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体質改善のアドバイス希望

専門医Q&A 漢方・鍼灸

体質改善のアドバイス希望

2012.9.30

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ゆうゆさん(37歳)

約4年半当帰芍薬散を飲んでいます。生理痛や冷え性改善に飲み始め、今は劇的に改善されています。
今の悩みは卵子の質の改善んに繋がる良い漢方がないかと思っています。医師は卵子の質の改選に繋がる物は医学的に無いといわれました。でもレーザー等で改善を試みる等あるので、漢方にもあると嬉しいです。
受精卵の質が悪いのにも関わらず妊娠経験が2度ありますが、悲しい事に「死産」「流産」になりました・・・。
もし卵子の質に問題があるのであれば教えて頂きたいです。


お話を伺った先生のご紹介

岩本治美 先生 (ときわ漢方薬局)


東京薬科大学卒結婚後、夫の家が薬局経営していたので2人の子供を育てながら調剤業務に従事。子育ても一段落したころ現在の漢方の恩師に出会い、漢方の勉強をはじめる。その後、漢方相談薬局として多くのお客さまの相談に対応。月経不順・月経痛・月経前症候群・更年期など、女性特有の症状に対応。なかでも不妊の相談が多く、たくさんの喜びの声をいただいている。



≫ ときわ漢方薬局

卵の改善は漢方薬で役立てることがあると思います。
漢方では腎は生命力をつかさどると考え、命の発生・誕生に大きく関わってきます。
また、腎は「先天の精」といわれるくらい、生まれながらのエネルギーとの関わりが深いとも考えられています。

卵の改善には、この腎の状態を改善することが重要です。
卵の改善以外でも排卵が確認しづらい、低温期から高温期への移行に時間がかかる、高温期の上昇が遅い、排卵期の体温上昇が緩やかなども、腎を改善する漢方薬で良くなることが多くあります。
腎の改善には大きく2つのパターンが分かれます。
1つは腎陽虚と呼ばれる状態。これは体を温める力が弱い方に見られることが多いです。
2つ目は腎陰虚と呼ばれる状態。こちらはホルモン療法を長く続けている方に多く見られます。
当帰芍薬散は血のめぐりを改善するので、服用で冷え性が改善されたのでしょう。
しかし、腎経に入っていく漢方薬ではないので、これのみで卵の改善は難しいと思います。

月経前の頭痛や周期のばらつき、月経中のイライラ感・不安感があることから、情感の不安定さもありますね。
この状態を中医学では肝気鬱結といいます。体中の気がスムーズにめぐっていないことを指します。
この状態がある方は基礎体温を一定に保つことができません。この肝気鬱結も妊娠のしづらさに関係しています。
また、気の流れの悪さは血の流れの悪さにも関係してきますので、それも考慮した漢方薬をおすすめします。
月経周期の遅れや着床後すぐの流産などを考慮すると腎の弱さに脾の弱さも加わっていると思われます。
脾が弱いから衝任胞宮の気血が不足し、胞宮の機能が低下していると考えられます。
流産しないために、妊娠前だけでなく妊娠後も気血を補う漢方薬を。
妊娠中に服用できる漢方薬もあるし、妊娠中は服用できない漢方薬もありますので、専門家の意見を聞いて服用してください。


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