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卵巣刺激法を変えても採卵までなかなか進みません。AMH値が低いので不安です

卵巣刺激法を変えても採卵までなかなか進みません。AMH値が低いので不安です

卵巣刺激法を変えても採卵までなかなか進みません。AMH値が低いので不安です

2014.7.9

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相談者
やぎさん(35歳)
体外受精にトライ中。卵巣刺激法をいくつか試し7回採卵に臨みましたが、卵胞が1つしか育たず、空胞が2回。アンタゴニスト法で1個採卵するも、顕微授精でも受精しませんでした。次回からは自然周期で卵胞が育つのを待ちますが、毎回左の卵巣(子宮?)裏に癒着している1個のみしか育たず、針が刺せません。特に何の治療もせずに待つだけなんて……。AMHの値が0.16ととても低いので、そんな悠長なことをしていてよいのでしょうか。いつ閉経してもおかしくないのでは?そうなるともう子どもは諦めるしかない?何かほかに良い治療法はありますか?転院も考えたほうがいい?



ジネコ:やぎさんが7回採卵にトライしてもうまくいかないのはどんな原因が考えられますか?気になる所見はありますか。


俵先生:まず、気になったのはAMHの値がかなり低いということです。昨年測られたそうですが、通常35歳前後の方だと良い場合は4~5程度あります。このご年齢で0.16というのは低めだといえますね。早発閉経(POI)に向かっている状態なのかもしれません。POIは40歳未満の早い時期に無排卵となり月経が来なくなってしまうこと。やぎさんは現在、月経は少なめながら毎月来ていらっしゃるようですが、卵巣の機能低下により、卵胞の数も少なく、うまく育ちにくくなっていることが考えられます。


ジネコ:卵巣の機能が低下してしまった原因は?


俵先生:卵巣の手術や化学療法・放射線治療の既往や、免疫系の合併症が原因となりPOIになることがあるといわれていますが、その他原因不明の場合も多く、まだ十分な解明がされていないところがあります。やぎさんの場合、なぜこのような状態にいたったのかは不明ですが、卵巣の機能が落ち厳しい状況であるというのは自覚していただいたほうがいいかもしれません。また、以前に2回稽留流産を経験され、プロテインS活性が低いということで不育症の可能性も疑われますが、POIと不育症は別々に考え、それぞれに対応する必要があると考えます。


ジネコ:これまで行ってきた卵巣刺激法についてはどう思われますか。


俵先生:もしPOIに向かっているという状態であれば、卵巣刺激としては、GnRHアゴニストやカウフマン療法、エストロゲン療法等でFSHを下げ、ゴナドトロピン製剤にて排卵誘発を試みる。という方法が比較的よく使われる方法だと思います。一方、「自然に近い形で卵胞の発育を待つ」というのも選択肢の一つです。ですので、やぎさんがこれまで受けてきたやり方も決して間違っていないと思います。ただHMGの注射の量がどんどん増えているのが気になります。反応が悪い方は、初回の誘発では7本で反応があっても、回数とともに10本に、10本が14本に……となってしまいがち。反応しないのに注射を繰り返すのは、さらに卵巣に負担をかけ、機能低下を助長する可能性もあるため、短期間に同じ方法を繰り返すことはよくないかもしれません。


ジネコ:ほかにおすすめできる方法は?


俵先生:「閉経してしまうかも」というあせりもあると思いますが、今までかなりお薬を使ってきてホルモンが乱れてしまっているかもしれないので、気分転換の意味も含めて治療を一度お休みして、卵巣の環境を整えてみてはいかがでしょうか。先生は「次回の採卵からは自然周期で」という方針を立てられているようですから、しばらくその方法を試されてもいいのでは。月経がまだきちんと二相性で来ているということであれば、数は採れないけれど採卵できる可能性はあると思います。カウフマン療法やエストロゲン療法で月経をリセットして良い状態を作る。もしFSHの基礎値が高く、ホルモンの状態が不安定ならば、このような治療法が有効になるかもしれません。


ジネコ:やぎさんにはもう一つ問題があって、卵胞が育っても卵巣の癒着している部分にあって、採卵のための針が刺せないということですが、これはどういうことですか。


俵先生:卵巣が子宮の裏側にくっついてしまっているということではないでしょうか。やぎさんがどうしてそのような状態になってしまったのかは不明ですが、一般的な原因としては子宮内膜症やクラミジアなどにより炎症が起こると、子宮の裏に卵巣が癒着してしまうことがあります。それほど珍しい症例ではありません。


ジネコ:癒着していると採卵することは不可能なのでしょうか。


俵先生:通常の採卵では卵巣に針を刺して採りますが、子宮に癒着している場合は子宮にも針を貫通させなければ卵胞を採取することができません。


ジネコ:やぎさんの通院している施設では採卵をあきらめたようですが、一般の施設ではその方法で採卵できないのですか?


俵先生:当院では、癒着があるケースでも採卵を実施していますが、腸や膀胱など周囲にある臓器を傷つけてしまうリスクもありますから慎重に行わなくてはなりません。硬い子宮壁など何層も突き抜かなくてはいけないので、場所によっては正確に卵胞まで到達するのは困難な場合もあります。また、通常の採卵と比べて痛みも強くなります。しかし、もし卵胞が1個しか育たないということであれば、トライされてみる価値はあると思います。ご年齢を考えると、一つでも採卵できれば妊娠する可能性も十分あります。通院されている施設にその選択肢がないのであれば、少しでも可能性を高めるために転院を考えられてもいいのではないでしょうか。



俵 史子 先生
浜松医科大学医学部卒業。総合病院勤務医時代より不妊治療に携わり、2004年愛知県の竹内病院トヨタ不妊センター所長に就任。2007年、出身地の静岡に俵IVFクリニックを開業。1~5歳の愛犬(トイプードル)、くるみちゃん、こなつちゃん、かりんちゃんが忙しい先生の癒しの存在に。3匹とも女の子ですが、性格は全員バラバラ。子育て(!?)はなかなか大変なようです。






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