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凍結胚盤胞を移植しても着床しないのは何が問題なのでしょうか?

凍結胚盤胞を移植しても着床しないのは何が問題なのでしょうか?

凍結胚盤胞を移植しても着床しないのは何が問題なのでしょうか?

2013.11.29

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相談者
ちゃも☆さん(37歳)
■ 8年前に子宮頸がん円錐切除をし、不妊治療歴は3年です。大学病院で人工授精7回の後、体外受精(顕微)で採卵6個のうち3個を顕微授精。結果は、1個胚盤胞移植しましたが、着床しませんでした。その後、不妊専門クリニックへ転院。採卵するも異常受精でストップ。その後、未成熟卵でしたが、2回目の自然周期法で凍結胚盤胞5日目(評価A)のグレード2を移植しました。しかし着床せず陰性。移植しても着床しないのは、子宮に問題があるのでしょうか?それとも着床障害なのでしょうか?現在通院しているクリニックではリセットしたら、また採卵から始まるようです。子宮鏡検査を他院で受診したほうがいいでしょうか?



ジネコ:初回の顕微授精で着床せず、2回目の顕微授精を転院先で行ったそうです。治療方針や経過について、どう思われますか?


高橋先生:最初に確認しておきたいのは、3年前から不妊治療をして人工授精を7回行っても妊娠しないので、今年に入って、最初の体外受精を試みられたのですね。いわゆる原因不明不妊症の診断ということですね。そして大学病院で体外受精を行っても、うまくいかなかったので転院されたのですね。一般論として、ちゃも☆さんのように、原因不明のカップルで30代半ばの女性の場合、妊娠する人の全体の9割は、3回までの体外受精で妊娠しています。当院のデータでも明らかです。そしてそのうちの半数以上が初回の体外受精で妊娠しているのです。基本的には女性の卵子の状態が良く、精子にも特に問題がなければ、良い胚が複数個できます。凍結胚移植も含めるので、良い受精卵ができた人は、初回の新鮮な胚でうまくいかなくても、凍結胚移植で妊娠しています。そして、初回でうまくいかなければ「なぜうまくいかなかったか」を検証・考慮して2回目を行います。その場合は当然、卵巣刺激の方法を変えたり、胚盤胞を試したりと方法を変えてみます。そうすると、また3割くらいの方が妊娠します。ということは、ちゃも☆さんのように体外受精を1回だけチャレンジして、うまくいかなかったので転院することは、必ずしも賢い選択とはいえませんね。ちゃも☆さんの場合にかぎって言うと、体外受精のために採卵できた6個のうち成熟卵は3個しかなかったようですね。これはスタンダードな方法で行ったとしたら、卵子の成熟率は半分で低いといえます。これはたまたま、その周期が悪かったのか、もともと成熟卵が採りにくいのが不妊の原因なのか。こういう方には、次にとるべき方法というのがあるのですが、その試みをすることなく転院されてしまいました。転院先でまったく違う方法で治療し、また未成熟卵ができてしまった。アドバイスが難しいのですが、おそらく卵巣機能、すなわち卵子の成熟(度合い)に問題がある可能性が高いです。そういう場合は胚盤胞ができたとはいえ、必ずしも良い胚盤胞である可能性は高くないですし、もし良い胚盤胞なら、妊娠していたかもしれません。また、他院での子宮鏡検査について質問されていますが、あえて否定はしないけれど、そのために次の治療が遅れることなどを考えると、現段階での検査の緊急性はないと思います。


ジネコ:1回の体外受精で、すぐ転院されていますが、この点はどう思われますか?


高橋先生:そうですね。気になるのは、この方は「着床」に対して神経質になりすぎているのではという点です。そのため、今のクリニックでも1回の体外受精でうまくいかなかったため、転院を考えているのではないでしょうか。すぐの転院は、患者さんにも医師・病院にも、必ずしも良い選択ではないと思います。今までの病院でそれぞれ、1回の体外受精で着床しなかったからといって、原因が着床障害だとは言いきれません。とりあえず今の段階では、着床の問題というより、もう一度きちんと卵巣刺激をして、できるだけ成熟卵を多く採取できる方法で体外受精にトライすることをすすめます。そして良い胚盤胞ができたら、凍結も可能で、着床の可能性は高いと思います。当院でも、いろいろな卵巣刺激を試しても成熟卵の数が少ない方は少なくないですよ。今のクリニックでまた採卵から始めて、きっちりと成熟卵が採れるような卵巣刺激法にチャレンジしてみてください。まずはいい胚盤胞ができることが目標です。


ジネコ:原因不明の場合の、治療の進め方は?


高橋先生:当クリニックでも難しい患者さんがいらっしゃいますが、刺激法を変えることで妊娠する方がいらっしゃいます。ただ医師の立場で言うと、1回の治療で転院されるのは患者さんにとって得策とは思いません。相性が悪いのなら仕方ありませんが。一般不妊治療や検査をして、原因不明で妊娠しないというケースは一番注意しなければなりません。体外受精は妊娠するための治療法でもあり、検査でもあります。そして、初回のデータはとても大切です。体外受精ですぐ妊娠される方は、卵管の機能が良くなかったということです、また受精率が低ければ精子の受精能力が低い、また卵子が原因となる場合もあるというような原因がわかってきます。その場合は顕微授精へステップアップとなります。顕微授精の際、いい卵子が採取できず、受精できなかった場合は、問題があるのは卵子ということになります。少なくても3回は刺激法などを変えてトライして、それでもダメだったら、妊娠はかなり厳しいでしょう。それを踏まえて、5回くらいを目安に考えて治療します。もちろん年齢なども考慮するので、一概にこの通りとは言えませんが。原因不明の場合、医師のほうも「どこに真の原因があるのか」は、実はわからないのです。1つ1つ検査や治療を進めていくなかで、原因を追究していきます。ですから、初回はあくまでもスタンダードな方法で治療を行います。たとえば体外受精をして、良い受精卵を子宮内に戻して妊娠すれば、原因は卵管の問題だったということになります。3回以上良質胚を移植しても妊娠に至らなければ、着床の問題が重要だ、ということになるのです。治療に対して不安になるのは、医師の説明不足もあると思います。「次は頑張ろう」ということだけでなく、データを基にした今後の治療方針などをきちんと話すべきだと思います。





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