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妊娠できないのは子宮の開腹手術を受けたからですか?

コラム 不妊治療

妊娠できないのは子宮の開腹手術を受けたからですか?

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2020.9.22

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※2020年8月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn」の記事です。


相談者 : あずさん(38歳)
▶︎なかなか妊娠しない
2018年7月に化学流産。2019年1月に初期流産しました。2回とも自然妊娠です。原因は中隔子宮、子宮筋腫、抗リン脂質抗体症候群です。2019年の8月に中隔子宮と子宮筋腫を切除する開腹手術をしました。手術後2019年11月に妊活を再開し現在半年になりますが、まったく妊娠しません。年齢もあると思いますが、開腹手術を受けたことによるものなのでしょうか。ほかにも何か原因があるのでしょうか?

お話を伺った先生のご紹介

田中 宏明 先生(ノア・ウィメンズクリニック)


聖マリアンナ医科大学卒業。慶應義塾大学医学部産婦人科学教室入局。同大学病院産婦人科チーフレジデント、済生会宇都宮病院産婦人科副医長を経て、2003年メディアージュ銀座クリニック開設。2018年10月よりノア・ウィメンズクリニック院長就任。

≫ ノア・ウィメンズクリニック

中隔子宮とはどのような病態なのでしょうか。


中隔子宮は子宮奇形の一つです。子宮は胎児の時に、2つのミュラー管という組織が融合して形成されます。その際、中央に隔壁ができ、本来ならそれは自然になくなっていくのですが、何かしらの原因で消退不全を起こし、壁が残っている状態のことを中隔子宮といいます。
一般的に、中隔子宮の方は正常な子宮の方に比べ、流産率が約2・5倍高まると考えられています。改善するためには外科的な治療しかなく、開腹手術のほか、子宮鏡を使って壁を取り除く方法がとられることもあります。
あずさんは子宮筋腫の手術時に中隔も取り除かれたということ。1回の手術で2つの疾患を治療できたのはよかったと思います。


抗リン脂質抗体症候群も流産の原因になりますか。


抗リン脂質抗体は自己抗体の一つで、このような抗体を保有しており、かつ流産を繰り返している状態を抗リン脂質抗体症候群と呼んでいます。あずさんはこれまで化学流産と初期流産、2回の流産を経験されていますが、この抗体が関係している可能性も考えられます。


手術したことによって妊娠しにくくなることはあるのでしょうか。


この方は不妊の原因や疾患について一つひとつきちんと調べて、それに対して治療もしっかりされています。手術による悪影響はなく、むしろこれまでより妊娠しやすい状態になったのではないでしょうか。あとは精液所見なども見ながら、積極的に治療を進められたらいいかと思います。
また、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の検査はされているのでしょうか。今後の治療方針を立てていくうえでも、AMH検査で卵巣の予備能を調べておいたほうがいいかと思います。
現在、タイミング法でチャレンジされていますが、子宮頸管粘液が少ないといわれているようなので、次は人工授精にステップアップしてもいいかもしれません。人工授精を4回ほど試しても結果が出なかったら、体外受精を視野に治療方針を立てていっては?
流産は残念でしたが、前向きに考えれば妊娠力はあるということ。方法を工夫していけば必ず妊娠のチャンスは巡ってくると思います。



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出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn
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