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変性卵子しか採卵できず今の治療方法でいいのか迷っています

専門医Q&A 漢方・鍼灸

変性卵子しか採卵できず今の治療方法でいいのか迷っています

2014.3.18

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JINEKO事務局さん(14歳)

アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。

【べビ待ちロングさん(45歳)】
今年に入り3 回の採卵を行いましたが、毎回、変性卵子が一つしか採卵できません。それまで別の病院で6 回の人工受精を試みましたが、どれも妊娠には至りませんでした。今年初めてAMH の検査をしましたが、1.0 以下と最悪の結果でした。変性卵子が続いたので、病院からはソフィアA を21日間服用して、卵巣を一度休めてから採卵を再開しましょうと言われたのですが、私のような状態はソフィアA などのピル系の薬は服用しない方がいいと耳にします。ピル系の薬は服用しない方がベターなのでしょうか? また、今後挑戦できる治療方法はありますか?


お話を伺った先生のご紹介

三瓶真一 先生 (三瓶鍼療院)


院長(2代目) 三瓶真一

<公職>
一般社団法人福島県鍼灸師会 副会長・学術部長
公益社団法人日本鍼灸師会組織委員会委員
不妊鍼灸ネットワーク副会長


<研究・得意分野>
鍼灸治療全般
不妊症全般・原因不明不妊症・特に子宮内膜症と不妊症、自己免疫異常による習慣性流産・不育症
高齢不妊(卵巣機能低下、早発閉経、低反応卵巣)
体外受精においての、鍼灸のアシスト効果
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の鍼灸治療
突発性難聴についての鍼灸の効果
円形脱毛症、特に悪性・重症の多発性円形脱毛症
うつ病・パニック障害の鍼灸


<学会発表・講演歴>
・第31回東北鍼灸学会『潰瘍性大腸炎に対する鍼灸治療の1症例』
(平成9年9月仙台市にて学会発表)
・鍼灸臨床研修会 『腰痛』
(平成19年9月 第41回東北鍼灸学会青森大会で講演)
・県鍼灸師会 平成21年度春季学術講習会『不妊治療の基礎知識』
(平成21年4月 郡山市ビッグアイで講演)
・北東北臨床研修会(青森・秋田・岩手県鍼灸師会合同研修会『不妊治療のススメ(拡大版)』
(平成21年10月 青森県八戸市で講演)
・平成21年度鍼灸師会青年部講習会『子宮内膜症と不妊の鍼灸治療』
(平成22年3月 郡山市ビッグアイで講演)
・山形県鍼灸師会学術講習会『不妊症の基礎知識と鍼灸周期治療』
(平成22年5月 山形市で講演)
・第6回日本鍼灸師会全国大会(京都) 『不妊症』
(平成22年10月 京都市で講演)
・山梨県鍼灸師会学術講習会『不妊症の最新治療と鍼灸治療』
(平成23年5月 甲府市で講演)
・はりきゅうで、わが家に赤ちゃんを!(福井市・ハッピー治療室主催)
(平成23年7月 福井市にて講演)
・福井県鍼灸師会 はりきゅうの日講演 『はりきゅうの多様性』
(平成23年8月 福井市にて講演)
・第45回東北鍼灸学会(山形県) 東北青年部臨床講座『不妊治療のコツ』
(平成23年9月 天童市にて講演)
・福島県鍼灸師会青年委員会県民公開講座『不妊症の現代医療と鍼灸治療』
(平成25年3月3日 講演一部講師は乾マタニティクリニック菊地瑛子先生、第二部講師は三瓶)
・千葉県鍼灸師会生涯研修会『不妊治療』
(平成25年6月9日 千葉市で講演



≫ 三瓶鍼療院

不妊治療を行う鍼灸院には、さまざまな専門クリニックに通う方が来院します。
治療内容として、卵巣を休ませるためにピルを服用する周期を持たせるというのは、各クリニックで普通に行っているように見受けられます。

ピルを休薬なしに連続服用するのは、AMHが低い方には悪い影響があるという報告があるようですが、主治医の先生がすすめる方法は21日間服用なので問題ないのではないかと思います。
身長が157cmで体重が62キロということは、失礼ながら少なからず肥満の傾向があるようです。
体脂肪が多いと基礎的なエストロゲンの血中濃度が高くなり、卵巣での卵子・卵胞の成長、排卵に悪影響があるのです。
ぜひ、体重の10%程度のダイエットをおすすめします。
採卵するたび変性卵子しか採れない、空胞ばかりであったというのは、高齢不妊や治療歴が長い女性によくあることです。
AMHで卵巣年齢が客観的な数字で知らされると、ご自身の数値にがっかりされる方も多いようです。
しかしAMHが0.1ng/mlであっても、妊娠に結びつく質の良い卵が採卵できることがあると言います。

採卵がまだ先になりそうでしたら、その間にウォーキングなどを主にした無理のない範囲でのダイエットと、ぜひ鍼灸治療をおすすめいたします。
限られた期間であっても体調を整えると、採卵が良い結果に結びつくこともあるからです。
今は変性のない良い卵子が採卵できることばかりを心配しているようですが、良い卵子が採卵できれば授精や培養を経て、次には胚移植となります。
鍼灸は採卵で体にかかった負担を和らげたり、体全体をリラックスさせることもできます。
また、ウォーキングなどの運動を主にしたダイエットは、鍼灸とともに骨盤内の血行を改善することも期待できます。これは、胚移植に向けた子宮の内膜の状態を改善することにつながるのです。
良い卵子にめぐり会えて胚移植までできるようになったら、ぜひ良いコンディションで胚移植に臨みたいものです。余裕があれば鍼灸治療を数周期行い、体調を整えていくと質の良い卵子が得られることも充分あります。


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