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排卵誘発しても卵胞は1個。海外で、体外受精しても意味がないと言われました

コラム 不妊治療

排卵誘発しても卵胞は1個。海外で、体外受精しても意味がないと言われました

「私の年齢では妊娠は極めて難しいとのことで、卵子提供を考えてみたらと言われました。今年4月には日本に帰る予定で、その後、日本の不妊科を受診したいと思っています。」

2014.7.2

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相談者
みいたんさん(41歳)
現在、ヨーロッパ在住で、現地の不妊科に通院しています。体外受精を希望しており、生理が始まると担当医の指定日に診察を受けています。この国では、通常2~3個の受精卵を移植するようで、医師いわく、私は卵胞数が1個しかないため、体外受精をする価値がないとのことです。以前、排卵誘発剤も試しましたが効果は出ず、やはり卵胞は1個しかできませんでした。診察と血液検査の結果から、私の年齢では妊娠は極めて難しいとのことで、卵子提供を考えてみたらと言われました。今年4月には日本に帰る予定で、その後、日本の不妊科を受診したいと思っています。このような私に、何か良い治療法はあるのでしょうか。



ジネコ:卵胞が1つしかできないので、体外受精をしてもらえないとのことです。これについては、どうお考えになりますか?


小田原先生:みいたんさんは現在41歳で、卵子の数もあまり採れないということですね。一般論として、国内、ヨーロッパにかかわらず、かなり妊娠が厳しいという状況に変わりないとは思います。人種によって薬の反応性に若干差もありますし、みいたんさんのように卵巣刺激に低反応の方に対して、どこまで治療するかというのも国によって違います。養子縁組や卵子提供が行いやすい国なら、治療をあまり深くせずに、そういった選択肢をすすめる国もありますね。実際、みいたんさんも卵子提供をすすめられたということですが、低反応の方に対して、低刺激で治療していくということが、海外では決して一般的ではないので、治療の有効性や妊娠率を考えると、そういうことはしないという国も多いのです。ですので、その国、あるいはその医師の考え方で、別の選択肢をすすめられたのでしょう。海外で治療を続けられる場合は、その国でできる範囲で治療するしかないという状況はあると思います。かかっておられる先生に、日本の状況や、日本人の卵子提供や養子縁組に対する考え方などをご理解いただいたうえで、卵胞が1個でも治療してもらえるかどうかではないでしょうか。それが難しいようであれば、そういった治療が可能な近隣の国に相談に行くという方法も考えられますね。あとは、みいたんさんが住んでいる国の保険適用がどうなっているかです。もし保険がきいて、かなり低い費用で治療を受けられるのなら、なんとかそちらで交渉しながら頑張るという考え方もあります。逆に、保険適用外でかなりの費用がかかるのなら、交通費がかかっても日本に来て治療をするという選択肢もあるかなと思います。


ジネコ:みいたんさんは4月に日本に帰ってこられる予定だそうです。


小田原先生:一時帰国なのか、それともずっと日本にいるのかが書いていませんね。もし、しばらく滞在されるのであれば、日本で日本人の状況をわかった医師のもとで治療を受けたほうがいいと思います。日本のクリニックでも、卵巣刺激を主体とする施設と、そうでない施設がありますが、こういう状況ですと、ある程度選択肢は限られてしまうので、どこのクリニックに行ってもそれほど治療の方法論で大きな差は出ないと思います。具体的な治療法としては、クロミフェンかアロマターゼ阻害剤のフェマーラ®で低刺激の誘発をして、1~2個の卵子を採って体外受精し、3日目の分割胚を凍結する。それを4~5個くらい得られた段階で胚移植をしていくというプロセスになると思います。もしまたヨーロッパに戻られるなら、カウンセラーやコーディネーターが充実している国は、患者さんとクリニックの間で調整や話をしてくれますので、そういった制度を利用して、ご自分の意見をクリニックに伝えていくという方法も試してみるといいと思います。


ジネコ:最後に何かアドバイスがありましたらお願いします。


小田原先生:エビデンスが確立されているものではありませんが、卵巣機能を改善する効果が期待されるDHEAの服用や、骨盤の血流改善を目的とした漢方やビタミンを併用して試してみるといいかもしれません。また、子宮外妊娠を一度されているということで、卵管の問題があると思います。ただ、妊娠できたという事実はあるわけですし、どちらか片方の卵管がまだ正常に機能している可能性はあるかもしれませんので、治療の柱としての体外受精以外にも、ご自分で排卵だと思われる時に排卵日検査薬を使ってタイミングをとっていくといいと思います。毎月排卵するなかで、良い卵子が出てくる可能性はゼロではありませんので、治療以外にも積極的にトライされるといいでしょう。



小田原 靖 先生
東京慈恵会医科大学卒業、同大学院修了。1987年、オーストラリア・ロイヤルウイメンズホスピタルに留学し、チーム医療などを学ぶ。東京慈恵会医科大学産婦人科助手、スズキ病院科長を経て、1996年恵比寿に開院。AB型・みずがめ座。いつも物腰のやわらかい小田原先生ですが、最近、自問自答されることが多いそう。「この仕事に携わってだいぶ年月が過ぎ、いろいろな状況が変わってきています。そんななかで、今何をすべきなのか、僕らは患者さんのために何をしたらいいのかを考えている日々です」。常に患者さんのことを第一に考えてくださっています。






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