生まれました!』と報告してもらうこと。
それを楽しみに、がんばっています。



≫ 福田漢方薬局

 体外受精を予定している方には「卵巣機能を良くする、治療を継続できる体力をつける」を重視した処方をします。

 まず腎の陽気を補充します。腎は生殖機能に関係しているので、漢方の不妊治療では重視するのです。なかでも腎の陽気が不足する腎陽虚は、体を温めるエネルギー、生命エネルギー(腎の陽気)が不足していると考えられます。
 陽気はガスコンロのガスに例えられます。ガスが少なくなってくると、火の勢いがなくなりなかなか鍋が沸騰しないのと同じです。腎陽虚は病気とは違って、徐々に進行するため「いつから冷え始めましたか?」と尋ねると「昔から」と答える方がほとんどです。腎の陽気は補充もゆっくりなので、補腎薬を加減するなど、気長に改善していきます。
 腎陽虚の方は体が疲れやすい、やる気が出ない、食欲がないという気虚や脾の陽虚(エネルギー不足)をおこしている場合が多々あります。脾は飲食物の消化と同時に「エネルギーの吸収や生産」にも関係するので、治療を継続できる体力をつくるためと処方効果を十分に発揮させるという双方の意味を持ちます。

 不妊治療が長期にわたると、ストレスを感じることが多くなります。とくに体外受精などは、毎日受診し通院期間も長期にわたります。強いストレスはホルモンバランスを失調させ、不妊治療の効果が上がらない一因となります。
 漢方ではストレスによって「気の流れが停滞する」と考えます。停滞した気は行き場を無くして「胸の張り」「腹部の張りを伴う月経痛」を引き起こし、表に出ると「げっぷ」「オナラ」「ため息」が頻発します。首がこったり、月経前のイライラがひどくなるのも気が滞るためです。これらを改善する処方は疎肝薬といわれ、加味逍遥散(かみしょうようさん)や香蘇散(こうそさん)などの処方があります。
 ホルモン剤による副作用や体調不良で治療を断念する方もいます。西洋薬と漢方薬を併用し、体調を整えることで、良い卵子が採れたり、治療を最後まで続けることができた例もあります。


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