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FSHを下げる効果のある漢方薬

専門医Q&A 漢方・鍼灸

FSHを下げる効果のある漢方薬

2012.8.17

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ハルさん(41歳)

39歳半ばから治療を始めましたハルと申します。
年齢的に卵巣機能が低下していて生理三日目のFSHがいつも高値です。今月の数値は33でした。高い数値が続き治療が思うように進められず行き詰まってしまいました。婦宝当帰膠は現在3本目が飲み終わりそうですが他にFSHを下げる効果が期待できる漢方はありますか?



お話を伺った先生のご紹介

福田優基 先生 (福田漢方薬局)


〜女性の笑顔のために〜

漢方薬の不妊治療では、病院の検査で見つからない歪み、病気に向かっている「未病」の状態を重視し、全体の調和を大切にします。
たとえば「冷えすぎた身体は温め」「火照った身体は冷ます」お一人お一人の体調をお聞きして、体質を検討し、処方を調整します。 漢方薬を服用するうちに、
「冷えていた身体が溶けるように温かくなってきた」
「これまでの動けなくなるような生理痛がなくなった」
と体質の変化を感じる方もおられます。
こうして、からだの土台をしっかりと整えて、患者様と共に願いを叶えれたら。
笑顔で『生まれました!』と報告してもらうこと。
それを楽しみに、がんばっています。



≫ 福田漢方薬局

競馬にたとえると、ホルモンを調整する「脳下垂体」と「卵巣」の関係は騎手と馬。
そして、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)は手綱と鞭の関係です。
ベストな状態は、お互いのバランスがとれていること。

しかし、治療で内服や注射による排卵誘発で卵巣を刺激し続けると、卵巣は疲れだします。
ですからFSH(手綱)を出しても、なかなか思うようにいかない。
そこで脳下垂体(騎手)は「手綱が足りない。もうちょっと必要だな」と、FSHを高くするのです。
つまりFSHが高くなる原因は「卵巣が疲れている」ことですから、元に戻すためには、卵巣を休ませて「力を回復させる」ことが大切です。
あせる気持ちはよくわかりますが、休むという勇気が必要な時期かもしれません。
漢方ではこのようなときに、早く卵巣を回復させる、次の周期の卵の質を良くするという2点から処方を考えます。
バランスの良い食事・生活環境・睡眠を基本にして、漢方薬で腎陰・腎精を補います。
腎陰・腎精とはこの場合、卵を取り巻く機能と卵の質を意味します。
処方としては六味地黄丸や杞菊地黄丸、鹿茸という生薬を使った漢方製剤があります。
現在服用している婦宝当帰膠など補血の処方薬と併用してください。

治療を開始した時期からの月経不順も気になります。
強い疲れやストレスによっても月経不順はおこります。
不妊治療へのあせり、不安感などが強いと気の流れがとどこおります。
このような症状には気の流れを整えて掃除をする、加味逍遥散などを併用します。
この状態が悪化し、気鬱が溜まり熱を生じると、寝付きが悪い、悪い夢を見るといった状況もおこります。
こうなると、溜まった熱を改善する琥珀などの処方が良いでしょう。
状況に応じて処方を変える必要があります。
FSH値が高いのを、「手詰まり」と考えないで、体が休憩を欲している「サイン」だと、前向きに捉えるようにしましょう。


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