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造影検査で左側に卵管閉塞が。 体外受精しか選択肢はない?

コラム 不妊治療

造影検査で左側に卵管閉塞が。 体外受精しか選択肢はない?

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2019.3.8

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※2019年2月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring」の記事です。


たまこさん(33歳)からの相談
片側卵管閉塞について
半年ほど婦人科に通ってタイミング法を試みていますが妊娠に至らず、先日卵管造影検査を受けたところ左側に卵管閉塞が見つかりました。検査当日は検査の痛みと結果によるショックで担当医の説明がよく頭に入らなかったので、ここで質問させてください。担当医からは不妊治療専門クリニックへの転院、さらに体外受精をすすめられましたが、費用や仕事と治療の両立を考えるとなかなか踏み切れません。片方の卵管が閉塞していると、自然妊娠する可能性も半分ですか? それ以下ですか? 検査以降、泣いてばかりいてよく眠れずにいます。

まとめ
●卵管造影検査だけでは卵管閉塞とは判断できないので専門医に相談。
●卵管閉塞の治療にかかる費用や日数より、体外受精が負担減かも。

お話を伺った先生のご紹介

永井 泰 先生(永井マザーズホスピタル)


東京医科大学医学部卒業。産婦人科・麻酔科認定医。1989 年、埼玉県三郷市に開院。さらに環境を整え、よりよい医療を提供するために、2015 年に診療所から病院へ改組。産科、婦人科をはじめ、不妊治療、形成・美容外科、小児科と、女性が生涯かかわる総合的な医療を、温かく、優しい環境の中で提供。

≫ 永井マザーズホスピタル

片側の卵管が閉塞していると、妊娠の可能性も半分になるのでしょうか。


ヒトの体、妊娠の仕組みは、それほど単純ではなく、補う力が働くので半減するまでには至りません。可能性は低くはなりますが、自然妊娠も望めると思います。
確かに卵管性による不妊は少なくありませんが、卵管造影検査の結果ひとつで異常とは判断しかねます。検査に用いられる造影液は圧をかけて注入すると流れやすい方に偏るので、流れなかったからといって「詰まっている」とは言い切れないのです。卵管造影検査で「痛かった」というのであれば、子宮内膜症やクラミジア感染症などで卵管が炎症を起こしているのかもしれません。不妊の原因はほかにもあるかもしれないので、総合的に判断するためにも、体外受精をされるかどうかにかかわらず、婦人科の担当医の言う通り、不妊治療に長けた病院を受診されることをおすすめします。


卵管閉塞の治療法は。


もし詰まっているとしたら、まず「選択的通水」という治療があります。詰まっていると思われる片側だけに、水圧をかけて集中的に生理食塩水を注入する方法です。
それでも解消されなかった場合は、「FTカテーテル」という器具を使って卵管の通過性を回復させる方法もあります。細い管の先にバルーン(風船のようなもの)が付いたカテーテルを卵管に挿入して、塞いでいる卵管を徐々に広げる治療法です。
どちらも簡単な施術ではありません。不妊治療に長けた医師による施術が好ましいので、実績のあるクリニックをしっかりと選ぶことが大切です。また、施術には痛みがともなうこともしばしばあるので、麻酔が可能かなども判断材料にしてください。


HMGの注射によって排卵しなくなったと考えていますが、薬の影響や注射のタイミングなどは関係がありますか。


HMG注射のせいで排卵しなくなったわけではなく、たまたまこの周期は注射がうまく作用せず、排卵できる卵胞が育たなかったと考えられます。


体外受精を選択するにあたって、費用や仕事との両立を気にされています。


体外受精では卵管の機能を使わなくても済むので、もしも卵管閉塞があったとしても妊娠には問題ありません。相談者のたまこさんは、費用やお仕事との両立を心配されていますが、卵管閉塞の治療にも費用や日数がかかり、さらに痛みがともなうことがあります。それを考えると、早い段階で体外受精に踏み切ったほうが妊娠にたどり着ける可能性はより高く、かえって費用や通院期間の削減にもつながるのではないでしょうか。何より「泣いてばかりいて、よく眠れない」というたまこさんの精神状態も気になるところで、ストレスが体に悪影響を及ぼすのは明らかです。まずは体外受精で第一子を授かり、その後に卵管の治療をして自然妊娠に近い形で第二子を授かるといった選択肢もあるのでは?
たまこさんは現在33歳ですが、卵管閉塞の治療期間が長引くと35歳を超えて高齢出産になるかもしれません。「できるだけ早く授かって安心したい」なら、ぜひ体外受精も前向きに検討してみましょう。


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.41 2019 Spring
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