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多発性子宮筋腫があり、流産の繰り返し。有効な検査や治療は?

コラム 不妊治療

多発性子宮筋腫があり、流産の繰り返し。有効な検査や治療は?

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2020.10.6

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※2020年8月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn」の記事です。


相談者 : 415さん(40歳)
▶︎多発性子宮筋腫でも、妊娠はできる?
2017年6月より妊活を開始。妊娠できるものの、毎回8週目前後で成長が止まり流産を繰り返しています。多発性子宮筋腫はあるが、着床場所には問題ないといわれています。夫婦の遺伝子検査を受け、異常があれば着床前診断を検討しています。さらに子宮内フローラの検査や、子宮筋腫の手術で子宮内環境を改善する方法もあるとのこと。年齢的に時間が限られているので、できる限りの検査、治療を試みたいです。主治医の提言のほかに何かおすすめの方法はありますか。

お話を伺った先生のご紹介

稲垣 誠 先生(いながきレディースクリニック)


1994年、浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院、鹿児島市立病院、聖隷沼津病院などで産婦人科医の経験を重ね、2012年、不妊治療専門施設「いながきレディースクリニック」を開院。「お一人ひとりに寄り添いながら、それぞれの患者さまに合った最適な治療を心がけています」。


≫ いながきレディースクリニック

相談者の治療歴や検査内容で気になる点は?


流産の繰り返しでつらい思いをされているようですね。データを見る限り数値の異常はなく、プロテインS値が正常値のギリギリですが服薬で対応されています。多発性子宮筋腫については、筋腫が拡大しているかもしれないので、最近子宮の精密検査を受けているのかが気になりました。


夫婦の遺伝子検査は受けたほうがいい?


不妊治療では、遺伝子(染色体)検査とともに着床前診断が重要な意味をもっています。遺伝子検査の目的は、DNAの情報を読み取り、がんなどの病気のリスクや体質などの遺伝的傾向を知ることです。妊活をしていない方も広く検査の対象となります。
一方、PGT-Aなどの着床前診断は、受精卵の移植前に胚細胞の遺伝子・染色体を検査し、異常が明らかな胚の移植を避け、流産・死産の可能性や染色体異常を有する児の出生率の低下が期待されています。これは体外受精が前提となり、自然妊娠とはまったくプロセスが変わるので、それを理解して検査を受けてください。
着床前診断を受ける方は最近増えています。しかし、まだ学会でも一定のコンセンサスは得られておらず、運用には慎重になるべきとも考えます。最先端の検査だから大丈夫…という過信は禁物です。


子宮内フローラの検査、子宮筋腫の手術については?


年齢を考えると、子宮環境の改善にも早急に取り組んでいただきたいと思います。近年、子宮内にもさまざまな細菌が存在していることが知られるようになり、子宮内細菌叢(フローラ)が乱れて子宮内の善玉菌が減少すると、着床から生児獲得までに影響を与えるとの報告が複数あります。これらの細菌は従来の細菌培養検査では見つけられず、次世代シーケンサーという機器を用いて菌の存在を同定します。検査結果に応じて、抗菌薬やサプリメントを使用して子宮内フローラを健全な状態に整える治療を行います。
また、前回の子宮筋腫の検査から期間が空いているようなら、MRIによる精密検査や子宮卵管造影検査を受けて、現在の子宮のコンディションを正しく知ることをおすすめします。着床前診断や子宮環境の見直しなど、今までとは違う視点からの妊活も、流産防止につながるのではないでしょうか。



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出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.47 2020 Autumn
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