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初めての採卵のために 注射を2 種類打ちましたが これは何という誘発法?

初めての採卵のために 注射を2 種類打ちましたが これは何という誘発法?

初めての採卵のために 注射を2 種類打ちましたが これは何という誘発法?

2014.3.5

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相談者

るんぼさん(32歳)
■昨日、初めての採卵をしてきました。今回行った誘発は、生理周期3日目からスタートし、フォリスチム®とガニレスト®という2種類の注射を使い、13日目に採卵しました。この誘発はショート法で、何という方法なのでしょうか。誘発としては低刺激の範囲に入るのでしょうか?昨日の採卵結果は5個採れたということですが、皆さんはどれくらい採れましたか?ジネコの掲示板を閲覧させていただいたら、今回の私の採卵数は少ない気がしました(泣)。5個あった卵のうち4個は受精しましたが、胚盤胞までは成長せず、移植はキャンセルになりました。次はまた、採卵からスタートです。

 


ジネコるんぼさんは、ショート法の1つと認識されているようですが、これはどのような種類の卵巣刺激法なのでしょうか。


吉田先生:●記載してあるのは注射だけですが、点鼻薬は使われたのでしょうか。ショート法だとすれば、月経の1日目くらいから毎日GnRHアゴニストという薬を使います。代表的なのはスプレキュア®で、これは点鼻薬なんですね。GnRHアゴニストは、初期のほんの数日間はFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)の値を上げ、その後はそれらの分泌を抑える作用があります。ショート法を簡単に説明すると、最初にGnRHアゴニストの点鼻薬でFSHとLHの分泌を促進し、それと同時に卵胞の成長を促す注射を投与。その後は排卵を抑えてコントロールし、採卵するタイミングを合わせていくものです。ショート法では点鼻薬の使用は必須なので、もし使っていないということであれば、ショート法ではないと思います。


ジネコでは、どのような方法と想像されますか?


吉田先生:●フォリスチム®に加え、ガニレスト®の注射を使用しているので、これはアンタゴニスト法だと思われます。


ジネコそれぞれの薬について、教えてください。


吉田先生:●フォリスチム®というのは、卵胞の成長を促す作用があるFSH製剤です。脳の下垂体からはFSHとLHという2種類のホルモンが出ていて、FSHは「卵胞(卵が入っている袋)を大きくしなさい」という指令を出すホルモン、LHは排卵の直前にサージ(L※Hサージ)が来て、ドーンと値が上がるホルモンですね。同じような目的で使うものにHMGという注射薬がありますが、これは閉経後の女性の尿からつくられています。なぜかというと、閉経後の女性の尿にはFSHとLHが大量に含まれているからです。それを高純度に精製して薬にしたものがHMG製剤です。一方、フォリスチム®やゴナールエフ®などのリコンビナント(遺伝子組み換え)FSH製剤と呼ばれるものは、ヒトの尿は使わず、化学的に合成した薬です。フォリスチム®のメリットは、人工的につくっているので純度が高く、効き目のバラつきが少ないということ。デメリットはその分、価格が高いということですね。FSHしか含有されていないので、同じくリコンビナントのLHと合わせて使えばいいのですが、現在日本では販売されていません。フォリスチム®単品でも効果は望めますが、ケースによってはLHの入った注射を足さなければならない場合もあります。次にガニレスト®ですが、これは排卵を抑えるための注射薬です。ショート法で使うGnRHアゴニストは、最初の数日間は抑えないで、逆にFSH、LHの値を上げ、その後抑える作用をしていくとご説明しましたよね。それに比べ、ガニレスト®のようなGnRHアンタゴニスト薬は、最初から排卵を抑制します。打てばすぐに効きます。体外受精において良いタイミングで採卵するためには、アクセルとブレーキをうまく組み合わせていくことが必要です。フォリスチム®は卵胞をどんどん成長させるためのアクセルで、ガニレスト®は採卵前に排卵してしまうことを防ぐブレーキだと思えばご理解しやすいのではないでしょうか。


ジネコでは、ガニレスト®はアンタゴニスト法で必ず使用する薬なのですね。


吉田先生:●そうとも限りません。なかにはブレーキが利きすぎて、かえって悪い状況になることもあるのですね。たとえば、採卵したけれど卵子が採れなかった、使える卵子が1個とか2個しかなかった、というような場合、次回はガニレスト®を使わないという方法をとることもあります。ちょっとだけ効けばいいのですが、あまり効きすぎると卵胞の成長を妨げることもあるのですね。また、ガニレスト®を使ってもブレーキの利きが悪く、排卵してしまうケースも。その方の薬に対する反応の仕方や周期によっても結果は違ってくることがあるので、ホルモン値などをきちんと調べて、薬の使い方を判断することが必要になってくるかと思います。


ジネコるんぼさんが受けたこの方法は、低刺激なものになるのでしょうか。


吉田先生:●同じアンタゴニスト法でも注射の量などによりますが、刺激のレベルとしては高刺激と低刺激の中間くらいになるのではないでしょうか。そのなかでも、るんぼさんはフォリスチム®100単位と量的には少ないので、比較的マイルドな部類に入ると思います。


ジネコ採卵数は5個で、これは少ないほうではないかと心配されていますが。


吉田先生:●データを拝見するかぎりでは、もともとこの先生は多く卵子を採ろうという目的で誘発していないのでは。最初にフォリスチム®100単位でいって、採卵2日前には50単位に減らされていますよね。通常だとこの時点でも100単位打つのではないかと思います。おそらく、卵巣の腫れを避けるために量を減らされたのでしょう。重篤なOHSS(卵巣過剰刺激症候群)にならないために、マイルドな刺激にされたのだと思います。もっと注射を増やせば採卵数は増えるかもしれませんが、妊娠をすることを優先して命の危険を冒してしまったら元も子もありません。ある程度の数を採りながら、OHSSも避ける。先生はそのバランスを考えて慎重な治療をされたのだと思います。



吉田 淳 先生




愛媛大学医学部卒業。産婦人科・泌尿器科医。生殖医療専門医・臨床遺伝専門医。東京警察病院産婦人科、池下レディースチャイルドクリニック、東邦大学第一泌尿器科非常勤講師などを経て、1999年木場公園クリニックを開院。不妊症治療の情報収集のため、アメリカや日本国内の不妊症専門施設の見学・研修を数多く積んでいる。「体力、気力がないと良い治療はできない」ということで、今年も山や街中を全力で駆け巡る“オジリート”を目指すという吉田先生。治療もうまくいくような勢いのあるオーラをギラギラ発散するぞ、と気合い十分です!


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